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記憶喪失者 リディ に 1人が投票した。
騎士 ダーヴィッド に 9人が投票した。
測量士 アーベル に 2人が投票した。
騎士 ダーヴィッド は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、記憶喪失者 リディ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、雑貨屋 クロエ、生物学者 ライヒアルト、宿屋主人 フーゴー、神父見習い ウェンデル、作家 ヘルムート、船大工見習い カヤ、細工職人 ヴィリー、風来坊 ユリアン、測量士 アーベル、刺繍工 ゲルダ の 10 名。
結社員…銀を身に宿す。
[欠けていたピースが埋まる。
御伽噺に従うなら、それは疑いようの無い「人間の証」だった]
は。親父さんが、とは。
[呆れたような声が毀れた]
……そっか。
[最初の疑問への答えに、小さく呟く。
言われて見れば、半ば力に突き動かされていたあの状態は、おかしくも見えたのだろう、と。
そこは、納得して]
……結社……て。
爺様の持ってた、手紙送ってきたっていう、アレのこと……。
旦那が、そこの人……って。
[二つ目の疑問への答えと、見せられた銀。
黒の瞳が一つ、瞬いた]
―宿屋―
――……、
[フーゴーが捲った袖の下。
さしもの男も、そこに見えたモノには流石に目を見張る]
……銀細工。
人狼の弱点は銀……か。
偽物じゃぁ、ねぇだろうな?
[目を上げて、結社員を名乗った男を見た]
[困ったかおをしたまま、宿のあるじであるフーゴーを見るけれど。
そこには真剣な表情と、うでの銀細工がみえるだけ。
あまりに声はかけにくい]
リィちゃん、休ませましょぉ?
[緊迫した空気をこわさぬように、しずかにリッキーを呼び、空き部屋をたずねる]
アル先輩だと、またはじかれるかしら…?
[そんな懸念もあるが、じぶんで手をのばすのはためらわれた]
ギュンターの所に手紙を確認しに行ったのも、俺が結社に属するからだ。
……説明されたこと以外に記されたことが無いか確認しただけではあるんだがな。
尤も、向こうは俺がここに居ることは知らなかったようだが。
[先に聞かれた問いに答えるように言葉を紡ぐ。偽物では、と疑うウェンデルに視線を投げると]
銀メッキなんつー安モンと一緒にすんな。
全部純銀製だぜ。
気になるなら確かめりゃ良い。
[誰にも反応を示さないリディに、それでも歩けるかなどと声をかけていたが。
フーゴーの告白に、思わずそちらを見。
そこには露になった左腕の傷、それを囲うように絡みつく銀細工がゆらりと煌いているのが見えた。]
…だから、か。
[結社、という言葉に、フーゴーが最初から人狼の存在を肯定する言葉を吐いていた理由を理解して。]
特に何をした、という自覚がないのですが。
[ヘルムートの質問に一つ首を振って]
…――手荒ですが、眠って頂きましょうか。
[そして幼馴染からも休ませた方が良いという結論を貰えば、
つぃっとリディに近寄り、抗われる前に繰り出すのは手刀。
少女のか細い首筋に落ちるか。]
[そんな会話の中、宿屋の扉が勢い良く開く。そこに居たのは複数人の自衛団員達]
…何か用か。
[何をしに来たのかは予測がついていたが、そんな言葉が口を突いて出た。そして自衛団員は訊ねる。「処刑するものは決まったのか」と]
……そうそう決められるもんじゃねぇよ。
もう少し待っちゃくれねぇか。
人狼と判別する手段は無いわけじゃねぇんだ。
[どうにか猶予の延期が出来ないかと交渉する。けれど団員達は「猶予は一日だ」と頑なに譲らない。そして先頭に居る団員が宿屋に集まる者達を見回し言う。「ならば、こちらで決めて連れて行く」と]
おい、ちょっと待てよ。
おめぇらに判断する手段はあるのか?
その連れてった奴が人狼じゃなかったらどうするつもりだ!
[告げられた言葉に声を荒げながらフーゴーはカウンターを出て来る。けれど、彼らの行動は早かった。自衛団員達が取り囲んだのは、カウンターで茶を飲んで居たダーヴィッド。鎧姿で剣を帯びている彼の動きを拘束し、武装解除する]
おい、待てつってんだろうが!
[見かねて取り囲む一人の団員の肩を掴もうとするが、勢いよく払われる。フーゴーはたたらを踏んで後ろへとよろけてしまった。他で抵抗があっても団員達は全てを払いのけ、ダーヴィッドを連行して行く。「明日もまた確認に来る」と言う言葉を残し、彼らは扉を閉める大きな音を残し去って行った]
[そしてその後どうなったかは皆の想像に難くない。ダーヴィッドの抵抗する声、それを押さえようとする団員達の声。何かの鈍い音、誰かが倒れる音]
[その後に広がるのは───静寂]
[フーゴーの覚悟を決めたような声には視線のみを送り。
捲り上げられた腕のそれを見れば僅か頷いた]
…何よりの証拠だな。
[僅かに呟いて。
それは羨望の意味を含んだものだった*]
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