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いないんじゃないの?
[ひょい、と。こちらも肩を竦めて]
ああ、そこらはオレにもよくわかってない。
ただ、オレはその力を使える、というだけのこと。
……ま、オレも最初は驚いたが、ね。
ただ、そうと考えれば、流血沙汰を避けようとし続けた理由も……いくつかの物言いも納得は行く。
信じる信じないは、ご自由に。
そして、広める広めないも、ね。
……オレも、いつまで生きてられるか保障ないからな。
預けてもわるかなさそうな所に、情報はパスしとく。
[後の扱いは、ご自由に? と。
浮かべるのは、冗談めいた笑み]
[レッグの反応に大げさだなぁなどと思いながら、この笑顔は信用しても大丈夫だろうか、などと脳裏にちらりと過り。]
すごいと言っても、所詮限定された力だからね。もう少し応用出来ればもっと色々便利なんだろうけども……。
……逝っても、なんて縁起でもない事言うんじゃないの。こちら側なら、生き抜きなさいな。
[そうして去り行く背中に]
OK、それじゃこちらもぼちぼちやらせてもらうわ。気をつけて、ね?
[他人の目を枷として自らに負わせる。
そんな手段を取る羽目になったのも随分と久しぶりのことで]
フン、昔を知っている相手は厄介さね。
まあいい、多少昂ぶっているのは否定しないよ。
だがアタシだってあの頃のままじゃない、多少の自制くらいは身につけたつもりだよ。
…降りかかる火の粉は払わせてもらうけどネェ。
[薄く笑って目の前の相手と幾つかの会話を*交わしてゆく*]
まァ、使える物は多いほうが良い。
お前にせよ、時の神とやらにせよ、お前が使えるなら其れで良いんだろう。
[其れから聲は少し落し]
確かにね。
――あれはひどく僕らを纏めようとした。誰も疑わないように。
……判った、少し考えることにしよう。
僕自身も又、何時死ぬかも判らない。
邪魔をしたね。
[そう言って、扉に手をかけた]
[アヤメの、恐らく心配してくれた一言を背中に受け、手を振りながら答えると、すっと息をついた]
……たとえ生き抜く心持でも、ここのメンツ相手に自信過剰になれるわけないさ。
だから、何かあったら頼むわ。
[その言葉が聞こえたかどうか……*それは誰にもわからない*]
そういうコト、かな?
[力に対する言葉には、僅か、笑みが掠めたろうか]
……オレも、それが気になったから、過去視をしたんだがね。
ま、時間がどれだけあるかはわからんが、考えてくれ。
いつ死ぬか、わからんのはお互い様だ。
[ここまでは静かな口調と声で言うものの]
いんや、全然邪魔じゃなかったよー?
[最後の言葉は、いつもと変わらぬ*明るい声で*]
[部屋を出て、自室へ向かう。最後の言葉に、軽く手を振って。
気配を殺した人には、屹度気付かぬことだろう。
殺気には反応出来るだろうが、ひどく考え込んだまま。
*部屋の扉を越えて、ベッドに腰掛けた*]
まぁ、ね。
この十二…いや、十三宮に選ばれたそれぞれ、だからねぇ……。
それでも、心構えだけは大切よ?
[自分も人のことが言えない、最悪相打ち覚悟で挑まなきゃ、とは思ってるけども。]
[そして、いったん*扉の鍵を掛けた。*]
―客室―
[ベッドの上に寝転びながら己がやるべき事を考える]
…やっぱ適当に殺ってみるしかないかね。
[はぁと溜息を一つ吐くと軽く勢いをつけて身を起こし]
だったら…どうせ何時殺られるかわかんねぇってんなら―
[―一番戦いたいヤツと思う存分戦っておこうじゃねぇか?
そう呟くとディスを連れて*部屋を出た*]
[やわらかいベッドは細い体を沈める。
上着だけを脱ぎ捨てて、背の大きく開いた白のキャミソール。
異様なのは背後の二つの手か。
聞いた情報は、如何するか。
否――
彼の所へ、往くべきか、否か。]
どちらかは、確実に、裏切り者か。
アハッ、真実に面倒だね。
兇すにも、兇されるにも、相手に不足は無いけれど。
…誰かに、云うべきなのか。
其れとも――
・・・!
[目を開ける。部屋の眩い明かりが目に入る。それは少年の覚醒を促すのには充分であった。]
・・・ゲレフト?一体何が・・・
いつの間にか寝ちゃってたかぁ。さて、そろそろ僕も動こうかなぁ?
[呟いてゆっくりと身体を起こす。同時に耳を澄ませ、注意深く風の音を聴く。]
・・・っと、これはどうやら動く必要も無い、かな?
[クククッ、と含み笑いを浮かべる。その口元には不気味な笑みが描かれる。それと同時に。部屋の温度は急激に下がる。つい先程少年が見た、夢のように。]
嗚呼、全く面倒で仕方が無い。
[云いながら三日月は消えることなく]
カマをかけるか。
其んな事で何かボロを出すとは思えないが――
其れでも、僕が知っていると思えば、行動に起こすかもしれないね。
[彼が裏切り者ならば。
自分自身に屹度伝わる様な態度は、其の場では取らないだろう――が。
其うと決まれば、腰につけたナイフは其の儘に。
しなやかな体が、床に下りた。]
[シャロンを見送った後、ふう、と息を吐いて立ち上がり]
……さて、どうなるか。
[手札を晒したのは果たして是か非か。
いずれにせよ、これで刻がどう動くのかは、楽しみと言えば楽しみで]
ま、それはそれとして……オレ自身もどうするべきか……だな。
『星詠みの君の星見に寄れば、御方の他に後二人……見切れるか、今の状況から。
現状で疑問があるのは……双児の旦那、だが』
[黒は床を這い、白の手は棚に伸びる。内から引き出された瓶。
大した物では無かった。
僅かばかり、痛みと衝動を抑えるもの。
其れを一口、含み。]
……効きすぎても困るが。
効いてから往くか。
[他にも2,3の瓶が有る。だが其れには手を付けず、再び棚に戻すと服を取った。
*何時もの様に身に纏った後、暫くしたら部屋を出るだろう。*]
[目的の部屋が近づくにつれて周囲の気温が下がっていくのは錯覚だろうか―]
…違うみてぇだな。
[やがて辿り着いた目的の部屋。
扉の向こうから明らかに発せられる冷気を前にして誰とも無しに呟いた]
あちらさんも臨戦態勢みたいだけど…いくとしますか。
[左手に小さな炎を浮かべ右手で扉をノックする]
おーい、ちょっと用事あるから開けてくんない?
……正直な所……何がどうなってても、不思議はない……からな。
[小さく呟いて、また一つ息を吐き。
それから、控える少女を振り返る]
さて、とぉ。
今の話、聞いた事にするのもしないのも、好きにしていいからね?
[にこりと笑いながら言いつつ手を伸ばし。
掬い取った栗色の髪に、軽く、口付ける]
……できれば、死ににくい道を選んでくれると嬉しいんだけど。
キミのは、あまいし。
……それに、可愛いしね。
[愛しくなるくらいに、と。
冗談めかした囁きを落として。
それに何か答えが返されるよりも早く、*柔らかな唇に触れて、言葉を閉ざす*]
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