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次の日の朝、自衛団長 ギュンター が無残な姿で発見された。
そして、消え行くもの。
運命の輪が回りだす。
紡がれるのは、如何なる結末への道筋か……。
現在の生存者は、時空学科2年 ゼルギウス、時空学科1年 ライヒアルト、火炎学科4年 ユリアン、翠樹学科2年 イレーネ、影輝学科2年 ミリィ、雷撃学科2年 レナーテ、天聖学科2年 ブリジット、翠樹学科2年 ゲルダ、機鋼学科3年 ウェンデル、生命学科2年 マテウス の 10 名。
―食堂―
梨はブリジットさんにお礼をするといいです。
[しゃくしゃくと食べているユリアンにそう言って]
ごちそうさまでした。
[こちらは食べ終わった蜜柑の皮を前に手を合わせた]
─第二別館─
異界に満ちし妖なる力、我が友を介し、我が力となれ……。
[紡がれるのは、界を結ぶ呪。
真白の光はその煌めきを増し、周囲を照らし出す]
異空を駆ける破の力。
集い。
巡り。
そして、我が導きによりて。
……無空導く、煌めきとならん……!
異空、閃光爆!
[す、と掲げられる『魔本』。
集中した魔力が水晶龍を介して伝わる異空の力と溶け合い、直後、閃光となって炸裂する]
― 食堂 ―
[紅玉の指輪から唇を離せば一息をついて食堂の扉を開いた。
此処は中立地帯とはいえ、一歩出たところで襲われては話にならないと、この段階から慎重に食堂内の面々を観察し始める。]
外ではだいぶ賑やかにやっているみたいですけど…。
そいえば鬼役の方には会いました?
それともユリアンさんが鬼でした?
[小首を傾げ尋ねてみました。]
あいつまーだここに居たのか。
…まぁ居た理由ってのは、多分アレだよなぁ。
[呟きながら頭をがりと掻いた。思い出すのは伝わった情報。自分がここにループして来る間に何かあったことだけは聞いた]
なんかこう、勢いが骨肉の争いみたいになってんのは何でだ。
[肩の灰銀は、…鈍すぎ、と心で呟いていたとか]
[解き放たれたのは、次元魔法の高位攻撃魔法。
とはいえ、勿論殺傷能力は大幅に削減してはいるが。
……ちなみに、範囲内の対象は問答無用で吹っ飛ばす見境いナシ系なので、良い子は乱戦で使ってはいけません]
……おいおい。
この程度で吹っ飛んで、どーする。
[エネルギーの乱舞に対し、防御魔法を展開した者もいたようだが。
大半は、直撃を受けて吹き飛んでいた]
やれ、やれ……。
三年前の連中は、本気で殺る気でかかってきたもんだぜ?
― 東館 ―
…全く。
しかし、ウォーミングアップにはなったか。
ここには実力者が多い様だから、な。
[剣をマナに戻すと、手の甲で汗を拭う。
先ほどの男子生徒達は倒れている]
委員の誰かが来るまで我慢しろ。
ボクは傷を癒す魔法は使えない。
[ふん、と鼻を鳴らすと、遠くに強烈な光が見えた気がして其方の方に視線を向けた]
―食堂―
あら、ゲルダちゃん。
…水の気配濃いけど、何かあった?
[入ってきたゲルダに、おっとりと手を振った。
水は苦手なはずなのにと軽く小首も傾げつつ]
― 食堂 ―
[扉の開いた音に視線を向けて]
あ、やっぱり外に居たんですね。
どうかされましたか…?
だいぶお疲れな感じですね…?
[食べるものはたくさんありますよ? とテーブルの上を指差してみたとか。]
[まあ、三年前は殺る気で来た連中に、殺る気上等で反撃した誰かさんのお陰でエスカレートしたとも言うが、それはそれとして]
さて……これ以上ここにいても仕方ない、な。
移動するかね。
[その呟きは、先に窓の向こうへ逃げた気配に気づいた上での事か、それとも違うのか。
それは、口調からは読み取れず]
ミリィに仕掛けられて、少し水に捕まってて、ね。
少し、危なかったかも。
[どこかゆったりとしている二人に
微苦笑か微笑かわからない表情を浮かべて側の椅子を引いて腰を下ろし、カットされた梨を手に取れば口に入れる。
みずみずしい触感と甘さが酷く心地よかった。]
─第二別館・外─
[外を歩いていると、次元魔法の発動を感じハッとそちらを見る]
…うっへ、誰だ高出力の魔法使ってんの。
……ゼル先輩しか居ないか。
[その認識もどうだろう。暗翠を向けた先では閃光が煌めく]
攻撃魔法なぁ…。
俺どの辺まで勉強したっけ。
『そのくらい覚えておきなさいよ。
移動魔法に意識取られ過ぎよ』
[そのせいで防御魔法も疎かになっていたとか。他はある程度使えるらしい]
―食堂―
うわぁ、大丈夫だった?
ミリィさんも容赦ないなぁ。
[ゲルダの弱点を知っていればこそ、目を丸くした。
食べ終わっていたので、立ち上がるとゲルダに近付き]
――水の乙女、こっちに来て?
[その髪に手を伸ばして。
残っていた湿気を自分の方に引き寄せようとした]
あれ、仕掛けられたって。
ゲルダちゃんが鬼なの?
[鬼の識別方法、まだ分からない様子]
開始早々でそれだと色々と差し支えそうですね…?
[ふわりと翼を大きく広げると金色の光の粒が舞う。
祈りの言葉と共に手の間へと粒子が集まっていくのが見えるだろう。]
神の名の下にいま一度その身に立ち上がる力を…。
[ゲルダに向けた手より淡い光が放たれ食堂を照らします。
体力を回復させる上位の魔法によりいくらか楽になったでしょうか?]
─第二別館→西館─
[歪み経由で飛んだ先は、西館。
こちらでも何やら騒動があったのか。
微かな力の残滓に、ふ、と目を細める。
その残滓を辿った先には、負傷した、どこか虚ろな女生徒たち]
……また随分と、ハデにやらかしたヤツがいるようだな。
[呟きは、もしかしたらどこか、呆れて響いたかも知れない]
[水気を含んだ髪や服が自然と乾いていき、光の粒子が体力を回復させる。
敵対陣営に力を借りることに内心気まずい思いはするけれど、それを顔や口に出すほどお人よしでも無く――。]
ふたりとも、ありがとう。
結構、楽になったよ。
?
私が鬼?
私は鬼ではない――よ。
[嘘はついていない。]
二人とも私と違って戦闘後の休憩をしている訳ではないみたいだけれど、鬼を追わないの?
…誰だか知らないが。あんな魔法もあるのか。
あれはどうやって防げばいいか…悩むな。
戦闘もちらほらと見れるようになってきたのなら…
やりやすくなるか?
[小さく笑えば男子生徒達をそのままに、歪みを探し始める]
観察もしやすくなるだろうし、ね。
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