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……あー。
あのメンバーじゃなー。
大変だ。
[ 思いっきり他人事。
それも予期して行かなかったのは秘密です ]
ところで。
これってそいつの?
[ 未だに持っていたらしい、赤い羽根を取り出してひらひら ]
生活が掛かってるので、諦めるのは願い下げです。
――早々に切り上げさせて頂きます。
[裏で程ほどにしろと警告されているにも関わらず、キッパリ言った。]
――「容赦」? …僕が、する筈無いでしょう。
[期待する相手を間違えていますよ。 にぃ、と。笑みを深め。
避わされ、空を切る棍に掌を添えて無理矢理に勢いを止めて。
勢い良く繰り出される蹴りにカウンターの要領で、
相手の踵へと棍先を突き出して受け止める。ガン、と。 強く腕へと伝わる衝撃。]
――…ッ、“縛”!
[瞬間。
棍が解ける様に姿を変える。
一度受け止めた脚から支えを奪ってバランスを崩すのと同時
鈍色を放つ鎖へと姿を変えた漆黒を、その脚へ絡めようと。]
[嫌な顔に嫌な顔をされて、さらに嫌な顔を……なんて悪のスパイラルが起きる事はなく、ヒビキが投げてきた烏龍茶を「……merci」と感謝の言葉で受け取り、くぴっと口をつけ人心地。
何処に向かうかと問われれば、んーと顎に指を当て]
……あっち。
[と神社の方向を指差し。]
[何か声が聞こえた。普段なら識別できる声の主であるにもかかわらず、集中してるからそれがわからないまま、手ごたえ的には微妙だったが、傷と引き換えに得た先を見つつ、戟をまた出す]
木剋土…だったっけか?
[聞きかじったばかりぐらいな新たな知識なため疑問系で木を背に立つ璃佳を目を細めみつつ、拳に纏っていた翠がかかった蒼が全身に移る。
それは、人の影があって蒼龍の具現。
渦巻く風とともにオーラはただその範囲を広げ、蒼い木葉型の刃をつくって風に舞い。同時に周辺の植物を呼び寄せる。]
いい加減疲れた。俺が勝ったらまあ考える。そっちが勝ったら任した
だから全力でこいよ
[用意が整うまでにあちらも本性変化というのができるだろうか。
植物は璃佳の身を捕らえんと動き。その後に]
あっちってどっちだよ。
場所を言え、場所を。
図書館、とかスーパー、とか。
[即突っ込み。
呆れたように肩をすくめながらペットボトルのふたを閉めて籠に放り込み]
…俺は神社に行く。
そっち方面だったら、送ってやってもいいけど。
[まさかそこだなんて思っていないわけでして]
……そういう事だ。
[妙にしみじみ頷いた。
それがこなかった理由と聞いたら、多分、納得したかもしれない]
……ん……?
それ……どこで?
[問いと共に振られる、羽。
鮮やかな紅は、五色の一。
即ち、五色に彩られし翼持つ鳳凰──つまりは、自分の羽だったりするのだが]
ホンマ、相性最悪やな。
[なんてったって科学部=文科系の眼鏡っ娘。
"知識"と"能力"を得ても十分に使いこなすだけの鍛錬は足らず。
ただ他より優れてるのは動体視力のみ。
やから今はそれを存分に引き出すべく、身と息を潜め動きを睨む]
でもな、うちかて引かれへんねん! ――やぁっ!
[全力で。その言葉に応えるは黄金の瞳。
風に舞う蒼の刃と身を捕らえんとする植物。それらの動きを可能な限り捉えながら、打ち落とすべく地に拳を打ち下ろす。
瞳と同じ色を纏う切り下げ髪が、その動きに合わせふわり広がった]
何処って。神社?
[ 見上げながら、軽く首を傾げた。
何か問題あった?って感じで。
回答の鈍さにあの鳥のではないらしいとは悟りながら、
昨日の現場を目撃していないので眼前の人物のもの、
とまで考えは至らなかったようで ]
…………そうか、もっと水が必要カ。
[ポツリと呟いた声はヒビキに届かないだろう。]
んー、あっちはあっちダヨ。
……神社? ……ああ、そこら辺ダ、きっと。
[ぽんと手を打つ。]
こっちにだって。
平和な学園生活を守る権利ぐらいあってもいいでしょ、と!
[ガツン、と受け止められた踵。
離れるためにもう一度蹴ろうとした瞬間、棍は硬度を失い鎖へと]
おわっ!?
[バランスを崩した。マズイと本能が叫ぶ。
だから反射的に]
似金行為塵嵐!
[切り札を切った。予め練ってあった力を解放して、細かな金属片の嵐をタマキへと吹き付ける。
それそのものでは大したダメージを与えられないものの、反動に近いものを得て後転。鎖に絡まれるのだけは逃れようと。
成功しても地面に倒れるのまでは避けられないかもしれなかったが]
神社、ねぇ。
まあ、見ての通り、紅鴛のじゃないな。
[言葉を肯定するよに、紅鴛はくるる、と鳴いて翼を広げて見せる。
自身のそれである、とは、言う気はないらしい]
…お前、そこらへんて。
[何だこのテキトーなのは。
ハーフってどいつもこいつもこうなのかとか内面押し問答しつつ]
…じゃあ、神社までは乗せてってやる。
それより遠くに行くなら、歩けよ自分で。
[自分はさっさと自転車に乗っかってしまうと、さっさとしろとばかりに後ろを示して]
ふーん?
赤い羽根募金でもないよな。
縁起いいもんだったりすんのかね。
[ じぃ、と羽根を見つめること、暫し。
窺うようにミツクニを一瞥した後、
まあいいかと呟いて、再度、仕舞った ]
さて。
急がないにしても、俺がいるとやりにくいことのようですし。
そろそろ、失礼しますかね。
[己の気が、葉の刃が、最初は徐々にそして悉く。地を猛るように暴れる龍に飲み込まれ。押されていくのが肌で感じられる]
ちっ!
[気を練り対抗しようとするも。刻一刻と食い破られるのは感じられていく]
…ま、しゃあねえか
[勝ってそれで解決することはないというのはわかっていた。迷いがないといえば嘘であって、これが迷いがないものとの差か。それとも単なる実力差か。
蒼龍は霧散し、ただ戟で致命傷だけは避けようと構え、耐え切れるはずもなく弾き飛ばされる。
己が身は宙を舞ったかと思えば、次には地面に強く身体を打ち付けられる。
幸貴の訓練(?)の最たるものである受身も碌にとれない辺り明らかなる敗北とどこか己の冷静な思考が思いながら]
いっつ…ついでに地面暑い…
[力ない声でありながら普段通りぼやいた]
[一息も着かず神社へと到着するや、休む暇もなく一気に境内へと飛び込む。
急激な運動で心臓は激しく動悸し、足の筋肉もガクガクと震えているのを自覚する。
しかし、そんな個人的な部分に嘆くよりも、キョウヤの安否が一番心配だった]
キョウ……!
[名を叫ぼうとした。
しかし、境内に足を踏み入れた瞬間、キョウヤの一撃が放たれるや、視界が木の葉によって塞がれ手仕舞う]
――!
[両腕で顔を護るために、視界がふさがった]
[水を得た魚というか、とりあえず復活したらしいのでそのまま自電車をこぎ始める。
人一人分思くなっているはずなのに、スピードがそれほど変わらないのはチャリンコ暴走族であるがゆえに。
その間は、話しかけられてもリアクションはひどく薄かったに違いない。
程なくして神社まで到着すれば、自電車を止めて]
さっさと降りろ。
[とりあえず桂を下ろすと石段の脇に自転車を止めて]
さようで。
[ ――吉であることを、祈っときますかね。
微塵も思っていない口調で言い、フードを被り直す。
日陰から出ると、陽射しの強さが一層感じられたが、
来たときよりは大分マシになっているように思えた ]
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