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…ここで怒った顔も可愛いね、なんて言ったらマズい?
言葉どおりって言っても、更に怒られそうだしね。
[険のある声とは対照的な軽い口調。
手を払われても笑みは崩れず、そのままで]
簡単だよ。
俺が殺したってことにすれば、多少なり時間、稼げるデショ?
[ス、と道化のような笑みが消えて。
常に無い真直ぐな眼差しが翠の色彩を見つめる]
ゲルダちゃんは、悲鳴を上げるだけで良い。
それだけで、簡単に誤解を招ける。
[まるでいつも通りに]
[知られる前のようにロミルダがそこにいたから]
[少し躊躇った後で]
おはよう。
…お前、なんともないのか?
[と訊いた]
[怪我をさせたのはわかっていたから]
……ローミュ。
ロミっ子……が?
[カルメンの答えに、一つ、瞬く]
人狼が、まだ、いるなら……終わらせなきゃ、いけない。
[呟きは、『護り手』としての意思か、それとも自身のそれか]
わかった。
んでも、一人で行くな、俺も行く。
……お前くらい、最後まで、護らせろ!
[力だけあっても、まるで使えていない悔しさ故か。
そんな言葉が、口をついていた]
…なんともって、なにがですか?
[ロミルダはきょとんとして、逆に聞き返した。
ハインリヒの気遣いは、今のロミルダには分からない。
本当は自分のほうを向かせるつもりでなかったことも。
だって、“なんにもなかった”んだから]
違ったのか。思わず婦女子に対して襲い掛かったのかと思ってしまったぞ。…まあ冗談だがな
って…ロミちゃんが見えた…まだいるって…本気か。
[ユリアンには冗談のように返しながらも、カーラの言葉に顔を顰める]
一人しかいないと思ったのはまずったか…
[いや、どこかで安心したかったのだろうか。とも思うが、今は現実へと目を向ける]
この中にいるのか?
[カルメンが入ろうとしてる部屋を見る。確かに、微かに濃厚な血の香りがする]
――…、
[真っ直ぐな眼差しを受けれど、吐いたのは溜息]
時間を稼いで、どうなります?
今すぐ逃げ出して何処か彼方へ逃げろと?
それとも、貴方を人狼扱いにして、今度こそ「ヘマ」をやらかさないようにと?
どちらも無理でしょうね。
この時間帯じゃ、私は力を存分に発揮出来ない。
一日持たせたとしたって、また明日、同じ事をやらかす。
[浮かべたのは、自嘲めいた笑みだった]
演技の有効活用というのなら。
「力に翻弄された哀れな人狼」でも、演じてみせますよ。
いや…
[何かがおかしい、と気付いたのはすぐで]
[ならば、忘れているのならば]
髪留め、してないから。
お前があれ忘れるのって珍しいし。
[目に付いた変化に触れる]
[ユリアンの「護らせろ!」という言葉に、暑いなぁと場違いにも思ってしまったが、賢明にも口には出さなかった。
とはいえ、手で顔を仰いでいたら一緒か]
おわら、せる……おわらせ、なきゃ。
[未だ息は荒く、肩で息をするような状態だが、会話することで少しずつ周囲が見えて来る]
ユー、ラ…。
[向けられた言葉に悔しいのはユリアンも同じなのだと、そう感じた]
うん、おね、がい。
カーラ、だけじゃ、ちから、たりない。
[少し落ち着いた気配を見せ、ユリアンには頷きを見せた。
ゼルギウスから問われると、瞳を問題の部屋へと向けるようにして]
…ローミュ、ここ、みえる。
でも、じんろー、いるか、までは、わからない。
そうなのですよ。
どこかで、落としちゃったみたいです。
[ハインリヒの指摘に、ロミルダは困った顔をした]
ハインおじさん、見てないですか?
[言いながら、きょろきょろと辺りを見回す。
部屋の中で不穏当な会話がなされていても、まるで気に留めていない]
……なんで、こーゆー時に、そーゆー冗談……。
[ゼルギウスの言葉に、何となく毒気を抜かれつつ。
顔を手で仰ぐ様子に、ちょっとだけ、睨むような視線を投げて]
キツイのも、辛いのも。
お前だけじゃねぇんだぜ?
[カルメンには、少し、和らいだ表情を向けつつ、押さえ込んでいた手を放して、ぽふり、と頭を撫でる。
それから、示された部屋を見て]
……で、ここ。
誰の部屋?
[やっぱり、部屋割りはわかってなかった]
ふゥん?
ゼルギウスは、それに引っ掛からなさそうだし。
他の二人もカミサマの子たちだからねぇ。
哀れみ如きじゃ、止まらないとも思うけど。
見てみたい気はするね。
まぁ、きっと。
危なくなったら手は出すけど。
俺、ゲルダちゃん好きだからねぇ。
[どこまでも軽い口調で呟き、眼差しは扉へと]
…そろそろタイムアップかな?
…ああ、それと、嫌だと思っても俺も勝手にいかせてもらうよ
少なくとも、あんたら二人は人狼じゃなさそうだしな
[そっちがどう思ってるかは知らんがと肩を竦めつつ言う。
ロミちゃんでもいたら証明してくれそうなものだが既にいないし、考えたら自分とハインリヒを見た意外知らない]
そっか。ロミちゃんはここに…か。どっちにしろこのままでもいかんし入るか。
[カーラの言葉に頷いて答え]
ってかここ…ロミちゃんの部屋だったっけか?
[微妙に違ったような…どうだっけ…と首を傾げる]
ユーリ。
[ゼルギウスの名前は唇だけが動く。
呼ぶことを、ここでまた何かを願う躊躇うだけのことはしてしまった。後悔が皆無なわけは無かった]
僕もお願いするよ。
カルを護って。
[白くなりかけていた指から少しだけ力を抜く。
ハインリヒとロミの声が聞こえてそちらを見る。
きょとんとしているロミに目を瞬く]
[ゼルギウスの仕草は分かるはずもなく。
ユリアンが揶揄われていることには気付かない]
……う、ん。
[逸る気持ちも今は治まっていて。
手を離されても一人で向かおうとはしない。
頭を撫でられると、眼の痛みが少し和らいだ気がした]
[部屋割については分かるはずも無かったり]
落としちまったのか?
しっかり者のロミにしては珍しいな。
[少し考えるようにして]
んー、オレも見てないわ。
ごめんな。
[そう言って申し訳なさそうに笑う]
[最後の言葉には別の思いも含んでいたけれど]
カミサマの子、っていうのがよくわかりませんが。
何処までご存知なんですか?
[好きだのなんだのは聞こえなかった振りで流す。
扉越しの気配には気づいていた。
頬にも付いた血を拭うように自身の顔に手を添えて、]
通らないかもしれませんねえ。
でも――…
ダーヴの案よりはまだマシと思うかな。
[眦を擦る。
軽い口調とは裏腹に、眼を潤ませた]
そりゃ。気を抜くため。こんな状況よりもこっちのほうがマシだろ?
[ユリアンが睨むのにも、意地の悪い笑みを浮かべつつ、カーラにを落ち着けるようにいう、辛いという言葉には内心で頷いて]
ってか、誰も部屋知らんか。まあ今まで襲われてるのから考えるとロミちゃんの部屋なんだろ。考えても仕方ないし入るか
[まあ荷物見ればわかんだろ。と思っているため気にせずに]
…ダーヴィッドさんか…ゲルダさんなのか…どっちなんかね
[ぼそりと呟いた]
……好きに、すればいいんじゃね。
俺に、止める権利なんて、ないし。
っつーか、あんたも大概、性格いいよな……。
[人狼じゃなさそう、という言葉には敢えて触れずにゼルギウスに返し。
それから、扉に向き直る]
……ま、入ればわかるか。
[誰も明確な答えの出せそうにない、部屋の主の予測は諦め。
数度、やや乱暴にノックする]
誰の部屋かわかんないし、誰かいるかもわかんないけど。
開けるぜ?
[一応、断りらしきものをいれてから、扉を開けた]
もし眠っていて解決するなら俺は部屋に戻って寝る…が、危険もあるが確証がないしな
日常の空気を思い返して平静でいるほうが俺には好きなんでな
[つまり、こういう状態が好きではない。ということを暗に示しつつ
扉を開けるユリアンを見守る。直後濃度を増す血の匂いに眉を顰め、部屋の中見ようとする]
[しっかり者と言われて、ロミルダは少し照れたように笑んですら見せた]
はぅ…そうですか。
[返答に、ちょっと眉が寄る]
あっ、そんな。
ハインおじさんのせいじゃないで、…す?
[慌てたように手を振って、否定しようとする。
含まれる意味に気がつくはずもないのだけど。
一瞬言葉が止まったのは、困ったように笑う顔が一瞬、別の表情とかぶったように見えたから]
[ゼルギウスも同行すると言う旨は頷きで応じ。
けれど続く言葉はカルメンに一つの可能性を落とす。
カルメンが人狼と判ずる術は死した者のみ。
生きる者のうちに紛れる者は分からない。
それでも今は表にそれを出さないようにした。
この扉を開けば、何か分かるかも知れなかったから]
[ユリアンについてはもはや疑う余地が無い。
もし人狼であるならば、カルメンはとっくに手をかけられていただろうから]
[ややあって開かれる扉。
真紅の匂いが鼻につく。
痛みとその匂いに顔を顰めながら、ユリアンとゼルギウスの後ろでしばし待つ]
……あ。
[眼からは、落ちる滴。
眉を下げて、弱りきった表情をして。
来訪者達を見上げた。
戸惑った様子で視線を彷徨わせるも、逃げる素振りはない]
俺が知ってたことは案外に少ないよ。
だから――…、
[知りたくなったと口にはしない。
好きの言葉にリップサービスでも返ってきていたなら別だろうが]
そういうふうに、きちんと、さん付けしない辺り、なんと言うか。
[呟いたところで、ユリアンの声。
応答はせず、扉を見た]
[ぱちぱちとまたたいて、首をふるふると振って。
もう一度探すように辺りを見てみると]
あっ、クロさん。
[こちらを見ているクロエの姿に気がついて、ロミルダは手を振った。
まるでいつもどおりに]
…こりゃお二人さん。お揃いで、逢引にしちゃ物騒な場所なわけだったり、ダーヴィッドさんが女性を泣かせてるのかとも思うわけだったり、ちょぉっとゲルダさん血に汚れすぎてて不快じゃない?って思うわけだが
[さらさらと流れるように軽く冗談を口のようにするのは]
…やっぱ視えたってことは…そういうわけだよなぁ
[ロミルダの遺体に目を落として嘆息する]
[扉を開いた先。
最初に目に入ったのは、妙に見慣れてしまった感のある──あかい、いろ]
……ロミっ子。
[予め、わかっていた事、だけれど。
目にする事で現実感が増し、それがつきり、と頭痛を招いた]
……で、これ。
どういう、状況な……わけ?
[その痛みを振り払うよに数度、頭を振ってから。
低い声で、室内の者へと問いかけた]
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