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次の日の朝、 ヘイハチ が無残な姿で発見された。
そして、消え行くもの。
運命の輪が回りだす。
紡がれるのは、如何なる結末への道筋か……。
現在の生存者は、 ミツクニ、 リカ、 アズマ、 キョウヤ、 ケイコ、 ヒサタカ、 マリー、 ヒビキ、 サキ、 タマキ の 10 名。
―寮―
[夏休み突入二日目の朝は、一日目とは異なりどんより曇り模様。
なんや寝てる間に消化終わったらしいです。トカゲもどきも事情も]
ぅっわー、最悪やん!
ったくいらんもん寄越しよってからに!
[布団から跳ね起きて開口一番ぶーたれる。
ルームメイトが朝の涼しさに惰眠むさぼり中なんはラッキーでした]
あーもー、ゆうべはタマキちゃんに笑顔で怒られーの、買い物する前に引き取り来たんやて晩ゴハン食べさせてもらわれへんの、踏んだり蹴ったりやったんに!
タマキちゃんに言われた通りマジで食べるんやなかった!
言われたん、食べた後やけど!
…ま、さっくり天魔片してミックんボコってバイトデビューせなな!
[正に後悔先立たずで顎で切り揃えた髪掻き毟り、しばし悶絶。
が、(学習能力低いせいなんか)立ち直るんも割と早かった。
悪夢とゆーか消化不良なせいでかいた寝汗をシャワー浴びて落とし、動きやすい服装に着替えて、机に向かってなにやら書き物開始]
でけたー!
したら、さっそく腹は減っては戦は出来んから朝ゴハン行こか!
[簡単に二つ折りだけして、寮の食堂へ朝ゴハンにGO!
ついでにそこら辺行くちんまい人(実は三年で前寮長&伝言の人でした)にケイコの部屋聞いて、扉の下にお手紙挟んどきました。
以下、書かれていた文面。
『おケイはんへv
なんやら黄龍が消去法でヒサタん天魔っぽいて感じてたんで、
さくっと確認がてらボコって来るわ。
返り討ちとか怪我で遅うなるかもなんで、誤魔化しよろしゅう!
璃佳』
ちなみに宛名は二つ折りの内側な上、マリー同部屋て知りません]
[ルームメイトに見られたところでゲームの話とかで誤魔化すやろと気持ち良く丸投げし、朝食終えてお出かけ準備オッケー。
ミニ手帳の不運命共同体連絡網(主にタマキちゃんの助言で二度手間回避に書き込まれた)を使い、ヒサタカの所在求めてキョウヤに電話する。例のお世話係の人にキョウヤん呼ばわりのまま「タマキちゃん家に電話入れて」と言伝したんはお約束]
さーって、後は連絡待つだけやんね。
戦い前の憩いにタマキちゃんトコでのんびりしてよーっと。
…それにしたかて、ミックん腹立つわ。
うちが候補者やて気付いてんなら先に「手伝え」の一言くれてもいいんに。ほんに水臭い。何か奢なら手伝ったらへんど。
[事情がわかれば理不尽な怒りも減る(なくなりはしない)。
今ミツクニをボコりたいんは、共犯者…てか友達甲斐のなさだ。
そんなこんなで言葉の割りに役に立つ気満々の姿は、動きやすい二枚重ねのキャミにキュロット。足元はしっかり白靴下&運動靴で、日差しの下を*駆け出した*]
[ヒサタカの家へ向かう道すがら。
黙り込み、何かを考え込んでいたようだが]
(……カメさん。)
『我は玄武という名があると言っておろうに。で、何じゃ?』
(……融合、してもいいデスよ。)
『おおそうか。ならば……』
(その前に質問。融合したらワタシの意識はどうなるデスか?)
『ふむ。それならば心配は要らぬ。我の意識は眠りに就く故、汝の意思で動いてくれればよい。』
(……ふぅん。)
[その口許が玄武に気取られない程度、僅かに歪む。]
[ 翌日。
踏んだり蹴ったりどころか本当に蹴り落とされた輩は、
相変わらず他に人気のない空間に独り、陣取っていた。
昨日までのように、虚空に在る存在を見ることすらない ]
あー…… 忘れてた。
写真、現像しに行かないとな。
[ 店に頼むという手もあるのだが、それは好まず。
――別に、変なモノ(主に超常現象的な意味で)を
撮ったからというわけではなく。ある種の、拘り。
中学から高校に上がったとき、
剣道をやめたとき、優等生をやめたとき、レールから逃れたとき。
代わりのように始めたカメラは、今では手放せない物になっている。
その理由は、誰にも話していなかった ]
[そして融合。同時に流れ込んでくる記憶と知識。
その中には、天魔により気脈が乱れたイメージもあり、普通に考えるならば早急にどうにかするべしと考えるようなもの。
だが、それがどうした。ワタシにとってヒサタカのいない世界など滅びてしまって構わない。]
[ダカラ彼ヲ害スモノ全テ、此ノ腕デ退ケヨウ。]
[ 何気なく捲っていたアルバムを閉じて、書棚に戻す。
そこに収められていたのは、異国の情景。
最初は熱心に、行くにつれて惰性的なものを感じさせた。
そのきっかけとなるものが何だったか、画は明示してくれない ]
んーじゃ……
行ってきますかねえ、と。
[ 台詞は独り言にしかならない。
鞄を肩に引っ掛け、家の外へと出た。
自転車は依然、失った侭。警察に届けくらいは出しておいたが。
普段通りにパーカーの下に全てを押し隠して、
纏わりつく暑さを吹き飛ばすように、*一陣の風が吹いた* ]
[あれから寮に戻り。家のほうには幸貴の家に泊まることを連絡。
そして蒼龍の機嫌を治そうと幾度も話しかけたり撫でてみたり褒めてみたり。
自分の意志があるのかどうか。とか。いろんなことを聞いた後。
受け入れる方法は。という問いの段になれば、蒼龍からそのために必要な行動と評した意趣返しの嫌がらせ。それについてまた一悶着
結局受け入れる頃には空が明るくなっていたとかで]
…ねむ…ったく。手間かけさせやがって。
[そんな嫌がらせを受けて従う気はあまり生まれなかったらしい。…ある意味似たもの同士だったのかもしれない]
………寝よ
[融合により基礎知識とかは入ったようだが、一旦蓋をして既に限界だったのでその場は眠ることにした]
[寝ていていくときが過ぎたか。携帯が鳴る。
寝ぼけ眼でそれをとれば、リカからの伝言で、タマキという人の家に電話しろと聞いて]
……とりあえずキョウヤんよばわりやめや
[眠い頭で思ったのはそれだったが、とりあえずまだ睡眠時間が足りないので*寝なおした*]
[さて、ヒサタカの家でもひと悶着あったようななかったような感じだが、それは置いとくとして。]
[翌日。先に起きた彼女がドアの下の紙に気づく。ぺらり。]
…………。
[ジーワジーワジーワ。と喧しい外の蝉に対して無言で紙に書かれた内容を見ていたが]
…………びりびりびりびり。
[無言のまま手紙を十七分割。破片をゴミ箱に。
そのとき切片何枚かは零れ落ちたが放置。]
…………リカ。消さないと、ネ。
[カリッと爪を噛み、呟く。]
─自宅・空手道場─
[じんわりと空気に熱がこもる時間。胴着姿で座禅を組み、瞳を閉じて意識を集中する。暑さで汗が吹き出てくるが、気にも留めず集中を続け]
(少なくとも、恭也と璃佳って子は「視え」てる。
話し振りから啓子って子も『五神』の一人だろう。
となると、残りの四人の中の二人が、『天魔』、か)
[自分の持ちうる情報を整理し、範囲を狭める。だんだんと絞られてきたが、仮に特定出来たとして、その情報を素直に受け入れる人物が居るかは甚だ疑問だが。人は感情を持ち合わせているがために]
………つーかよ。
いい加減起きろよお前は!!
[座禅を組んだまま、右手を振り上げ目の前へと手刀を振り下ろす。その先には真っ黒い塊。力を乗せた一撃が、黒い塊へと揮われた。が──]
〜〜〜〜〜っ!
[ごいん、と手刀は止められる。止められた衝撃が右手から順繰りに全身へと伝わった。しばしの硬直。泣くまでは至らなかったが、手首を労る所作はしただろうか]
[一方手刀を落とされた黒い塊はと言うと。それを覆っていた薄い外殻に、ぴきり、と皹が入り始めた。力を送られた塊が目を覚ますのも、そう遠くはないようだ]
……カマボコ!
[と、訳の分からない叫びを上げつつ、...は目を覚ました。
おや? 確か昨日はマリーを連れて家に帰って来たはずなのだが、何故自室で寝ているんだろう?
疑問に思いつつ視線を室内に向けると、ソレが、彼が好きなマンガを読んでいるところだった。もちろん、彼の不可思議な叫びで驚いて目をパチクリさせているが]
……何で部屋で寝てるんだ?
[と、疑問を口にすると、ソレは苦笑しながら教えてくれた。
神社からしばらくは怒りが先立って気にならなかったが、自宅に近づくにつれて腕に感じる大きくて柔らかく、丸い二つの物体に気付き、出入り口となった妹の部屋の窓にたどり着いた時点で緊張と心地良さから気を失ったらしい。
……らしいというのは、そんな話をしているのをソレが戻ってきた夜中に妹の由宇が友達に電話口で語っているのを耳にしたからだ]
……情けない。
[それはもういろんな意味で。キョウヤは慣れたのかとか思ってるが、実際はこんなもんである。
ちなみに、ファーストキスの時も自宅に辿りついた時点で見事に気絶し、朝学校に行くのに玄関を出た由宇に門柱の影で魂が抜けかけている姿を発見された経歴もあったりする]
― 校内・廊下 ―
[ 現像のための暗室というのは、感光を防ぐために
しっかりと窓もカーテンも閉められているし、
無論、冷房などは設置されていないわけで。
流石に、暑かった。
一作業終え、外に出る頃には体力も大分奪われていて、
気温と湿度の差に、廊下ですら涼しいと感じてしまった。
胸元をくつろげ、手でぱたぱたと扇ぐ。
一応は部活参加なので、制服姿+上履きだった。
みーんみーんみーん。
蝉は今日とて、存在の自己主張。
眼下には部活に励む生徒の姿が見える ]
……青春だねえ。
[ ひとまず、水分補給しないと干からびそうだ。
予め、ペットボトルを一本持ってきてはいたものの、
道中歩きだったせいもあって、容易く消費されていた。
休み中では、購買もやっていない。
ついでに食料も求めて、校外に出ることにした ]
―宝条家―
[結局、キョウヤから電話がかかって来たんはタマキちゃんの美味しいお昼ゴハン&デザート完食した後でした。
やっぱ待ち時間は快適なトコで過ごすに限りますな]
あーい、どーもー。
でな、電話してもろたんはヒサタんにちょいと顔貸して欲しいからやねん。ん、天魔やったらボコろ思て。
あんたかて五神の一やろ? 融合出来たんやったら事情わかるんやろけどなー。
あー、何か知らんけど消去法っぽいわ。黄龍てなんや五神の頭とかなんとからしいんと、覚醒したんが気脈真上の学校やったんで五神の気配とかその他いろいろ判ったんやて。
うちが知ったんは今朝、消k…んと、融合してからやねんけどな。
[キョウヤの口調が微妙に歯切れ悪いっぽいんは午後一番の暑さのせいだろうと気にせず、用件とか色々適当に言い募る]
――で、昨日の神社に来るよう伝えといて欲しいねん。
時間は…あちらさんの都合もあるしなー、今から寮の門限までやったら何時でもええよ。そこら辺はうちが都合に合わせるわ。
[地面抉れようと社殿ふっとぼうと、責任はあちらさん持ち>>1:416とミツクニの迷惑顧みず場所指定。
鎮守の森あるから境内そこそこ涼しいだろうとかの計算も少々]
[内容が内容なんで、電話受けてる間にお皿下げ始めたイトコには聞かれないよう声は抑えたつもりだが、はてさて。
出かけてくると告げた時の笑顔はいつもどおりなんでわかりません]
長々とお邪魔しやした&ごっそさんでしたー!
ちょい急ぐんでお皿洗うの手伝われへんでゴメンな。
ほな、行ってくるー。
[喧嘩しに行くにしては爽やかな笑顔で手を振り、神社目指したり]
―回想―
[石段を上がってくるアズマとタマキには軽く会釈しただけで(タマキ優先)すれ違ったのだが。
一番下まで辿り着いた所で上から一人降ってきた。いや転がり落ちてきた。素敵な音が鳴り響いた気もする]
…おーい、生きてるか?
[とりあえず生命反応があるのは確かめて、後は放置。
だって回復術なぞ知りませんし。医学知識なんかもありませんし。
きっと上にいる誰かが回収するだろうと]
よし、漢文は引き受けた。
それじゃヨロシク。
[寮に戻れば裏工作開始。この先自分もいつ必要になるか分からないわけで。
幾つかの取り引きを結ぶと自室へと引き上げた。
ベッドの上に転がり、両手を天井の照明へと翳す]
五行術とか、どこまで使えるんかな。
[発現からこちら、彼女の感情が昂ぶっていたせいか白虎は終始無口で。ただ急いで融合してくれという意思だけが伝えられ。
融合の瞬間に言われたのは]
『全てを委ねる。汝が為すべき事を成せ』
[ 歓声の飛び交う校庭の脇をすり抜け、学校を出て。
冷え切ったコンビニに逃げ込み、食料を買い込むと、
再び炎天下へと出てきた。
もうちょっと涼んでいたいところだったが、
いかんせん室内だと、“風”の通りが悪いから仕方ない ]
……なーんだかな。
[ カキ氷を食べたわけでもないのに、
頭痛がするように額に手をやりつつ、ぽつり。
ゆるりと首を振って、買ったばかりのアイスを咥えた ]
[確かに少しばかり特殊な血筋に生まれ育ってしまった身には、与えられた知識に一定の理解が出来てしまって。今の生活が大切である以上、確かに天魔をそのまま放っておく訳にいかないという主張も納得はできてしまったりするわけで]
神宮寺先輩が四瑞だってのをとりあえず信じるとして。
一番怪しいのは遅れてきた二人だよな、やっぱり。
[普通はあんな事態になって連絡が来たら説明聞きに来るだろう。それをしなかったということは、何かしらの知識を持っていたということではないか]
やっぱり不安だ。
事前準備はしておくか。
[そうして寝ているようで寝ていない状態でかなりの時間をを練気になんて使ったものだから]
―寮自室・朝―
ねーすーごーしーたー!
[ドタバタタタ、と派手な音を立てながら着替え洗面エトセトラ。
だってゴミの日は今日で。こっちの当番だったんです]
…あり?
[中身を捨ててきたゴミ箱を元に戻そうとして。
周囲に散っている紙に気がついた。その一部には自分の名前]
なんだろ。マリィ宛の手紙だったら悪いんだけど。
[机から封筒を取り出して、残っていた紙片を回収しておいてみる。
時間が本気で足りないことに涙しながらパンを一枚だけ食堂で貰って、ラケットケースとスポーツバッグを手に学校へと*ダッシュした*]
ぅぉあ!
[振り向かれマジでびびりました。だって聞こえる距離じゃないし]
ちょいマテや霊感少年!
人の心勝手に読んだらあかんがな!
[言いながらも歩幅緩めず近づいていく辺り、懲りないです。
なんか不機嫌そうなのより、気になるのは咥えてるアイスやし]
[ 立ち止まり、寄ってくるのを眺めつつアイスを一齧り。
舐めるのは面倒らしい。溶けるし。
霊感少年云々はさらっとスルー ]
二本はないぞー。
それとも俺が口つけた奴をご所望ですか。
や、まだ齧ってへんトコ一口。
[さすがに口付けたトコはアレやけど、色気より食い気がぽろり]
しっかし、歩きアイスするくらいあっついんやったらフード取ればいいんに。マジで将来禿げるで。蒸れは髪の大敵なんやからな。
あ、それが目的なんやったら止めへんけど。髪が何色だろうと禿げたら一緒やもんな。カミは平等っていうんやろか、こーゆーんも。
[色々スルーしてくれたのに蒸し返す辺り、学習能力が以下略]
お子様は食欲旺盛ですこと。
[ いっそ全部齧ってやろうか、とも思ったが、
風のおかげもあって幾分冷えたからいいかと、
食べかけのアイスを、ん、と突き出した。
全部渡す気らしく、ごみ処理よろしく、なんて言いつつ ]
別に、目的じゃねえけど。
それならそれで、いーんじゃねえの。
一緒くたになるんなら。
[ 特別突っかかるでもなく、首の後ろに手をやり欠伸をひとつ ]
やたー!
んでも食べ過ぎると怒られるんで一口だけなー。
[なにせトカゲもどき食べた翌日なんで、冷たいもの規制中だとか。
危機感の欠片もなく突き出されたアイスに顔近づけて、下の角っこを一口齧り。黄龍て五味の甘なんで、目の色一瞬金色でした]
んー、ひえびえー。
おかげさんでちょい気力出た。残りの行程もがむばる。
[髪についてはなんや悟ってるっぽいんで、ふーんと欠伸を見た]
[現状起きる気配が全く無いので塊は隅へと置いておき。しばし空手の鍛錬を続ける]
「幸貴よ、鍛錬も良いが、勉強の方はどうした?
宿題も出とるんだろ。
最近鍛錬が終われば出かけてばかりのようだが」
…………。
[門下生の稽古の準備をしに来た父親に言われ、動きを止めてしばし無言。一気に現実に引き戻された気がした。いや、今起きてることも現実であることはあるのだが]
……うん、まぁ、ちゃんと、やってる、よ。
[視線逸らしっぱで言っても説得力ありません]
あ、ちょっと約束あるから出かけてくるわ!!
[しゅた、と逃げるように道場を後にする。約束なんて嘘ですが。逃げる際には忘れず塊を回収。父親は何か言いたそうだったが、超スルーで自室へと逃げ込む]
親父の目を誤魔化すのも面倒だなぁ。
無断外泊とかしてないだけまだマシだけど。
まぁ、あの話もそのうち伝わるだろうし、いっか。
[気楽な性分はやはりどこまでも続く。シャワーを浴びていつものハーフパンツとTシャツと言うラフな格好をすると、特に荷物も持たず家を出る。持ったのはあの黒い塊と携帯電話くらいだろう]
ちっと静かなところで休みたいな…。
……あそこお邪魔しちゃうか。
[少し考えた後に向かったのは、昨日集まった神社。手頃な木を見つけると、器用に上って枝葉の中へと。光邦のお気に入りの場所だったりするかもしれないが、そんなことは知らない。枝に腰掛け幹に凭れ、木陰で涼を取りながら、しばしの休息]
[ ごみ捨て任せようと思ったのに、とかぶつくさ。
食べるさまはしっかり観察、眼が一瞬、細まった ]
……本当にお子様だなー。
ちったぁ、警戒しろよ。
[ 欠伸の後には、眦に僅か涙を滲ませつつ、
揶揄いと忠告を混ぜて言うと、
残りのアイスにぱくりと被りつく ]
残りの行程って、どこ行くん。
[ 逆に欠伸観察されていたっぽいんで、
あんだよ、とかそんな目を向けながら。]
お子様お子様言うな!
アイスの恩とそれは別やで。
つーか、食べようとしたら引っ込めるとかするんやったら、アンタの方がお子様やん。
[そういう危機感しか出てこない辺り、お子様言われて当然です。
なんやら胡乱な目を向けられたし先急ぐしで、また歩き出しながら]
や、ちょいと野暮用で神社まで。
…そうそ、階段落ちとかアズマん相性よろしくないみたいやし、あんまし近づかん方がええかもやで?
ほななー。
[ほんのちょびっとの恩から巻き込まれないよう忠告して、さっきと変わらぬ速度で歩いていく。
覚醒したって文科系。流石に喧嘩控えて走ってく体力*ありません*]
[ そういう問題じゃないんだけどとか、
落ちたのは神社よりヒビキとの相性だろとか、
そんなことを言おうかとも思ったが、
歩みだすのを見て、代わりに軽く手を振った。
そうして、自分は学校へと足を向ける ]
暢気にしてられるのも、いつまでやら。
[ 棒を見てみれば、また外れ。
小さく舌打ちをして、*ゴミ箱に放った* ]
[しばらくの間に己の不甲斐無さにほとほと呆れ果て、まるで札幌雪祭りの彫像の如く固まっていた彼だが、ここにきてようやくのそのそとベッドから降りた。
机の上の時計を見るとすでに朝と昼の中間から、少々昼よりに進んだ時刻だ。朝食を食べるのならば、もう少し待って朝昼兼用にした方が良いだろうと思い直した]
……少し散歩にいくが、一緒にくるか?
[すでに十冊目の単行本に突入していたソレに聞いてみる。どうやら、戦後の復旧に焦点を置いたマンガが気に入ったようだったので、少し気が引けたが、ソレは至極あっさりと行くと返答した]
……なら待っててくれ。準備してくるから。
[この機会に何人か火の粉を振り払えれば、マリーに負担をかけなくて済む。と、片隅で考えながら、出かける準備をした]
─九条院家・客間─
……お?
[上がる、惚けた声。
目覚めの直後、自分が何処にいるのか一瞬わからなくなった。
取りあえず、自宅の6畳間のロフトベッドの上ではないのは確かで]
あー……九条院か。
[昨日の経緯を思い起こして、深く、ふかくため息一つ。
ゆっくりと身体を起こし、軽く、頭を振る]
[ぐるり、見回す。
目に入るのは、不安げな真白。
その頭をぽふり、となでて]
あー、大丈夫だ、紅鴛。
……大分、回復してる。
さて……叔父貴に出くわす前に、逃げるか。
『隔離の陣』の中も、整えとかにゃならんし。
[従姉よりも、ここにいると確実に出くわす叔父の方が怖いらしい。
そそくさと布団を片付け逃げよう……としたものの。
様子を見に来たらしい叔母に捕まり、結局しばしつき合わされたのはきっと予定調和]
[寝て起きて食事を取っていたり、結局璃佳に電話したのは昼も過ぎた頃。
タマキという人の電話番号はメモしていたのでそこに電話]
もしもし、巴ですが…って璃佳か。なんのようだ?
ああ?…あいつが天魔なぁ。んー…まあ一応俺は五神らしいし知識みたいなんは適当に入ったが、どいつがどいつとかはほとんど知らん。
[基礎知識は入ったらしいが、いまいち整理していないうえ興味あるほうに偏っていたりとか。喧嘩ばっかりしてたとか。まあ説明はしないが]
…ああ、あの神社な。わかった。伝えとく…ちゃんとしとくって、しつけーぞ。
んじゃな
[疲れたように嘆息して電話を切り、携帯…久鷹のアドレスを出して考え込むように唸る]
[まあ、色々と経緯ありて、叔母にはちと弱く。
それ故、無理に逃げる事も出来ずに。
結局、昼まで九条院家に捕まっていた]
まあ……仕方ない、けどなぁ。
[九条院家の門を抜け、てくてくと学校へ向けて歩いていく。
帰宅部なんだから、学校に行く必要は、まあ、本来はないのだが。
『隔離の陣』の内を整えておかなくては、というのが理由としては大きかった。
……一応、叔母に捕まっている間に、従姉が「支度はしておいた」らしいのだが]
[なにやら久鷹に蒼龍が警戒心を抱いていたのは融合したことにより知っている。
そして天魔が及ぼす影響やらも。確かにそれは問題であろうが]
ったく…なんでこうなったんかねぇ
[何とかしなければという思考もなきにしもあらず。ただ素直にそれで久鷹と対立できるかといえばそれも違う。
巻き込まれた中の親しい二人がなして違う役割なんだとか内心で愚痴った後
久鷹が逆の立場なら―と思いながら、久鷹にメールを打つ。内容は璃佳の用件を素直に伝える…ということではなく。
家の事情で今日連絡着てもすぐ反応できんかもしれん。という主旨の内容。
久鷹も神社には好んで込んだろうし。と]
…ま、後で考えるか。なるようになるってな
[ぽちっと送信。さっさと身軽な格好に着替え寮から神社へと向かった]
―神社 石段下―
…あぢー…
[最近お決まりのぼやきをしながら、手を確認するように握ったり閉じたり。
本当に融合して力とかあんのか?と。疑問を抱く。
とりあえずあのひねくれた蒼龍が全部悪いんだ。なんて思いつつ、日陰を辿りながら石段が見えて]
― 七曜学園・屋上 ―
[ 学校へと戻った後、水分を補給して作業再開。
現像し終えた写真を纏めてファイルに入れると、
すぐに帰るでもなく、屋上まで来ていた。
フェンス寄りかかりって身を捻り、
空を見上げたり、地を見下ろしたり。
学校付近で何かあれば捉え易いということ以上に、
何より、吹き抜ける風が心地好いから。
陽射しの強さは、それなりに厳しくはあったが ]
……しかし、暑いな。
[言葉と裏腹、外見は平然としているのは、宿すものの気、故か]
あー……今日は、師匠んとこ、行けねぇなぁ……。
[そんな愚痴めいた呟きをもらしてから。
また、ゆっくりと歩みを進め]
─瑞雲神社・境内にある木のどれかの上─
[石段下に誰かが来た気配に気付いているのか居ないのか。木の上で休んだまま、動くことは無い。座っているのは少し高めの枝葉の中であるため、境内に誰かが来たとしても、気付きにくいだろうか]
[ポケットの中に入れた黒い塊が、ぴきぴきと音を立てていたが、それに気付く様子もまだ無い]
[日差しは強かった。今日も間違いなく真夏日になるだろう。
手傘を作って細めた眼で太陽を見上げながら、そんななんでもない感想を心で呟いて、ソレを肩に乗せつつ……というよりぶら下がらせながら、町へと進んでいく。
目的は単純に降りかかる火の粉を払うために、万全の位置を把握しておこうと思ったからだ。少なくとも昨日神社に向かったメンバーから五人引く。そしてサキが口にしていた四端というものも同じく天界の愚かな手先と考えると、純粋な消去法で自分が怪しまれるのは明白だったからだ]
……逆に、そこでまだ一人来ていない事を無視して俺に当たりをつけたとしても、頭が足りないと言わざるを得ないか。
[彼はタマキの事を知らないからそう言えるのだが。
と、ぶらぶらしている時、不意に携帯が震えた。取り出してみるとキョウヤからだった。
しかしその内容に眉を顰める]
「……?」
[ソレも、そんな彼を不思議そうに見た]
[石段を登る。暑い。だがいつもより疲労も身体も軽い気がする。]
あー、今回はともかくこれからはどうしたもんか…、
[どうなるかもわからぬのに既に先のことをぼやきつつ石段を登る
石段の上には既に璃佳は居るのか否か]
……何かあったか?
[それが一番最初の感想だ。
彼がキョウヤと出会ってから早六年になるか。小学校五年生の時に京都からこの町に引っ越してきて以来の付き合いだ。キョウヤはこれまでも彼の突拍子もない発言と、天然ぶりに振り回されていたのは自覚していたが(自覚していただけで、直せなかった)、その中でもこんな、
・・・・・・・・・
まるで人を遠ざけるような内容の連絡を寄越したのは見た記憶がなかった。
……尤も、彼の事なので忘れている可能性が高いのも否めない事実であるが]
……キョウヤを探す。
[彼はそうソレに言って、キョウヤを探すべく町をうろつき始めた]
ん――
[ 不意に視線がゆるりと動いて、地に水平になる。
規則性のない風が、一定の流れを持ったかのように、
彼のすぐ傍を過ぎっていった ]
為すべきこととか言われてもさ。
判断基準が無いんだよね、こっちには。
[練習終わって、シャワーを浴びて。
本来まだ使えない時間なのにというのは、取り引きで交代した掃除のついでだったとかなんとか。ある種の職権乱用]
にしても…あっついな。
イライラするったらありゃしない。
[どこぞの誰かとは反対に、属性的にも弱いのかもしれないですね。普段はそんなこと考えたこともありませんが]
もう虱潰しでも何でもいいや。
とにかくどうにかしよう。
[トントントン、とリズムを踏みながら学校へ向かう。
多少の疑いを掛けている二人、そのどちらの連絡先も知らなかったから、事務室にでも入り込んで調べようかと。濡れたままの髪から飛び散った水滴が光を弾いた]
―神社―
[呼び出した側は、もちろん居ました。
つーか待ちすぎて退屈の余りちょっくら探検しちゃれとか思わんこともなかったが、それで擦れ違ったら目も当てられないので石段見える木陰で体育座り待機していたとか]
……やっぱ時間もっと狭めとくんやったなー。
[元の性格からして、待ってるのは性に合わず、ひざ小僧に何度も何度も突っ伏しちゃー起きるの繰り返し。
視線は神社入り口に釘付けだったので、先に来ていたサキに気付く事はまったく在りませんでした。警戒心なさすぎですな]
[親友の心情の動きなど知らない。とりあえずマリーとデートでもしてこい。とかなんとか。
とにかく石段を登りきればそこには既にリカがいて近くまでいき]
よっ。璃佳。待たせたな…しっかり今日もあっちーなぁ。
…ああ、久鷹だけど。マリーとデートだから無理らしい。
[真っ赤な嘘をさらっと吐く]
ま、天魔ってのがやばい存在ってのは一応わかったんだけどなぁ
[困ったもんだという態]
[延々えんえん待って聞かされたのは無常な一言(しかも嘘)でした]
あんのバカップル!
や、後から呼び出そうとしたんうちやけどな。
せやかて昨日もいちゃついとったんやし、ちょっとくらい時間割いてくれてもえーやん!
[この暑い中、ケータイない身にわざわざ伝えに来てくれたキョウヤに当たってもしゃーないと思うも、口が止まらない止まらない]
─七曜学園・校門近辺─
[校門前までやって来て、ふう、と一つ息を吐く。
これから、屋上まで登って、と考えると、ちょっと憂鬱かも知れないが。
……まあ、他に入り口ないんだから仕方ない、とかなんとか思いつつ、校舎へと向かう]
……後で、出入り口は増設しとくか……。
[最初からそうしろ、とも言うが]
しゃあねえだろうが、あの二人呆れるほど仲いんだからよ
[バカップルとかには半端ない同意を返すが]
っつーかそれわざわざ告げに来た俺だって結構な手間だぜ……ま、それ以外にも三つぐらい用事があって来たんだけどな
まず一つ、おれ自身にキョウヤんよばわりは百万歩譲っていいとしても、広めるなや
[それは電話した相手にだったり。
そう言いながら一歩璃佳に近づく]
二つ目。蒼龍がすっげーむかついてその気分転換
[というか気晴らしだけど。と内心呟きながら、また一歩]
んで、三つ目なんだが…
俺は、ダチやるって聞いて、はいそうですかって素直に聞ける性質じゃないんでなっ!!
[念じると同時に右腕に出るは、漆黒の柄とそれに絡みつくように蒼龍の装飾が施された、銀の刃を持つ戟
ダンと音が鳴るほど地を蹴りつけて間合いを詰めて、リカめがけて刃で横斬りに斬り払わんと、戟を振るった]
―自宅―
[行ってらっしゃい、といつもの笑顔で従妹を送り出して。
ばたん、と扉が閉まる音と共に、小さく吐息を零した。]
…急ぎの用事、ねぇ。
[どうやら粗方の内容は聞こえていたようです。盗み聞きは良くないが仕方がない。
いつもならば賑やかに電話しているのに、突然こそこそとし始めたら…気になるに決まっている。
最後の皿を片して傍のタオルで濡れた手を拭うと、ポケットの中から携帯を取り出した。]
――まぁ、自分から動いてくれる分には構わないのですが。
[本当は自分に愉しい事が回って来るならば万々歳だが、
仕事が減るなら、それに越したことは無い。]
ん、タイムセールの時間だ。
出かけよ。
[…自分の生活もあるし。]
……めーんどくせぇ、なあ。
[ ぼやきつつ、鞄をごそごそと漁りだす。
やがて、ちゃき、と取り出したのはサングラス。
フードを外して、代わりに装着。
――どう見てもヤの人です。ありがとうございました。]
―学校―
さて、来たはいいけれど。
忍び込むしかないかな、こりゃ。
[職員室では理由が言えないから拙いわけで。
そんな理由で事務室に裏から入り込もうとしてるとか]
あ、失敗。宝条先輩はともかく、我妻のはマリィに聞いても分かったかも。夜のうちに聞いておくんだった。
[今更なことを呟きながら、ピンを片手に取り出した]
[ ふっと、眼を細める。
黒のシェイド越しの瞳は、碧から黒へと色を変え。
ひゅぅと風が彼を中心に巻き起こり、何処かへと飛び去った ]
[あ、ちょっと言い過ぎたな。
とか思ったのはキョウヤが一歩近づいた時でした。時遅し]
あー、うん、手間かけたんはうちが悪かった。あんがとさん。
キョウヤんはキョウヤんやもんでつい、その…そんなアカンかった?
[一個目の内容からして文句だったんで、後の二個に備えて慌てて立ち上がる。尻に付いた土を払い、手も払って誤魔化し笑い。
蒼龍はうちのせいやない!と思うも、お口チャックで保身を図る。
そうして、三個目。
言葉と共に現れる戟、眼鏡の奥で目が金色に染まる]
――っあほんだらー!
ダチやったらヤツ止めんかいっ!
[音が鳴るほどの踏み込みに、背にした木を避け斜め後ろに飛ぶ。
着地と同時に手を天に伸ばす。黄龍のよな長い剣穂が風に靡いた]
[すたすたと、校舎内に入る。
それと前後するように、屋上には紅鴛がふわり、と飛来して]
……取りあえず、出入り口は各人に反応するように組み上げればいいから……。
後は、外殻を強化して……。
[ぶつぶつと呟きつつ、階段を登っていく。
ちなみに例によって、人がいるとは思ってもいない]
[ 幾許かの時を経て、風は彼の元に戻る。
見出したものを報せに。
何かを受け入れるように、手を伸ばした。
ひゅるぅる、と渦を巻いて、消え失せる。
近づく気配には意識を払っていなかった。
今見られたとて風は霧散しているものの、
力を用いた残滓として、瞳の色はすぐには戻らない ]
[少し離れた場所から聞こえる言い合いの声と、属の波動に瞳を開ける。若干だるそうなのは、自分の相克である木の上で休んでしまったためかもしれない]
…だる。
じゃなくて。
[自分が漏らした言葉に突っ込みを入れつつ。感じた属に眉を顰め、一段下の枝へと慎重に降りる]
……なっにやってんだよあいつら……!
[枝葉の隙間から見えたのは五神と判断した己の親戚と同じ四瑞の従妹が相対している姿]
キョウヤん呼ばわりはせめて家のほうに電話するときはやめてほしんだがな
[外れたのは仕方ないかと思う。己と同じように力を得てるらしいわけで、穂先が木を削りとったが、とりあえず気にしないことにした。責任はとるらしいし
振り払った戻しの動作の間に璃佳も武装召喚を終えている
くるりと手首で戟を一回転させ、穂先を璃佳に向け構え]
んなもん言われんでもわかってる…何かする前に電話来たんだけどな。
ま、感情があるぶん割り切れんと思って許せ。
[璃佳の指摘は尤もだと思いつつ居直る。実際先を思うと頭が痛いが、今は目の前のことを済まそうと前へ。払う動作は木が邪魔と。
剣を持つ腕の肩と腹部を狙った二連突きを放つ]
[財布と、携帯。いつもの様に必要なものだけを持って家を出る。
強い日差しの照りつける道を辿って――分岐路で、左へと曲がる。
丁度学校を挟んで真逆に位置するスーパーへ行くのなら、
学校を横切った方が、多少なりとも早い。]
――暑、
[学校の門を潜って。つ、と首筋を伝う汗を拭いながら、手近な木陰へと入る。
いつも学校を横切るのは、こういう面でも便利だから。
アスファルトの上を歩き続けるより、何倍もマシだ。]
[舞い降りた紅鴛は、吹き抜ける風にゆるく首を傾げたか。
主の方は、何の気なしに階段を登り、扉を開けて──]
……っと、あれ?
[誰もいないと思った空間。
そこにある人の気配に、怪訝そうな声を上げ]
ん、おっけ。
こういう時に携帯あればもっと楽なんだけどな。
[警報装置のついてない扉は予め調べてあったとか。
何のためにとか聞いてはいけません。役に立ったんだし]
さて、呼び出しやすいのは同級生だけど…おや?
[メモ用紙から目を上げれば、用事のあった人物が。
忍び込んだ意味なくなったとかも言っちゃダメ]
お暑い中ご苦労様です!
[ポケットにメモ用紙を捻じ込んで、木蔭にいるタマキの方へと移動しながら声を掛けた]
−自宅−
[一晩にわたる交渉の結果、ようやくデジタル赤ひよ子と融合することをものすごくしぶしぶ了承し。
ストラップがなくなった代わりに左の耳に赤い石。
手持無沙汰そうにそれをいじくったりしていたのだが]
…。
[あのよくわからない説明の結果どうしていいのかもわからないわけで。
軽く頭を悩ませていたが、ガタン、といすから立ち上がれば財布と携帯に手を伸ばす。
脳が疲れているときには糖分に限る。
目指すは学校のそばの和菓子屋。
チョコかき氷が食べたい、なんてそんなことを思いながら、リビングで爪磨きだの宿題だのしている姉達に出かけてくる胸だけ伝えて、玄関を出ると自電車に乗って目的を目指し]
−→学校付近−
[ほんの一瞬、意識はどこかに散歩していたらしい。
それでも、その呼び方はすぐに意識を呼び戻し]
諸悪の根源、はともかく、ミックんいうな!
[突っ込み所はそこなのか]
しっかし、この暑いのに……酔狂だな。
[自分は完全棚上げ発言]
[キョウヤが戟を構える頃には、こちらも手にした剣を構え終え]
まあ、あだ名の件は考慮せんコトもないけど、もう一方は聞かれへんわ。
この手のんが時間経ってようなった例ないんくらい"知ってる"やろ。
[普段のだるそうな態度のせいで、ここまで友情に厚いと思わんかったんは迂闊としか言いようがない。
居直る態度に舌打ち一つ。
前に動くキョウヤに合わせ、動体視力を駆使してかわそうと睨む]
――くっ!
[一段目の突きは半身引いてかわすも、前に出る前に来る二段目。
咄嗟に剣を刃と刃の間に入れて止める。
同じ非運動系でも男と女。競り合いは不利と刃を引き地を蹴った。ふわりと浮く体]
せいっ!
[気合一声、空を蹴り戟を持つ腕を狙い刃を立てに振るう]
――おや、そちらもご苦労様です。
…えっと、五十嵐さん。でしたか?
[従妹の知人だというのは記憶にあったが、しっかり覚えているわけではなく。
近付いてくる少女に、こんにちは、と頭を下げながらゆるりと笑みを向けた。
ポケットに何か捻じ込んだのは見えたが、然程気にする様子もなく]
夏休みに学校とは、もしかして部活ですか?
[部活に入っていないとは知らないために、不思議そうに問い]
はい、二年の五十嵐です。
テニスのお手伝いは昼前に終わったんですが。
ちょっと調べたいことがありまして。
[別に校内では隠してることでもないので、サラリと答え。
あと数歩の距離まで近づいたところで足を止めた]
宝条先輩、そちらも外に出られないクチですよね。
それでも昨日遅れてきたのって、何か知っていたからですか?
[明るく爽やかに。両手はまだ横に下ろされたまま]
[止めなければ。そう思い木から降りようとしたが、その動きが止まる]
[武器を見る限り、戦っている二人は蒼龍と黄龍。属は木と土。己も土となれば、相剋と比和が起きることになろうか。如何に護りに秀でていようが、己一人で二人を止めるのは、分が悪すぎる]
……参った。
近くに居るのに止められないなんて。
んっとに、相手は天魔だってのに、何で五神同士で…!
[枝に座ったまま、状況を眺めることになってしまった。止めに入る踏ん切りがつかなかったのは、ここで休んだために逆に消耗しかけていることも起因しているだろう]
[一度めの突きは避けられ二度目は競り合う。そんな応酬をするも口調は結構普段通り。で]
余所では考慮してくれよ。本当
…にしても奇遇だな。そんな例は俺も聞いたことない。
問題に蓋しても腐ってくだけだもんなぁ。
[自覚をしながらも応ずるは退かぬという心の現われ。
突きの動作から戟を戻すと同時に身体も少し退くも。迎撃するより璃佳の浮遊動作からの攻撃のほうが速く。
戟を戻し刃で受けるのも間に合わないと、柄の部分で剣を受け。その反動を利用するように後方へふわりと浮いて後退して地に着く]
そう、あってたなら良かった。
――調べたいこと? 宿題か何かかな。
[夏休みにもなって、大変だね。笑みを返しながら
そんなまさか不法侵入を果たして個人情報を手に入れてただなんて思いません。
自らは木陰から出る気配も無く、しかし数歩の距離で歩みを止める相手に
おや、と一度だけ目を瞬いた。]
――ああうん、璃佳に聞いただけで、実際に確かめては居ないけど
多分僕も出られないんじゃ無いかな。
[首を傾いだまま、僅かに目を細めて。]
…さぁ。
知っていたら、どうします?
−→学校そば/和菓子屋−
[かくしてそれほど遠くもない時間。
古めかしい和菓子屋の一角でチョコソースと生クリーム、生のブルーベリーと木苺の乗っかったふわっふわのかき氷に舌鼓を打ちながら、今までの経過を頭の中で整理することに。
朱雀と融合しているせいか、ちらほらとおそらく該当者なのだろう気配は確認できた。
かし、と冷たいスプーンをかじりながら]
…そもそも誰が味方でだれが敵かもわからんというのに。
[むーん、と険しい顔をしていたら冷えすぎて頭が痛いのでは、と勘違いでもしたのか、おばあちゃんがぬるめの緑茶を用意してくれた。
ありがたい限りなので、きちんとお礼を言ってからそれを受け取り]
いや、だって。
俺、お前の名前知らないし。
[ 知っていても、その名で呼びそうなのはおいといて。
フェンスに体重を預けて身を傾けつつ、
普段のフードではなくサングラスの奥、
黒の残る瞳を相手へと向けた。探るように ]
人の事言えないと思いますがー。
何かここに、用でもあったん?
……それはお互い様な気がするが。
[そう思うんなら名乗れ、というのはさておいて。
先日あった時とは全く異なる出で立ちに、どこの組のにーちゃんだよ、とか余計な事を考えつつ]
ま、一応。
用事なくても、ここは良く来るけどな。
[さらりと返す。
探るような視線に気づいているのかいないのか、その様子からは伺えず]
や、先輩達の連絡先を調べてたんですよ。
普通、こんなこと起きたらパニくると思いません?
何が起きてるのかを知りたくなるとか。
でもそれをしなかったということは、可能性二つですよね。
[ニッコリ笑って両の手を合わせる]
四瑞か、天魔か。
でもって今の私は見鬼眼使えないんで、判断つかないんです。
なんで、ここは一つ。
[二つの手の間に小さな光が生まれる。
段々と大きくなったそれは閃光を発し]
手っ取り早く確かめさせてもらいましょかと。
[五神でありクラスメイトでもある少年を切るのは躊躇いがあり、腕を狙ったのに柄で剣を受けて逃げられる。
浮遊と浮遊。互角と言えば聞こえがいいが、らちがアカンとも言う]
考えとく、やけどアンタかて考え直しーや!
そこまでわかってんやったら!
[普段通り過ぎる口調に激するんは、こちらもある意味普段通り。
この激情っぷりやからこそ、わかってても止められてるんかも、なーんて頭が回るわけがない。
柄の長さの分、間合い取られるは不利と、引かれた分を踏み込む]
ちいっと頭冷やして来い!
[手首を捻って刃を上に向け、右の肩を狙い剣を突き出す]
……ここで考えてても仕方ねえか。
[からり、と小さな音をたてつつガラスの器にスプーンを置いて、食後のお茶で一服すると奥に声をかけて会計を済ませると、自転車に乗って一路学校とは別の方向へ。
明らかに諸悪の根源っぽい元後輩に話を聞きに行くために瑞雲神社へと向かう。
まさか目的の人物からどんどん遠ざかっているなんて思いもしなかったのだが]
名前呼ばれる機会がないからなー。
なぁ、ミックん。
[ 嫌がらせです。小学生レベル。
心の中の声が聞こえたわけではなかろうが、
サングラスを外して、眼を眇める。
色は既に、平時の碧 ]
へーえ。 まあ、お邪魔なら、退散しますけど。
[ケイコが寝ている間に手紙を破り、部屋を後にしていた彼女が何処に居たかと言うと]
…………アツい。
[リカが寮生だということは手紙があったことからそうなんだろうと調べたが、行ってみると不在。
町まで出てきたのだが]
なんだか、いつもより……キツい。
[水気と融合したからかいつも以上に暑さが辛い。]
[しばし考え眺めていたが、意を決したように息を吐き、枝から地面へと飛び降りた]
…何でお前らが戦ってるかな!!
[降りると同時にやりあう二人に対し怒声一喝。割り込むまでは行かなかったが、被害が及ばぬ辺りまで近付こうと試みる]
ハァハァハァハァ……。
[歩いていた足はいつの間にか早足になり、気づいた時には走っていた。しかし、いろんな意味で不安は止まらない。
いつも自分を信じてくれた友人の名を口にしながら、昨日集まった神社の傍までやってきた]
「……!」
[ソレが叫んだ。二つの気がぶつかり合っているが、その中にキョウヤのものを感じたと言うのだ。
彼にソレを否定するつもりなどない。受け入れた時点で、ソレは無条件に信用するべきものなのだから]
……場合によっては……力を貸してもらうかもしれない。
[恐らく、アズマなら馬鹿げていると一蹴するだろう。しかし、キョウヤとマリーだけは絶対に護りたいと思える対象だった。例え自分がどうなろうとも――]
「……」
[ソレは頷いた。そんな彼だからこそ、救いを求めたのだから。
彼とソレは、速度を上げて神社へと向かった]
……わざわざ繰り返すんじゃねぇよ。
[繰り返されるあだ名に、ぽそーり呟いた。
こいつは名前を教えてもこう呼ぶタイプだ、と直感が告げる。
だからって、名乗らないのはどうなんですか]
……ま、急ぎの用事でもないから、お好きなよーに。
おや、僕のですか。
[予想外の言葉に、ゆるりと一度目を瞬いた。
その口許は、聊か楽しげに弧を描く。]
…見鬼眼とは、また興味深いモノをお持ちですね。
しかし、僕が君と同じ「五神」という可能性は考えなかったんですか?
――“白虎”。
[まぁ、何れにしてもする事は同じでしょうが。
金色の爪に薄ら笑みを深めて、下ろしていた右掌を軽く握り締める。]
…女の子を虐めるのは、僕の趣味では無いので気が引けるのですが。
――手を上げたことを後悔して貰いましょう。
[拳を上へと向けて、開く。
ぽぅ、と掌の上を浮遊する、黒の球体。]
そりゃ失礼ー。
[ 好きなようにと言われれば居座る気らしく、
日陰に移動して、座り込み。
サングラスは取ったものの、
金髪と座り方のせいでやっぱりあっちの人です ]
そーいやさー。
四端とか五神とか言ってたが、
昨日あの場にいたのって、結局、人だよな?
十引く九で、一余る。
てことは、あの中の誰か一人が天魔ってことでオーケー?
それって誰か、わかんねえの?
そも、本当にあんだけ?
[ いけしゃあしゃあと、矢継ぎ早に問いかけた ]
[無理に戻したのと柄で受けたため些少痺れる腕を自覚しながらもそれは表には出さず]
…あー…そこは言われんでもな。とりあえずこれ終わってまだ立ってたら考える。っつーか考える間が与えられなかったんだがなぁ。
[その間もないままこんな状況なのは、むしろそっちのせいだろとかいう横柄な態度で、身を沈める。突きが来る直前に、武器をぱっと消す。それを認め、肩に走る痛みに顔を顰めながら更に間合いをつめて、ダンと地を踏みしめる。中国武術でいう震脚の動作。そして型通りに腹部に掌底を放つ]
五神で突然降ろされたんなら、驚くんじゃないですかね。
でも先輩は泰然自若としすぎてるから無さそうだなと。
こっちはこっちなりにサッサと終わりにしてもらって、立ち回りたい事情ってのがあるんで。
後悔してる暇、ありゃしません!
[黒の球体の正体も見破れず、残っていた数歩を縮めるためにリズムを刻んで踏み込んで。
右下から左上へと薙ぐように右腕を振るった。爪の長さがちょっとした小刀並まで伸びて迫る]
[しゃこしゃこと、金属の車輪は夏の暑い中を走っていく。
と。
神社に向かう途中で何やらふらふら歩いているのが見える。
ちょっと追い抜いて振り返ると、先日神社で見たような覚えがある気がしてぴた、と自転車が止まる。
人違い、ということもなさそうで試しに声をかけてみる]
おい。
[でも、まるで絡んでるようにしか見えません先輩]
[矢継ぎ早の問い。周囲の火気を受けてか、紅を帯びる瞳がやや、細まる]
……天魔の気、は、一つじゃない。
そして、あの場に四瑞は全員いなかった。
……明確な答えを出すには、生憎とまだピースが足りんね。
[言いつつ、ひょい、と手を差し伸べる。
空へ向けて放つ、『音』。
呼び寄せられるよに、貯水タンクの上に止まっていた紅鴛が手に舞い降りる]
おぉい。
それくらい言っとけよ。
俺が聞いてなかっただけかもしれんが。
[ 大分変わりそーなんですけど。
やはり知らん顔で言って、伸びる手の先を見やる。
すぐに行かなかったのは、突っ込みを入れないためだが。
舞い降りる紅の色彩に、眩しそうに目を細めた ]
……この結界?って、どれだけ持つん?
お前が倒れたら消えるとか、そういうオチ?
まあ、身ぐらい自分で護るだろうけど。
なら、バラしたらやばくねーのかなって。
[やったら、終わったらやなく今やめんかい!
とは思ったが口にしたら間違いなく舌を噛むと無言で突き出す。
身を沈める動作に合わせ剣先をしならせようとするが、縦にしてあったんで果たせず掠ったんは肩口のみ。それでも手に返る衝撃に、レンズの奥で目が揺れる。
やから武器が消えた驚きに反応が遅れ、剣を引き損ねた。
間に合わへん!と腹部に来る衝撃に後ろへ浮遊すべく地を蹴るが、その勢いに跳ね飛ばされる]
ぅぐっ!
[木に背が当たり、前へと体がのめる。
たたらを踏んで膝をつくのは耐えるも、攻撃の動作は取れず、辛うじて剣を引き横に構えた。荒い息が零れる]
――おや。僕も驚きましたよ?
[尤も、随分昔の話だが。
浮かべた笑みは変わらぬまま、おや。と不思議そうに瞬いた。]
なるほど。そちらに事情があるのは把握しましたが。
…此方も、予定を潰される訳にはいけないんですよ。
今からタイムセールもありますし、何より。
――これから、“面白く”なりそうなんですから。
[邪魔はしないで頂きましょうか。
笑みが、消える。同時、球体が掌の中で棒状へと形を変えた。
棍棒と呼ばれる形状へと漆黒が形を成すと、ぱしりと両手で受け取って。
繰り出される爪を横に構えて受け止める。ガキン、と金属に近い音がした。
相手の腕が止まった瞬間、相手の腕を弾く様に棍を振り上げると
ひゅ、と空気を裂く音と共に、撓りを加え。相手の右肩口目掛けて振り下ろす]
ち、声だけじゃ止めようが無いな。
[淡い期待は脆くも崩れ去る。もはや止めようが無いと判断し、近付きすぎない場所で地面に座り込んだ。気を集中し、消耗した分を補おうと試みる。何かあった時のために力が繰れるように、と]
[ダラダラと歩いていると、何か追い抜いた自転車から声をかけてくる奴がいる。]
…………あー?
[暑さで参ってるのか、半眼で睨む様な形になっている。
水気は火気を剋するとはいえ、強すぎる火気は水気に反剋する。彼女の水気は『まだ』そこまで強くはないのだ。
一応、「あー、昨日神社に居たネ」とは思ってる。]
誰が天魔で誰が五神か。
そこが明確でない状況で、カードを全部見せるほど、考えナシじゃあないんだが。
……っつーか、俺がいる間に来てなかったんじゃねぇの、そちらさん。
[さらりと言いつつ、自身の力より生まれし使い魔を撫でて]
……結界自体は、天魔との一件が片付いたら解く。
ついでに、これでも『天』の『護界操手』。
容易く倒れるつもりはないんで、心配御無用。
……。
[ものすごく機嫌が悪そうな顔をされたので、軽くこちらもそれにうっかり乗りかけてしまったのだが。
どうやらよくよく見てみれば、暑さでぐってりしているだけだとわかり。
日本人ぽくない顔に、どこかの阿呆と同じような出自なのだろうと割と簡単に推測すると、呆れたように肩をすくめて。
ちょうど自動販売機があったのでそこで二本烏龍茶を買って、一本を少女のほうに放り投げる]
…行き先によっては、乗せてやるけど。
[かき氷を食べてきたあとでしっかり水分を補ってはいるが、止まるとそれなりに暑いので皿に水分補給。
あくまで態度は尊大]
タイムセールは諦めてください。
でもって、そういう態度が怪しいんですよ、と!
[ニッ、と唇の端だけを上げ。
相手の笑みが消えるのと同時にこちらの笑みも掻き消えた。
弾くように外へと軌道を変えられて。その付根を狙ってくる一撃に小さく舌打ち]
容赦ないですなっ!
[外への軌道に身体全体を乗せて。半身を捻るように身を翻す。
寸部の差で棍を躱しながら、回転そのままに回し蹴り。
相手の下腹部を狙った一撃]
天魔は複数くらいは言った方がよかったんじゃん?
いたらその場で聞いてるわな。
ついでに蹴りの一つや二つくらい入れてたかも。
いなかったから、他の奴らから聞いたんだが。
[ そんな疑問は、別段抱かれても困らない範囲。
そも、嘘は口にしていないのだから。
後の言葉には、さよーで、と軽く相槌を打ったのみ。
当然というか、得たかった情報は
「頭を叩けば解除されるのか」ということだけれど、
あまり深く突っ込んでも怪しまれるだけだろうし、
解除したところで、他者を倒さねば追われる事は予測がつく ]
言って、まともに通じる状況じゃなかったからな。
[それは説明の不味さのせい、というのはさておいて]
ま、あの状況で蹴り入る彼我距離に入れたんなら、俺はあんたを騒音耐性持ち、と認定するが。
[何せ、女の子二人のサラウンドシャウト。
今思い出しても、耳に来るとか来ないとか。
じー、と見られた紅鴛は、首をこてり、と傾げ]
……あー。
あのメンバーじゃなー。
大変だ。
[ 思いっきり他人事。
それも予期して行かなかったのは秘密です ]
ところで。
これってそいつの?
[ 未だに持っていたらしい、赤い羽根を取り出してひらひら ]
生活が掛かってるので、諦めるのは願い下げです。
――早々に切り上げさせて頂きます。
[裏で程ほどにしろと警告されているにも関わらず、キッパリ言った。]
――「容赦」? …僕が、する筈無いでしょう。
[期待する相手を間違えていますよ。 にぃ、と。笑みを深め。
避わされ、空を切る棍に掌を添えて無理矢理に勢いを止めて。
勢い良く繰り出される蹴りにカウンターの要領で、
相手の踵へと棍先を突き出して受け止める。ガン、と。 強く腕へと伝わる衝撃。]
――…ッ、“縛”!
[瞬間。
棍が解ける様に姿を変える。
一度受け止めた脚から支えを奪ってバランスを崩すのと同時
鈍色を放つ鎖へと姿を変えた漆黒を、その脚へ絡めようと。]
[嫌な顔に嫌な顔をされて、さらに嫌な顔を……なんて悪のスパイラルが起きる事はなく、ヒビキが投げてきた烏龍茶を「……merci」と感謝の言葉で受け取り、くぴっと口をつけ人心地。
何処に向かうかと問われれば、んーと顎に指を当て]
……あっち。
[と神社の方向を指差し。]
[何か声が聞こえた。普段なら識別できる声の主であるにもかかわらず、集中してるからそれがわからないまま、手ごたえ的には微妙だったが、傷と引き換えに得た先を見つつ、戟をまた出す]
木剋土…だったっけか?
[聞きかじったばかりぐらいな新たな知識なため疑問系で木を背に立つ璃佳を目を細めみつつ、拳に纏っていた翠がかかった蒼が全身に移る。
それは、人の影があって蒼龍の具現。
渦巻く風とともにオーラはただその範囲を広げ、蒼い木葉型の刃をつくって風に舞い。同時に周辺の植物を呼び寄せる。]
いい加減疲れた。俺が勝ったらまあ考える。そっちが勝ったら任した
だから全力でこいよ
[用意が整うまでにあちらも本性変化というのができるだろうか。
植物は璃佳の身を捕らえんと動き。その後に]
あっちってどっちだよ。
場所を言え、場所を。
図書館、とかスーパー、とか。
[即突っ込み。
呆れたように肩をすくめながらペットボトルのふたを閉めて籠に放り込み]
…俺は神社に行く。
そっち方面だったら、送ってやってもいいけど。
[まさかそこだなんて思っていないわけでして]
……そういう事だ。
[妙にしみじみ頷いた。
それがこなかった理由と聞いたら、多分、納得したかもしれない]
……ん……?
それ……どこで?
[問いと共に振られる、羽。
鮮やかな紅は、五色の一。
即ち、五色に彩られし翼持つ鳳凰──つまりは、自分の羽だったりするのだが]
ホンマ、相性最悪やな。
[なんてったって科学部=文科系の眼鏡っ娘。
"知識"と"能力"を得ても十分に使いこなすだけの鍛錬は足らず。
ただ他より優れてるのは動体視力のみ。
やから今はそれを存分に引き出すべく、身と息を潜め動きを睨む]
でもな、うちかて引かれへんねん! ――やぁっ!
[全力で。その言葉に応えるは黄金の瞳。
風に舞う蒼の刃と身を捕らえんとする植物。それらの動きを可能な限り捉えながら、打ち落とすべく地に拳を打ち下ろす。
瞳と同じ色を纏う切り下げ髪が、その動きに合わせふわり広がった]
何処って。神社?
[ 見上げながら、軽く首を傾げた。
何か問題あった?って感じで。
回答の鈍さにあの鳥のではないらしいとは悟りながら、
昨日の現場を目撃していないので眼前の人物のもの、
とまで考えは至らなかったようで ]
…………そうか、もっと水が必要カ。
[ポツリと呟いた声はヒビキに届かないだろう。]
んー、あっちはあっちダヨ。
……神社? ……ああ、そこら辺ダ、きっと。
[ぽんと手を打つ。]
こっちにだって。
平和な学園生活を守る権利ぐらいあってもいいでしょ、と!
[ガツン、と受け止められた踵。
離れるためにもう一度蹴ろうとした瞬間、棍は硬度を失い鎖へと]
おわっ!?
[バランスを崩した。マズイと本能が叫ぶ。
だから反射的に]
似金行為塵嵐!
[切り札を切った。予め練ってあった力を解放して、細かな金属片の嵐をタマキへと吹き付ける。
それそのものでは大したダメージを与えられないものの、反動に近いものを得て後転。鎖に絡まれるのだけは逃れようと。
成功しても地面に倒れるのまでは避けられないかもしれなかったが]
神社、ねぇ。
まあ、見ての通り、紅鴛のじゃないな。
[言葉を肯定するよに、紅鴛はくるる、と鳴いて翼を広げて見せる。
自身のそれである、とは、言う気はないらしい]
…お前、そこらへんて。
[何だこのテキトーなのは。
ハーフってどいつもこいつもこうなのかとか内面押し問答しつつ]
…じゃあ、神社までは乗せてってやる。
それより遠くに行くなら、歩けよ自分で。
[自分はさっさと自転車に乗っかってしまうと、さっさとしろとばかりに後ろを示して]
ふーん?
赤い羽根募金でもないよな。
縁起いいもんだったりすんのかね。
[ じぃ、と羽根を見つめること、暫し。
窺うようにミツクニを一瞥した後、
まあいいかと呟いて、再度、仕舞った ]
さて。
急がないにしても、俺がいるとやりにくいことのようですし。
そろそろ、失礼しますかね。
[己の気が、葉の刃が、最初は徐々にそして悉く。地を猛るように暴れる龍に飲み込まれ。押されていくのが肌で感じられる]
ちっ!
[気を練り対抗しようとするも。刻一刻と食い破られるのは感じられていく]
…ま、しゃあねえか
[勝ってそれで解決することはないというのはわかっていた。迷いがないといえば嘘であって、これが迷いがないものとの差か。それとも単なる実力差か。
蒼龍は霧散し、ただ戟で致命傷だけは避けようと構え、耐え切れるはずもなく弾き飛ばされる。
己が身は宙を舞ったかと思えば、次には地面に強く身体を打ち付けられる。
幸貴の訓練(?)の最たるものである受身も碌にとれない辺り明らかなる敗北とどこか己の冷静な思考が思いながら]
いっつ…ついでに地面暑い…
[力ない声でありながら普段通りぼやいた]
[一息も着かず神社へと到着するや、休む暇もなく一気に境内へと飛び込む。
急激な運動で心臓は激しく動悸し、足の筋肉もガクガクと震えているのを自覚する。
しかし、そんな個人的な部分に嘆くよりも、キョウヤの安否が一番心配だった]
キョウ……!
[名を叫ぼうとした。
しかし、境内に足を踏み入れた瞬間、キョウヤの一撃が放たれるや、視界が木の葉によって塞がれ手仕舞う]
――!
[両腕で顔を護るために、視界がふさがった]
[水を得た魚というか、とりあえず復活したらしいのでそのまま自電車をこぎ始める。
人一人分思くなっているはずなのに、スピードがそれほど変わらないのはチャリンコ暴走族であるがゆえに。
その間は、話しかけられてもリアクションはひどく薄かったに違いない。
程なくして神社まで到着すれば、自電車を止めて]
さっさと降りろ。
[とりあえず桂を下ろすと石段の脇に自転車を止めて]
さようで。
[ ――吉であることを、祈っときますかね。
微塵も思っていない口調で言い、フードを被り直す。
日陰から出ると、陽射しの強さが一層感じられたが、
来たときよりは大分マシになっているように思えた ]
平和な学園生活を望んでいる割に、
――随分と人に対して、物騒な手段を使いますね。
[溜息混じりに言葉を返して。
――と、凛と響く声と共に、僅かな衝撃。絡めようとした鎖から、すり抜ける。
強い風と共に、細かく日差しを反射して何かが煌いた。
そのきらめきが金属片だと脳が理解すると同時に、
ぴ、と薄く紅の線が頬へ、腕へと走る。――僅かに目を細めた。]
…。金に、金の力ををぶつけた所で――
相乗するのみで、自分に返る可能性ぐらいご存知でしょう。“白虎”。
――“引”。
[相手の属ぐらい、把握しておくべきです。
低く、響く声。 その口許には薄く笑みが浮かび。
しゅるりと、球体へ戻った漆黒を翳す。
合図と共に磁力を宿した其れに、空を舞う金の欠片が吸い寄せられた。
緩く浮かぶ弧が、金属片へと映る]
…行け。
[金の比和――、同じ気を重ね、更に鋭さを増した金属片が、
言の葉と同時、相手へと襲い掛かる。]
吉凶なんて、紙一重。
最後に決めるのは、己の精神力……そんなもんだ。
[屋上を後にする背に向けて。
聞こえるかどうかは構わず、こんな言葉を投げかける。
その気配が遠のいたなら、はー……っと、息を一つ吐いて]
……にしても……どいつもこいつも。
[素で愚痴が出た]
[ぶつかり合う二つの力。離れた場所に居るとは言え、余波は多少流れてくるか。しかしそれも捨て置いたまま、事の成り行きを静観する]
……こんなことしてる場合じゃないってのに。
バランスが崩れたらどうしてくれる。
[小さな呟きは技のぶつかり合う音によって掻き消されたか。ぶつかり合った結果、吹き飛ばされたのは恭也の方で。相侮でも起きたか、と瞳を細めた。決着がついてから、座っていた状態から立ち上がり、足やハーフパンツについた土を払う]
[風を切って走る自転車の後ろで、速い速いとキャッキャ騒いでるうちに神社に到着。
ぴょんと飛び下り、きょろきょろと周りを見ていたが]
……ココかな。
…………なんとなーくヤな予感。
[そう呟くと、石段横に自転車止めてるヒビキ置いて階段を駆け上がる。]
[ともあれ、愚痴を言っている場合じゃない、と。
昨日展開した『隔離の陣』の方へと向かう。
意識を凝らし、内部を辿って]
……従姉殿?
[内に感じたのは、ずっと所在の知れなかった従姉の気配。
中にいたのか、と思いつつ、陣の外殻への干渉に取り掛かる]
…?あ、おい。
[止める間もなく石段を上がっていった様子に、軽く首をひねって。
呆れながら、烏龍茶のボトルを片手に桂の後ろをゆっくり追いかけるように石段を上がっていく。
上りきるころには桂の真後ろに追い付いただろうか]
緊急事態ですか、ら…!?
[相手の属性を単純に見抜けるほど、修行したわけでもなく。
白虎の力を借りてるだけなので金行以外が使えるわけもなく。
そんなこと言われても!と思ったけれどそれを口にする余裕など、それこそどこにもなく]
――っっ!!
[立ち上がりかけた所に返される術。
爪を変化させ、簡単な盾のようにして顔を庇うのが精一杯。
より鋭さを増した破片に腕を脇を切り裂かれて、細かな傷を幾つも負う。流れる血に、ちょっとクラリとした]
あー、そですか。
そゆことですか。うはー。
[重ねて“白虎”と呼ばれることで気付いたことが一つ。
だが今更引くわけにも行かなくて。というよりここまでやられて引けるほど人間ができてもいなくて]
物騒なのはお互い様じゃありませんかい。
[黄金の気に応え咆哮する大地の龍。咆哮に応える大地の槍。
境内の礫を跳ね飛ばしながら、蒼い木葉型の刃を打ち落としていく]
こんの、離せっ!
[腕や足に絡みつく植物を乱暴に刃で叩き切り、幾筋か身に絡めたままで槍の間を駆ける。爆発する龍と槍の礫に紛れながら、構えられた戟へ躊躇いなく踏み込んで]
――はっ!
[気合一閃、黄金の気を纏う剣で突きを放つ。それは身に突き刺るのではなく、少年の背を弾き飛ばし大地に叩きつけた]
ったく、手間、掛けさせおってからに、バカ!
[こちらも植物に絞められ青痣出来ーの、木の葉の刃に切られキャミがレースになってやがるーの、満身創痍。紙一重。
それでも剣を肩に置いて見下ろす目は、眼鏡越しにでも迷いはなく]
……頭だけやのうて、体も冷やしときや。
[一言告げて、大丈夫なん?と笑った]
[次に視界に飛び込んできたのは、地面に倒れているキョウヤの姿だった]
キョウヤ!
[体中の血の気が引いていく感覚に、足が崩れそうになるが、其れよりもまず先にキョウヤの体が心配だった。まだぶつかり合った力が荒れ狂っているであろう境内を、友人に向けて駆け寄る]
[決着ついた恭也と璃佳の傍へと歩み寄る]
おい。
何でこうなったかの説明、聞かせてもらおうか?
[言葉に怒気が孕んでいるのはおそらく気付けることだろう。倒れる恭也の傍に行き、膝を突いた]
全く、普段から鍛錬してれば、受身ぐらい取れただろうに。
[この状況見て言うのはそれだけか]
[階段を上りきった先の境内。
そこに立ち尽くすヒサタカを見つけ、声を掛け……ようとするが、その向こう側の状況を見て、言葉を失う。
そこに居たのは、倒れ伏すキョウヤと]
…………リカ。
[ガリッと爪を噛み、一瞬リカを怨敵を見る目で睨みつける。]
[それから、振り向いて見つけたサキに、やほーと手を振ってみる]
ちょーどよかった!
あんな、悪いねんけど手当てと冷やすんお願いできひん?
友情に厚いんはいいねんけど、ちょーっと冷静さ失うてやってさ。
あ、でも野放し禁止せなあかんやも。
さすがに五神内で暴れられる度にうちが止めなんは困るからなー。
[疲れたーと、その場に尻餅ついて、剣を消した両腕を後ろにつく。
そのまま伸びをするよーに顔を後ろに背けたら、石段を上がってきてたヒサタカの姿が視界に入った。うわーと情けない声が出る]
本命来る前に体力切れしてもうたやんか、キョウヤんのアホー!
頭は最初から冷えてる。っつーかこれで大丈夫そうにみえたらもっと度の強い眼鏡を買うことをすすめる…まあ死んでない…
[手を地面に突いて起き上がろうとして、一度失敗して、ようやく自分の怪我の具合を知る。
破片とかそういう飛び火で怪我したのだろう。そりゃくらくらするはずだ、出血大サービスものだ本当。
また起き上がろうと手を突いて、地面と見合いするはめになる。結局戟の刃を地に着きたて杖代わりにして、璃佳やすぐに来た幸貴の手を借りようとはせず意地で立ち上がり]
…そう…死んでないんだよなぁ…ぁあ…
[穂先を抜いて。鈍すぎる動作で璃佳に向けるような動きになるも]
……無理。死ぬまでやるほうが不義理だな。そんなもん抱えさせるなんて最悪だろうし降参だなぁ。こりゃ
[そのままくるりと刃の部分を上にして杖に、もたれるようにして、幸貴に答えようとして、久鷹とその奥のマリーをみる]
そういう事です。
――…喧嘩を売る相手を間違えましたね。
僕は、降りかかる火の粉は全力で払う主義ですので。
[物騒で結構ですよ。
頬へ薄く線を描いた紅から一筋滴るそれを、ちろりと舌で掬い舐める。
口の中へと広がる鉄の味。親指で、強く拭う。
――…嗚呼、]
…そろそろ、終わらせません?
[相手を見据える瞳は、細く――何処か、冷やかに。
ニィ、と。笑みが深まると共に、漆黒が、掌の中で三度形を変えた。
手の中で細く伸びた漆黒が、弓状へと姿を成て。
ギリ、と引き絞る。
――その切っ先を相手へと真直ぐに狙いを定め]
……なんなんだ。
[もはや出てくるのは呆れ。
どうやら眼鏡二人組による戦闘らしきものがあったようで、まー何とどっちもみっともはずかしいような状況になっていること。
ため息をひとつつくと傍観者らしい神宮寺に視線を向けて]
…何事?これ。
[わけがわからないとばかりに首をかしげる。
一緒にきた女子が、何やら眼鏡女子を睨んでいたのには気がつかなかったが]
手当てはこちらでする。
その用意もしてるからな。
[璃佳にそう返すも、表情は厳しいまま]
友情に厚いと言うが、何故そうなった?
そうなった要因はどこから来たのかね。
[その口調は璃佳を問いただすかのように。本命、の言葉にその理由は大体察しがつきつつあるが]
…あんなときに受身なんてとれるか。ってか誰かさんのおかげで俺受身だけならかなり自信あるぞ
[幸貴のどうしてという問いに答えるのはどうも気まずくてそんな言葉だけを幸貴に返し…てる横で説明する璃佳を見て嘆息して]
あのな…一日二日ぐらい待ったっていいだろうが。…まあでれんってのは厄介だけどよ。
[済ませてから考える思考だった]
[寄ってきたサキの声は怒気篭ってるは、デート中のはずのヒサタカはおるわ、と思ったらなんかデートの邪魔したせいか恨み骨髄っぽいマリーに睨まれるわ、ぼへーと役に立たんっぽいヒビキは言うに及ばずで。
とりあえず、四面楚歌なんはわかった。ちょっとだけ涙が出た]
……ヒサタんが妖魔っぽいんで確認しよー思うてキョウヤんに呼び出し頼んだら、逆に襲われたんやけど。
なんでうちがこんなに睨まれなアカンのかなー。
[疲れもあってちょい声が遠いです]
無理してんじゃないよ。
治療場所まで運んでやるから、座ってな。
[無理に立ち上がり、そのまま戟に凭れる状態になった恭也を見上げ、座るように促す。
何事かと問いかけてきた響に視線をやれば]
とある原因で悶着があってね。
今しがた決着がついたところ。
最初から分かってたんなら。
[変化する漆黒にスゥと息を吸って、吐く。
気息を整え、軽く膝を曲げる。まっすぐに引き絞られるのを見ながらまた深く息を吸い込んで]
――意味深なことするなあぁっ!
[発声で鍛えた一喝と共に地面を蹴った。
紙一重で避けられるかどうかの軌道。それでも弓形態なら懐に飛び込めばこちらにも勝機は見える]
[璃佳の説明には溜息が漏れる]
冷静さを失わせることをしたのは、璃佳、お前自身だ。
恭也と久鷹が仲が良いと知ってるのなら、そんな情報与えられてどう思うかくらい分からんか?
全く…五神同士で力の削り合いなんて…。
[苦々しい口調で言いながら、苛立たしげに前髪を掻き揚げた]
……ん?
[ やる事終えて、校舎から出て。
家に帰ろうか、あっちへ行こうか。
そんな事を考えていると、得たのは違和感。
常人ならば気付かないであろう、
「なんとなく避けたくなる」ような感覚。
それは、気と気のぶつかり合いによる乱れによるか、
或いは意図的に張った結界の所為か、――さて。
どちらにしろ、其処で起こっている事は容易に想像出来る ]
ご苦労なこって。
[ まるきり他人事の態で呟いて、其方へと足を向けた ]
つーか、そこ! 死ぬほどやってどーすんのさ!
そもボコるってのも憑いてんの引っぺがす為やろーが!
出てってvなんて言うて大人しゅう出てくれるんやったらボコらんかてええけど、世の中そんな甘うないねんもん。
ゆっくり命削る病気みたいなもんやで? 命にかかわる前にとらな。
[キョウヤの言葉に、へたり込んだ姿で文句つける。
気脈の満ちる大地の上に立つ学校。そこでバランスが乱されれば、そこに居るもの達への影響は計りしれない]
悶着、ねぇ。
[明らかに表情は、馬鹿じゃねえのと言わんばかりに眼鏡ーズを見る。
五神、という言葉に少しぐらいを眉を跳ね上げたかもしれないが]
…じゃあ、本当に身内でドンパチやってたんだ。
馬鹿じゃねえの。
[今度ははっきり口に出す。
彼らのつっぱしりが若さというものならしょうがないかもしれないが]
ま…敗者に何があるなんてない。骸にならんだけマシなわけだが。
[幸貴の座ってろという言葉は流した。というか座る心算はない
しかし融合というのは凄いな。呪いのように体が弱い普段の自分なら絶対意識が飛んでるぞ。なんてひそかな感心をしつつ]
久鷹…旅行いくまでに治すから心配すな
[一応無事であるよういったが、はたして効果があるのか否か]
んな文句ばっか言うんやったらサッキーがしてーなー。
動け言われて動いたら今度は文句言われるてなんやの。
…まあ、ちーっと性急やったかもとは思わんコトもないけど。
[溜息。周りを見上げる瞳は未だ黄金のまま]
んな甘いコト言っててええのん?
一日二日待ったらホンマに覚悟できるん?
その間に、何かあって…うちはうちの大切な人ら守れんかったら絶対に後悔する。したら動いて後悔する方がマシやもん。
[リカを睨んでいた彼女だが、少なくとも今ヒサタカに手を出す気はない風であることと、リカがこちらを見てることに気づくと、感情仕舞い込んで笑顔。ある意味怖い。
とりあえず、ヒサタカその他大勢の居る場所まで歩いていくと、ヒサタカの背中にギュッと抱きついてみたり。
当たってる? 当ててんのよ。]
[響のはっきりした言葉にまた溜息をついて]
ああ、ホント馬鹿馬鹿しいよ。
『五神』の力が欠けたら、『地』にも『天』にも影響が…。
[言いかけて、言葉を切った。それはどんな意図によるものか]
[力を凝らし、『隔離の陣』を形作る外殻を強化する。
内からも外からも、容易くは破れぬように。
……ついでに、こちらとは不用意なシンクロをしないように、気をつけつつ。
その背にはまたいつしか、銀光沢を帯びた五色の翼が開いていたものの。
強化の完了と共に、消え失せて]
……従姉殿、聞こえてるだろ?
後で、怪我人運び込むから……色々、頼む。
[内側へ向けて声をかけると。
比較的近場でぶつかり合っていた力の元へ向かうべく、足早に屋上を離れる。
……一瞬、飛んでいったろか、と思ったが、一応は止めておいた]
ぁーん?知るか。祓った後の中身とかな。
っつーか言っただろ。蒼龍がすっげーむかつくと
[と璃佳に返したのは暗に知らん情報満載だったとかで。]
申し訳ありませんね。賢い生き方は十年後ぐらいに気が向いたら学びますよ
[つかれてるのもあってとても上級生に対する態度ではない返事を響に]
[座ろうとしない恭也にまた溜息一つ。
文句たらたらな璃佳には]
こっちはこっちでやることやってんだよ。
アタシが言ってるのはやるなら方法選べってことだ。
恭也を経由して久鷹を呼び出すにしても、言い方があっただろう。
ったく、今回のことでやること更に増えたじゃねぇか…。
[まぁやるのは自分じゃなかったりするけど]
…ふーん。
[正直、天も地もどうでもいい自分にとっては欠ける欠けない以前にまずあの馬鹿後輩がどうにかするべきだと思っているのだが]
はいはい。
……少年老い易く学成り難し、気がついた時にぽっくりなんてなってないといいな。
[むしろ、ちょうど二人の中間属性であることを思い出し]
…しかし、なんて言うか…お前ら、ドングリだな。
[眼鏡といい、学年といい、龍同志の背比べ]
存在しない未来のことなんて知らん。っつーか璃佳にとって大切なのが…やっぱいいや。これもない未来かもしれんし
[璃佳に返したのは。居直りで、そのまま不安定な鈍い動きで歩く。
向かう先は単に木陰だとか。暑かったらしい]
馬鹿バカゆーな。
うちかてやりとうてやったんちゃうわ!
[ヒビキにもぶーたれて、ぷいと顔を背ける。
その際、チラ見したマリーがなんかやたら笑顔で戦慄が走った]
やば、馬に蹴られる。
[極小さな声で呟き、冷や汗だらだらで目を逸らしっぱなし。
なんかドングリとか聞こえたけど、言い返す気力は既に*空でした*]
[リカの言い分に、マリーではないが唇から血が流れ出るくらい噛み締めた]
……所詮、天界云々言っても、この程度か。才能があろうがなかろうが、それを制御せず、ただ与えられた知識の正贋すら確認せず、悪戯に争いを起こす。どれだけ今まで影で世界を支えていようとも、やっている事の縮図はここにある。
[己の力が漏れぬように気配を消して鳥居の上に隠れていたソレも、小さく頷いた。
昔からそうだった。生まれたからには必死に幸せになりたいともがいて頑張って来たのに、天界は何も話を聞かない。常に自分達こそが世界を動かす歯車のため、異端は切り捨てるという思考しか持っていなかった。おかげで大陸から日本に渡ってきて、殺生石に封じ込められてしまった。
今回もそうだ。
ようやく新しい命として転生を利用して殺生石から脱出した途端、生まれたというだけで異端と決め付ける。自分は地脈など触ってもいないし、世界を壊したいとも思っていない。大体影響が出るほど力など持っていないのだ。勝手に乱れた地脈までソレの所為にされた困るのだ]
……所詮は強者の理論。どれだけ時間が立っていようとも、元々下にいようとも、『今』居ずに視線も下げずに行った決定の結果がこれだ。
[そう言って、彼はリカとサキを睨み付けた]
……俺は関係ない。関係ないが、もし火の粉として降りかかるなら黙っちゃいない!
もし、うちの大切な人が妖魔やったら?
そんなん…目ぇ覚ませ、て張り倒すに決まってるわ。
[キョウヤの声に、こちらも居直りっぽく言い返す。
その少し声に力がなかったのは疲れの為だったのか、*それとも*]
運良ければ十年ぐらい生きれるんじゃないですかね
[運が良くて十年かよとか。いうのを木陰に向かう途中響に返しながら]
そか。話す機会あったらどうなってたかねぇ
[まあそれもいいか。なかった未来だし。と内心で呟きつつ、居直る璃佳に振り返るわけでもなく言って、やっぱり木陰にいこうと]
[少女の傍を掠める一閃に、――眉を寄せる。
…嗚呼、裏が「程ほどにしろ」と言うから。
加減だなんて、慣れない事をするとこうなるというのに。
脳裏で交わした会話に責任を勝手に押し付けて、舌打ちを零した。
漆黒の形状を咄嗟に棍状へと変えて、攻撃を防ごうとするも
既に懐に入った攻撃を回避するには到らずに。
正面から僅かに逸らした軌道は、肩から首筋へと掛けて、――深く、緋色を走らせた。
少量、とは言い難い紅が地面へと、吸い込まれて、滲む。]
…意味深も何も。
――…初めから、人の話を聞く心算も無かったでしょう。
[八つ当たりは止めて頂けませんか。
解けるように姿を失う漆黒を手放して、溜息混じりに言葉を返す。
傷口を押さえるも、暫し止まりそうになかった。
……ああ、服一着ダメにしましたね、とか。
考える事はあらゆる意味で庶民だが。]
[キョウヤを傷つけられた怒りに、思わず殴りかかりそうになった時、背後からふわりと優しい温もりに抱きかかえられた。
驚いて振り返ると、そこにはマリーの笑顔があった。
拳が震える。
しかし、それも何処か悟っていたようなキョウヤの言葉に、ゆっくりと収めた。
鳥居の上から眺めていて、ソレはほっと胸をなでおろした]
[本能だけで動いたから、その隙にスルリと入り込んでいた。
嫌な感覚が爪を伝い腕に、脳に届く]
も。
死闘させられるとか、思いませんでした、に。
[勢い余ってしゃがみこむ。
全身ズキズキ。気付いてしまえば辛いものです]
確かに苛立って最初に吹っかけたのは私が悪かったですけど。
だったら本当にちゃんと説明してくださいよ、もう。
“面白くなりそう”なんていうから誤解深めちゃったじゃないですか。
[恨めしげに言いながら、そっと手を伸ばして白虎の気を注ぐ。
同属性たる金行の気、怪我は癒せなくても多少也と回復力の足しにはなるだろうかと]
まあ、その。
申し訳ありませんでした。
[カク、と頭を下げる。悪いことをした、とは思っているらしい]
[久鷹の様子を見ながらやっぱりそうなのだろか。とも思うが、マリーのついでぐらいに自分の言葉が些少でも久鷹の怒りを納めてくれたならまあいいかと。安堵する]
っつーかせめて俺にぐらいいっとけや
[ぼそりとそんな言葉が届いたかはしらない。
というかこの後どうなるのか知らなかったりする。
木で寝てたら回復するとかなんとか知識はあるが]
[移動する恭也に、どこへ、と思ったが、近くの木に涼みに行っただけらしいのでそのままにして。
久鷹の睨みに気付けば片眉を上げる]
関係ないと言われても、はいそうですか、とはいかなくてね。
あんたがどんな考えを持ってるのかは知らないが、『護界』を保つためにはやらなきゃならんことなんだ。
降りかかる火の粉と言うが、こっちからしてみれば、そっちが火の粉なんだよ。
[お互い様、とでも言うように。それは久鷹がどちらに属するのか、はっきりと分かっているような口振りにも聞こえたか]
[ 事が終わりかけた頃に訪れたのは、
単に偶然か、それとも、見計らっていたか。
ポケットに手を突っ込み、やる気のなさそうに――
それでも現場を目にして、眉を顰めて見せた。
即ち、“同士討ち”の、その瞬間に ]
……なぁに、やってんだか。
宝条と…… 誰だっけ?
[ そういや、名前聞いてなかったな。
そんな事を呟きつつ、視線を投げかけた ]
んあ、我妻か…。
[聞こえてきた声にノロノロと振り返る。
タマキが違ったということは、と思わなくも無かったが。
そしてそれは実際間違っていなかったりするようだが。
しかし確信も証拠もあるわけでなく。そもそも今は連戦の余裕などまったくもってしてなく]
ちと喧嘩売る相手間違えましたよ、ってな。
しかも加減無く買い取って下さったものだから。
ん、私?
五十嵐。今は同学年だ、ユゥゴ君。
[ペタン、と座り込んだ姿勢から見上げるようにアズマへ答えた]
四瑞と、天魔と、判らないから手っ取り早く確かめる
――なんて言ったのは、何処の誰ですか。
…あの時説明したところで、納得していたとでも?
面白くなりそうなのは、本当の事でしたし。
[溜息混じりに、ゆるりと首を傾ぐ。
添えられる金行の気に、僅かに流血の勢いが抑えられる。
にしても手で傷口を押さえるにも限度があったので、
上着の裾を破いて押さえてしまう事にした。
今度こそ使い物にならないが、まぁ…赤に染まった時点で諦めた。]
全くです、こんな状態ではタイムセールに行けそうにないですし。
服は台無しですし。 家の片付けはまだ途中ですし。
[謝罪の言葉に文句を零すも、
…何故文句の全てが、日常生活についてなのか。
四瑞の仕事をしているのか、甚だ疑問。]
まあ、宝条だしなぁ。
……つか、お前も負けんなよ。
[ 心配の色が薄い様子で、ケイコの台詞に応じる。
後者は無論、喧嘩を買った張本人に向けて。
買うな、とは言わないらしい ]
ああ、五十嵐ね。
よく知ってるな。
[ 同学年とか、名前とか。
自分がある種の有名人だという自覚はないらしい ]
お子様に任せりゃいいんじゃね?
[ 何だか場違いな文句を垂れるタマキに、
呆れを含んだ眼差しを向けながら、
そんなことを勧めたが、不意に口許に手を当てて ]
……って、 あー。
[ 先程、風に探らせた気の事を思い出した。
その片方は、確か。
勝負の行く末までは、知らないが ]
…嗚呼、我妻君。
何をやっているって――まぁ、見ての通りですねぇ。
[先ほどの冷えた視線は成りを潜めて。
へら、と向ける笑みは、いつものもの。]
…折角、楽しくなりそうだったんですけど。
[残念ながら一抜けです。
笑みを浮べたまま、ゆるりと首を傾いで。]
……まったく、どいつもこいつも単細胞なんだな、神さんってのは。
[やっぱり呆れしか出てこないため息。
眼鏡男子は神宮司がいるからともかく、宝条従妹は流石にこのまま放置するわけにもいかないわけで。
とりあえずポケットから携帯を取り出してアドレス帳から環の番号を探して携帯を鳴らす]
……だから、そういう見方が間違っているというんだ。四端だろうと五神だろうと、誤っていてもそのネームバリューだけで正しいと判断しているにすぎない。所詮は盤上の駒でしかないだろう。
まぁ、それで満足しているのだろうから、そんな無関係な人間まで『火の粉』と言い放てるんだろうが。
[恐らく、天魔、天界一切関係なく、それは正しい一つの意見ではあるだろう。
一歩も引くことなく、サキを睨み返した]
[すたすたと階段を降り、昇降口を抜けて外へ。
対決が行われていた場所は、力を辿れば、すぐにたどり着ける]
……っとに。
も、いい加減にしてくれ、お前ら……。
[たどり着き、二人の姿を見たならば。
多分、最初に口をつくのは、*こんな愚痴*]
[ぴりりりり。
味気ない着信音(恐らくデフォルト音)がポケットから響く。
マナーにしそびれたか、今の騒動でマナーが解除されたか。
一度眉を上げて、ポケットから携帯を探り出すと薄い其れをぱかりと開ける。
ディスプレイに表示される文字は、友人の名。]
――もしもし、
[相馬君?
片腕は上げるのが厳しいし、もう片方は傷口を押さえるのに忙しいし。
肩と耳に端末を挟んで、相手へと声を投げる。]
暑くて面倒になってきてましたから。
好き好んで受けたわけでもないですし?
あー、その辺の苦労は知らんので。
てか一番最後のは私のせいじゃないじゃないですかと。
[文句にシュンと項垂れるも、ブツブツと言い返しはしたりして。弁償できるほど余裕のある生活はしてません]
こないだも名前が出てこなかっただけで知ってたよ?
ちょっと聞けばすぐに教えてもらえたしね。
[そも有名人だよ君は、とか力なく笑った]
あ、出た。
[最近どこかのヒエラルキー最下位とばかりしゃべっていたせいか普通に出る相手がなんだか久しぶりすぎて思わずこぼれる声。
しかし、まぁ、そんなことはどうでもいいとばかりに話は進む]
お前、いまどこ。
お宅の従妹、神社で伸びてんだけどさ。
迎えに来れそう?
[まったく話す相手が違うと語調が全く違いますね]
あんたが何なのかまではアタシには分からないから、誤ってるかどうかも分かりゃしないんだが。
そもそもあんたは関係ないと言うが、それは自覚してないだけかもしれない。
そう思い込んでるだけの可能性だってある。
つかさ、あんたはどうしたいわけ?
アタシらの認識が誤ってるってなら、それをどうにかしたいってこと?
”ここ”に居る理由ってなんなのさ。
[久鷹の睨みはさらりとどこかへ流すように。こちらも臆した様子は見られない]
…諸悪の根源に言われたく無いね。
[ミツクニが近づいてくるのに気付けば眉を寄せ。
聞こえた愚痴には、プイ、と視線を逸らせた。
バツが悪いのもあったりしたので]
全くだ。
拍子抜けしたじゃんか。
[ 楽しくなりそうだった、というタマキに、溜息を吐いてみせた。
抱く感想は、他者から見れば呆れられるものだったろう。
電話先の相手に気付いて、ちょっと身構えたのはおいといて。
語調の違いなんて知りませんとも ]
出た、って。
電話が鳴ってたら、ちゃんと出ますよ。
[スピーカーから零れる声に、小さく、笑いを零す。
続く言葉に、一度ゆるりと目を瞬いて。]
今――は、スーパーに行くつもりで、学校にいるんだけど。
……ちょっと、無理かな。
[僅かに、言い澱んだ。
軽傷とは言えない状況で、移動出来る自信は少ない。]
いや、どこかの馬鹿は出ないから。
[まさか当人が電話口そばにいるとも知らず。
ちょっと無理、という言葉に首をかしげて]
…あ、そ。
じゃあ、もうちょっと放置して見てやばそうだったら寮につれてけばいいのか?
あれは。
[眼鏡扱いの次はあれ扱い。
自転車で正解だったかもしれない、そんなことを思いつつ]
あんまり嬉しくなさそうな方向に有名人だという事は把握した。
[ 外見以上に、素行のせいなのは間違いありませんが。
腕を組みつつケイコを見下ろして、大きく頷いた。
彼女の声に、やってきたミツクニへと視線を移す ]
あー。
ミックん、後始末任せていいんかね、これ。
[ 呼び方に文句をつけられても、無論、スルー。
事故処理を押し付けました。]
[しかし結局この様とは情けないことこの上ない。木にもたれるようにしながら、上を仰ぎ見る。]
あぢーし、いってーし、わけわからん事態に巻き込まれるし。なんつー夏休みだ
…幸貴。璃佳に伝えといてほしいことがあんだが。
…ご老公俺の分まで後で殴っといて、久鷹もな。
[両者のやりとりを聞きながらもとりあえずそれだけはと思った。]
暑くて面倒って、――刺しますよ。
「面倒」で相手する僕の身にもなって下さい。
[それこそ面倒じゃないですか。
とか、少女に向けて、一向に止まる気配の無い文句。
物騒な言葉が自然に入る辺り、本来の性格は随分と陰険です。]
拍子抜けさせてしまって、申し訳ありませんね。
「程ほどにしろ」と言われたので、忠実に守ろうとしたらこの様です。
――手を抜くのは、色々と慣れていないものですから。
[電話を耳に当てたまま、言葉を返す。
筒抜けになろうが、全く気にしない。]
ま、確かに良い噂ばかりではないケドネ。
[こっそり憧れてるのもいるんだけどな、とか。そんな裏情報は本人に伝えちゃうわけにいきませんよね]
……。
[電話の声にぼんやりと空を見る。
クラクラが酷くなってきた気がする。うん、これじゃ相手も動けないだろうなとか、思考はどこまでも現実逃避気味]
…殴りたければ自分で殴ると良いんじゃないかなぁ。
[とは言え恭也のことだから面倒くさがるのかもしれないが]
まぁ、伝えておくよ。
[倍返し+恭也の分になったりするのかな、なんて考えつつ承諾]
――そのどっかの誰かさんは、此処にいますよ?
[向けられる視線に、薄く笑みを浮かべて。
電話から聴こえる声に、さらりと言葉を返す。]
…ええ、そうですね。
――何なら、僕の家に連れて行って貰っても、宜しいです?
左から三つ目の植木鉢に、合鍵入ってますから。
[家の片付け、途中なんですよねぇ。とかけらり笑いつつ。]
あー…だり…
[二人の言い合いも聞いてたが思考が動かない。
痛いとか暑いとか。家に自力で帰れるかねとか。しょうもないことばかり思考してしまう。
これで倒れたら多分立ち上がるの無理と、木にもたれつつ、久鷹と幸貴に自分の願いが通じたらしいのを確認すれば。意識を保つぎりぎりのラインを漂いながら*休息*]
一番の理由は、早く終わらせなきゃいけない事情がこっちにあるからですよってに。
どちらにしても怪しい所を潰せば早く終わると思ったんだってば。
[文句の続くタマキには泣笑いになりそうになりつつ。こちらも段々敬語が怪しくなってきました。ちょっと意識が混濁してきているのは、本人も自覚しきれてない事実だったり]
そういや、それって。
四瑞には確認手段というか連絡手段が別にあるってコト?
[電話の内容を聞いて、そんなのズルイとか呟いたり何だり]
[ 伝えられたとしても、
ねーよ、って顔するに違いありませんでした ]
……大丈夫か。大丈夫じゃねえな。
手、貸そーか。
[ 男は放置だが、女にはそれなりに優しい。
茫とした様子のケイコに、一、二歩と歩み寄った ]
あー。
[最近よくつるんでるんだな、と思いながらくびをひねる]
…お前んちでいいのか?
寮じゃなくて?
[別に片付け云々は気にしないからいいのだが、何でまた家なのかとばかりに問う。
ふと。わずかに口をつぐんだかと思えば]
…環。
お前、学校で、今、"何"してんだ?
[微かにとげを含んだ声]
[ヒサタカに抱きついたまま、ちょっとサキを睨み気味にジッと二人の話を聞いていたが]
…………なら。ワタシはヒサタカに飛んでくる火の粉を払う腕になる。
ヒサタカに害すモノ全て、ワタシが排除する。
ヒサタカを傷つける世界なんて、滅んでも構わナイんだ。
[事実上の反目宣言。]
怪しいところを当たるのは、正しいですが。
確かめずに手を出すのは、愚作です。…早く終わらせたいなら尚更。
――時間を浪費して、あまつさえ怪我を負っていれば世話無いでしょう?
[溜息を零す。
続く言葉には、一度瞬いて――こくりと肯定の言葉。]
…連絡手段と言うか。
意識を繋げる事は、可能なんです。
んあ?
ダメだよ、怒られる…。
[言ってる最中に血が引くのを感じて。
ヤバ、と思ったときには倒れ掛かった身体をかろうじて腕で支えるような状態だった]
あー…肩だけ貸して。
[溜息一つ。アズマに頼んだ。
いつの間にかその手にあった金の爪も*消えていた*]
――璃佳は、伸びてるらしいですね。
[アズマの問いに、肩を竦めながら、電話口へと再び意識を向ける。]
ええ、お手数お掛けしますが――僕の家でお願いします。
暫く、帰れそうに無くて。
[電話越しに投げられる問いに、苦笑を零しながら
――ふと、続く言葉に、…くつりと喉を鳴らした。
嗚呼、なんだか怒ってるな。 こういう時ばかり察しがいい。]
…さぁ、何でしょうか。――冗談。
少々在らぬ勘違いが原因で、手傷を負っただけです。
[マリーの宣言に、彼は大きく目を見開き、それまで持っていた怒りを全て発散して驚いた]
……いや、ダメ、だ。そんな事をしたらマリーは……。
[あの自分よがりの集団に何をされるかわからない――。それを口にしようとした時、マリーの瞳の奥に、自分と同じ気持ちがあるような気がした。例え仲間と戦う事になろうとも、大切な人を護りたい。ただそれだけの純粋な気持ちを――。
初めて、久鷹はマリーを抱きしめた。
気絶する事もなく、ただこの小さくて、それでも独活の大木である自分を支えてくれようとする愛しい存在をもっと感じたいと思った]
はいはい、急ぎすぎました、と。
次はもう少し気をつけますよー。
…それだったら、それこそ昨日の説明の時とか。
ちゃんと教えておいて欲しかった、です。
そこのご老公とか。ったく。
[タマキにはもう頭を下げる以外なく。答え方はかなり適当になってきていたが。
これで今後暫くの間、普段の生活でも頭が上がないことだろう。
最後はミツクニを軽く睨んで。はぁ、とまた*溜息*]
[マリーから告げられた言葉に僅かばかり瞳を見開く。しかし直ぐに眉根を寄せ]
……そっちにつく、ってか。
[久鷹がそうであると気付いてから予測出来なかった結果では無いが、淡い期待は持っていたわけで。ただ、幸貴にとってはマリーがどちら側の人間なのか、まだきちんとした判断がついていないため、使命に関する糾弾の言葉は出て来なかった]
滅んでも良いという台詞は頂けないな。
世界が滅ぶと言うことは、お前も久鷹も滅ぶと言うのと同義語だと思うが?
自分で久鷹を害するか?
…了解。
[ちらりと少女のほうを眺めた後、電話の向こうに意識を向ける。
帰れないのに家なのか、という疑問はあれど本人がそう言うのならそうするしかないのだろう。
こちらの質問をはぐらかそうとした声にわずかに眉が寄ったが、続いた答えにわずかに目を丸くして]
…馬鹿はお前もか。
まったく…どいつもこいつも。
[呆れたように大きくため息をついて]
[ 負けたんかねえ?
タマキの返答にそんな事を考えつつ
電話先の相手と問答する様子を見ていたが、
ケイコの頼みに、そちらへと視線を向けた ]
ん、了解。
[ 敵であるはずの相手に手を貸したのは、
さて、単なる気まぐれか、鳳凰のご機嫌取りか。
怒られる、という意味はさっぱり理解出来なかったが ]
――すみません、お願いします。
[届く言葉に、静かに言葉を返して。
と、続く言葉には、苦笑交じりに僅かに肩を竦めた。
肩から痛みが走るが、仕方の無いこと。]
…馬鹿呼ばわりは、心外ですね。
僕は、掛かった火の粉を払おうとしただけですよ?
[小さく、笑う。]
わかった。
今日はうちで飯食わせて送ってく。
[自分の家の冷蔵庫の中身を反芻しながら、ため息をこぼしつつ伝える。
電話の向こうから返ってきた反論に、見えないとわかっていても首を傾げ眉を寄せる]
どうせどっかの馬鹿の売り言葉に買い言葉で自滅でもしたんじゃねえの?
[ちょうど、そんなような状況だったんじゃないかとさっきのドングリたちの背比べを思い出しながら]
…まぁ、今日だけは責任もって送り返す。
あとは知らないからな。
[じゃあ、と小さく挨拶だけ残して通話を終了するか]
こっちはとりあえず、いいんだよな。
そっちは長引きそうだし、後よろしく。
んじゃ、“また”な。
[ 電話するタマキをもう一度見やってから、
ミツクニに向けてひらひらと手を振り、
ケイコに肩を貸して、その場を去っていく。
途中で歩調に合わせるのが面倒臭くなったらしく、
(怪我を考慮して人目につかないルートを選びつつ)
有無を言わせず抱き上げ運んでいくことに*なるのだが* ]
うん、――璃佳が世話掛けるけど。よろしく。
[この友人ならば、きっと任せても大丈夫だろうから]
…売り言葉に買い言葉、ですか。
……もしかしたら、そうかもしれません。
ええ、それで十分です。――ありがとうございます。
[通話が切れたのを確認して、此方からも電源ボタンを押した。
漸く血が止まったらしい傷口から手を離して、
小さく、溜息を*零した*]
[突如抱きしめられ一瞬目を大きく見開くが、すぐに優しい笑顔を浮かべ、こちらからも腕を回す。]
うん。でも、ゴメン。それでもワタシはやっぱりヒサタカのこと……スキ、だから。
その気持ちに、ウソなんて……吐けないヨ。
[目尻に涙を溜めつつ、満面の笑みをヒサタカに向ける。]
[しばしそうして抱き合っていたが、サキの言葉に目線をしっかりと向けると]
……ヒサタカと一緒に死ねるなら本望だヨ。
[儚げな笑みを浮かべつつ、*断言*。]
……俺達くらいまで人を愛した事のないだろう貴様らには理解できないだろうな。
[マリーの言葉の意味。その重さと深さ。そして覚悟。その全てが彼に浸透してきた気がした。すぅっと心が穏やかになり、波紋を生み出していた心は明鏡止水の如く静かになった]
……常に誰かの掌の上で教授する幸せなど、天界と同じく屑に等しいという感覚を。例えエゴであろうとも、互いの思っている事を優先していこうとする感情の高ぶりを。
……もし、それでも来るなら、例え人であろうとも神を殺してでも俺は進もう。マリーのために。
[それは人でありながら天魔の如く生きると宣言した言葉だった]
……俺は自分の意思で生き死にを決める。さっきも言ったが、それが例え俺のエゴで周囲までも巻き込もうとも、一番大切な人と同じ思いの上で進んで行くこと。それがネガイダ。
……少なくとも今の状況で俺が思っているのは、理不尽な仕打ちで命を奪われていく天魔と括られた命を平気で見捨てるような屑とは絶対に相容れないという事。
[それは彼の家族の問題と重なってしまった思いで。マリーに見えぬように本当に辛そうに眉を顰めた]
…で、それでも俺は話し合いを望むが……まぁ無理だろうからな。
[これまでの経緯と五神の考え方から、ありえないと判断した]
[通話を切ると、ため息をひとつ。
ズボンのポケットに携帯を突っ込むと、相変わらず座ったままの宝条従妹をまずは立たせて。
何やらバカップルと神宮司が不穏な空気ではあるが、自分の知ったことではないとばかりにとりあえず佐々木を家に一度連れて行くことにした。
すっかりキャミソールがレースになっているのを見て、Tシャツの上に羽織っていた半袖を嫌がっても切るように厳命し、家へ連れて帰れば姉どもが目を丸くしたかもしれないがシャワーを貸すだけではなく、着せ替えだの化粧だのですっかりおもちゃにされたことだろう。
とりあえずさっと作れる食事を出してやってから食べ終わったのを見計らって宝条家へ送っていくわけで。
ちなみに今日のデザート、*杏仁豆腐*]
…アタシについては否定しないが、その言葉は撤回して欲しいかな。
あんたらほどでは無いにしろ、大事な人を抱えてる奴は居るんでね。
[一番最初の言葉にはそんなことを返した]
エゴもエゴ、塊にも程がある言い分だな。
そうやって凝り固まった意見しか言わないのはそっちもお互い様じゃないか?
アタシらには間違った認識をしてる、直そうとしないとか言っておきながら、あんたはどうだ。
同じことしてるじゃないか。
[そこまで言うと、ふ、と短く息を吐いて]
…正直、あんたが『気脈』に影響しないと言う証拠は無い。
だからどこまで出来るか分からないが…話し合いの旨は伝えてみるよ。
アタシが今出来るのはそれだけだ。
[そう言ってしばし久鷹をじっと見た。何故話し合いの場を設けようと思ったのか。四瑞として覚醒して日が浅いのもあったかもしれない。本当に自分達が間違っていたりするのか、その疑問が幸貴を突き動かした]
[サキの言葉に、少々毒気を抜かれた。と、言うのも、昨日の姿勢からは絶対に折れないと感じていたからだ。一瞬、何かの策略かと考えたが、いつもキョウヤを勧誘している笑顔の彼女が脳裏を離れなかった]
……すまない。少し言葉が足りない部分もあった。そこは謝罪しよう。だが、撤回はまだしない。天界がどんな集団か俺には理解できないし、話ができるのなら、印象を変更してからだろうから。
[そしてマリーの肩を抱きながら境内から離れようとして、ぴたりと一度足を止めた]
……後エゴについても、撤回はしない。誰でもそうだし、大なり小なりつきとうそうとするのがエゴだろう。俺の場合は、こういう事態になったんで大きくなっただけだから、な。
[そこに含まれていた悲しみをサキが感じてくれたかどうか……*それはわからなかった*]
ああ…自己を持つものなら少なからずエゴを持つ。
アタシだって例外じゃない。
…後から植えられたものもあるし、ね。
[四瑞としての使命。それも一種エゴと言えるだろうか。多を護るために個を犠牲にする。今まではそれがほぼ当たり前と感じていたが、久鷹の言葉からそれが揺らぎつつある。
石段を降りていく久鷹達を見やってから、長く深い息を吐いた]
……四瑞、失格かも知れないね。
『霊亀』は迷わないかも知れないけど、アタシはアタシだもの…。
はぁ〜あ、皆に怒られちゃうかなぁ。
[力は持てど人であることには変わりなく。かくっとしばらく項垂れてから、木の傍で休む恭也へと近付いた]
恭也、大丈夫か?
いくら木の傍っても回復に限界あるだろ。
治療してくれる場所に運ぶから、乗れ。
[そう言って背を見せる。背負って運ぶつもりだ]
嫌だとか言ってる場合か。
怪我人は大人しく言う事聞け。
……あんまり渋ると姫抱きで運ぶぞ。
[背負われるのを嫌がる恭也に脅しの一言。その言葉が効いたのか、ようやく恭也を背負うことに成功して。目立たない道を選びながら、『隔離の陣』へと恭也を*運んだ*]
[説明する前に仕掛けたきたんは誰だっつーに、というのは取りあえず置いといて。
啓子たちが戻った後、通話を終えた環に必要ならば手も貸しつつ、屋上へと引き返して『隔離の陣』へと送り。
その後もう一度対戦の場所に戻り、一時的に過剰になった金気を均す]
……っとーに。
だから、面倒なんだってぇの……。
[その一言で事態をややこしくしている自覚はあるのか、と。
突っ込まれたら、さて、*どう返すのやら*]
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