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[お茶の誘いは軽くスルー]
[覚醒したらしいオトフリートにも特に声はかけない]
……ところでハインリヒと言ったか、
お前は人間のくせに随分と風と仲が良いのだな。
[彼らが何を話しているかまでは判らないが、]
……二度も三度もやりたかないですよ、と。
[ぼそ、と呟いた。
短時間とは言え、休息を取ったことで身体は大分、軽い。
やるなら今のうちか、などと考えつつ、椅子から立ち上がる]
[時の竜が起きるなり飛んでゆくふわもこを、似た色の瞳で見送り。
神父殿からの紅茶の勧めを、警戒しつつ口を開き――]
…ぃぇ、わたくしは……こほ、
[断りの言葉が出る前に、咳き込んでしまい。微妙に困った顔]
あん?
俺一応精霊使いだからな。
小せぇ頃から風の声を聞き駆け回った仲だぜ。
[小さい頃一緒に駆け回ったのは今居る風ではないが。ミハエルにそう答えつつ、クレメンスの返答には]
ちぇー、苦手が居るから好みはお預けされちまうのかよ。
んじゃ紅茶でも良いや。
[くれ、とは言わずに要求]
おりょ、オトフリートどこ行くんだ?
[訊ねた言葉は相手に届いただろうか。咳き込むナタ・リェに気付けば、「大丈夫か?」と声をかける]
[紅茶の人気の無さに、がっくりと肩を落として哀しげに眉を下げた]
そんなに信用ありませんか?別に毒など入れていませんよ。
[証明するように、カップを手にしてこくりと一口]
……ふわ。
[目覚めを呼び込んだのは、果たして何か。
もしかしたら、花火見物な気分の翠樹の王と、それへの突っ込み的なやり取りなんかもあったかも知れないが、真実は闇の中。
ともあれ、機鋼の竜の浅い眠りは、断ち切られ]
……きゃう……。
[口をついたのは、不安げな声。
物言いが、未だ竜となりきる以前の獣を思わせるものだったのは、無意識かも知れないが]
はい、どうぞ。
[やっと飲んでくれそうな相手が現れたと、嬉しげにハインリヒにカップを手渡す]
申し訳ありませんが、これで我慢してください。これ以上オトフリートが弱ってしまうと、麒麟殿も哀しまれますし、皆さんも困るでしょうからねえ。
[声の響きを案じてか、宥めてくれる周囲に、へいき、と返し。
ぴょい、と立ち上がって、とてて、と外へかけて行く。
外では影輝の王が力の集中をしていたりするのだが、それを邪魔せぬように、少し離れた位置で、上をじいい、と見る]
[香り高い水色が揺れる。
おかしな匂いは感じられない――少なくともこの姿では]
え…ぇ、…大丈夫、です。
[気遣うハイン殿へと頷き、カップへと口を付ける。
出て行く長い黒髪の尻尾は見えたなれど、視線だけで見送って]
[声やら視線やらは気づいていたが、取りあえず答えはせずに。
外に出て、精霊鋼の腕輪から漆黒の光鎖を具象する]
……さて、どの辺りにぶち込みますか、と。
[煌めく黒を周囲に舞わせつつ、零すのはそんな呟き]
……あ。
[上を見上げていた、碧の瞳がきょとり、と瞬く]
……時空竜?
[遠くから、微かに感じ取るのは、馴染み深い保護者の力]
あー、アイツ飲めねぇのか。
珈琲ブラックが俺のいつもの飲みもんだったかんなぁ。
この館来て直ぐに一回飲んだだけだったし。
そろそろ恋しくなってくるぜ。
[しゃーねぇ、と呟きながらカップを受け取り、一口飲む。その間にもオトフリートは問いに答えず広間を出て行った]
……ま、やることがあるんだろうな。
俺じゃ何にも出来んし、任せるしかねぇかねー。
[紅茶を半分くらいまで飲むと、またソファーの背凭れに体重を預ける。ナタ・リェの返答が聞こえれば、「そうか」とだけ返した]
ええ、こんばんわ。ごきげんよう
[優雅な雰囲気でお茶を飲みつつハインリヒに返答]
ああ、心魔の。それは胡散臭い貴方がいけないのですよ
信用されたいのでしたら、もっと品行方正に生きませんと
あ、私ですか? 別に信用なんてなくとも私の正しいと思うことを行動で示せば問題なんてありませんでしょう?
[にっこり]
……これ……セレスの、気か?
[落ちる直前に読み解いた影響か、微か、その立ち位置は捉えられ]
ふむ。
だったら、あの辺りに力を向ければ、場所的に悪くない、と。
ふん。駆け回った仲、か。
現在の面構えからでは想像し難い光景だな。
[皮肉っているような笑顔になったが、
ネリーに慌てて頭を下げた。]
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