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[誰かの前で大々的に歌っていたわけではない。
すれ違い様にたまたま聞こえた程度の、ほんの微かな声。鼻歌に近いもので、歌詞もよく分からなかった。
けれど声を失くし、村に帰ったばかりの弱った心を打ちのめすにはそれで十分。
恐らく本業は違うであろう彼ですら歌うことができるのに、自分にはできない。
『歌えないお前に価値などない』
遠回しにそう言われた気がした。
勿論彼にそんな意図はなかったのだろう。きっとただの被害妄想で、そんなことは分かっている、けれど――
――それが、私が彼を苦手とする理由]
[咄嗟のことで、何が起きているのか理解できないまま。
温度のない金属に身体を貫かれる度、力と熱を奪われて行く。
その時点で何人がこの光景を目にしていたのか、上がった声が誰の声か、認識する暇はなかった。
無意識のままに上げた自身の悲鳴のような声は、やはり声量のない掠れた音で]
(ああ、醜いな)
[そう、他人事のように思った]
[次に思うのは、家に残してきた父親と、街で帰りを待つ母親のこと。
離婚の原因は聞けずじまいだったけれど、私はどちらも好きだった。幼い頃からずっと、変わらないまま。
私がいなくなれば、きっと彼らは悲しむだろう]
……、……っ!
[そこで初めて、ほんの少しの抵抗の意志が沸いて、指先が動く。
けれどその頃にはもう、振り下ろされる剣を押しとどめることはおろか、胸を庇う位置に動かす程の力すら、この身には残されていなかった]
―宿・一階―
割り切るの早いんだね、随分。
[どちらにしろ選択肢はないのだから、正しい態度と言えなくはない。誰かがやらないといけないことには違いない…。
ただ、何か自分で決めいないように思えて気になった。
アーベルさんやゲルダさん達のような強い意志が見えるわけでもなく淡々としすぎている気がするのだ。]
正直、あんなに思い切りが良いと思ってなかったよ。
気にしてないなら… これ以上は言わない。
今日もデザインするの?
[ゲルダが宿を訪れれば少女の目元が僅かに和む>>152]
おはよう、ゲルダさん。
[やはり、無事でよかった、とは言葉にしない。
心の中で思うだけに留める。
彼女が此方へと歩み寄るなら、
微かに首を傾げ問うような仕草をみせる]
[私の血に塗れた青年は、変わらない虚ろな瞳で私を見下ろしていて、
『歌えないお前に価値などない』
その目にまた、そう言われた気がして、すべての動きが止まる]
――……、
[たしかに、これでよいのかも知れない。
こんな私を気遣ってくれた学者や、怯えていた少年や、他の無実の人たちが、同じ目に合うよりは。
薬師の手を煩わせることもなくなる。他のもっと、村にとって価値のある人に、その時間を割くことができるだろう。
だから――]
―宿・一階―
おはよう。
[下りてきたゲルダに挨拶を返し。
宿が騒ぎになっていなかったのだから、無事だろうとは思っていたけれど。
顔を確認してようやく、今日は本当に誰も襲われていないんだなと胸中で確認する。]
─ 宿屋一階 ─
[クロエからわりとのんびりにも思える礼が見えれば、少し笑って返した>>135。
友人からの特別な、淹れ立ての>>140紅茶が来れば、それには感謝を示して受け取り、香りを楽しんだ。宿屋の店主には悪いが、やっぱり普通の茶とは違うなとしみじみ思いながら。
澄んだ茜色に、どこかくらとしたものも覚えはしたが。
熱さはさほど気にせずにゆっくりと飲んで干した後に、一つ息をついた。
イレーネの仕草が見えて>>141、表情は相変わらず微妙なまま。
『多分、まだ終わらないだろうからな』と手を動かした。
それはフォルカーの白、という発言の意味に、確信持ったのもあったわけだが。
悪かったとの仕草にはゆるく首を振る。『気にしていない』との意を込めて。
そしてアーベルとゲルダの姿が見えれば、二人を少し、見た。]
─ 宿・一階 ─
…ベアトリーチェ。
[自分が見定めた彼女は、無事にいてくれた。
昨夜は自分が襲われたから、多分他に襲いにいく時間はなかっただろうと思ってはいたけれど。
顔を見れば、安堵の息が出た。
彼女の側にいる者にも、おはようと声をかけてから少女の耳に唇を寄せて。]
勝手にすまない。
昨日は、君を見定めさせてもらった。
[そう囁いた後、皆に言ってもいいかと問うように彼女を見つめた。]
─ 宿・一階 ─
……今回が初めて……ね。ふむ。
[クロエの答え>>154に、緩く腕を組む。
先に入れた茜色が冷めていくのも意識に入れず。
考えられる可能性に、深緑をやや伏せる]
……死者を見定める力……?
[零れた言葉は、半ば無意識。
友とフォルカーのやり取りは知らない。
故に、思考はそこに直結するものの。
夢という形で暗示されているものは、どうにも容認し難いものがあって。
やや苛立たしげな手つきで後ろ頭を掻いた]
[それはゲルダに挨拶をする前。
フォルカーの近づく気配に少女は顔を其方に向ける。
内緒話>>142を耳にすれば大きな目を瞠り
一つ、二つ、瞬きをしてフォルカーを見詰める]
……ん。
[端的な返事だった。
けれど心得たとばかりに大きな頷きを彼に向ける]
─ 宿屋 一階 ─
[宿の外からの来訪には挨拶を一言向けて。
継続していた軽い食事が終わるのに然程時間は掛からなかった]
そう?
[割り切るのが早いとリズ>>153に言われて、パンの最後の一欠けらを口に放り込みながら首を傾げた。
続くリズの感想を聞いて、これ以上は言わないと聞けば僕もそれ以上は特に言わず。
最後に問われたことには一つ頷きを返した]
うん、食事が終わったらね。
[言う間にトレイの上の食器は空になって。
今回はそのまま宿屋の主へとトレイごと返す]
─ 宿屋一階 ─
[ちらと外を見る。まだ日は高く、今は穏やかだが、いずれ誰かを今日も差し出さねばならないのだろう。
狼は死んでいないのだから。それはよく知っている。
自衛団も、然りとした証拠がなければ、一日使者が出なかった程度では納得しないだろう。
ゲルダがベアトリーチェに近付いたのを見ると、こちらはアーベルの方へと向かった。]
……話ガぁる。
[と、彼を宿の外へと連れ出そうとした。]
[クロエとオトフリートの会話はきこえるけれど、それが重要なものだとはわからない。
伝承をしらないくせに調べようともしないから必要な情報を取りこぼしていることにも気づかない。
微妙な表情のままのライヒアルト>>156の言葉に僅かに眉をひそめ。
『終わらない、のかい……あんたがそういうってことは、そうなんだろうねぇ』
傭兵の判断は信用できる。信用できない傭兵を雇うのは命を捨てるようなものだから、ともに旅をして、住むところを世話したライヒアルトのことは、この中で一番信用しているといえる。
ライヒアルトがアーベルに近づくのを見れば手を振って見送り。
ゲルダがベアトリーチェとなにやら話しているのも視界には入った]
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