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―昨日・宿屋食堂→厩舎―
女の子同士ならではってのもあると思うけど。
ここで待ってて、出迎えてあげるってのもいいんじゃない。
[扉の前に立ち尽くすゲルダ>>45に言ってみた。
反応は小さくて、今はそっとしておく方がいいのかなと思った。
戻った時に誰かが待っていてくれる生活。今の生活に不満はないけれど、少しだけ憧れを抱いている構図だった]
俺、ナーセルの世話してくるから。
[残っていた誰に言うとでもなく告げると厩舎に向かって]
ぐっ……。
[自分の手で作った傷なんて大した事無いはずなのに、胸が痛くて。
相方に覗き込まれたりしながら、運んだワインの箱に寄りかかるようにして休んで*いた*]
― 昨夜/宿屋 ―
…何が如何してこうなったんだい…
[漏らした言葉は、事の顛末をうまく理解出来ない様に印象付ける。言葉とは裏腹、内心では誰かがやらねばいけない事だとも解っていたけれど。
それでも、自分より年下の少年が凶行に走らざるを得ない状況下に胸のあたりが酷く冷えるは感覚を娘は気にしていた。]
僕は、きっと追い詰めてしまったの、だね…
[言の葉はごく小さく紡がれる。傷に気がつくとライヒアルトがその場に居れば、お願いするように眼差しを送るが。それきり部屋を後にするミハエルに声を掛ける事は出来ず。
自分に何か出来る事と言えば、外に居る自衛団員へ声を掛け、カルメンの事を伝える程度が精一杯で。クロエも呼ばれるか気にする様子で彼女を伺う程度ではあったけれど。]
―――――… ぼくは
[どうしたらいい?と帰らぬ返事を胸裡で呟いた]
―昨夜・宿屋―
[ミハエルには手を振り解かれて、ゲルダは自衛団員にと、
結局階下に下りてからは一人になり厨房の方へと向かった]
はぁ…、カルメンを…ミハエルがねぇ……。
[そこにどんな理由があったのかはわからない、彼の様子からそれをすぐに問いただしにいくこともためらわれて]
私より適任者はいっぱいいるわな。
[ぽつり呟き、水差しとコップの用意をして食堂に戻れば人の姿はそこにあっただろうか、
誰もいないのならば一人いすに座り視線が映すのは、観賞用においてある銀の食器セット]
役立たずの私にできんのは覚悟きめることくらいかね。
[小さく呟く言葉は殺すことか、殺されることか、あるいは……**]
―昨夜―
無理矢理だなんて人聞き悪ぃな。
そんな事してねぇよ。
手荒な事するように見えるのかね。
[ゲルダの言葉>>98に心外だなと呟いて苦い笑み]
話せない事、ね。
何時かそういう時がくるといいな。
[其れを聞き出すような真似はしなかった。
願いを聞き届けてもらえば感謝の言葉を彼女に向ける]
……嬉しいもんかねぇ。
[自分には分からないと言った風に薄く紡ぐ。
安堵を見せる彼女>>99に嗚呼と頷いて微かな笑みを浮かべた]
―昨夜―
[部屋の寝台に寝そべって本を読んでいれば
廊下からはざわめきが聞こえた。
起き上がり様子を見に行くとカルメンの死を知る事となる。
誰が為したか、其れを聞けば柳眉を顰めた]
選ばないから、選んだ、か。
[小さく呟くのは青年が選べないうちの一人の言葉。
呼び止める間も無く風呂へと向かうミハエルの左腕に赤が見えた。
怪我をしたのだと思えば部屋に一度戻り治療の為の道具を手にして
ミハエルの部屋の前で彼が戻ってくるのを待つ。
姿が見えれば有無を言わさず引き止めてハンカチの巻かれた腕を見る]
そんなんじゃ鬱血しちまうぞ。
[後は黙って渋々いった態の少年の手当てをして部屋に帰した**]
―昨夜・宿屋厩舎―
こら、やめろって。
[首を伸ばしてきたナーセルにぐいぐいと頭を引っ張られて、宥めるように顔を撫でる]
そっか、このままでいるとベッティちゃんに怒られるよな。
起こしてくれてありがとな。
[身体に着いた藁屑なんかを払って。
部屋に戻ろうと二階に上がるとまた、一つの部屋の前に人が集まっていた]
― 昨夜/宿屋 ―
[それきり娘は言を喪い、カルメンが運ばれ終わり喧騒が鎮静化するまで廊下前で佇んでいた。何より――ミハエルがカルメンを手に掛けた事がショックだったのか、傷心を隠せず、誰に対しても泣きそうな顔をしていた事だろう。]
……なんてクロエに言えば好いのだい?
[有様を彼女に伝えるのは、酷く酷な気がして。
死んだ者の想いが解る幼馴染を案じる様に呟かれた。
アーベルが独り言ちを呟くのを聞けば頸を傾ぐが、
返答は得られる事は無いだろう。]
…アーベル君?
[謝罪を口にする青年を見やり娘は不思議そうに蒼の青年を覗う>>128*]
─回想・昨日─
[湖畔でライヒアルトの傍ら泣き疲れる前。
自衛団長が銀の短剣を渡してきた意味と、自分の命を大事にしろと言われ。
ライヒアルトが自分を案じて言ってくれているのだと思えば、首を振ることはしなかったものの頷く事も出来なかった。
次に気付いた時には、自分が借りた部屋のベッドの中に居て。]
…あ、れ…?
[先程のことは、夢だったのだろうかと思いかけたが。
泣いて腫れぼったく感じる瞼が、現実だと教えてくれた。
それでも、何故自分がここにいるのか解らず身体を起こしながら考えて。]
ライ兄が、運んでくれた…?
―朝/宿屋/ユリアン個室前―
[震える妻の身体をきゅっと抱きしめて、彼女の裡に沸いた感情が落ちつくのを待った。
その間に、ゲルダが、もしかすれば他の者も、集まるを紅は見る。
その中の最後の方か、ミハエルの姿が見えれば、その挙動に紅玉を瞬かせた。]
ミハエル……君……―――?
確かに、ユリアン君は、人間で間違いないけれど……―――
[何も尋ねない妻から、身を離し、けれど代わりに手を繋いだ状態でミハエルに声をかける。
もしかすれば、夫婦だけか、ミハエルの仕出かしたことを知らぬが故に。]
[自分で帰ってきた記憶がなければ、それ以外に在り得ないわけで。
とことん迷惑をかけてしまったことに気付いてどうしよう、と悩んだ。]
こんなんじゃ、子ども扱いされても仕方ないなぁ…
[いや、子供の方がマシだろう。
泣くだけ泣いて、疲れて眠るなんて子供よりも性質が悪い。
それに、きっと泣き顔もみられてしまった。
恐らく自分を追いかけて欲しいと彼に頼んだのはゲルダだろう、彼女にも見られていたらきっと心配しているはずで。
とにかくライヒアルトとゲルダに迷惑と心配をかけたことを謝ろうと部屋から出ると。]
……この、臭いって…
[この数日で何度か嗅いだ覚えのある鉄錆の臭いに気付いた。]
― 昨夜回想/別れ際 ―
あ、違うのだよ
僕の我儘を通すみたいな事になっちゃったから
…ライヒ君は悪くないのだよ
[>>126言い方が拙かったな、とバツが悪そうな顔をして。
苦い笑みが見えるとふるふる頸を振った。]
……うん、だから、早く其の時が来れば好いなって
[未だ駄目な素振りを見せながら娘は俯き。]
…嬉しい物なのだよ
心配されたら、想って呉れてるんだなって感じるよ
……一人ぼっちじゃないなって嬉しくなるんだ
些細なことでも、僕にとっては最上の…
[青年に伝わらなくてもそう応える。
その代わり娘は言葉通りに、はにかんだ*]
― 現在・宿屋/ユリアンの部屋前 ―
[そうして。仮令服が汚れようとも娘は名を呼び続けていた。裂かれた喉、心臓が喪われている現状は絶望的だった。]
……やだよ
お父さんのように立派な行商人に成るんじゃなかったの?
相棒のナーセルだって、君の事待ってたよ
[腕に触れてみたけれど、冷たい感触はもう熱を宿さないと知れる。暫く佇んでいれば、暫しの後に立ち上がりそっと遺体にシーツを掛けた。一人で運び出す事なんて出来なかったから、自衛団の人を呼ぼうと立ち上がる]
ゼルギウス、さん、…イレーネさんの身体に障るから、さ
早く此処から出て、傍に付いていてあげて、よ
[それだけ、震える声で二人に伝えて。誰か来ているようなら娘は部屋の中のあり様を伝えようとして。カルメン、ユリアンと立て続けの死は、未だ終わらぬ日を予感させた。
寝巻の裾が染まったままなのも構わず、娘はその場で力なくへたりこんでいる*]
[カルメンの部屋からはミハエル達はもう引き上げた後。
その場に残っていたのはアーベルとゲルダだけだったろうか。]
…一体、何があったの…?
[カルメンの身体は既に運び出され、この部屋が誰に宛がわれたものかも知らぬ身には何も解らずそう問いかけた。
そこに自衛団員がやってきて、自分の名を呼ぶ。
昨夜そうされた時に見せられたのはダーヴィッドだった。]
貴方達…今度は、誰を殺したの。
[また自衛団が処刑したと勘違いして彼らを睨みつけると、お前達の手で殺したくせにと言われ、目を見開きゲルダ達を見つめ。
そんな自分を、自衛団員はダーヴィッドの時と同じように詰め所へと引っ張り連れていった。
そして引き合わされた、その人は。]
─朝/宿屋・ユリアンの部屋の前─
(ユリアンが人だと分かっていたのはゼルギウスと僕。
…でも人狼からしたら誰が人なのかは丸分かりなんだった。
となると、ユリアンが襲われた理由は何なのか──)
[夢現にありながら起きた出来事を情報として頭の中で整理する。
眠い眼を擦っていると、ゼルギウスの声が聞こえて]
……何だ?
何かおかしなことを言ったか?
[眼を擦る手。
左腕に巻かれた包帯をゼルギウスの前に持ち上げるような仕草になった]
カルメン、さん…
[血に濡れた美しい人の名を呼ぶも。
流れ込む感情は、激しく。
動揺や、哀しみや、恐怖、痛みはそのまま自分へと伝わって。
白く光るその身体を見つめ、気を失いそうになるのを必死に堪えた。]
この、人も…
カルメンさん、も…人狼じゃ、ない……っ
[誰が命を奪ったのかは、聞いてはいないけれど。
哀しくて、どうしてもやり切れない想いは胸を*渦巻いた*]
―翌朝・宿屋―
[目を覚ますとアーベルの姿を探すことにした。
思い出すのは今朝と昨晩のことなど、ミハエルがカルメンを殺した理由は人伝に皆が選ばないからと。
カルメンが人間だったという話もクロエから直接か、誰かから聞いていた]
あいつに確認しとかねぇとな。
[早くの時間に起こすのも悪いかと思ったが、他の人がいない間に聞けるのはこんな時間くらいだと思い]
なぁ、アーベル少しだけいいか?
[ドアをノックし彼はおきていたかどうか]
[ふっ、と記憶の欠片から手を離す]
……イレーネさん。
あんま見てるとお腹の子に良くないよ。
[震えるイレーネ>>65母にボソリと呟く。
駆け込んできたゼルギウス>>107が抱き込むのを無感動に見る。
その唇の動きも見えたけれど、受け止めるでもなく]
……ゲルダちゃん。
[ゲルダ>>112の呼びかけに俯く]
ありがとう。見て楽しいものじゃないからね。
ゲルダちゃんも、離れた方がいい。
[シーツ>>134を掛けてくれたことに礼を言った。
俯いたままの表情は、生者からも死者からも見えないだろう。
逃げるように記憶の欠片へと手を伸ばす]
[ともあれ、いつまでもここにいても仕方ないか、とゲルダにも休むように促して。
自分も階下へ向かおうとするものの。
ふと、足を止めたのは──気まぐれか、ポケットの女神の誘いか]
……ちゃんと、探せなくて。
血ばっかり見せて。
……すまねぇ。
[小さな呟き、それへの反応を見る事はなく、階下へと向かい。
自室で一人、物思いに耽る内に、時は過ぎ行くか**]
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