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― 宿直室前 ―
[一之瀬>>164が二人に説明するのを聞きながら、繋いだ手を引かれるままに露島と宮町へと近づく。
露島の陰に隠れた宮町>>165が上げる声に、信じたくなかった事実を突きつけられた気がして息をのんだ]
――……っ
[高峰におこった事を伝え聞いていても、それでもまだ信じる事は出来なくて]
高峰先輩はダミーなんかじゃない……だ、だって、生きてたもの。
一緒に話して、玄関も確認したりとか、したのに……
[否定するように言葉を紡ぐ。
ゲーム、だったらよかった。
リアルな人狼騒動よりは、Web上でいつも行っているゲームなら。
――それでも、そんな思いも、四方にただよう血の臭いと、宮町の様子や露島の様子――そして宿直室の中の現実が否定するのだが]
― 宿直室 ―
これから何をすべき、か。
[学長の言葉>>159と肩に込められた力を思い出し小さく呟く。
守りたい人たちの顔が浮かんでは消えて――。
失いたくないと強く思うけれど特別な何かをもつ訳でもなく
ただの学生に過ぎぬ身を不甲斐なく感じる]
――…もう、誰も失いたくないな。
[薄い色の眸に映る友もまたそのうちの一人で]
春に「来い」なんてメール送らなきゃ良かった。
[学長に言い募る春の声>>166に後悔の色を滲ませた]
[春枝を落ち着かせようとその肩に手を伸ばしかけるも、誠に隠れるように立つ様子を見れば怖がらせてしまうかと思い止めて。
代わりというわけではないが、怯える桜子の手をぎゅっと握り、その髪をゆるく撫でた。
そうすることで、自身もまた怯えているのを落ち着かせたくて。]
[パソコンルームで起こったことを聞く。
忘れていたこと。どこかでかちりと思い出す]
[IDじゃ、なかった。本名だった。この情況では、ほんの少しの瑕疵でも吊る要因になる。事態は深刻なのに、少しだけ、安堵した。肩が揺れる]
……誰が、そんなこと、仕組んだんだろ
こんな村、入りたくなんか、なかった。
[そうして、横からサクラの台詞が聞こえる。
先ほどから感じていた違和感に、ぴたりと嵌るそれ]
そう。ダミーなんかじゃない。違う。違うの。
(だって、ダミーはどう考えても……)
どうして、どうして――!
[また涙がこぼれそうになって、喉に続きを込める]
[どうしてダミーが死ななかったの。
それは、きっと、ダミーが狼だからじゃないの]
─パソコン室─
2日目……
[慎太郎の説明>>168を、友梨の声>>169が肯定する。
それぞれに目を向けてから、パソコン室の中へ入り、件のパソコンを覗き込んだ]
……もう止まらない、止まれない。
[小さな声で反芻して]
どこかから、見られでもしてるのかな。
それとも、……こうなるように、仕組まれてたのかな。
[尋ねたって、答えはきっと返らないだろうけれど]
─パソコン室─
さあて、な。
[>>175 仕組まれてたのかな、という春陽の疑問に肩を竦める]
……ま、わかるんは、俺らに逃げ場がない、ってぇ事。
あとは、要求されてるのがリアルに命かけて人狼やれ、っつー傍迷惑な事だ、って事くらいか。
ったく……冗談じゃあないってーの。
[吐き捨てる声には、微かな苛立ちの響き]
…本当に、どうして…高峰君…
[桜子に礼を言われると、ぎこちなく微笑み気にしないでと返しながら春枝と桜子のどうして、という声に目を瞑った。
脳裏に掠めたのは、リアル人狼という設定のRP村。
それを必死に振り払う。あれはゲーム。
でも、あの画面は全て始まったと告げていた。
そして、その通り、響が殺された。
もう、悪戯と笑い飛ばすことすら出来ない。
なんて最悪な、現実。]
― 宿直室 ―
[春の傍に寄ろうと立ち上がろうとして床についた手。
乾いた血の色を認め、その動きが止まる。
響を運んだ際に制服や手には彼の血がついていた。
このままでは辛そうな友の背をなでることも出来ない]
――…ン。
[着替えはあっただろうか。
教室になら、と意識が其方に向いた所で漸く廊下にある人影に気付く]
其処に、誰か居るの?
[少しだけ声を張り廊下の方へと声を掛けた]
─パソコン室─
…アタシ達、完全にゲームに組み込まれちゃってんだね。
終わらせないと、きっとここからは出られないんだ。
[RP村では良く隔離空間を作って人狼騒ぎを起こしたりする。
まるでその村みたいだと、心中で呟いた]
やんなきゃダメなのかな……。
ヤだよ、疑い合うなんてこと。
したくない。
[迷う態。きっとそれは誰しもが思うことだろう]
知り合い、ですか。高峰先輩と。
……じゃあ、入らないほうが。
非常口のところ、血で真っ赤で。すごくて。
きっと、酷いことに
[声を詰まらせての忠告。
先ほどから沢山泣いた。泣いたから。
はれぼったい瞳で目の前の2人をぼうっと見ながら言った]
─パソコン室─
……ああ、そーいうこったな。
[>>180 友梨に頷いて、手に握った携帯を見る。
全てが現実であるというなら、自分には『結果を見る』しかできない。
『結果を出す』ものはどこに居る。
巡るのは、そんな思考]
(……この編成で、相手にガチ思考があれば。
騙り出す可能性も、否定できんしな……)
[あまり考えたくない可能性を振り落とすように、ふる、と首を振り]
……そら、俺かてきついわ……知り合い多いし。
んでも、やらんわけには、いかん……ってのも。
あるんよな。
[疑いたくない、という友梨の言葉に、滲むのは、苦笑]
─パソコン室─
そうだね。
もう、始まったから、
[息を吐く。
横目で、友梨と慎太郎を見た]
……村が終わるまでは、出られないんだ。きっと。
[ポケットに手を入れる。
中に入っている携帯電話には、随分長い間触れていない]
― 宿直室 ―
[廊下側から返る声は聞きなれた幼馴染のもの。
微かに何処かで警戒していた心は薄れて]
――…蛍、だったのか。
[確認するように名を紡いで息を吐く。
佑一郎が彼女を此方へとよぶことはない。
けれど拒む言葉も発すことはなかった。
――知る権利は誰にも等しくあると思っていたから]
[中から声がした。
少し体を固くして。もう一歩だけマコトの方による]
………
[答えるのは、女の先輩がやったから。
自分は、特に声を出さなかった]
露島、先輩。
少しだけ、お話、いいですか。
[まだ、声に泣いた名残のがらがらは残る。
少し必死だった]
─パソコン室─
……終わるまでは、かぁ。
問題は、どーやって終わらせるか、かねぃ。
[>>185 横目でこちらを見る春陽の言葉に、は、と短く息を吐く]
システム通りだ、ってんなら、占い師もいてるんだろうけど。
……命かかってる状況で、ストレートに出てくるかもわからんしなぁ。
佑…
血、が。
[中に入り、何よりも先に目についたのは血まみれの幼馴染の姿で。
学長や春がいることにも気付かず、桜子の手も離して慌てて駆け寄った。]
…高峰、君の…?
[間近に見た佑の身体も服も、目立った傷はなく。
そこでようやく、彼の血ではないことに気付いたものの、これだけの血がつく程の出血だったのだと察すればまた、声は悲痛なものになった。]
― 宿直室 ―
[半ば開いた扉の向こうから聞こえるもう一つの返事>>187。
桜子の声がして、扉の方へと目を凝らせばその姿が映る。
蛍子の言葉>>190に一度伏せられる眸]
一人じゃ無かったみたいで、少し安心した。
[ゆると顔を持ち上げて横たわる響の傍らに座ったまま
蛍子と桜子、二人の姿を認める]
春陽くんから、聞いて、此処に来たの?
[知らせにいったはずの彼の名を紡ぎ問い掛けた]
─パソコン室─
……占い師、ね。
[慎太郎の言葉>>189を聞いて、
一度彼から視線を外し、ポケットの中を見た]
ねえ真崎、
もしも、だよ。
[言いながら、再び視線を向けた。
口調だけは、あくまで何気ない風に]
……もし、おれがそうだって言ったら、どうする?
─パソコン室─
ま、そーゆー事なんだろな。
[>>191 人狼役は進める事を決めた、という言葉。
そも、拒否権があったのか、というのはわからないのでさておいて]
……なんもしなけりゃ、文字通りのお先真っ暗、だろな。
[は、と、幾度目かの息を吐いて。
唇を噛み締める友梨の様子に、僅かに目を細めた]
(……さすがに、ここは違う……と、思いたいけど。
こればっかりは、わからんからなぁ……)
[死なせず確かめる術が自分にあればいいのに、と。
そんな事を考えた矢先──聞こえた、言葉>>194]
……は?
川島、それ……。
[問いの何気ない口調とは対照的に、思わず、声が裏返る。
春陽を振り返る、その表情は、かなり間が抜けていた]
あ、ぁ、うん。
マリーちゃんから、佑が高峰君探しにいったって聞いてた、から。
真崎君とキユリちゃんに、お留守番お願いして。
佑たちを探しにって出てきたところで、川島君に会って。
そしたら、本当に高峰君が…殺されたって、言う、から。
[血に塗れた幼馴染の傍ら、赤く染まり盛り上がったシーツにようやく気付いた。
森と学長がいることも分かったけれど、それよりも、シーツの下に誰がいるのかが聞かずとも判ってしまって。]
…本当、なんだね。
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