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読書家 ミリィ に 8人が投票した
探偵 ハインリヒ に 1人が投票した
読書家 ミリィ は村人の手により処刑された……
次の日の朝、探偵 ハインリヒ が無残な姿で発見された。
酒場のママ ヘルガ は絆に引きずられるように 探偵 ハインリヒ の後を追った。
次の日の朝、ランプ屋 イレーネ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、教師 オトフリート、シスター ナターリエ、青年 アーベル、職人見習い ユリアン、小説家 ブリジットの5名。
[幼子の視線に苦笑い。
ゆっくりと歩み寄る。]
ほんとはちゃんと躾てやらなきゃならんのに、ついつい甘くなるな。
なんだかんだで…弟みたいなもんだしなぁ。
[鋼の体で唯一暖かい、心臓の動力炉を装甲ごしに撫でて。]
…ちゃんと出来上がって、生まれて来いな?
…空だって、きっとちゃんと飛べる。
[自分はもう飛べないけれど。
背中の傷が鈍く疼いた。]
[Za, za ――――― ]
[界全体を包み込む、音の波]
[ほどけて] [粒子と化して]
[数字の羅列] [消える]
[幾つものちから]
[防衛プログラムの『暴走』]
[機鋼竜の『望み』][魔の者の『実験』]
[――そして、彼の『意志』]
[様々なものが絡み合い]
[翠樹][疾風][陽光][精神]
[同時に四つの属性が消え失せて]
[残されし均衡は][保たれし安定は]
[対にて対ならざる][天聖と時空のみ]
[それすら崩れれば仮初の世界は如何なろう?]
[想像には難く無く――]
[氷鏡の向こうで腕を変化させる眼鏡の少女を見ながら楽しげに笑い]
今まで見た人の中でも1-2を争いますね、その思い切りのよさは。
人の身でどこまでいけるのか・・・。
でも少し自棄気味のところがマイナス点かな。
何をそんなに苛ついているの。
< 猫は、消えてしまった画面を。
その指先で、撫ぜました。
役目をおえた、ドロイドだったものを、いたわるように >
―草原―
無事なわけないでしょう?
[心底嫌そうに言った、次の瞬間、バンダナを外して、銃口を避けて疾る……雷光の速さ、そう呼ばれる彼の足でも避けきれるかどうかは、判らなかったが、致命傷は避けられるだろう、そう踏んで]
[幼子が空を向いたのは、その言葉だったのかもしれない。]
…っ!?
[収束してゆく力は、昨夜よりも余計に強く。]
違う!それはお前のじゃない!!
[ただ幼子は、羨ましさに手を伸ばすだけ?]
……ごめんね。
< そして、猫は、そっとそこから離れました。
その手を、離しました。
なんだか、しばらくの間は、だいじょうぶだと思いました。
たぶん、誰も、なにも、襲ってはこないでしょう。
あおい“しるし”が、うずきました。
いたいいたいと、かなしいかなしいと、猫が思ってしまっているからでした。 >
−北西部:針葉樹の森−
[傍に在った存在が、消え失せる]
……ぁ、
はっ、……ふ、
[荒く息を吐き出して]
[明滅する左眼を抑える]
[枷に触れた瞬間、光は容易く収まった。]
―廃棄エリア―
< 自分にはなんにもできない、って、猫はおもいました。
いつだって、いつだって。
しゅるり、人の姿が、消えます。
白い猫はちいさくて。 >
―→第一集積所―
< 向かったそこは。
猫が最初におちた場所でした。 >
―ファクトリーエリア―
…なんだ?
[響くダーヴィットの声。
見えぬ空を見る機竜。
かさぶたで固まった肉球で、冷たいその首を撫でた。]
―屋敷・広間―
[答えを聞こうとして。
見つめていた先で動いた力は]
きゃ…!
[幾重にも響いた声。その一部には確かに機鋼の竜と呼び合うものもあったけれど。それを確かめる間もなく、膨れ上がった力の起こした反動が一気に襲い掛かってくる]
だ…め…!
[胸元の石を握り締める。
鎖を外す…どころではなかった。
その場に膝を突き、必死に耐える]
卵の殻を壊さなければ雛は外へと出られない。
機鋼の竜にとっては、この世界そのものが殻ということなのでしょうか。
少しだけ、興味をもてるかなと思いました。
ちょっと残念ですね。もっと前から見ていられたらよかったのに。
[壁の向こう側で収束する力を感じながらその場を離れる]
─屋上─
……っ!?
[不意に、感じた揺らぎ。
それは、今までよりも大きいか。
機鋼界自体が、軋むような──]
……ちょっと、待ちやがれっての!
[口をつくのは、苛立ちの声]
声?
< まるでそれはなきごえみたい。
猫は、なきました。
こたえるようにか、それとも。
おちついてほしいと、ねがうようにか。 >
[異分子…キケン…ハッケン!ハッケン!]
[どこに隠れていたのか、ドロイドから発せられる警告音]
[防衛レベル2]
[排除] [実行]
─廃棄エリア・第一集積所─
[突如襲う浮遊感。重力に逆らうことなく、下へ]
《ひゅるる…──がしゃん!》
いっ!!!!!
[短い悲鳴。それは痛みによるもの。力を上手く繰れない今、咄嗟に浮こうとしても無理だったらしい]
[飛びたい。
その願いは、仔のものか?それとも己の?
揺らめく、世界。
遠く聞こえる低い軋みは、嘆きに似て。
遠く聞こえる警告の音は、悲鳴に似て。]
…何とかしないと…。
[呟く喉に、触れるプラグ。]
< 集積所にはいるまえに、
こわれたドロイドに近寄って。
猫はそれをじっと見ました。
なきごえは、とまりました。
それでも。
そっと、その体をなめました。
機鋼のものなら、その竜に、つたわるのかしら。
そうだったら、いいな。
猫はそう思いました。 >
ざっけんな、ってんだ……。
[草原の先。そこで騒動が起きているのは、感じていたが。
今はそれよりも──]
……セレス、伝えろ!
[従魔──否、機竜王の子であれば辿れるであろう、機鋼の力。
それを読ませ、そちらへと感覚を向ける。
呪印の痛みは、強引に押さえ込んで]
エターナル・ロンド! 『渡れ』!
[声に応じ、舞う光鎖。一瞬の後、屋上から、その姿は消えうせて]
?
< その物思いから、猫が回復したのは、中からひびいた音のせいでした。
あらあら。
何があるのかしら。
中に入ると……寝ているリディと、ギュンターと、おちてきた人…… >
―草原―
[放たれなかった光に、ぴたり、足を止め、消え行く少女を見つめる]
初めて、まともに働いた、てか?
[多分、そうでは無い事は、同時に大きく動いた界の力…安定を欠いたその揺らぎが告げていた]
― 廃棄エリア・第一集積所 ―
[墜落したハインリヒにぺこりと一礼し]
いらっしゃいませ、ハインリヒ様。
パートナーとはご一緒ではないのですか?
─西部森林・針葉樹林─
[空間を『渡り』、跳んだ先。
舞い散る雪の中、その姿は容易に見つけられるか]
……何故。何のため?
[白の中では異質な漆黒を揺らめかせつつ。
投げかける問いは、簡潔]
――…嗚呼、弾かれたか。
…下手に触れるのは、下策だったかな。
―廃棄エリア・第一集積所―
[転移の衝撃を、予め覚っていたかの様に。ふわりと着地を果す。
転移の衝撃か、灰銀に積もった白がさらりと零れて。]
……力を、取り込みすぎたか。
[ぽつりと、言の葉を零す。]
……?
< イレーネのことばの意味は、猫にはわかりません。
そしてイレーネから受けるかんじも、なんだか、ちがいます。 >
…………!
[背後に、気配]
[揺らめく漆黒][見据える青]
何の、ため?
わからないことを、知るため。
[ヂ、][違和感]
[理由はそれだけじゃない。]
[身体の傷は癒えても、体力の回復は追いついてなく。そこへまた背中への一撃。また体力が下がったかも]
…あー、まぁ、予想通りと言うか何と言うか。
一応騙せてた、ってことなんだろうか。
[まだちょっと痛みで動けないのか、落ちた状態のまま呟き。かけられた声と、現れた気配と。それに対して倒れたまま右手をぴこぴこ]
いらっしゃいました。
パートナー?
…広間には一緒に居たけどな。
[知らね、とでも言うように言って。続き現れた気配に、ハッとして上体を起こそうと。痛みでまた潰れたが]
…んだよ、お前まで来ちまったのか…。
―第一集積所―
< 白い猫の姿で、その、イレーネに近づきました。
あしもとにはちらばったお菓子。っていうか食料。
きっと、たりないなぁ。っておもいました。 >
――嗚呼、エーリッヒ。
数時間。直接会った事は無いとは言え、久しいね。
…皆も無事で何よりだ。
[相手に気付き、薄く笑みを浮かべる。
ふと。転移された数が、今まで寄りも多い事に気付いたか、
僅かに眉を寄せて]
[揺れる、機鋼の力、その波に引きずられそうになりながら、一瞬、意識の端にかかった、時空竜の気配…空間を瞬時に渡る、その力の行き先は…]
………西、か……
[再び地を蹴り、走り出す]
―東部・草原→西部・針葉樹林―
[止まったコードを、自ら肌へ突き刺して。
そこは、逆鱗の横の未だ残る傷痕。]
…見せてやる事も、教える事も出来るけど。
それでもそれは、お前のじゃないよ。
…自分で見つけて、自分で作らなきゃ……。
わからない事を知る。
それだけのために、何故、ここまでの危険をおかす?
機鋼に属す君であれば、機鋼竜が完全でないのは……容易に、知れるはず。
そして、今起きている事が界に、そして全てに。
及ぼす影響とて、感じられるのでは?
[翠と紫で静かに青を見返しつつ、問い。
言葉にならぬ音に、一つ、瞬いて]
ハインリヒ様と一緒に落ちるよう設定したのですけどね。
設定が甘かったでしょうか。
同じ場所に現れると思っていたのですが。
[周囲を見渡すがそれらしい影はなく。]
イレーネ様もお久しぶり・・・ というべきでしょうか。
食料でしたら準備していたものがありますよ。
猫さんは、ねこまんまがご希望でしたね。
[人数が急に増えたから追加を用意すべきかな、と考えながら]
…お前…。
[自らコードを刺すダーヴィットを見て、手を止めて。
無茶をしてくれるな、と後ろに寄る。
が、消して動きの邪魔はしないように]
…やあ、疾風の御仁。――済まないな。
……一人、声を聴こうとして。…弾かれてしまったよ。
事を急いて、この有様では。
[苦笑交じりに、ゆるりと視線を上へと向ける。]
私とは、初めまして――かな。エーリッヒ。
ノイ。…少年とは別の、イレーネの一人だ。
”エテルノ・イレーネ”。
……、
そんなの、
わからない、
[連ねられる言葉]
[頑是無く、首を振る]
知らない、
わからない、
だから、知りたい、
――……それだけ……っ!
[まるで、幼子の我儘。]
< そして、挨拶をしてくれたイレーネに。
猫はきょとんとして……でも、ごあいさつを。 >
おれは
< と、言いかけて気付きました。にゃー、っていうのだと、礼儀がなってないです。
しゅるり、人のすがたにまたかわり >
ええと、おれは、エーリッヒ。
って、知ってる。
……?
ノイ? って、いったの?
イレーネ?
でも、エテルノ?
……。
――いや、備えが在って好き事だ。
[不思議そうなエーリッヒの視線に、
…聊か曖昧に笑みを返す。]
ユーディットも、久しいね。
元気そうで何よりだ。
料理の腕は、…此の様な場所でも上と変わらずかな。
あれは、ええと、食料庫から……とってきたよ。
でも。
大食いさんには、ないしょ。
だって、全部、たべちゃいそう、だから。
いんやぁ、弾かれるような相手まで居たってのが計算外だったかね。
俺が落ちて、お前が残ったなら、後はナタ・リェがどうにかしてくれるだろうと思ったんだが。
[仰向けになったまま灰色の天に向かって息を吐いた。猫の鳴き声が聞こえ、自分に向けたものだと分かれば苦笑を漏らしたか]
[幼子の我儘を思わせる言葉。
ふと過ぎるのは何か。
……それは自身の幼き時か、それとも]
知らない、わからない、を知りたいのは構やしねえ!
それは、生けるものの持つ、当たり前の欲求。
だからって、そのために何やってもいいって事はねぇだろっての!
真上に落下してくれば、実験は成功と言ってかまいませんかね。
次の段階へ進んでおけばよかったかな。
もうここからでは難しいですけど。
[落ちてくるのを期待するようにハインリヒの上を見上げ]
名は、イレーネ。君の知識に違いは無いよ。
[人へと転じた白猫に、小さく笑みを向けて]
唯、此の器の中に――イレーネは多く存在するからね。
ノイや、エテルノは…個を表す為の言葉。
云わば印だ。
イレーネと、今まで通り呼べば、構わないよ。
……。
理解かった。内密にして置こう。
[金の髪を持つ青年の言葉に、
一度蒼を瞬いて――、 しかし、返す言葉は、至極真面目]
< 少し、イレーネに言われて、猫はなやみました。
そして。 >
でも、それが、イレーネ……エテルノ、だよね?
名前、大切、だよ。
今の、イレーネ、は、エテルノだから、
エテルノって、呼ぶ
< そう、決めて、
猫は、その後の答えに、しっかり、うなずきました。 >
ぜったい、ないしょ。
じゃないと、なくなる。食べ物。
なくなったら、みんな、困るし。
どうにかするのでしたら・・・ 張本人に会ってみるのも良いかもしれませんよ。
大食いさん2人は閉じこもりっぱなしです。
[ファクトリーエリアの方向へ視線を向け。]
[自分が広間から消える時、丁度上げた視線の先で、繋がれた相手はまだ消え始めては居なかった。おそらく、タイムラグがあるのだろう]
…何の実験してたんだよ。
知らんうちに俺らを繋ぎやがって。
[ユーディットの言葉には呆れの溜息が漏れる]
いや。少なくとも、感情を抑える術を持たない相手に――
不用意に触れたのは、間違いだったろうな。
[ハインリヒの言葉に、小さく溜息を零す。]
…かの聖獣か。人への恐れを抑える術を知ったか――
揃いに、其処までしてくれたにも関わらず。すまぬな。
……?
< ユーディットが見た方向、猫はわかりませんでした。
そういえばさっき、誰かいたみたいですけど。 >
ええと。
< 困った顔。
何があるのかしら。あおいしるしが、じくじくと、いたみます。 >
……。”エテルノ”の言葉を、名と。
云われた事は無かったな。
[流水の言葉に、僅かに目を細め。
薄く笑う。]
……好きに、呼ぶが良いよ。
私を示す言葉には、違い無い。
大食い2人が閉じこもりっぱなし?
[ここに来たばかりで状況が把握出来ていないのは当たり前。聞こえる言葉に疑問符が浮かぶ]
[オトフリートに声をかけられると、笑みを向け]
どうも、死に損なったようです。
[そして、すぐに視線は青年の青い瞳に戻る]
[駄々をこねる幼子の声が伝わってきて。
静かにあやすように、その装甲を撫でる]
焦る事ないじゃんさ?
ゆっくりゆっくり探せばいいさね。
[手のひらの温もりは、冷たい鋼に吸われていく。]
[ため息をつく様子を見て悪戯っぽく笑うと]
ふたりが何時いかなる時も同じ場所に居られるようにお呪いですよ?
本当はミリィ様と繋ごうと考えたりもしたんですけど。
色々諸事情ありましたから。
ことば、なの?
でも、自分をあらわすのは、名前、じゃないの?
< 猫はイレーネの声をきいて、ふしぎそうな顔になりました。 >
……わかった。
そうやって、呼ぶ。
[確かに、この場の食物でも――
……彼らなら、直ぐに消費してしまいそうだ。
小さく溜息を零して。
氷破の言葉に気付き、緩く視線を向ける。]
閉篭りっぱなしで。
――彼らは、何を?
[視線の先にあるモノは、薄らと気付いてはいるけれど]
[ファクトリーエリアへと続く通路の先を指し示し]
ええ・・・ この通路の先。
ずっと奥に今回の張本人、機鋼の竜が居ます。
お2人ともいろいろと気にかけていたようですから。
[感情を抑える術を持たぬ相手。誰に触れたのかは予測がたっているが、そもそも彼の者には感情はあったのだろうか]
そ、か。
事を急いては仕損じる、それを体現しちまったわけね。
[軽口に似た言葉を紡ぐ。続く言葉には「んー」と少し悩んで]
恐れは、消えてないとは思うがな。
あの手の感情はそうそう消えるもんでもない。
利害が一致した。
俺はそう思ってるよ。
ま、俺のに関しては単なる気まぐれ。
多分、な。
[果たしてそうだったのか。根底には、あの少女を止めたいと言うのがあっただろう]
アーベル…
[また感じる、違和感]
あなたは…その姿は、あなた、だけのものか?
[強い、強過ぎる機鋼の力…それは、まるで…]
……悪運は、お強いようで。
[ユリアンに短く言葉をむけ。
青の青年を、再び見やる]
なくしたもの。
それは……君、自身、か?
[呟いて。ふわり、背に開く、白の翼。
かけた眼鏡も外して。
それは、竜郷で見せた姿と同じ物]
……この姿で会った時には、あったもの?
[それならば。時空竜たる彼には、読み取る術もあるのだけれど──]
[なんだか邪魔をしちゃいけない気がしたので。
ダーヴィットと機竜から少し離れたところで、ぺたりと座った。
何かあったら駆け寄れるキョリに。]
< 機鋼の竜、と、猫は呟きました。
まだ、あっていません。
あっちゃいけないっていうみたいに、青いしるしがいいました。
でも。
猫は、なんだかかなしくて。
あいたいって、おもいました。
だって、リディは、力をその子のために、っていっていました。
だから。
あってみたかったのです。
もう、猫は、自分をとらえた力にも、なにもおもっていませんでした。
ただ、かなしいだけでした。 >
…言葉。少なくとも、イレーネは皆そう呼んでいる。
私たちがどれ程居ようとも、”イレーネ”はずっと一人だから。
[流水の不思議そうな顔に、蒼を薄く伏せて。
続く言葉には、一つ頷いた]
此方も了承した。そう呼べば良いよ。
イレーネの一人を示す事は、変わり無い。
[イレーネの言葉に考え込み]
何でしょうね。躾というんでしょうか。
ダーヴィット様は仲間意識だとか言ってたような気がします。
思うところがあるみたいでしたね。
エルザ様も少しの間、お話されていたようでしたが・・・。
先ほどは見かけませんでした。
う、ん。
ひとり?
< 猫にはやっぱり、イレーネのことは、むずかしすぎて、わかりませんでした。
でも、
ことばと、こころがちがうなら、ひとり。
ねこは、そう思いました。
ひとりだけど、ひとりが いっぱい。
そういうことなのかな、って、思いました。 >
うん。
あなたの、ときは、そう呼ぶ。
ええと、
あの子のときは、ノイって、よぶ。
いや。
何で俺中心で繋ごうと考えてるかな。
他にも繋げる奴居たんだろ?
[同じ場所に居られるように。ミリィとも繋ごうかと。そう告げるユーディットの居る方向に裏拳突っ込み]
…通路の先に、機鋼竜、ね。
『まだ力の吸収はして無いわけか』
[呟きは口の中だけで。ここに何名か居る時点で、それが起こっていないことは容易に想像出来ては居たが。機鋼竜の目的を知る以上、気をつけねばならないこと]
[抑えが効かない。崩れる均衡を戻すために本来の力を得ようと。
だが無作為の開放は無理な干渉を引き起こしかねない。
どうすればいいのか]
『 ...Oeffnung und Umwandlung 』
[呟きと共に左手の鎖が全て外れた。
同時に人の子の身体が崩れ、紫のもやっとした球体へと。
そのままエリアも越えて薄く広がってゆき。
軋む世界を宥めるかのように流れる]
感情は――与えた。
恐らく、私が触れた事で。
……この界の崩壊の可能性を聴かされて。
悠長にしている余裕も持ち合わせていなかった、と。
――そう思って貰えれば。
[疾風の軽口にも似た言葉に、小さく苦笑を零して。
尤も、其れで此処に居ては意味の無い事だけれど]
…そうか。しかし唯恐れを抱き続ける寄りは――ずっと好い。
利害が一致したと、其れだけの理由でも。
誰にでも繋げられるは繋げられましたが・・・。
言いませんでしたか。
わたしは人以外に興味はないんです。
[裏拳つっこみを受けて倒れる]
[よけようとするユリアンを追尾し、ぶっ放そうとした瞬間聞こえた声
そして、強制転送により落ちたのは第二廃棄エリア。ちなみに、チャージが完了して発射間際だったわけだから]
ちょ、待っ……!?
[着地して、慌てて砲身を何もない(はず)の方向へ。ファイヤー]
< お話のとちゅうだったけれど、猫は足を外にむけました。
そういえばギュンターはどこにいったのかしら。
リディは大丈夫なようですけれど。
……外へ。 >
―第一集積所→……―
[今までとは異なる何かに、私は彼の仔を抱いて身を竦める。
まるで世界が――機鋼界自体が軋むかのよな、音]
『何が…!?』
[事態を把握せんとする私の腕から、彼の仔が飛び出して。
応えるは、時空竜の声]
[一瞬の後、『波動』が響いて、消える。
私は、渡った彼の竜の無事を祈り、出ぬ喉で高く一音啼いた]
――…躾。
新たな機竜には、まだ魂が宿っておらぬに。
[氷破の言葉に眉を寄せる。
本能的に動く其れを、…躾ける事は可能なのか。
心で、理性を育てて漸く――成り立つ物だと思うのだが。]
ダーヴィッド……嗚呼、火炎の若竜君か。
同族で在るからに、多少響く物も在るのかな。
< びっくりして猫の姿に戻ってしまいました。
きこえた場所はこっち。 >
―…→第二集積所―
なに、が
< ねこの すがたなので ないてるだけにしか、きこえないでしょうが。 >
そう、一人。
…解かった。覚えておこう。
――あの仔の時は、ノイと、呼んでやってくれ。
[流水の言葉に、緩く瞬きながら応えて。
続く言葉には、了承の意を返して。
出て行こうとするその背中を見送――]
[…何か、凄い音が響いたな。]
誰なのか、
何なのか、
すべて、ぜんぶ。
後、少しで、わかるから、
そうしたら、 きっと。
[砂とも光とも知れぬ粒子が舞う]
[人の形は文字の羅列へと変わって]
[*瞬きの後、その姿はもう、其処には無い*]
精神──感情を司る、か。
[与えたと聞けば納得したように少しだけ笑って]
確かにのんびりはしていられなかったか…。
この騒ぎが続く限り、均衡は崩れる。
騒ぎを収束させない限りは。
まぁ、それについて責めるつもりは毛頭無い。
何をどうするかは、個人の自由だ。
[好きにすれば良い、と笑う。自由気ままに。ハインリヒが風の力を操るが所以か]
そうだと良いが、な。
目的が一致すれば、苦手な、嫌いなものでも──。
[そこで言葉が途切れる。あの少女も、そう言う状況だったのだろうか。やっていることは認められるものではないが、その気持ちは少し分かったかもしれない]
ダーヴィット様はそう思っているのではないでしょうか。
コードに繋がれてみたりなさってましたし。
機鋼の竜にも少しは自意思らしきものがあったようですけど・・・。
[様子を思い返し首をかしげる]
[通路数本と、ドロイド十数体、あと部屋もいくつか貫いたかもしれない光の奔流が消え去った後にはぽっかりと開いた穴
ビキビキビキと元の腕の形に変化する右腕を押さえ、神経の激痛に耐えていたが]
…………どういう、こと
[そう呟くと、壁に寄りかかりながら、中央・機鋼竜のところへ向かう]
[抱くようにその身を預け、プラグごしに伝えようとする声。]
欲しけりゃ、俺の分なら幾らでもくれてやる。
…でもさ、そうして手元に集めても…それはお前のにはならないんだ。
[返されるユーディットの言葉に]
…あーあー、お前はそうだったな。
[遠い目で薄ら笑い]
[そんなところで轟音が響くか]
…見に行くならお気をつけて。
[その場に居る者にそう声をかけて。痛みから回復していないために動く気は無いらしい]
< 猫、その姿をみて、かけよろうと思ったのですけれど。
そこらへんの穴が、なんだかこわかったのです。
とっても こわかったのです。
ぶるぶる。
小さな白い猫でしかない猫は、おびえて、ふしゃー。毛をさかだてています。
とうぜん、うごけません。 >
誰なのか、何なのか、か。
[小さな呟き]
自分は、自分。
それ以外の何だってんだよ……?
過去があろうと、なかろうと。
時が刻まれ、螺旋巡り行けば。
新たな物が開き、積み重なる。
……そこに……価値は、見出せない……のか?
どうせなら一緒にいきませんか。
素敵な結末が見られるかもしれませんよ?
[収束であれ破滅であれ結末は結末。恐らくはどちらに転ぼうと素敵と言うのだろう。]
どうやら――取り込んだ力を、見に付けて行くらしい。
幼子の様にな。
あの機鋼の者が、ノイの力を吸した時も……僅かに。
感情を表した様に見えたのでな。
[疾風の笑う様子に、苦笑を零す。]
時空のに聞いた。…口外するのは憚られる事だが――
クロムの力が鎖された「非常事態」に、
ドロイドが暴走するという「非常事態」が重なっているものだから。
……これ以上の均衡の崩れは、…界の崩壊を招くと。
まぁ、そう云って貰えるなら、此方としても気が楽だよ。
[どれほどの時間がたったであろうか。
もしくは、刹那ほどの時であったろうか]
[宥められゆく気配に気付き、私は目を閉じて感覚を追う]
『……これは…影輝……?』
[おぼろげに感じるは『均衡』を司る気配。銀茶の髪の少女のそれ。
私は不安そうに鳴く彼の仔を抱き、導かれるままに部屋を後にした]
[アーベルの消えた空間を、しばし、じっと見つめる]
何が価値となるのかも…まだわからない、そういうことかもしれない。
[オトフリートの言葉に、ぽつり、零して]
僕にも、わかりませんが。
[目を伏せた]
破滅は御免だ。
まだ仕事残ってるっつーの。
[ユーディットの言葉に軽口で返すのは、その不安に押しつぶされないようにするため]
――コードに?
[氷破の言葉に、眉を寄せる。]
…『器』に、本能的な意志が宿る事は聞いたこと在れど。
――魂を持たぬまま、自我を持って動くのは
終ぞ、聞いた事は無いよ。
[不思議そうに、ぽつりと呟いて。]
界の崩壊が機鋼の竜の目的なのでしょうか?
生まれた世界を壊してでも外へ出たい?
揺り籠の中に一生居られるわけではないですが、少々せっかちな方のようですね。
まだ生まれたばかりだと聞きますのに。
[眠れる竜の姿を思い出し肩をすくめる]
[外した眼鏡を乗せなおし、一つ羽ばたいてから、翼をしまう]
何が価値かもわからない、か。
ありそうだな、あの調子だと。
……価値の在り方なんざ、人それぞれ違うもの。
俺だって、わかりきっちゃいない、よ。
[小さく呟いて]
……これ以上ここにいても仕方ない。一度、屋敷に戻ろう。
─中央・ファクトリーエリア─
[壁に寄りかかりながら、ファクトリーへ。そこに横たわるは、機鋼の竜。そしてそれを守るように立つ火竜の姿
ただ、火竜を無視し、機鋼竜に右手の魔銃を向けると]
……どういうこと? 何で私を?
[放たれた力は界の中を流れ渡ってゆく。
ギリギリの均衡。それすらも崩しそうな場所でだけ暫し留まって]
[竜もどきは昏々と眠る。
内に残るのはその姿を支える最低限の力のみ。
首に掛かった鎖細工はその色を失って]
コードは最初のうち、こちらを襲うそぶりを見せていました。
火炎と月闇・・・竜族のお2人は明らかに会話を成立させてたようです。
マテウス様も意思疎通を果たしていたようでしたし。
自我はあると思います。
何か未だわたし達の知らないピースがあるのかもしれませんね。
[鍵は多分、共犯者でしょうかと呟き]
< ぶるぶる震えていましたけれど、猫は、その穴をほうちして。 >
―第二集積所(跡)→ファクトリーエリアのそば―
< 赤い髪のすがた。
ここにこんな場所はあったかしら。
猫は、そう思って。
じっと、身をひそめます。
なにがあるのかわからないけれど、マテウスの声がするから、大丈夫、だとおもったのです。 >
取り込んだ力を身につける?
[イレーネの言葉を繰り返し、疑問符をつける。彼の者が糧を得るために吸収するとは露知らず。機鋼竜ではなく、彼の者が力を欲しているのかとも思ったが、それはまた違うようで]
ノイの力を吸収して、感情を表した、か。
吸収して己が物に。
ホントに、まるで子供みてぇだ。
[そう言えばそんな子供を、今日聖獣の傍に見たか。あれもまた見るもの全てに興味を示し、何かを得ているかのようだった。それもまた『魂』が故か]
んー…それに関しては、俺も聞いちまったんだ、風で。
悪いと思ったんだが、コントロール出来なくて、な。
非常事態の重複、界の崩壊。
全てが解決しなけりゃ、ここに居る全員が危険なんだよな。
─もちろん機鋼竜も。
尤も奴はそんなこと微塵も理解して無いんだろうけどな。
―屋敷:広間―
[階段を下りて、広間へと気配を辿る。
着いたそこは、破壊され広いそれではなく――人影なき空虚]
[その中心に浮かぶ、小さな藤色の羽竜]
……界の崩壊は、ある程度
偶然が重なったものでも、在ると思うけれども。
創られし機鋼の身体が、何を思い、求めるのか――
私には、判らぬよ。
[小さく、溜息を零して。
ゆるりと、機竜が居るだろう先に視線を向ける。]
ほんとにね。
[言いつつ、目を細める。感じるのは、影輝の波動]
……無茶もしたようだし……。
[ほんとにもう、と言いつつ。
さすがに『渡る』余力はないので、光鎖を収め、歩き出す]
あくまで、予測だが。強ち的外れな事でもなかろう。
――雷撃の力を取り込んだ際にも、
力へ変換していた様だしな。
[疾風の疑問符に、ゆるりと視線を向けて応える。
ふと、蒼を瞬いて。]
……、機竜と、かの者が。
まるで――連動している様にも、見えるな。
共に、力を――取り込んでいる様に。
…そうか、其れも聞き及んでいたか。
流石疾風殿だな。
[続く言葉に、小さく笑う。
知られていたことに、気分を害した気配は無く。]
[『それ』が彼の少女なのだと、天聖が属ゆえか唐突に理解する]
『……何ゆえ…このような…』
[心配そうに鳴きかける彼の仔をソファーへと下ろし、私は小さな藤色の羽竜へと両手を差し伸べる。
どうか、無事で……そう祈りと願いを込めて]
< 部屋に、入ろうと、猫は思いました。
そこが部屋だと、にんしき、できたし。
でも
どうしても、一歩が、むずかしいです。
それはミリィがこわかったりとか、そこの雰囲気が、こわかったりとか、そういうことじゃありませんでした。
左の、まえあしが、動きません。
痛い。痛いって。
でも
すすみたくて。 >
[オトフリートの後をついて、踵を返しかけて]
………これは?
[影輝の少女が幾ばくかの安定をもたらした成果か、ゆらぎのわずかに落ち着いた、その空気の中、残る”精神”の力の残滓]
イレーネさんと一緒だと言ったのは…本当だったのか…
[自分を動揺させるために言っているのかと、そう判断したことを後悔した]
…ぐ。
[銃をつきつけられ、足を止める。
ふい、と扉の向こうを見る。
ドロイドでない、見たことのある影が動いた気がして。]
[天聖が属の者の手に受け止められて。
巡っていた力の幾ばくかがその身へと戻る。
それでも未だ瞳は閉じられたまま。
シャラリと音だけが響いた]
[手の内に在る羽竜は、静かな…静か過ぎる眠りの中にあり。
私は、彼女が界を護る為に力を使い果たしたのだと理解する]
『……そう、でしたか…
おやすみなさい…どうか安らぎの夢を……』
[眠る羽竜への言葉は、心の中のみで]
< いたい、いたい。
なくみたい。
彼が残してくれたしるしが、歯の下で、少し、ほどけてしまったんでしょう。
青い布は、あかをしみこませて、紫色にちかくなりました。
そして、猫は、前へと、すすみます。
ちょっと、ぎこちなかったですけれど。
そして、ミリィのむこうがわ、マテウスがいました。 >
吸収、変換、学習。
子が成長するかの如く。
[情報を整理するかのように言葉を紡ぎ。イレーネの説明に納得するかのように頷く]
アイツと、機鋼竜が、連動…。
力を取り込み、共に成長する、か?
アイツも、機鋼竜の魂と成り得る存在…いや、むしろ機鋼竜そのものだったりは、するんだろうか。
[何故そう思ったのかは分からないが、考えは口を突いて出て。話を知っていたことに流石と言われれば、否定するように右手を振って]
コントロール出来ないで情報を得て、流石も何もねぇよ。
[よせやい、と言って笑い、ようやく身体を起こすか]
< マテウスの、向こう側。
ダーヴィットと、そして。 >
アーベル
< にゃあ。
猫の声は、少し、とまどうようでした。 >
…界全体が軋んでいる?
なら…こいつ本体含めて危ない事態、じゃないか。
[壁に持たれて冷静な声を出す青に、ふりむいて言う。
その先、青い布を赤く染めるのが見え、目を見開く。]
『まったく…修行が足りないってレベルじゃねえな……』
[自分自身に吐き捨てて、手にしていたバンダナを頭に巻こう、として、手を止めた]
…………そう。まあ、信用、する
[多少不服そうだが、そう言って両方の銃を仕舞う]
それよりも、界全体が? 予測し難いって何が起きるのさ
……言っていた……って、誰が、何を?
[呟きを聞きつけて、そちらを振り返り、問う。
それに対する答えに、同族の消滅を確かめたなら、異眸はやや、陰るだろうか]
……っとに、もう。
[小さな呟き。それはどこか、*苛立ちを帯びていたろうか*]
[ひょいっと鏡を投げ。空中でサイズを変え静止する氷の鏡。]
ここで悩んでいるより、本人に聞いてみるのが一番じゃないですか?
機鋼竜は間違いなくここに居ます。
同一の存在であるなら、彼も聞いているでしょう。
返事のひとつくらいはくれるかもしれませんよ。
[鏡に映るはファクトリーエリアの光景。]
…ないてたから
< でもその声は、猫の声。
竜にも、かれにも、きっと伝わりません。
そして、マテウスを見て、
だいじょうぶだよ、っていうように、なきました。
あおいばしょは、いたいけれど。 >
…いや、一つの身体に用意されるのは、一つの魂だけ。
其れが、――”普通”。
それに。少なくとも、私が知る「アーベル」という人物は、
……機鋼の気配は持ち合わせていなかったから。
セレスと言う魂が用意されているにも関わらず、
それを敢えて、機鋼の気配を持たない器に在る魂を、…移すなど。
[有り得ない話では、無いだろう。
…しかし、少なくとも精神を司るこの身には、考え難く。]
コントロールを離れた結果とは云え、
…本来、其れだけの力を持ち合わせているという事だ。
恥じる事では無いよ。
[身を起こした疾風の男に、小さく*笑って*]
―ファクトリーエリア―
< ちっぽけな猫は、おおきな竜のからだに、目に、見られて、
にゃあ。
なくことしか、出来ません。
でも、それは、なだめるように、だいじょうぶだよっていうように、響いたでしょうか。
アーベルのことばの意味は、あんまり、わからなかったのですけれど。 >
聞いて、答えてくれるんなら聞きたいところだな。
出来ればこんなことも止めてくれと言って受け入れてもらいたいところだが。
[ユーディットの投げた鏡に視線を向ける。映し出されたここより少し離れたファクトリーエリア。そこには上で見知った何名かが顔を付き合せている姿が見えるか]
[そしてもう一つ]
[大きな機鋼の竜の姿も]
[オトフリートの目に浮かんだ陰りを、声に滲む苛立ちを感じて]
…だからといって、あなたが無茶しないでくださいよ。
おとーさん。
[*真顔でそう言った*]
[消耗した時に殻となる姿で。
包まれる天聖の気に添って身の内を力が巡る。
それでも意識を取り戻せるまでにはまだまだ時間が*掛かるだろう*]
< だけれど、痛みは、本当に、酷くて。
猫を(むかしのかれが)案じる気持ちも分かって。
ただ、それでも、猫は、近づきました。
いっぽいっぽ。
マテウスたちのそばも通って、機鋼の竜に。
そして、なきます。
にゃあ。と、ひとこえ。
意味は――決して伝わらなかったでしょう。誰にも。 >
[”普通”。その言葉に含まれていた意図。彼は自分自身が普通では無いと言っているように見えて。心が読まれると分かっていても、寂しげな念が心を支配するか]
エテルノの知る、「アーベル」?
今のアーベルと違う、別のアーベルが居たということか?
機鋼の属を持たぬ器の魂を…。
俺は、機鋼竜の本能的な意思が、アーベルを作り出したのかと思ったが。
「アーベル」と言う個体が、昔から居たとすれば、これは当てはまらない、か…。
[イレーネの言葉、己が考える推測。それを突き合わせて考えを巡らす]
んー、そうなんかねぇ。
俺はお喋りな風精が語りかけてくるのを聞き役に徹してるだけみたいなもんなんだが。
[でもそう言われるのは嬉しいかな、と笑い返す]
< そして、それから、アーベルを見ました。
ただ、じっと見ました。
とがめるわけでも、ありませんでした。
ただ、しんぱいそうでした。 >
そのあたりは交渉次第ではないですか?
お得意なはずでしょう。
最も、手札がまるでない状態での交渉は厳しいものだとは思いますけど。
ブラフか力押しか。それとも起死回生の手段を思いつきますか?
とりあえずは席につかないと始まりません。
[他人事のように軽い口調で。]
……どうして?
< 猫の声は、ただ、アーベルに向かいました。
抱き上げられるのは、こばみませんでした。
ただ、少し悲しそうに、寂しそうに、ないただけ。
言葉に抵抗するような動きは、ただ、その腕を舐めようとするだけでした。 >
止める方法…
[傍らの機竜も、何も答えず。]
管制室までいければ、ドロイドは止められるか?
[いけるかどうかも、そも止められるかどうかも判らなかったが。]
さてさて得意だったかは忘れたね。
手札と成り得るものがあるかどうか。
彼の竜の望みの根底には何があるのか。
それが分かれば何か浮かぶかも知れないが…。
ちぃと考える時間は欲しいかな。
[身体を起こし、座った状態のまま。腕を組んで考え始める。もう一度機鋼竜についてを頭の中で整理し。その途中、降って来たヘルガに押しつぶされることに*なるだろうか*]
[その頃。
上空を旋回せし白梟は、場が落ち着いたのを確認して。
軋みによりひび割れし氷の窓のから現れ、羽ばたき一つ]
『あ…白梟殿。どうか彼女を…』
[押し戴く藤色を差し出して、私は希う。
なれど返るは否定のそれ。力失いし昏りは傷を癒すとは別なりと]
『なれば…少しでも構いませぬ、私が喉を…願えませぬか』
『せめて眠りなりと安らかに…』
[ばさり、大きく羽ばたくは了承の印なりや]
< 痛いというのは、足のことかしら。
猫はその足を動かそうと、したのですけれど。
あんまり、動こうとしてくれませんでした。
かわりに、大丈夫だよというように、もう一度なきました。
舐めたあと、そっと頭を腕にすりよらせて、 >
ここに、いちゃ、駄目?
< 意味が、伝わって欲しいと、思いました。 >
[銃を仕舞った後、ばたーんと倒れる
どうやら、気力で抑えていた右腕の激痛が限界を超えて意識が自動シャットアウトした様子
脂汗ダラダラ]
お、い…!
[機竜や猫の様子をじっと見守っていたが、銃をつきつける赤い彼女がバターンと倒れたのを見て、手を伸ばす。
そっと、けむくじゃらの手を背中と床の間に差し込み]
< 猫はかなしげに、なきました。
でも、それでも。 >
無理しちゃ、駄目だよ。
いたいのは、駄目だよ。
悲しいのも、駄目だよ。
みんな、で、笑えるように、ね。
< 猫のことばは。
もっと単純で、もっと、短くて。
でもそうやって、言いました。
それは、ここの、今、自分を抱いてくれている、腕。
アーベルも、傷つかないように、というねがいごと。 >
[助力して下された白梟殿に、私は深く礼をして。
ソファーにお座りしている碧の獣の傍らへと腰掛けて、藤色の羽竜を両手で守るよに膝へと乗せる。
背凭れに身体を半ば預け、紡ぎ出すは――幼き麒麟の為の音。
未だ五音に至らぬ、三音の――優しくも易しき歌]
……―――…――
[喉に負担をかけぬよう、私は静かに柔らかく歌う。
眠る羽竜に、側に在る愛しき魂に、そして…遠き*無垢なる器へと*]
< 猫は、しんぱいそうに、一度、ミリィを見ました。
マテウスの行動に、少しほっとして、
アーベルを、見上げました。 >
……一人じゃ、ないから、ね。
< わかってほしい、かなしさの声。
そして、ぎりっと、きずぐちが痛みました。
無理矢理かんだ、その場所が。
痛くて、そのまま、見ているものが、*ぜんぶ黒くなりました* >
…突破、厳しいかな……。
[壁にあった避難経路の見取り図を眺めて。]
[機鋼王の解放、あるいは、それを代行できるほどのものによる、システムの制御及び安定化。
だがそれも、状況を作るには不確実で。]
壊したくねぇんだよ、な…。
[【破壊】の【番人】。
それが火竜たる己の使命で。
本当にそれ以外手立ての無い状況までは、全てを壊してやり直すなどしたくない。]
―廃棄エリア・第一集積所―
[寝返りを打った。
がらがらがら……
スクラップの山が崩れて、雪崩れのように床に落ちた]
[起き上がった。
辺りを見回し、状況を把握するまでに少し時間が掛かった]
[倒れて、マテウスに抱き起こされるミリィ
意識なく、汗も止まることなく
その頬にぱきりと*木の根のような筋が走るか*]
[転がっているモニタ。
アトランダムなノイズの趨る映像は、新たに廃棄エリアに送り込まれた者達の、転送前後の様子を記録していた]
……へえ。
[欠伸のような感想。
ぐりぐりと首を回してファクトリーエリアに向かう]
[開放、安定、ぐるぐる考えるも答えは出なくて。
機竜に寄り添うように座り、額を預ける。]
…けどな、お前を廃棄するのだけは…
[させたくない。たとえ我侭だといわれようとも。]
―ファクトリーエリア―
[横開きに扉が開く。
その場に立って、マテウスに抱き抱えられたミリィ、機鋼竜に寄り添うダーヴィッド、猫、アーベルを見回し]
全く役立たずだね!
…消耗、しているな…。
[大地に根付くべく翠樹。
ゆったりと、栄養を渡すかのように。
大きな熊は横抱きにミリィを抱いて、機竜を見上げたりしつつその背中を撫で*続ける*]
皆、満身創痍じゃないか!
機鋼竜をこっから出すにしたってこんなんで皆の力が役に立つ訳?
それに、上に居る皆が心配するでしょうに!
ちょっとごめんよ。
[マテウスに近付き、ミリィに手を伸ばす。
リディの腕が薄く光る。ミリィに生命力を受け渡す]
ここじゃあちからを分けてくれる草木や動物が居ないからリディの命を直に分けてあげないといけないしね!
[頬から血の気が少し引いたことで、顔立ちに幾分大人びた雰囲気]
ん。
…お前も、無理するなよ?
[アーベルに頼まれた、腕の中のミリィの汗が少しでも収まればほっとした表情。
リディに向けて、首を傾けながら言う。]
[大丈夫、とでも言うように、マテウスに向けて二本の指を立てて見せる]
”生命”は”輪転”。
癒しを象徴するけど、何でもかんでもって訳にはいかないの!
そのひとの元々持ってる生命力を、回復の方向に促してやるとかね。
でも元々元気の無いひとにはリディの生命力を分けてあげるしか無いのさ!誰かが元気になろうとしたら誰かが元気じゃなくならなきゃいけないんだよ。誰かを生き返らそうと思ったら誰かが死ななきゃいけない!
[リディの言葉には、ひとつ頷く。
その言葉の意味を反芻して、もう一度頷く。
腕の中のミリィの熱が、生きている事を伝えてくる。]
[リディがくるくる動くのをみて瞬いて。]
分けなきゃ足りないなら、使ってくれても構わないよ。
回復速度は結構自信あるし。
[きちんと補給できれば、だけども。]
当たり前じゃない!
だからちからのあるひとは何が大事かちゃんと見極めなきゃいけないんだよ。
[命を分け与えたが為に、冷えた指先をアーベルに突き付け]
…えー。
それなら俺のほうが余ってると思うんだが…。
[ダーヴィットの申し出には、不満というか不安な声。
コード刺さってたし、てか自分で刺してたし、だいぶ憔悴してると思うんだが。]
おでこのお兄さんのは、ナンか変だから要らない。
具合良くなさそうだしね。
自信あるならまず自分を治しなよ。
[それでも持ってけって言うなら拒まないけど、と呟いた]
何を無くしたくないか。
私は、リディのことを思ってくれる人が大事だと思ったよ。
はじめはアンタ達に脅された訳じゃないけど、雰囲気的にまあ機鋼竜の手伝いしても良いかなって思った。
でもね、猫さんとかが心配するから、本当のことを言ってしまおうと思ったよ。
私にはそっちの方が大事だったんだ。
アンタには何も
[戸惑う瞳を見て]
無いの?
[バレてんのか…と、苦笑混じりに額をかいて。]
これはまー…しゃーないんだ。
どうやっても塞がんない古傷だから。
[命を喰らう魔剣による後遺症。
その剣に傷つけられてなお助かったケースは非常に少ない故に治療法も見つからず。
片翼だけに留まったのが幸いだったとか。]
魂も命も必要ない身体が作れるこの界なら…手立てがあるんじゃないかと思ってさ。
[必要になったらいつでも使ってくれと、もう一度言って。]
無いなら作れば良いじゃない。
[馬鹿を見るような目]
”機鋼”は”創造”だっけ?
……命も魂もない躯なんて、気持ち悪いだけだと私は思うけど。
おデコのお兄さんもそれをアテにして来たんでしょ?
無い無い判らないって、何が欲しいのよ!
アーベルは欲しいのに、いけないの?
どうして、そんなの――――!
[寂しげに見えた目が]
[手を伸ばそうとして]
[虚空に]
[言葉だけを残し]
―廃棄エリア―
いったあー
[がらくたを押し退けて、起き上がった。
ギュンターから一応、と返して貰っておいた転送機(いまは転送出来ないが)を取り出す。通話は出来るのだろうか?]
何も急に飛ばすこと無いじゃない。
そんなに駄目なの?
―廃棄エリア―
[ファクトリーエリアの扉の前に立つ。
しかし扉は開かない。
両手をかけて引っ張ってみた。びくともしない。
扉に凭れて、座り込んだ]
案外冷たくもないのかと思ったけど
そうでもないのかな
ちょっと悪いこと言ったかもとか思ったのが
馬鹿みたいじゃない。
[命を削って与えた為に躯は冷えていたが、
それでも尚、扉の冷たさが勝っていた]
─移動中─
……誰がおとーさんですかと。
[いい加減、諦めた方がいいと思うが。
やっぱり突っ込んだ。真顔で]
無茶はしない……と言いたいが、向こうの出方次第だろ。
最悪、『全力』も考えにゃならんさ。
[『全力』とは即ち本性の解放。雷精にはそう言わずとも伝わるだろうが]
ま、大丈夫。後先顧みずに走りはしねぇ。
『現在(いま)』は……。
[続いた言葉は、*舞い落つ白に、溶けてゆく*]
―廃業エリア・焼却溶鉱炉―
…ってぇ……。
[転送の余波で気を失ったのか、浅い眠りから熱気に目を醒ます。
規則正しく続く作動音。
次々の放り込まれる、魂も命も無い鋼の体の残骸。]
…また新しく、生まれなおす為?
[炉の熱に溶かされ、その姿の痕跡も残さず。
ただ冷やされて、次の機体の材料になる。]
墓場、なのかな?
[続く作業には、追悼も感慨も感じられず。
ただ淡々と続く、再生への破壊。
温度は熱くとも、光景は薄ら寒い。]
[プラグに貫かれた無数の傷は跡形もなく癒えていたが、
背中に残る、古い傷痕。朽ちた翼は癒えることなく。
血の通わぬ冷たい機体が、無造作に弔われて行くのを眺める。]
それでも…、
冷たく虚ろな翼でも、朽ちて飛べないよりはましだ。
[生命の子はああ言っていたけど、
命と魂に見捨てられ、朽ちて死に絶えた翼には、
頼れるものはもう一対だけで。]
―廃棄エリア:第二集積所―
あいたっ。
[転送され、どすっと尻から落ちた。
腕の中のミリィが、苦しそうに身もだえたのを見て、そっと背中を撫でてやる。
揺れないよう、細心の注意を払いながらも、その頬に現れてた根のような管を心配そうに見やる。]
[同行者、ブリジットは甘い物に目がないようで、人間界を旅して回る間も大きな街に着けばやたらとそういった物を買いに行ったり、時にはミハエルを連れてわざわざ店へ食べに行く。
ミハエル自身は今でも全く甘い物に対して感慨を覚えることは出来ないが、菓子を食べて喜ぶ彼女の笑顔は好ましいと思っていた。
紙袋に入ったマフィンを抱えた。薄い紙越しに伝わる熱気が疎ましい。試行錯誤の結果、袋の上部を指で摘むようにして持つことにした。
傍目には如何にも不愉快そうなミハエルだが、心中は意外にも穏やかで、マフィンを渡したときにブリジットがどういった顔をするかだとか、何と言って渡そうか、といったような事を考えていた。]
< 落ちた猫の体。
床の上におちたとき、少しだけ、身じろぎました。でも、猫は目を覚まさずに。 >
―→廃棄エリア:食料庫―
―廃棄エリア―
[ファクトリーエリアとの間を隔てる扉の前に座り込んでいたが]
[急に音もなく扉が開いた。
リディは、ファクトリーエリアに転がり込む羽目になった]
―ファクトリーエリア―
[身を起こしたが、そこにアーベルは居ない。
化石のような、沈黙する竜が在るだけだった]
< 白い猫はまたまっしろになりました。
さすがにおっこちて、目をさましました。
……猫、にゃーん。
なんだか、なさけないなきごえでした。 >
< 白い粉を体にくっつけて、とうぜん青い布にも――赤い血はぱたりとおちて、小麦粉を濡らしました。
すこし困ってしまった猫は、そこから飛び降りて(足を落としたとき、すごく痛かったです)、そこでぷるぷると体をふるいます。
白い粉がとびちって、猫、せきこみました。
それから人の姿になって >
……手当てしないと、駄目かな。
< 左の腕の青い布を外して、心臓より高く、持ち上げました。 >
……アーベル、どうしたんだろう。
< 猫は小さく口にしました。
こなっぽくて、あんまりいい気分ではありませんし、ここに火がついたら、危険ですが……そんなの、猫は知ったことじゃありません。
食料庫の外にでて、すぐに扉をしめました。
ふんじんばくはつ なんて、しりません。 >
−南東部:海岸−
[戯れるような波]
[彼の足に触れては引く]
[影輝の精のちからによってか、]
[海は穏やかだった。]
[断続的な波の音]
[子守唄か][ノイズか]
[揺らぐ海面]
[映り込む彼の姿]
[*その表情は沓として知れず*]
―…→ファクトリーエリア―
< そこにあるって、認識したその場所に、猫はむかいました。
扉が、あいていました。
そして、リディがいたので、思わず声をかけます。 >
……リディ?
< アーベルと話していたのを、猫は知りません。
ただ、なんでここにいるんだろうって、しかもなんだか転んだみたいにいるんだろうって思いました。
左の手をあげたかっこうだから、ちょっとまぬけかもしれません。 >
―廃棄エリア・未開発区画―
[黒猫を通常階に残して、飼い主は。
金属の床の上に転がる(というか落ちてきたそのまま今も目覚めないのだが)
呼吸はあるので、生きていることはわかっただろうけれど、瞼閉じて横たわるその表情はやや幼く*見えた*]
―ファクトリーエリア―
猫さん……。
[事実、転んだみたいな格好だったのでもそもそと起き上がって、スカートの裾をはたいた]
アーベル知らない?
どっか行っちゃったみたいなんだけど。
[ねえ、と竜に声を掛けたが、黙して何も応えない]
―ファクトリーエリア―
< 一歩、中に入ると、じくじくと痛むきずあとから、あたらしい血が流れました。腕まで伝っていますが、そのうち治るだろうと、特別気にもしていません。 >
アーベルが、どこかに?
……どこに、いったんだろう。
< そして機鋼の竜に声をかけるリディをみて、そちらに近づきます。そっと、血のながれていないほうの手をのばして、 >
……教えてくれない、かな。
< 少し、かんがえるように、いいました。 >
―ファクトリーエリア―
[竜は、自身が死骸であるかのように微動だにしない]
……くれないみたいね。
それと
[キッとエーリッヒを睨み]
猫さん、反対の手!
―ファクトリーエリア―
そう、だね。
< 動かない竜に、触れた手。
そっと撫でて――リディの剣幕に、猫はたじたじ。 >
ええと。
これは、だいじょうぶ、だよ。
……ここ、来るために、やった、だけだから。
< 流水のちからが、とても強くて、猫の血はまだ止まりそうにありませんけれど。 >
―ファクトリーエリア―
[無機質な空間に、血の流れる匂いが漂う]
だーめ。
血をずっと出してるとね、体力を消耗するんだから!
命を零しちゃってるようなもんだよ!
[リディ自身の手を差し出し、手を出せ、と催促する]
―ファクトリーエリア―
だけど、リディには、
この前も、なおして、もらったし……
< かの女が、自分の命も、わけあたえるというのを、知っていたら、もっとひどい反対だったでしょうけれど、猫はそれを知りません。
首を振って、手を、かの女から遠ざけようとしました。 >
―ファクトリーエリア―
自分で?
[いよいよ目を釣り上げ、出した手でエーリッヒの服を掴もうとして、同時に反対の手を振り上げ]
[びんた]
―ファクトリーエリア―
< スパーンって、綺麗な手の動きでした。
猫、服をつかまれて、困った顔をして、リディを見ました。 >
……ごめん。
ここに
< この部屋に、と、言いなおして >
来たかった、から。
……こないと、きっと、悲しいことが、またおきるような、気がして。
ないてた、し。
これが、あると、入れなくって。
痛かった、から。だから……
ごめん。
< かなしそうなリディの頭に、機鋼竜にふれていたほうの、右の手をはずして、触れさせましょうか。 >
< そっとかの女の、そうとは知りませんけれど、母親ゆずりの髪をなでて >
うん。
……でも、だから、だいじょうぶ、だよ。
< ちいさく、笑顔を作ります。 >
本当に、ごめん。
心配、かけて。
それに、かなしく、させちゃって、ごめん……
わかった。
痛かったら、いうね。
< 温かい手でした。
猫はきゅっと、その包み込んでくれる、自分より小さな手をにぎりました。
左の手がいたいのよりも、ほんとうは、たいせつな“しるし”を拒否してしまったことで、胸の中がいちばん痛かったのですけれど、そうやっていると、落ち着いていく気がしました。 >
アーベル、どう、したんだろうね。どこに、いったんだろう。
[握り返して来る手に、少しだけ力を篭めた]
何処行ったのかな。
多分、上だと思うんだけど……。
わかんないわかんないって、アイツもう、何言ってるかわかんないのはこっちだよ。
そっか、猫さんは寝てたのかな。
[エーリッヒが猫としてアーベルに抱かれていた間の事を話す]
< あたたかくて、猫はほっとします。まだ血のにおいは消えませんけれど。
それから、話を聞いて、猫は、上を見ました。この上にいるっていうことはないでしょうけれど。 >
……アーベルは、なんにも、わからない、んだと、思う。
こわいとかも、わからないって、言ってた、から。
わかり、たい、のかな。
< 呟いて >
でも、いそぐこと、ないのに。
急ぐこと無いってもし判ってても
でも欲しいんでしょ。
[苦笑。身に覚えのないことではない]
それに、判ったらいけないっておかしいよね。
一体誰がそんなこと……。
[機鋼竜に視線を向けて、考える]
……そう、なの?
< 猫は与えられるばかりだったので、その気持ちはわかりません。 >
わかったら、いけない。
誰かに、いわれたのかな。
……たいせつな、人、かな?
[そんなもんだよ、と笑った]
大切な人?
アイツにそんなの居るとは思えないけど。
大切な人に言われたからキッチリ守ってるって事?
そう、なんだ。
…ちがう、かな?
それじゃあ、思い出したく、ないのかな。
でも、いけないって。
何か、言われたことが、あるのかな。
大切、な人、じゃなくても。
……でも、たいせつな人、いると思えないって、ことも、ないと、思う。
思い出したく無いのかもね。
思い出せないとか。
でも、何訊いてもどうせわかんないって答えるから分かんないよ。
うーん。
猫さんにはええと、その、大切な人とか居るの?
ちゃんと、わからないことが、わかると、いいんだけど……
< 猫は、そう言って、それからつづいた質問に、きょとん、としました。
そして、小さく、うなずきました。 >
いるよ。
…………でも、みんな、大切。
……そっか。
じゃあ、そのひとの為にも早くこっから出ないとね。
幾ら、みんな大切って言ったって、いつまでもここに居る訳にいかないじゃない?
うん。
きっと、心配してる、から。
< でも、きっと、かれは、自分のもとに、姿を見せはしないと、心の片隅でおもいました。 >
リディ、も。
おかあさんと、おとうさん、心配、してるよ、きっと
―メンテナンスエリア―
[銀の翼の傍らに座り、マニュアルらしき書類を読みふけっている。
たまにパックの牛乳をのみながら。]
…ぜんっぜんわかんねー……。
[前髪をくしゃくしゃしながら、それでも何かの糸口を*探したいらしい。*]
うん、きっと心配してる。
[と、エーリッヒに頷いたが]
え?
ウチの親?
いいんだよ、別に!
オヤジはキモいし、心配させときゃ良いっつーの。
あんまり好きじゃないね!
[何故か威張った]
お母さまは馬鹿だからきっと心配なんてしてないよ!
あの人どっかズレてるし!ぼけてるし!
< 猫は、まゆを寄せました。
ちょっと困った顔。 >
ひどいこと、するの? お父さん。
< 雷撃王のイメージが悪化しました。そうとは、知らないので、まだ良いのですけれど。 >
でも、馬鹿とか、いっちゃ、駄目。
いわれると、きっと、かなしむよ。
酷いっちゃ酷いわよー。
いつまで経っても子供扱いするし、ぬいぐるみとか送りつけて来るしね!要らないって言ってるのに。
ちょっとくらい悲しめばいいの。
……それは、ええと。
きっと、リディのことが、とても、好き、で、たいせつ、なんだと、思うよ。
< 猫はこまった顔でいいました。 >
ぬいぐるみ、送ることくらいしか、思い、うかばない、だけじゃ、ないかな……?
何が、好きか、言ってみれば、いいんじゃないかな?
そしたら、きっと、ぬいぐるみ、じゃなくなる。
子ども扱い、いやだったら、ちゃんと、お話、しなきゃ。
< してもそうって聞いたら、一気に株が落ちるでしょう。 >
要らないって言っても、子供扱いすんなって言っても結局変わんなかったもんね。
[株の暴落予想なんて存じませんでした]
でも、ちゃんと話したことはあんまり、無いかも。
でもでも、それも何か嫌だなあ。
[反抗期ですから]
……そう、なんだ
< 株価は大暴落、みんな手放すばかりでしょう。せめて少しでもとれるうちに。 >
ええと、でも、一応、話してみたほうが、いいと、思う。
そう、したら、いやなこと、しないでくれる、かも……?
< 望み薄? なんて、猫は思ったかもしれませんが、それを出さないように、いいました。 >
そうなんだ。
だからどうにも望み薄だね!
でも、話してみる、かあ。
[ちょっと考え込んだ。
それから、寒気がするとでもいうように、身震いした]
えー。
うう、うーん、気が向いたらね!
うん。
いそがなくても、いいと、思うけど。
リディは、いい子だね。
< ずいぶんと年上だと、猫は知りません。
望み薄とかにこたえなかったのは、どうも、同意でしかなかったからなんですけれど。 >
[反抗期まで150年ばかり掛かったとすると、それが終わるのは一体いつになるのか予想も付かないが]
ね、猫さんまで子供扱いするー!
[両腕を振り上げてぷんすか]
え。
ええと。
< 猫、あわてて、ぷんすかするリディに平謝り。 >
ご、ごめんね。
ええと。
リディ、が、すなお、だから。
……ええと。
でも、りっぱ、だと、思うよ。
……家出、でも。
リディ、ちゃんと、考えて、動いてる。
だから、立派だよ。
< にこっと笑って >
でも、心配、かけるから。
だから、ちょっと、子どもみたいに、言われるんだと、思うよ。
リディは、わかってるから、だから、立派。
やっぱり猫さんもちょっと子供だって思ってるんだ!
[むきーっという音を発した]
判ったよ、親に心配かけないようにしますー。
……アーベルには、心配してくれる人って居るのかな。
[ぺたんと座り込んで、機鋼竜を*見上げた*]
えと、ええと
< むきーってするリディを、どうやってなだめたらいいのかわからなくなった猫は、やがてこくんと頷きました。 >
心配、してくれる人、いると、いい。
……アーベルだけを、心配、してくれる、人。
< 猫も、かれのことが心配だって、すぐにわかる、*声でした* >
―昨夜:広間―
[お戻りになりし二人を迎え、何が起こりしかを伝えし後。
疲弊しきった身体を休めんと、それぞれが部屋へ戻るであろうか]
…えぇ。影輝が少女は、私が。
目覚められし時…お困りになられるやも知れませぬゆえ。
[『少女』の姿取る精霊が、殿御の元に在るは不都合あらんと。
そう告げて、私は藤色の羽竜を両手に抱き、部屋へと戻る。
動けぬ者を側に置くは、何事か在りし時にお困りになるやも知れぬと密やかに思いながら]
[少女の伴侶たる氷精殿の反応を思えば、ある意味他の選択肢などなかろうとは知りはせなんだなれど]
[疲労のせいか、それとも安堵からか。]
[久方ぶりの深い眠りに沈み込んでいた。]
[眠っている間に起きたことなぞひとつも知らぬままで。]
[ふいに、対の気配を感じて。目を擦りながらゆっくりと体を起こす。]
…………来なくっていいのに……。
[不満げに呟きながらも、知らぬ間に床に差し込まれていた梱包材の様な物に手を付き、立ち上がり、何処かへ向かう。]
[眠っていた間にクラウドが見聞きした事柄を、歩きながら*聞くだろうか*?]
─廃棄エリア・第二集積所→
―二階個室→広間―
[やはり未だ身体が弱っているゆえか、目を覚ましは陽も高き頃。
僅かなりと身体は回復せしか、辛うじて隠せし角に安堵の息を吐く。
厨房に残りし料理の、野菜のみのポトフをいただいて。
消えてしまいし陽の麗人と、風の御仁を想い心は刹那沈みゆかん]
[やがて食事を終えれば、私は身を清めると告げて、藤の羽竜を連れて温かき泉へと向かう。
酷使したままの脚は、薬効も切れて既に棒の様。
いざと言う時、せめて彼の仔や眠りの羽竜を連れて動けるようにと、温泉が効能に縋ろうか]
―温泉―
[脱衣所に残されし亜麻色の布を見つくれば、姿消えし優しき彼の猫を思い出し。かつての時の、地の獣らとの遣り取りも今は懐かしく思えよう。
纏いし白金の衣と亜麻色のそれを洗い干し、私は静かに胸まで温泉へと浸かる。
傍らに在るは、柔らかき布を敷き詰めた籠に眠る藤色の影。
昏々と眠る様子を眺めつつ、布が乾くまで――傷が和らぐまで――私は小さな声で柔らかく歌う。
小さな生き物達と戯れし時、好んで口ずさむ歌を]
「ピィ」
[歌に合わせるよに一声鳴いて、舞い降りしは黒の鳥。
上空を旋回し、舞い降りるは何処なりや。
次いで聞こえしは猫の声。
歌に惹かれたか、主や白の猫の痕跡を探しに来たかはしらねど、側に来たらば指先で優しく撫でようか]
―温泉―
[温もりと潤いと。
ふんわりと包まれている感触。
優しい歌声が聞こえる]
ん…。
[まだ重い瞼をゆっくりと開く。
何だか視界が何時もと違うような]
『あれぇ…?』
[ぼんやり。湯気の中]
[藤色の羽竜が瞼を開けたのを見、私は安堵の息を吐く。
途切れる、歌。
黒き鳥は再び高く舞い上がり、黒き猫は籠を覗く]
……お目覚めなりや?
[問う声は、案ずるよに]
『ナタ・リェさん?』
[聞こえた声の方を見ようとして。
先に視界に入ったのは黒猫の姿。
…なんでこんなに大きいのだろう]
『シシィ?』
[思考は纏まらず、疑問は浮かんで消えるだけ]
『おはよう』
[微笑。といっても見た目では分かりにくいのだろうけれど。
聞こえた言葉にそう返して。
未だ夢現]
[藤色が羽竜は、未だ夢現。
鳴くように口を動かす様子に、私は仄かに目元を和ませる]
…なれば、今しばしの眠りを…
[私は途切れた歌を再び口ずさみつ、乾いた白金の衣を身に纏う。
やがて亜麻色の布を肩に掛け、籠に眠りし藤色の影を手に、共に来る者あらば共に広間へと*戻るだろう*]
『…うん…』
[覗き込み手を伸ばしてきた猫にもされるがまま。
流れる歌声に気持ち良さそうに目を瞑った。
籠の中揺られながら、再び夢なき夢の*中へ*]
─廃棄エリア・第一集積所─
[状況を整理するために考え始めて、どのくらい経ったか。いくら経てども繋がれた陽光の精は同じ場所には現れなかった]
どうやら設定ミスだったみてぇだな?
[軽くユーディットへと言葉を向けて。痛みが引いた身体で立ち上がる。特に目的地を定めず、一通り回ってみようと今居る場所から出て行った]
―第一集積所―
…――ふむ、こういう事か。
[数時間を掛けて地下の構造をぐるりと見て廻った後、
見覚えのある開けた場所を目にして、一つ言葉を零す。
どうやら再び、最初に落ちた場所へと舞い戻ってきたらしい。
勿論、巡る途中に強制排除の名目で襲い掛かって来た
ドロイドの幾つかにも遭遇したが、――遠慮無く不能にさせて頂いた。
休憩とばかりに先程スクラップと化した鉄屑一つへと腰掛けると、
ふわ、と。一羽の鴉が肩へと止まる。]
……此処は随分と興味深くも在るが。
聊か、静か過ぎて心地悪いよ。
[小さく、苦笑を零す。――命の声も。魂の声も響くことの無い]
あの幼き仔は、この静かな場所を喜ぶのかな。
「…エテルノ」
――冗談だよ。
[咎める様な声に、溜息混じりに言葉を返して。蒼を僅かに伏せる。
動きを止めた命の無い鉄塊に、さらりと灰銀が流れた。]
…さて。もう暫し休憩したら。
遣るべき事をやろうか。
[折角此処に来たのだからね。囁くように呟いて。
――何かを想う様に、ゆるりと視線を上へ向ける。]
[第一集積所の出入り口から顔を出してきょろきょろり。ドロイドの存在を確認する]
出来るなら、遭遇することなく移動したいんだが。
[ドロイドが居ることはユーディットがちょろりと漏らしていたために知っている。しかし面と向かってぶち当たるのも面倒だなぁと、居ない隙を狙って移動したいらしい]
…力繰りにくいっぽいしな。
[自分が使うのは精霊魔法。風精が居なければろくに力は使えない。ここにはあまり居ないように思える]
――…おや。
疾風の御仁、何処かへ?
[周囲を見回す相手に気付いたのか。
鉄塊の上から小さく喉を鳴らして、その背中に静かに声を掛ける。
ふわりと床へ降り立つと同時に、ふわ、と鴉が空へと離れ]
[声をかけられ、意識をそちらへ]
ああ、ここがどんなもんなのか見てこようか、とね。
ただドロイドに会うのは嫌だなーと。
どうにもここには風精が少ないようなんでね。
< 猫はそれからしばらく、リディとお話をしてから、メンテナンスエリアにむかいました。かの女もいっしょ、だったかしら。 >
―ファクトリーエリア→メンテナンスエリア―
< 中にはいると、まえに、アーベルがいたところ。
そこに、毛布がおちていました。
人の姿の猫は、それを拾って、たたみました。たたんで、元々あった場所におきました。 >
なるほど。風精の声は、確かに少ないね。
…尤も、少ないのは風精だけでは無い様だけれど。
[機鋼の気配に満ちて、声もあまりしない場所だ。
小さく苦笑しながら、相手へと歩み寄る。]
確かに、この場所でドロイドに会うのは拙いだろう。
必要ならば、着いて行くけれど。
[何処へ? とゆるり問い掛け]
機鋼の気配で埋め尽くされてるな。
人や竜、魔、獣の者はともかく、精霊にはちと辛いんじゃないかね。
[今居る場所を見回すように首を巡らし]
風精を使わなくても立ち回れはするんだが…不安は残る。
そうしてもらえると助かるな。
[悪ぃ、と苦笑を漏らし。どこへと訪ねられれば首を傾げる]
特に目的は無いんだが…ま、足の向くままに。
< それから、少し考えて、色々なものを見ました。
本とか、色々ありました。
猫はふらり、もときた方向へ。
でも、やっぱり、ちかづくと痛みました。
ということは、この竜が―― >
―→ファクトリーエリア―
< おれたちを、ここに、つれてきたの?
猫は、そう考えました。かんがえて、やっぱり、血の出ていないほうの手で、ふれました。 >
< そのとき、
空気の流れか、他のものか。
振り返った先に、アーベルの姿。 >
……アーベル?
< すこし、首をかしげました。
機鋼の竜からは、手を離して。
もう片方の手は、あまりうごかさないままに。 >
―屋敷・自室―
[結局、昨夜オトフリートがこちらの言いたい事を判ってくれたのかどうかは甚だ疑問だった]
て、ゆーか、ぜってー本質的に判ってねーな、あれ。
[ごろり、寝台の上で寝返りをうつと、バンダナを外したままの髪がばさりと揺れ、パチパチと紫の光を散らした]
此処まで声のしない場所はそう無いからな。
――流石の私も、居心地は良くない。
[精霊には辛い、との言葉に一つ頷いて。]
了承した。丁度先程一周巡ってきた所だからな。
問題ないよ。ならば、真直ぐ向かおうか。
最終的にはまた此処には辿り着くように
繋がっているようだから。
何処から巡っても問題なかろう。
器?
< 言葉に、アーベルを見ます。
かれは、なんだか、変わったような。
そう思って、猫は、かれのそばに、よろうと思いました。
なんだか、わからなかったから。 >
─影輝界・中枢─
不意に駆け抜けた衝撃は、精霊界の全域を揺らして。
『均衡』を領域と為す界の中枢。
貴紫の六翼広げし影輝の王は、閉ざせし瞳をゆるりと開く。
「……揺らいだ……か」
掠れた呟きが零れ、影輝王は手にした刀を握り直す。
「……外からの干渉は、不可能……出来うる限り、支えはするが……」
できるのは、それだけ、と。
零れるのは苛立ち帯びた、呟きか。
「……頼むぜ……」
機鋼界の内にある者、その姿を思いつつ。
音を立て、六翼を羽ばたかせる。
舞い散る粒子は、影輝の波動。
それは軋み、揺らぐを機鋼の界を支えし力となるべく、精霊界を*渡り行く。*
エテルノでも、か。
さっさと出たいところだが、そう簡単にゃ許してくれないか。
[がりがりと頭を掻く]
ああ、そっちはもう回ってきた後か。
二度手間になりそうですまんな。
けど繋がってるってならひとまず安心だ。
そこまで迷う可能性は無いだろう。
[謝罪を入れてからからりと笑って。第一集積所から通路へと移動した。どこへ向かおうなどとは考えず、足の向くままに歩く。部屋の名を示すプレートを眺めながら]
─第一集積所→通路─
……?
じゃあ、どうして、
ここに、おれたちを?
< 手をのばそうかと思って、
猫はそれを、やめました。
少し宙をつかんで、にぎりしめて。 >
アーベルは、
わからないの、わかった……?
─二階・自室/昨夜─
[屋敷に戻り、状況を聞いて。
色々とため息をついたりなんだりしつつ、セレスを連れて自室へと]
……て。
なんですか、コレ?
[それで、差し出された物にちょっときょとりとしていたりとかは、緊張の中でののんびりとした一コマ]
もらってない、もの?
……ひとつめの、もくてき?
< 猫は、何がなんだか、わからなくて、じっと、彼を見ました。
つめたい。
心の中まで、凍えてしまうような。
ためらいがちに握られた手を、開いて、その頭の方に、のばしました。 >
…アーベル、じゃないの?
あなたは、誰?
……アーベル、は?
世界には、あらゆる声が満ちているのが常だったからな。
こう、声の聴こえない場所は…或る意味では貴重だよ。
歓迎すべき物では無いがね。
…事が済まなければ。
出る事は――少し、難しいかも知れぬな。
[小さく苦笑を零す。 肩へと止まった鴉を一瞥すれば
相手の後に続くように、一歩踏み出して。]
いや、手間など構わぬよ。興味本位で廻った所だったからな。
此処で迷ってしまっては――
事が終ってからでも、出れぬかも知れぬぞ?
[冗談まじりに、けらりと笑って。
無機質な通路へと足を踏み入れる。ふと、思い出したように]
そういえば、御仁は噂の機竜を見たか?
[その後、いくつか言葉を交わして。
……セレスは少し、機嫌を損ねたりもしたようではあったけれど。
それを笑って受け流しつつ、眠りに落ちて──翌日]
―ファクトリーエリア―
< 手を払われて、猫は、驚いて、まっさおな目を向けました。手を、自分の方に、ひきよせます。
だけれど、つづいたことばに >
エテルノと、ノイ、と、おなじ?
< 少し、かんがえながら、口にして >
……アーベルは。
ひとりが、いっぱいで、だけど、ひとり?
ふほんい?
< 何が、不本意なのか。
猫にはまったくわからずに。 >
……アーベル、は?
さっきまでの、アーベル、が、嫌い?
─二階・自室─
[目を覚まし、最初に確かめたのは呪印の具合。
痛みはなく、それなりに安定している様子に、一つ安堵の息を吐く]
……ヴィンター、悪い。少し、頼む。
「……まったく」
[処置なし、と言わんばかりにばさりと羽ばたく白梟に苦笑しつつ、癒しの光を印に受け、痛みを抑える]
さて……んじゃ、どうしたもんかね。
[落ち着いたところでぽつり、零れたのはこんな呟き]
いつも聞こえるものが聞こえない場所、確かに貴重だな。
常に聞こえるものが煩わしいと思うなら、歓迎しそうになるかもしれないが。
俺もここは歓迎出来ん。
[風の声が少ないから。風により情報を得ていた自分としては、手足をもがれたかのようで。気分の良いものではない]
事が済みここから出れるのが先か、界が揺らぐのが先か。
事が済むにしてもその行く先がどうなるのか。
見通しが出来ないな。
あー…出れるようになっても出れなくなるのは、勘弁。
[うへぇ、と嫌そうな表情。きょろきょろと見回しながら問われる言葉には]
ユーディットの鏡でちらっとは。
直接は見に行って無いな。
[鏡で見た機鋼竜の姿を思い出す。訊ねたいことはあるのだが、果たしてあれは答えてくれるのか]
[しばらく行った先で、足がぴたりと止まる。とある部屋の前。何かを感じるのか、その扉の奥をじっと見るように]
…たしかに、おれは、くわしくないけど。
< 今までのアーベルでは、言わなかったことでしょう。
そう思って、猫は、あおい目で、ただ、彼をみました。 >
アーベルは、
いまから、
……なに、したい、の?
世界に生きる物が居て。
世界が生きる物で構成されている以上、
…あらゆる「声」は満ちて”当たり前”だからな。
声が聞こえぬ事に――…我が幼き仔は、喜ぶかもしれぬが。
[小さく喉を鳴らして。何て事の無い様に、さらりと言葉を紡ぐ。]
界が揺らぐ前に――上の者が、何らかしてくれるとは思いたいが。
…それまで、我らが無事で居る事が何より先決だな。
精々、頑張って迷わぬようにせねば。
[嫌そうな顔に、けらりと喉を鳴らす。
一周は廻ってきたのだから、恐らく迷うことは無さそうだが
まぁ…万が一逸れた場合は、如何するか。ちらりと考えて。
ふと、立ち止まる相手にゆるりと視線を向ける。
不思議そうに蒼を瞬いて]
…如何した。
[不意に、セレスがぴくり、と身を震わせる。
同時に感じる、気配]
……おやま。
堂々と、いらっしゃった事で。
[くすり、と笑みつつ立ち上がる。左肩に舞い降りる白梟と、右肩に飛び乗る碧の獣]
……んじゃ、行きますか。
[口調は軽く。どこかに散歩にでも向かうような、そんな感じで]
─…→広間─
設定は失敗か。
もう少し時間があれば何とかできたかもしれませんが。
やはりぶっつけでは難しいですね。
[鏡をのぞきこんで窓にうつる影を確認し]
そろそろ終幕?
居合わせられないのが少し残念ですが。
彼の望む結末はどんなものなのでしょうね。
―自室―
[寝台の上に仰向けに転がり、閉じていた目をぱちりと見開いた]
………
[寝台を降り、廊下に出ると、天聖の麒麟の部屋の前へ]
気をつけてください。
[ドア越しに声をかける]
[逃げろとは言わなかった。多分、それは意味がない]
……、
[ゆるり、][振り向く]
[異なる青の双眸が、黒を見据えた]
やあ。
[返すのは淡々としたものではなく]
[静かながら感情の篭められた声]
……久方振りというべきかな。
「虚のいとし子」。
[呼ばれた名は、竜郷での通り名。皇竜により、つけられし物]
……ま、そう言うべきなのかな?
[にこり、と笑う。それは、旧知の友にでも向けるような笑み。
ただし、見据える異眸は鋭さを失いはせずに。
肩のセレスは、やや首を傾げてじ、と青を見つめて]
…ノイのことか?
[幼子で思い浮かぶは並ぶ青年を幼くしたような少年。そう言えば声で傷つくこともあるのだったか]
でも声がねーって事は、誰も居ないって事だよな。
誰も居ない空間に一人、耐えられるのかね。
[俺には無理だ、と呟いて。笑われる気配を感じれば]
これでも記憶力に自信はある。
一度覚えれば、迷うことは無いぜ。
[無事回りきれればの話であるが]
[足を止めた部屋。その場所にはプレートが掲げられていなかった]
いや、何か…。
[理由もそこそこに引き寄せられるように扉に近付き、開けた。そこは未だ手の加えられていないような場所。未開発区画。他と違いさっぱりしているような印象のその部屋で、床に横たわる影を見つけた]
……ヘルガ?
[近付き、その人物を確認する。横たわっていたのは、紛れも無く陽光の精。眠っているらしいその表情には普段よりも幼さが見えたが]
[足を止めたは何の因果か。引き摺られるように共に落とされたが故に、感知したのだろうか]
―二階個室―
[広間へ降りる前、一度部屋に戻りて亜麻色の布を置きかけて――]
…あ……
[不意に変わった『何か』に、私は小さな声を上げる。]
そこにかけられたのは、雷精の声]
………はい。
[始まるのだと――私は籠に眠りし紫の羽竜を両手に掬い上げる。
恐らくは何処に居ようと同じ。
それに――隠れていようとは、思わなかった]
[オトフリートを呼ぶ名に、その表情に、僅か、目を伏せる]
[言葉は差し挟まず、静かに対峙する二人を鋼の瞳で見つめている]
[合わせるように][微かな笑みを含む]
[返す視線には親しみなど微塵も無いが]
折角の再会だ。
のんびりと茶でも飲み交わす、
というわけには行かないけれどね。
[集まる気配に気付いたか、眼を細めた]
さすがに、この状況じゃ、俺も呑気に茶を淹れる気にはなれんしね。
[ふ、と笑む。集まる気配は気づいていても、振り返りはせずに]
……さて。
ご用件は?
[問われれば、無言のまま笑みを返す。
微かに鳴らす喉は、肯定にも似た響きをもって]
――さぁ。
誰も居らぬ世界など、終ぞ経験した事無いから解らぬが。
今でさえ居心地が良くないと思うておる私にも、無理だろうな。
少なくとも、あの仔は機鋼の青年に懐いておった様だ。
三対で或る事も要因だろうが……声が、聴こえぬからか。
[ゆるりと視線を向ける。プレートの無い部屋。
先程も通ったが覗きはしなかったとふと思い出して。
扉を開ける相手に僅かに蒼を瞬くも、ゆるりと後へと続き。]
……おや、陽光の。個の様な場所に落とされて居たのか。
…大丈夫なのか。
[視線の先に横たわる相手に気付き、ぽつりと呟く。]
嗚呼。
今更、言う事でも無いのだけれどね。
界の軋みは、既に感知しているのだろう。
影輝の精霊が抑えはしたようだけれど、
長くは持たないに違いないから。
その前に、纏めて「頂こう」かと思って。
纏めて、ねぇ……。
世に満ちし、十五の属。
その全てを得て……何を、望む?
ついでに一応聞いとくが、機鋼界が崩壊したらどうなるかは、わかってんのかな?
─廃棄エリア・未開発区画─
アーベルに?
共に居ても声が聞こえぬから、か。
自然と入って来る声に辟易していれば、その聞こえる声がマイナスのものであれば、聞こえぬ相手が傍に居ることは心地良いと思えるのかね。
[自分も対が失われ、力のバランスが崩れた時に風精が殺到した時は煩わしいと思った。あれとはまた違うだろうが、似た感じではあるのだろうか]
寝てるだけみたいだが…ちと不安ではあるな。
ヘルガは、精霊だし。
[様子を確認し、息があると知れば僅かに安堵。しかし精霊にこの場所は辛いのでは無いか。そのために、眠ったままなのだろうか]
『纏めてって、風呂敷包みじゃないんですから…』
[ぼそりと、ものすごくローカルな突っ込み。風呂敷を知ってる者が何人居るやら]
―メンテナンスエリア―
< 目の前から、アーベルはいなくなりました。
猫は、そっと、機鋼の竜を見ます。
うつわ。
そう断じられた竜。
それから、外へと出ました。 >
< ドロイドたちは、みかけませんでした。運がよかったのでしょうか。
人の姿の青年は、とことこと、廃棄エリアを歩きました。
どこかで、ヂッという音が聞こえて、そこへと向かいます。
大きい音でした。
もしかしたら、今まででいちばん大きなものなのかしら。 >
その様子だと、わかっていないよーで。
[困ったもんだ、と肩を竦めて]
精霊界は力の中枢であり、源。
源が消えたらどうなるか、なんてのは、言わずもがな、と思いますが。
ま、何にせよ……。
[言いつつ、す、と右手を横へと伸ばす。
乗っていたセレスがするり、と滑り落ち。
ゆらり、絡みつくのは漆黒の光鎖]
道理を知らない子供の我がままにゃ、いつまでも付き合ってられんのでね。
……そろそろ、『器』を止めに行きたいんですが?
―廃棄エリア:どこか―
< 音は、声のようになっていました。
おおきな音ですもの、他の場所にも届いたでしょう。
猫が見た先に、広間の様子が、大きな体のドロイドだったものにうつしだされていました。
モニターも、声も、そろっていました。
猫は、ただ、じっと見ました。
アーベルは、
何をしたいのでしょうか……? >
嗚呼。
それはそれで、構わないよ。
[いともあっさりと。]
――紛い物で居続けるくらいならば。
数多のちからがあれば、変われるかとも思ったけれどね。
[じゃらり、]
[左の腕を持ち上げる][鎖が鳴った]
永遠の反抗期に、どうこう言われたくはないな。
―廃棄エリア・未開発区画―
確かに――求めている物を持っている相手が居れば。
その傍は心地良いのかも、しれぬな。
……覚えの或る感情だ。
[けらと笑う。己は今もそう、という訳では無いけれど。]
多少弱っているとは云え、寝かせておくに此処は拙い。
ドロイドが紛れ込んで来る可能性も有り得るし、
其の前に、人の居る場所へ運んだ方がよさ気かな。
[呼吸は確認すれど、深いとは言いがたく。
陽精の口許へ手を翳しながら、緩く首をかしげ]
―広間―
[辿り着いた先で目に入りしは、対峙する青と黒。その肩の碧と白。
少し下がりて見守る紫黒より、更に後にて私は藤と共に見守る]
………
[あおを見やる淡い菫色には、哀しみが揺れて]
そっちは構わなくても、こっちにゃ一大事、なんだけどねぇ。
[実際には、誰にとっても『人事』ではないのだけれど、言った所で水掛け論、と口にはせずに]
って、紛い物……?
[短い言葉に首を傾げるも。続いた言葉に、くく、と思わず笑みをもらし]
何せ、無限存在ですから?
常に何かに反抗していないと、ただ、流されるだけになっちまうんでねぇ。
[ぱちりと目を覚ます。だが、見える世界に違和感
ギュッと右目を覆うが、その視界は変わらないまま]
ああ、ここまで来たか
[ぽつりと呟いた言葉は傍らのマテウスに聞こえたのだろうか]
……いかないと
[よろりと立ち上がり、歩いていく。痛みは残るが、幾分かは楽になっている]
→─ファクトリーエリア─
覚えがあるんか。
ノイも、お前と同じようにそう言う感情を抱いたのかね。
[笑う様子に小さく笑い返し。陽光の精を運んだ方が、と言う言葉には一つ頷く]
放っておくのも出来ないしな。
俺が運ぶから、運んでる間にドロイド出たら頼む。
[風が使えぬ自分がドロイドを相手するよりは、と提案し、ヘルガを抱え上げた]
[もちろん姫抱き]
―廃棄エリア:モニターのある場所―
< まがい物。
なにが、まがいものだというんでしょうか。
手をのばすけれど、モニターはただ、ひらべったくて。
そこに、誰もいないんです。 >
君が竜郷で遭いし魔と、
此処で会った存在は別物だっただろう。
今も尚――ね。
[天青石の睛が、][異眸を見る]
[機鋼のちからを宿した、青]
世を知ったのは好いことだけれど、
随分と素直では無くなってしまったものだ。
昔は可愛げも多少あったのに。
[冗談染みた言葉]
[凭れかかっていた壁から、身を起こす]
< アーベルと、オトフリートの話を、
猫はただ、聞いています。
そして、その口唇がうごいたのをみて、読み取ろうとしました。
とうぜん、わからなかったのですけれど――。 >
――遠い、昔の話さ。
何時の事かも忘れてしまった。
承知した。
ファクトリーエリアか…第一集積所に運べば、
恐らく誰かは居るだろうよ。
[続く言葉に一つ頷いて。
抱え方は――…まぁ、一番人体に負担を掛けない、
理に適っている抱き方だと思えば、良かろうか。
…陽精本人から、どの様な反応が返るかは、解らぬが。]
……途中で起きぬと、良いな?
[何となく。]
< ああ、また、なきごえ。
広間の音を流し続けるモニターから、目をはなしました。
竜が、ないているのかしら。
そして、
それは なにか、こわく、感じたのでした。 >
別物……ね。
[それが違和感の元かと、小さく呟いて]
ま……あれから、魔界やら精霊界やら人間界やら歩き回って。
色々なものを見て、知って。
……求めて、失って。
[その部分はごく小さな呟き]
……色々と、経験も積みましたんで。
いつまでも、可愛いお子様ってわけにゃいかないってとこかな?
[くすり、と笑い。壁から離れる様子に、す、と目を細める]
人より長く生きる竜にとっては、全ては覚えきれぬか?
ま、俺も今まで生きてて全部覚えてるか、って言われりゃ否と答えるがね。
ファクトリーエリアに行くか。
機鋼竜にも聞きたいことがある。
言葉が通じるのかは知らんが。
[ヘルガを抱えたまま部屋を出ようと。続く言葉にはどこか悟ったように]
……その時は、その時さ。
[きっと遠い目だったことだろう]
[通路に出て、足を止めた。今居る場所が蠢く感覚。唸り]
…何だ?
なにを、
やって……
<<蠢く音>>
< そして、猫は、モニターに手をついて。
そこから。
しゅるり、と。
コードがのびて―― >
っ……!
< 嫌だと、いうことばは、声になりませんでした。その体は、しっかりと、コードに絡め取られて。
そしてその力も、コードがうばってゆくのでした。 >
―ファクトリーエリア周辺・通路―
[地下全体に響き渡る声に]
ようやくお目覚めのようですね。
でも、体は不完全だったのではなかったでしょうか。
こんなことなら、翼を近くまで運んであげておくべきだったかもしれませんね。
[その方が面白そうでした、と呟き声の発生源の方へと歩いていく]
失ったものを、求める。
それだけだ。
[呟きは聞こえたか否か]
[呼応するが如き、言葉]
話し合いは時間の無駄――……、かな。
強きが正義、とは言わないが。
手っ取り早いのは確かだね。
[右の手を横へと広げた]
< だけれど、その体は猫に変わり。
一瞬、目的をうしなったコードがおどり。
猫は、たっと、にげだします。
音を出す場所から、どこかへ――だけれど。
その白い小さな体を、今度は、ドロイドに見つけられ。
猫の体はしっかりと、それに捕まえられました。疲れていた猫には、けっして、さからうことなどできず。
左の手から、赤い血が、ぽとりと、おちました。 >
[ビシ、][ビシビシビシ、]
[幾つもの音が連なり、][背に生えるは、]
[ ―― 鋼の翼 ]
[流水の羽とよく似た][紛い物]
精神を司る者なれば、…魂の声を聴けば、記憶も辿れるのだろうが。
覚えようと、…思い出そうとしなければ。唯無くす一途だ。
[疾風の男の言葉に、静かに紡いで。
続く言葉に応じるように、部屋を出る。
カツ、と無機質な通路に出た瞬間――何か、蠢く力]
――…、 ”ネス”。
[僅かに眉を寄せて。一つ、名を呼ぶ。
ふわり。肩へと留まっていた鴉が、しゅるりと。
差し出した右腕の白銀の輪へと吸い込まれる様に収まって。]
―――『嘶け』
[鈍くサファイアが煌いて。
其れに応じる様に、銀の腕輪がシャラリと高い音と共に形を変える。
すぅと前方へ振った腕を辿り。弧を描くように白銀の羽根が並んで。]
失ったものよりも。
巡る螺旋の築く、新たなものには、惹かれない……?
[小さな呟きは、問いのようで問いでなく]
時間の無駄もなんも。
最初の一手の時点で、折り合いがつきゃあしねぇっての。
そも、話し合う気があるなら、最初っからそれできやがれってんだ。
[呆れたような言葉を投げ。
異音と共に開きし鋼の翼に、巻きつけていた光鎖をゆらり、自身の周囲に巡らせる]
[通路の壁から床から無数のコードが現れ獲物を狙う蛇の如くざわめく。]
上の方々全員相手にするにはまだ力不足ということですかね。
人以外の望みを叶えてあげようとはあまり思わないのですが・・・。
[襲い来るプラグは次々と凍りつきその動きを止める。]
ここまで求められると叶えてあげたいと思わなくもないですね。
『器』の意志は、即ち、僕の意志。
共鳴し、
共振し、
同調したが故に。
……いや、
そもそも、願ったのは――
呼んだのは、何方が先だったかな?
[半ば独り言ちるように]
止めたいのならば、僕を倒せば好い。
簡単な話だね。
─中心部・ファクトリーエリア─
[そこにたどり着くと同時、機鋼竜が目を開き、部屋中からコードが殺到する]
はっ。今更に取り込む気になったとか?
[そう呟くと、左手の銃でコードを迎撃]
―メンテナンスエリア―
[エーリッヒについてメンテナンスエリアに入り、彼がファクトリーエリアに戻っても尚、あちこち見て歩いて居た。小さな――それは臓器を思わせる、機器やパイプライン――それは動静脈を思わせる、を見て歩いた。不意に、辺り全体が騒がしくなり、ファクトリーエリアへ飛び出す]
[冷えた蒼を見据え。 指を鳴らす。
音に弾かれるように閃いた白銀が、
踊り来るコードを根元から切り裂いて。動きを止めた。]
―― 一先ず、ファクトリーエリアへ向かおう。
各々が散らばって行動していれば、其れこそ危ない。
力を持つ者ならば兎も角、それ以外の者は、危険だ。
(参ったな)
[補助を受けて形作った身体の中。
現況を把握しきれているとは言えない中。
それでも動きを見て思う]
(私じゃ支えきれない…)
[貴紫の瞳で機鋼が魔を、時空が竜を、雷撃が精を見る。
天聖の獣に支えられ、ただその遣り取りをじっと見つめる]
(でも…やらなくちゃ)
[僅か戻った力、それを緩やかに均しながら]
< 自らのに、よく にた、羽根。
アーベルの背にはそれがあって。
コードから逃げようと動いても、ドロイドは決してはなしてくれそうにありません。
人の姿だったら、にげられたかもしれない。
でもそう思っても、駄目でした。
モニターの音が、耳にうるさくて、猫は小さくなきました。ないたけれど、それは本当に音になったかは、わかりませんでした。 >
[戦いは、避けられぬように見える]
[けれど]
それは、本当に…
[鋼の瞳が僅かに揺らぐ。それは、二つの大きな力が動き始め、界の揺らぎがまた大きくなった、そのためだろうか?]
己を失って、
違う誰かに奪われるのは厭だ。
[忌避の感情。]
生憎と。
“彼”は話し合いの出来ない「子供」だったから、無理な話だね。
最初から、僕が“僕”として居られたのなら、
違ったのかもしれないが。
今更言っても、仕方の無い話だよ。
[鈍い光を抱く翼]
[窓を開け放ち]
幾ら壊れゆく世界とは言え、狭い場所で暴れる気は無いよ。
[外へ。]
[無数に現れるコードを通路ごと凍りつかせ、扉の前へとたどり着く。幾度か目にしたその扉を開くと。]
― →ファクトリーエリア・中心部 ―
こんばんは。ご機嫌いかがですか。
[ぺこりと一礼し、型どおりの挨拶を口にし部屋へと足を踏み入れる]
─中心部・ファクトリーエリア─
[幾多のケーブルが蛇か、蔦か――いずれにせよそのように見えるだけで、襲い掛かる。跳んで、かわす。
避けざま、ケーブルに触れてみたが]
……駄目か。
[命は、無い。
ミリィの銃撃に引きちぎられたケーブルが、断面で小さなスパークを起こしながらのたうつ]
ミリィ!起きた?
リディ達まで食べられちゃう?
……翼。
[ふと、ここに来た時の機鋼王との会話を思い出す。
あの時点ではまだ、『器』に翼はなかったと]
『器』の意思と同調……その翼は、『器』の望みか?
[もしそうだとしたら。
『器』の望みは、自身が幼き日に抱いたそれと同じなのだろうか。
飛べぬ片翼に嘆き、飛翔を望んでいた頃の]
……どっちが願ったにせよ、どっちが呼んだにせよ。
結論がそこなら……俺は、それをやるだけだ。
[零れたのは、決意の呟き]
あれ、メイドさん、
こんばんはーってそんな呑気なこと言ってる場合じゃないでしょ!
[通路側から、冷たい空気が流れ込んだ]
[だが、見えない右側の反応はどうしても鈍く
右側から襲い掛かったコードが左手の銃を弾き飛ばし、右手に絡みつく
目的は、彼女の力の元である右手の翡翠の勾玉
そこからコードは力を吸い取る]
くっ……あああぁぁぁぁっ!!
思い出そうとしなければ…記憶には留まらない。
人も、竜も、同じなんだな。
[違うようで、そうじゃない。そんな印象を受けた]
[通路ではコードが踊り狂っている]
…ついに始めた、ってか?
さっきまでは大人しいもんだったのにな。
[部屋に居た方が安全かと扉の奥を覗き見れば、壁から同じようにコードが伸びていて。どこに居ても同じだと理解する。考えているうちに隣で白銀が煌いた]
同感だ。
纏まった方がまだ対処出来る。
[頷き、ここに僅かに集まる風精を把握する]
--Der Schleier des Windes--
[身を護るように風のヴェールを纏う。移動の際、足手纏いにならないように]
ちと耐久力は低いが、少しは防いでくれるはずだ。
行こう。
[その場のコードが再び動かないうちに移動を開始した]
『魂』なき『器』に願いがあるかなど、
――知らないよ。
ただ、或いは、……呼応したのだろう。
[自由になりたいと、願ったが故に。]
[しかし、それは口にせず]
[鋼鉄の翼]
[飛ぶ事など叶わぬと思われるそれ]
[けれど、]
[読み込んだ記憶(データ)]
[風の流れに働きかけて]
[それをも可能にする]
[ちからそのものは無き故、]
[長くは持たねども。]
―廃棄エリア:モニターのある場所―
< そこはもしかしたら、
動き出したドロイドたちのせいで、粉塵爆発をおこした、食料庫のちかくだったのでしょうか。
どかーんと、音がしました。
大きな爆発の音でした。 >
どんな時でも挨拶は大事ですよ。
ご両親から教わりませんでしたか?
[真面目な顔で言って手の中の氷鏡を宙へ投げる。
鏡は空中で大きさを変え。そこには屋敷の光景が映し出されていた。]
あちらも終幕が近いようですし。
皆でゆっくり鑑賞しようかと思ったのですけど。
奪われる、とは、かぎらねぇだろうに。
[忌避への呟きは、どこか呆れを感じさせ]
……ま。子供云々以前に、『魂』が入ってねぇからな。
本能だけの存在に、話し合いを求めたのが間違いか。
……機竜卿も、大概読みが甘いんだよなぁ……。
[ぼやくよに呟いて。振り返るのは、傍らの『魂』]
セレス。界を支えるの、できるか?
「……うん。時空竜……」
心配すんな。
[笑って。視線は刹那、優しき麒麟へと向くか]
─中心部・ファクトリーエリア─
生憎とうちの両親は常識人じゃないもので!
[ユーディットの創り出した鏡を見る]
オトさん、ユリアン、と……アー、ベル?
[違和感。
そしてミリィを助けようと、腰に手を伸ばしたが]
……無い。
[短い空白。
視線はそれて]
……さて……んじゃ、行きますか、と。
[ばさり、と音を立てて開くは真白の翼。
草原へと向かった鋼の翼を追い、空へと]
< 何体ものドロイドが、食料庫を巻き込んで(ついでに其の中の食材も巻き込んで)、
大きな音をたてて吹き飛んだのは、猫のあずかりしらぬところ。
きっと、おいてあった木の実の類も、全部なくなってしまったことでしょう。
知ったらきっと、ひどくがっかりされるに違いありません。 >
セレスを心配させたくないなら…痛い真似はしないでくださいよ。
[翼持たぬ身で、彼等の後は追えない。ただ、届くかどうか判らぬ言葉を投げて]
[幾度かドロイドとの交戦を交えながら、女は進んでいた。]
[何処かで爆発音。音のした方を見やり。]
……誰か、いる?
[感情を持つ者の存在を感じ、女はドレスの裾をつまみ上げて走る。クラウドも靡く銀の髪を追いかけぱたぱたと。]
―→廃棄エリア・モニターのある場所―
此方としては、このまま大人しくして頂いた方が有り難かったが。
まぁ、物事そうも好機く行かぬかな。
[風のヴェールを纏い、
暴れ狂うコードや、ドロイドの動きを退けながら
ファクトリーエリアへと向かう通路を辿る。
ふと途中、横道に入る通路の奥で、
――唐突な爆発音に、ちらりと視界を掠め。
ドロイドに捉えられた小さな白い身体に気付き、
僅かに眉を寄せる。――あれは、流水の]
…エーリッヒ?
[少し寄る、と疾風へ声を投げて]
[全身を縛り吊り上げられ、なす術がないようにその場に居合わせた者には見えたかもしれない
……だが]
…………生まれ落つる前の器如きが、わが力を欲するなぞ
分を知れ、この痴れ者が
[そう呟くと、右腕が八つ又の竜の首に変じ、コードを食い破る
着地したその右目は、鬼灯のように真紅に輝き瞳孔が割れた大蛇の目]
[「『器』の意志は、即ち、僕の意志」
私は鋼の翼を背にした青年の言葉に、僅かに瞳を揺らす]
[『器』が今在るは生まれる前の卵。
穏やかな母なる揺り篭。
内なる竜の見る夢は、空であったのだろうか]
……生まれてすぐ…飛び立てはせぬであるに……
[彼の仔の練習を重ねし姿が、脳裏を過ぎる。
無垢なる器はそれを知らず、ただただ純粋に求めしやと]
…けほっ。
[突然の爆発に咳こんで。]
大丈夫か!?にゃんこ!
[自分の一撃が粉塵爆発の原因だとか、自ら食料にトドメさしたとか、はらぺこどらごんは知らないのでした。]
いってらっしゃいませ。
[リディへと手をふり、振り向くとコードを千切り、床へと降りたミリィが目に入る。走り去る背中に多分届かないであろう声を。]
心配はいらなかったようですよ・・・?
……、
あまり争い事は得意じゃなかったのだけれどね。
すっかり、得意に「させられて」しまった。
[ぽつり、呟いて]
[それでも、緑に立つその姿は無防備に見える]
[相手が向かい来るを待つが如くに]
< くたりとした猫の真横を、ひとつ、銃弾がとおっていきました。
ドロイドの力が抜けて、猫の体は重力に逆らう事なく。
あおい目は、ただ、ぼぉっと、そこに来た人たちを見ました。 >
―廃棄エリア:大型モニターの場所―
……たす、かった?
< 猫は、小さくつぶやいて。
破壊してくれた、火の竜に、にゃあ、お礼のようになきました。 >
[精神の竜の言葉に「全くだ」と顔を顰めて]
[両手が塞がっている今、コードやドロイドを退けることは適わず、全て精神の竜に任せる形となる。されど腕の中の存在は捨て置けない。置けば、まず間違いなく吸収される。それを甘んじられるわけが無かった]
[爆発音と、投げられた言葉。精神の竜の口から漏れた名前を理解すれば、了承の言葉と投げ返して。その後へ続く]
生まれるためには力が必要だったんですよ。きっと。
協力する方がいないとなると・・・ 結果は見えてしまったかもしれませんね。
[鏡の中と目を開いた竜を交互に見ながら]
[自由を求めた。
…どこかが小さく痛んだ。
分からない思いではなかったから。けれど]
『…でも』
[優しき手の持ち主を一度見上げる]
―廃棄エリア―
リディが最初におっこちて来たのは……
[ちょこまかケーブルを縫って、がらくたの山のうえを探し回る]
あった!
[スクラップの間に埋もれた短剣を掴む。雷撃の力が少し残っていた。ケーブルが足にまとわりついて、リディを引きずる。短剣を突き立てた。
紫電が趨り、ケーブルはずるずると解けた]
とはいえ、じっとしてるのも芸が無いな。
麒麟殿、セレスとブリジットを頼みます。
[窓へ向けていた視線を麒麟に向け、にこりと笑って、腕の中の小さな竜の頭を撫でる]
[あぁ、と小さく呟き。白猫へと手を差し伸べながら、その場に居る者たちへ微笑う。]
ご機嫌麗しゅう?
[ハインリヒの腕の中、眠る対にはかすかに眉をしかめたけども。]
[舞い降りた、先。
唯一着いて来た、魂分かつ白梟が傍らを離れ、空へ]
……させられた、って何ですかと。
どうにも君は、『自分の意思』ってのが希薄に思えるんだけど、ねぇ……。
[呟きつつ。待つが如し様子に、一つ、息を吐く]
…………。
[距離を開けるか、それとも詰めるか。逡巡は、刹那──]
……いずれにせよ。止めさせてもらうっ!
[声と共に、漆黒の光鎖が舞う。
地表すれすれを、蛇行しつつ、伸び。
相手を捕らえようと]
すまぬな、疾風の御仁。
――…随分と弱っているが、…無事か。
炎竜殿が居なければ、危なかったな。
[恩に着る、と。
駆け寄った先、随分と弱った流水の猫と、火炎の若竜へ
煙の漂う周囲に、僅か咳き込みながら声を掛ける。
――流石に、この目の前の火炎の若竜が、
粉塵爆発の大元だとは思いもしなかったが。]
大丈夫か、エーリッヒ。
[猫の頭をわしゃっと撫でて、肩へ乗せると走り出す。]
…止めねえと!
[つま先の向く先は、あの竜の仔が眠る場所。]
[私は彼の仔の傍らへと進み、飛び立つ背を見送る]
………
[言葉なくその頭を撫でようとして。
手を動かさんと視線を落とせば、見上げる貴紫と目が合おうか]
[微かな]
[本当に微かに揺れる]
…ちち……ぇ……。
[それは風の中に消えてしまったかもしれない。
やがて、開いた葡萄酒色の瞳は眩しそうに数度瞬き、そして今の自分の状況を知って硬直しただろう]
< 猫は、エルザの手を、なめました。それが限界でした。
ダーヴィッドが体をすくいあげます。
しんぱいそうな声が聞こえて、それに答えられたかしら?
意識は、そのままなくなりました。
ぽいって投げられたのも、*しりませんでした* >
[着いた先では何名かの姿]
おーおーおー、久しぶりと言うべきか。
[そんな状況でも無いのだが、つい言葉は出て。精神の竜からの謝罪にはゆるりと首を横に振る]
ひとまず無事ってところか。
だがここにずっと居るわけにも行かないな。
[ファクトリーへリアへ、と言いかけたところで火炎の竜が既に走り出していた]
…そゆことだな。
[言いながら投げられた流水の猫を視線で追った]
[掛けられし雷精の声に、私は顔を上げる。
向けられるは笑みと、彼の仔らを任せられし言葉]
…ええ。
そなたも…お気をつけて。
[手の内の竜を撫でる手を見送り、私は壊れし窓辺から外へと出る。
全てを見届ける為に]
―屋上―
[安定を欠いた空は、風と嵐を呼んでもいようか、その力で呼びよせるまでもなく、遠く雷鳴の轟きが聞こえる]
ダーヴ殿、いただきますよっと!
[ポケットから取り出した、小さな機鋼の器、空に投げ上げるとその内に封じられた雷撃の力が弾ける]
[新たに襲い掛かるコードを無表情に見ていたが]
所詮器。言うても聞かぬか
……なれば、このまま消滅せよ
[八つ首から全方位レーザー照射。まわりのことなど眼中になし]
[ケーブルの次に、ドロイド。
ドロイドの腕に短剣を突き立ててみたが、今度は何も起こらず]
……ライデンのけち!
[ドロイドは、痛がる素振りも見せず、腕を振り上げ追撃の構えを見せる。
それを見て、嫌な気分というより少し悲しくなった。
ドロイドの腕が叩き付けられるのと同時に、跳躍。(天井に頭をぶつけた)
頭と思われる部分に飛び乗り、短剣を叩き込んだ。瞬間、短剣は槍に。差し貫く]
……あ、おでこの人。
[感慨に耽る間も無く、駆けてくる一団]
炎竜殿、何かお急ぎか――?
…って、パス!?パスっすか!?
[ヒラリと手を挙げた後、パスって!
ひょいっと放り投げられた白猫を慌てて受け取る。
…落としはしなかったものの。流石に吃驚。
暫し呆然と炎竜を見やった後、
手の中の猫へと視線を向ける。どうやら、意識は無いようで。
ゆるりと、その身体を撫でてやる]
…やぁ、月闇の歌姫。ご機嫌麗しゅう。
――陽光の君も。
[疾風の腕の中で起きた相手に気付いて、小さく笑う。
……少し、不安が過ぎった。]
[何かの呟き。何を呟いたかまでは分からなかったが、どこから聞こえたのかは理解した]
んお、目ぇ覚めたか?
[腕の中の人物。それを見下ろし声をかけた]
ありがとう。
[小さく微笑みそう声に紡ぐ。
人姿を取っている時とは流石に違う響きだけれど]
ユリアンさんも、気をつけて。
[頭を撫でられれば少しだけ目を細めて。
手を振る…つもりで小さくパサリと翼を動かした。
窓から出てゆく姿を見送り。
戻した視線は、機鋼竜が心に向くか]
…私は今のを支えるだけで精一杯。
よろしくお願いします。
……奪われたからね。
[身を低くして、][右の手を地に触れた。]
" kbjcqh, p#bq, KQ. "
[干渉][再構築]
[隆起した大地が幾本もの太い槍と化して]
[光の鎖の行く手を遮り]
[その先に在る時空の竜へと伸びる]
[成果を見届ける間もなく、]
[地を蹴り横へと飛んで]
[脇から距離を詰める]
[流れ弾のレーザーを鏡で弾き]
少しは周りに気を使ってほしいところですね・・・。
そもそも協力されていたのでしょう?
…?
[のそりと起き上がる。
腕の中のミリィは居ず。
壁に設置されたモニタに、最近良く見る面子の顔がうつっていた。]
[固まる陽精は取り敢えず状況把握に勤め。
やや二拍ほど置いてから呟く小さな声]
……降ろせ。
[イレーネのほうをちらりとみたがすぐにうつむく。
今のところだれとも視線を合わせる様子はなく]
―ファクトリーエリア―
[ドロイドの脳天から槍を引き抜き、(今度はちゃんと忘れず仕舞った)ダーヴィッドの後に続いてファクトリーエリアへ]
ちょっ……!
[エインリヒを放り投げてそのまま走り去るダーヴィッドの背中を見つめながら溜息ひとつ。]
……。
[声。さらに片眉が上げながらそちらを見やり。]
お休みだったようで。眠り姫様?
[その言葉には少しだけ揶揄が込められていただろうか?]
奪われたから、『何もない』?
……だったら、新しく作りゃあいいんじゃねぇのっ!?
[吐き捨てるよに言いつつ。
光鎖を止めた大地の槍がこちらに迫るのを見れば、鎖を握る右手を一度引いて、大きく振り。
横薙ぎの一閃で、それを打ち砕く。
オーバースィングの動きは隙も大きく。
接近は容易く許す事となるか。
砕いた破片が舞い散る中、右腕を大きく振り上げ、光鎖を手元へ戻そうと動くが、防御として間に合うとは思えず]
[降ろせと言われれば素直に降ろす]
大丈夫か?
ここは陽光の気が少ない。
動きにくいなら、肩を貸す。
[誰にも視線を合わさぬ陽光の精かける声は、それでも平時のそれと同じものか]
[小さく羽ばたく藤色の影に、私は僅かに安堵の息を吐く。
片手へと羽竜を乗せ、もう片方の手で彼の仔を撫でる。
界を支えるそれぞれへと、天聖が力はひそやかに力を貸そうか]
――、
[陽光から、視線を逸らされれば小さく苦笑を零す。
まぁ、尤も詮無き事だが。]
まぁ、此処で呆と立ち尽くしていると、危険だ。
痴話喧嘩も元気で宜しいが――
身の安全を確保してからで宜しいかな。お二人方。
[ある程度のコードを一息に薙ぎ払うが、機鋼竜には一切傷はついておらず]
ふむ。人の身であればこの程度か
[ユーディットの言葉に、ん?と振り向くと]
おお、誰ぞか知らぬがおったのか。目に入っておらんかったわ
協力? それはこの娘のやったことであろう。我は知らぬよ
「うん」
[影精の言葉に、セレスは一つ、頷く]
「頑張るよ。
大事なもの、みんな。
護りたいから」
[返す言葉は、幼くも強き決意を秘めたもの]
痴話喧嘩って。
まだ何にも起きて無いぞ。
[まだってことは、この後あるのか]
身の安全を確保が優先なのは同意。
さっさと移動しようぜ。
[精神の竜の提案には頷き、移動を促そうと周囲を見るか]
[エルザを睨み、そしてイレーネを睨み。
ハインリヒの肩を貸すと言う言葉には一際強く睨んだだろう]
…必要ない。普通に歩ける。
[そう告げるとまず自分の手元を真剣に眺めたあと、息をひとつつき]
―ファクトリー―
…もう止めようぜ?ガキ…。
それとも、――アーベル?
[コードを通して触れた、その感情の主へ問う。]
失ったものを諦めろと、
過去の己に死ねと?
[成れぬ翼は動きを阻害する]
[そして、複数を同時に操作する事は困難で]
" fblO'. "
[粒子の粒と化して失せる背の鋼]
[同時に、]
[引き戻そうとする時竜へと接近して]
" jcf, Gg#cs#, l#M'coc. "
[ヂ、][火花]
[一度引いた腕を]
[空いた右側へと突き出す]
[獣の爪で貫かんと]
[けれど、足の枷に阻害されたその動きは僅か遅れて]
ミリィ様ではないのですか・・・?
[変化した右手が目に入り。態度に違う様子に。]
代価の払いすぎですかね。
それで、貴女はどなたなのでしょう?
[いつも通りに見えるヘルガの言動]
…そか。
ほんじゃまぁ行きましょかねぇ?
[軽い口調で言って、もう一度周囲を見回してから移動を開始するか]
…痴話喧嘩の存在は否定せぬのか、疾風の御仁。
[けらと笑いを零す。
疾風と陽光の間か、対の属性間の喧嘩か。それは知らぬが。
嗚呼、己と陽光間でも有り得るか?
……尤も、幼き仔は一方的に敗北していた様だが。
陽光の睨むような視線には、一つ肩を竦めて]
行こうか。
此処は襲撃を撃墜するのに、不向きだからな。
[ふらりと、ファクトリーエリアへと足を向けて。]
こんばんは、マテウス様。
そろそろ終幕・・・ だと思うのですけど、色々起こっているようですよ。
[鏡の中の対峙するふたりを指差し]
あー、俺らの場合は痴話喧嘩っつーより一方的な暴力?
[臆面も無くけらり。学習能力はあるのだろうか]
[展開した風のヴェールは解除。風精は有事の時のために自由にしておく]
[気を失ったままエーリッヒを心配そうに見やりながら、イレーネとハインリヒの言葉に頷いて。一瞬睨む視線を受け流しつ。]
普通に歩けるなら何より。
何時までもあの状態じゃぁ、いざって時に困るだけだしね。
[そして、先に行け、と二人に促す。しんがりを務められるようにと。]
[天空より、雷鳴が轟き、稲妻が奔る]
[その雷光を身に受けて、紫電の閃き…現れるは、黒き獣…否、集いて闇に近付きし紫黒の雷光を纏う、白き雷獣の姿]
―ファクトリーエリア―
[氷鏡を見上げて]
アーベル?
なんか感じ違ーう……。
[ダーヴィッドの動きを追って、竜を見た。
じーっと見た]
さあて、ね!
消し去るのが正しいのか、正しくねぇのか、そんなのは俺の預かり知らん事だが。
過去に囚われている間にも、螺旋は巡る、時は進む。
その間に、新たなものが得られる。
消えたものと、それと。どっちに価値があるかってこったろ!
手が届くかもわかんねぇものと、手を伸ばせば掴めるものと。
二つ、あるなら、掴めるものの方がいいんじゃねぇかってだけだ!
[叫びは目の前の彼へ。
しかし、同時に自分自身にも向くだろうか]
[繰り出される、獣の爪。
妨げもあってか、直撃には至らぬものの、鋭いそれが脇を掠めるのは否めず。
時をかけて癒した傷、その上に新たな傷が刻まれる]
……ちっ!
[舌打ち一つ。光鎖は戻った。とっさに長さを詰めたそれを、青年の背へ向けて叩きつけるよに振り下ろす]
[その目を見上げて。
無垢なる瞳に責める気も失せかける。]
…ごめん。
俺、きっと…お前を通して夢見てたんだ。
…俺の願い、代わりに果たしてほしかったんだ。
[空への憧れ。それは多分、この仔の自由への憧れと呼応して。]
我か? 我は樹竜王じゃよ
正確に言うなれば、樹竜王の一股とでも言うべきか
この娘とは契約があってな。ここで死なれる訳にはいかぬのだよ
まあ、己で蒔いた種。この身には多少の無茶は強いておるがな
[その体はパキパキと変貌を始めているか]
……一方的な。
[疾風のけらりとした笑みに、苦笑を零す。
嗚呼、随分と呆気羅漢とした…。
薄ら思いながら、腕の中に納まった白猫を撫でながら。
歌姫に促され歩を進める。]
―通路→ファクトリーエリア―
[ファクトリーエリアへと足を踏み入れると
揃う面々に声を掛ける。
ゆるりと、視線を機竜と――炎竜に向けて]
―ファクトリーエリア―
おでこさんの願い……?
[それは、彼の持つ疵と何らか関係があるのか]
無事に生まれて、って ……でもそれ
それはまた、随分な隠し玉ですね・・・。
彼が貴方を取り込むことを望んでいた理由も理解できるというものです。
でも、戻れるのですか? その状態から。
生きてはいても戻ってはこられないになってしまうのは残念なのです。
[変貌をはじめる体を見ながら]
うん、私も頑張る。
[少年に頷きを返し、その力に自分の中で均した力を寄せる。
聖なる力に支えられ、機鋼界での均衡を。
在るべき姿に出来うる限り近づけようと。
大きく轟いた雷鳴に一瞬だけ身を竦めてしまったのは、支えてくれる麒麟にだけ伝わってしまったかも。
それでもしっかりと目を開いて。
じっと繰り広げられる光景を見つめながら]
[こんな時でも軽い雰囲気なのは、生来の性格か、はたまた風を繰るが故の性質か]
[もしくはこんな時だからこそ、軽い雰囲気を作り出しているのか]
─通路→ファクトリーエリア─
[歩を進め、ややあって目的地へと辿り着く。何やら部屋がしっちゃかめっちゃかだった気がするが、居る者は皆無事であるようで。軽く挨拶をすれば視線は機鋼竜と寄り添う火炎の竜へと移る]
価値?
己が消えて、新たな誰かに変わってとられて。
其処に価値など見出せるか。
その弁は、己が在るからこそ言える事だ!
[“己”と、“誰か”。]
[それが、何を指すかは理解されまいか]
[半ば懐に潜り込みかけた体勢では、]
[背後より迫る一撃を避けるは叶わず]
[咄嗟に半身を捻り、]
[向かい来る鎖へと左腕を突き出す]
[弾くまでは出来ずとも、]
[背への直撃を和らげようと]
[左手首の枷から伸びる鎖が、弧を描く。]
「大丈夫」
[息を飲むナターリエの様子に。
界の均衡を支えつつ、セレスは小さな呟きを]
「時空竜、ボクと約束した。『死なない』って」
[だから、大丈夫、と。声は凛と、迷いや恐れはなく]
[雷獣は、その足で屋根を蹴る。真に雷光の速さで、野を駆け抜け、争う二人の元へ。三本の黄金の尾は、野に奔る稲妻の閃きにも見えたか]
[ファクトリーエリアに足を踏み入れて、すぐに聞こえたのはリディの声]
アーベル?
似てるって、こいつが?
[リディの視線の先、機鋼竜を凝視する]
[呼ぶ声に、目を細め。]
まだ、少し早いから。
準備が出来るまでもう少し眠っておいで。
[あやすように、静かに撫でる。]
…。
[不満そうに歩きながらファクトリーエリアへと向かう。
ことの経過がわからないだけに、やっぱり不機嫌そうだった]
─通路→ファクトリーエリア─
おやおや、こちらの皆様もご機嫌麗しゅう?
[口元は緩やかに笑みの形を作りながらも、瞳は機竜を抱きしめる同族の青年へと向けられて。]
――、嗚呼。似ているというか。
[生命の娘の声に、ゆるりと蒼を瞬く。
視線は、機竜へと注がれたまま]
……、同じような、声だな。
前のではなく。 此処で会った”アーベル”と。
[愛し仔の呟きに私は刹那、瞳を揺らす。
「死なない」
その決意は、逆を返せばそれすらも覚悟して臨むという事]
[なれど、迷い恐れなき凛とせし声に、菫青石の瞳には力が戻る。
時の竜が、約束を違えはしないと信じるが故に]
[加減は弁えているという言葉を聞き、にこりと笑い]
そうですか。それを聞いて安心しました。
後は・・・ あちらの問題だけですね。
[そう言って機鋼の竜へと視線を向けた]
だぁーから! なんでそこで、『取って代わられる』って方にしかいかねぇんだよ!?
過去があろうがなかろうが、そこにいるのは『自分』じゃねぇか!
そうやって自分自身を否定してたら、先になんざ進めねぇだろっての!
機鋼は『創造』……新たなものを創り出す。
だが、本質までは作り変えやしねぇんじゃねぇかっ!?
[苛立ちを帯びた声。
その苛立ちは、どこかかみ合わない理論に向くか]
[光鎖に向けられる鎖。
二つは交差し、勢いは削がれ、黒の一閃は肩を掠めるに留まるか。
いずれにしろ、懐に飛び込まれた状況は不利、と。
翼の力も利用して、大きく後ろへ跳び、距離を強引に開ける]
[同じような声。精神に属する竜が言うのだから間違いは無いのだろう]
前のアーベルってのは知らんが、アーベルと似てるってのは…。
[言いかけて、機鋼竜の動きに気付いた]
[姿かたちは全く違うが、行う所作は、どこか、似ている?]
――恐らく。今上に居る彼は――。
…前の”アーベル”かな。
此処で出会う前。
……数百年前、会った頃の。
[リディの声に、緩く蒼を瞬く。
機鋼の声は、聞き取り難い故――詳細は、見えないが。]
前のアーベルなんてリディも知らないよ。
此処で会ったアーベルだけ。
でも、あれは[再び氷鏡を指差し]アーベルじゃない?
何か違うけどあれもアーベル?
[大混乱]
[守るように抱き込むように寄せられて。
少し肩の力を抜いた。過敏になっててはいけない。
もう一度、自然のままに意識を引き締めなおして。
走る閃光とその先にある姿を瞳に映す]
[皆の言葉にきょとん]
似ておるもなにも。あれはそれそのものであろうが
今こやつの中におるのも「アーベル」なる存在じゃし、あちらにおるのもまた「アーベル」なる存在じゃろうて
チッ、
[肩へと走る衝撃]
[痛みは無い。]
[しかし、散る赤は着実に傷を告げる]
“彼”と“僕”は違う、
本質?
……まさか、あれと同じなど、
『創造』は、僕が望んだ事じゃない!
[其は創造を司る機鋼なりて、
創造されし者であるが故に――]
[退く時竜へと追い縋ろうと地を蹴りかけ、]
[動きが止まる。]
" Ik#IRu ... ! "
[彼方へと向けられるコトバ]
上に居るのが、前の”アーベル”?
今と昔、何で分かれてるってんだ?
今も昔も、アーベルはアーベルじゃないのか?
[彼の者の出生他は全く知らない。疑問ばかりが浮かぶ]
仮にそうだとして、何で今の”アーベル”が機鋼竜の中に…?
[子をあやす様なダーヴィッドの声に軽く頷いた後、機竜と氷鏡を交互に見、訝しげに首をかしげる。]
……?
[氷鏡の中のアーベルは、女が屋敷で出会った彼とは何かが違って見えて。]
嗚呼。あれが、――アーベルなんだろう。
[リディの言葉に、小さく頷いて。
機竜へと、歩み寄る。そぅと、その『器』を撫ぜて]
……そうか。心を失くしたのではなく。
…お前が、生み出されていた…のかな。”アーベル”。
…お前も、――彼の者も。
失わずに済めば、良いのだろうが。
[駆け抜けた先で、稲妻は止まり、波打つ雷光の輝きの中]
[そこに立つのは、青年の姿の雷精]
[鋼の瞳が、動きを止めた青を見つめる]
多重人格の類と考えるべきでしょうか?
最初に精神の力を得てしまったから?
体も2つ。心も2つなら、これで手打ちにはできないのですかね・・・。
[鏡の中の様子をみやり]
…満たされたものを、取り棄てて、【器】に?
[伝わるイメージ。
封じられ、そしてようやく目覚めたものの、悲痛な声。]
正しくは、違うのかも知れぬが。
[リディの視線に、僅か困惑した蒼を向け]
――心を、記憶を。失くしたのではなく。
…前のアーベルの心とは、異なる――別の心かも、知れぬ。
喩えるなら、行き場の無くなった魂、とでも言うべきか。
[動きが止まった事を訝りつつ、着地し、態勢を立て直す]
……望んだ事じゃない?
[その言葉には、微か、疑問を感じて]
……なら、君は、何を望む?
何がしたい……どう、ありたいんだ?
他者の一切介在しない、自分の『君という存在の意思』は!
[駆け抜けた雷光を視界の隅に止めつつ。
漆黒の光鎖に、力を凝らし、周囲に巡らせる]
[押し黙ったまま、皆の様子を眺める。
それからとおいカラクリの存在を見る。
見守る、という様子はなく、どちらかといえば、見定める、とも見えただろう]
[野を駆けし稲妻。
それが雷精の青年の姿へと変わり、青へと問うを私は見守る]
………アーベル
[本で知りはしたものの、初めて呼ぶ名。
この名が示す本質は――いつの彼であるのだろうか]
[問いかけに、首を振って。
それだけは信念を持って伝える。]
要らないものなんて、何一つ無い。
嫌なものも、邪魔なものも、
きっといつか必ず…誰かの役に立つから。
[自分が背負う【破壊】も、厭われ忌まれるもの。
それでも、世界にはそれが必要だから。]
…要らないなんて、言わない。
……、
僕の意志は唯一つだよ。時空の竜。
自由になりたい。
大切なものなど、
己以外には、何も無い。
他には、何も、要らない。
[己以外の全てのものを、拒絶する答え]
[けれど、何処かが、軋む。]
[痛みは感じない筈なのに] [ぐらりと。]
――其れが、一番近いと思う。
私を取り込んだ為に、前の”アーベル”が
今のアーベルとは別の形で、意志を成したと。
[氷破の言葉に、緩く蒼を伏せる。]
今は、魂の無い『器』に収まっているが。
……完すれば、既に用意された機竜の魂がに入る。
行き場を、無くすのみだ。
[何処へと知れぬ問いかけに、機竜をそぅと撫ぜる。
少し冷えた体躯に、指を添えて]
…要らぬ仔など、居らぬよ。
――生まれ来る魂は、皆等しく。…一緒だ。
行き場の無くなった、別の心?
だったら、そんなの
どっちも選べる訳無いじゃない!
そんなのはどっちが要るとか要らないとか、
誰かが選ぶモノじゃない!
[昨日――だろうか、時間の感覚が曖昧だ。アーベルとの会話を聞いていないものには、前後関係が理解しづらいかも知れない]
おでこの人の言う通りよ!
在るなら在るでもう既に輪廻の輪に乗っかっちゃってんのよ!
…創られた器と、産まれ出た心と…
それでも、それは、命だ…
[その言葉は、目前の二人へのものか、それとも、遠く響くコエへのものか…]
ないてるの。
[それは自分で何かを考えたのではなく。
この界に添っていたからこそ漏れた言葉だったか。
小さな小さな、普通であれば誰にも届かぬような呟き]
[上に居るのもアーベルで、機鋼竜の中に居るのもアーベルで。いまいち状況が見えてこない頭をがりと掻いた]
[人であるが故に竜族の理は知らず。属が違うが故に手を貸すことも出来ず。”アーベル”では無いためにその想いは分からず]
[ただ、状況を黙って見ていることしか出来ず]
[先程まで疑問を口にしていたのに、それを閉ざしたのは干渉出来ぬと感じた故か]
[己が属が、彼の属より干渉されぬように]
[彼が、一体どういう存在なのか、イレーネの言葉を聴いても理解は出来なかったけども。]
[それでも、その痛みが伝わってくる様に思えて。それがどちらのものかもわからないのだけど。]
[女は泣きそうになった。]
[返された言葉は、何処か、懐かしさすら感じるか。
それは、幼き頃の自身の想いにも似て]
……違うだろ。
それは……心から求められるものじゃない。
[孤独を律とする時空の者。
彼とて、自身のみでは生きられぬと知るが故に。
かつて自分を慕いし少女の使い魔と、盟約を結び、永遠をわかっているのだから]
……本当は……違うんじゃないか?
[地の奥深くより響くナクコエ。
私は、揺れる世界の中で、遠きそれに耳を傾ける]
[揺れる世界は、揺り篭のよに][嗚呼、泣かないで]
――…―― ………――… …―……
[高く響く、澄んだ五音。天聖が麒麟の歌。
泣かないで、そう願うかのよに。愛しみと慈しみが歌となりて響く]
席が足りないのですね。
機鋼の竜に本来入る魂は決まっている。
アーベル様は2人になってしまったけれど、体は1つしかない。
上に居るのが本来の機鋼の魔であったアーベル様だったら・・・。
ここに居るのはどんな属性で何の種族なのでしょうね。
それはそれで面白そうな存在です。
消えてしまうのは勿体ない。
[機鋼の竜を見上げ]
……違うなら。
機鋼竜に呼ばれることも、惹かれることも。
なかったんじゃないか?
……他に、何も、いらないのであれば。
他者の声も、聞く必要はない……。
[綴られる言葉は、静かな響きを帯びて]
そう。どちらも、選べない。
しかし…前の”アーベル”は――どの様な経歴か知れぬが
一度その心そのものを失くし掛けたんだろう。
今のアーベルの存在によって。
…それを、寛容出来る程、強くないのかもしれぬな。
[ゆるり。蒼を機竜に向けて]
一つの命には、一つの魂。…其れが、”普通”。
宿るべき、新たな身体を求めるか。
…末席に、来るか。 …イレーネなら、其れも、叶うが。
……っ、
[天聖の獣の紡ぐ歌][安らかなる音色]
[眉を顰める][感じるのは][不快?]
止めろ――!
[周囲を省みず][音の方へ][彼女へと][駆ける]
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