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村は数十年来の大事件に騒然としていた。
夜な夜な人を襲うという人狼が、人間の振りをしてこの村にも潜んでいるという噂が流れ始めたからだ。
そして今日、村にいた全ての人々が集会場に集められた……。
冷たい風が吹き、多くの動植物が眠りに就く季節。
ただ一本の吊り橋の先。
切り立った崖の上では、小さな白い花があちらこちらで揺れている。
その中央に聳え立つ、一軒の大きな館。
墓守 ユージーン が参加しました。
[館の二階にある部屋の一つ、ぴたりと閉じられた窓の傍に、一人の男が佇んでいた]
降りますかね。
[骨張った手が本の頁を捲るのを止める。
首を動かした拍子、顔の左半分を覆う髪の隙間から、右の目と寸分違わぬ暗い灰色が覗いた]
困りますね。
[男の目は空を見て、次いで地面に向けられる。
白花の中にぽつりと建つ黒い石。
風雨に晒され、刻まれた文字は掠れていた]
地面が緩くなってしまうし。
石もまた削れてしまう。
[緩く首を傾ける。
薄い唇が洩らす穏やかな低音からは、言葉の割に焦りは伺えない]
今度、石工さんに頼んでみますか。
[そう結論付けた墓守の男は、手元に目を戻し、頁を一枚*捲った*]
踊り子 キャロル が参加しました。
[ごう、と音を立てて吹き抜けた風。
それが揺らす吊り橋の上から響くのは、金属の触れ合う澄んだ音。
音と共に翻るのは、真紅の紗。
その紅に重ねて、豊かな金の髪が揺れる、踊る]
相変わらず、風が強いこと、ね。
[乱れた髪を押さえつつ、女は小さな声で呟く。
舞うような足取りは軽く、軋む吊り橋をゆっくりと渡ってゆく]
ふふ、久しぶり、ね。
皆様、お元気かしら?
……あの可憐なこたちは変わらないようだけれど。
[橋の先に咲く、白の花。
それを見つめて、女は楽しげに微笑んだ**]
新米記者 ソフィー が参加しました。
[足元に広がる、白い花。
久しぶりに訪れた崖の上の景色は、本当に、どこもどれも変わらなくて、]
……あーあ。
[肩口に落ちるくすんだ金色を払い顔を上げる。
目尻に溜まったつんとした何かは、風に攫われてしまった]
駄目よ、駄目駄目!
こんな顔を見せるために、わざわざあの吊り橋を渡ったんじゃないんだから。そうでしょう、ソフィー=ゲイル!
[頬を軽く叩いて叱咤する。
無理矢理に笑顔を作って、もう一度白い花に向き直った]
…ただいま。
[柔らかい花弁を一撫でしてから。
立ち上がり、曇天の下に聳える館を見上げた**]
青年 ラッセル が参加しました。
[屋敷の庭の隅、菜園が広がる場所に青年は居た]
………。
[使用人達には手伝わせること無く、ただ一人菜園で土をいじる。
それが青年──ラッセルの日課であり、唯一の楽しみであった]
[曇天の下でラッセルは作業を続けた。
雨が降ってしまえば世話も収穫もままならない。
採れるものは採ってしまい、それ以外のものは雨に負けぬよう対策を立てる]
[しばらくの間、彼は泥まみれになりながら菜園で作業を*続けていた*]
[ゆっくりと、吊り橋を渡りきる。
先に渡った者の姿がいまだそこにあるなら、御機嫌よう、と声をかけ]
……さて、こちらにくるのはいつ以来かしら。
忘れられていなければよいのだけれど。
[曇天を背に佇む館を見上げつつ。
小首を傾げて、小さく呟いた]
[赤と金の影が、吊り橋を渡るのを見た。
色だけは判別できたが、それが誰だかまでは分からなくて]
私の他にも、お客様が居るのね。
……って、当たり前か。
『事情があったの、だから、戻って来たの』
これだけ言っておけば、大丈夫だよね……
[花に語りかけても、答えは戻ってこない。
なるべく花弁を踏み散らさないようにしながら、風の吹く中館の玄関へと向かった]
─館玄関前─
それにしても、天気がよくないこと。
花散らしの雨がくるかしら、ね?
[呟きは、独り言のような、問いかけのような。
それから、こちらへやって来た気配の方へと向き直り]
……あなたは、どう思うかしら?
[投げかけるのは、唐突な問いかけ]
[玄関まで辿り着く。生温い風を感じる。
紅を纏う女性は、そこに立っていた]
…え?
あ、雨……なら、近いうちに降りそうですね。
こんな天気ですし、風も出てきてますし。
[どぎまぎする内心を抑えながら、問いに返すのは当たり障りのない答え]
ええと、お客様…ですか?
―二階の部屋―
[墓守が何気なく外に向けた視線は、白以外の色を捉えた。
見えている右目、隠れた左目が共に細まる]
来客ですよ。
お二人。
[部屋に来ていた仲の良い使用人に目を向ける。
使用人が応対に出て行った後、墓守は本を閉じ、それを窓枠に置いた]
[収穫したものは取っ手付きの籠へ。
思いの外、沢山の収穫物が手に入った。
その様子にほんの少しだけ口元を緩め、ラッセルは籠を持ち立ち上がる。
刹那の突風が作物の葉を揺らし、ラッセルもまた舞う土埃から眼を庇うように泥だらけの手を掲げた]
………。
風、つよ…。
[これ以上は止めておこうと、菜園を気にしながらも足を玄関へと向けた。
籠を抱え、ゆっくりと歩を進める。
途中、玄関前に人影を見つけたなら、一度足を止め軽く眉根を寄せたことだろう]
そうね、空も風も泣き出しそう。
[返された答えに、風が乱す金と紅を抑えつつ、頷く。
相手の内心の様子など、気づいた風もなく]
客といえば、客かしら?
時々寄らせてもらっている、旅の者よ。
あなたは?
[ゆるり、首を傾げて問いかける。
深い碧の瞳に宿るのは、どこかたのしげないろ]
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