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研究生 エーリッヒ に 9人が投票した
ランプ屋 イレーネ に 2人が投票した
研究生 エーリッヒ は村人の手により処刑された……
次の日の朝、青年 アーベル が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、旅人 ハンス、少女 ベアトリーチェ、職人見習い ユリアン、歌姫 エルザ、貴族 ミハエル、シスター ナターリエ、教師 オトフリート、神父 クレメンス、ランプ屋 イレーネの9名。
―自室―
ベアトリーチェのことは止めてくれたのに。
昨日はあんなに強かったのに。どうして…
[凶器を振り上げる少女を止めてくれた、煌く銀の糸。
今日もきっと。きっと止めてくれる。
しかしその期待は、現実のものとはならなかった。
ここではないどこか、今ではないいつかを見る目でその光景を見て、アーベルもまた止めることをしなかった。
ユリアンは昂ぶった神経のまま眠ることもできず、自室のベッドに腰掛け呟き続ける]
おかしくなったエーリッヒさんのことは…
抵抗が過ぎたエルザさんのことは?
その人を守ろうとして、剣を突き出したミハエルのことは…?
[――しかし彼らをどうして止めてくれなかったのだと、
果たしてアーベルを責められる立場に自分はあるだろうか。
交錯する三つの鋼色達、やがてそれはエーリヒを貫く。
下がっていろとの声に頷き呆然と、白い羽毛が赤く血に染まるまでの間、ただずっとそれを見ていた。
全てが終ったあと、ナターリエは手当てを施し、
自分はイレーネ達と共にエルザやミハエルを部屋へと運んだのだ]
…俺だって。たった、それだけのことしかしてないんだ。
…最高の屋敷だと思ってた。
最初はみんなすごく、まともで普通の精神状態に見えたしさ。
でも思えば、ベアトリーチェだってエーリッヒさんだって。
みんな、ここに来て変な生首なんかを見て…
あの爺さんの薄気味悪い言葉を聞いて、死んだ事を知って…
[ユリアンは項垂れる顔を上げる]
きっとそれから…、おかしくなったんだ。
もう惜しいなんて言ってられない。脱出の糸口を探さなきゃ。
あの変な壁の穴…もう一度見に行ってみよう。
俺達はそこの不思議な力なんて宿っちゃいない、ただの巧妙なからくりか何かに……出たら危ないだなんて、誤魔化されてるだけかもしれないもの!
――自室(F)――
[見るのはやはり、ランプ作りをしていた頃の、あの沈黙の夢。
ゆっくりと目を開け、目覚める]
・・・・・・。
[夢に、催促をされているかのような。そんな印象だったが。
夢の最後の方には、何か、声が聞こえた気がした。
ベッドから身を起こして。
今日も選ぶのは、黒いワンピース。深い深い夜の色。死者を送る暗い色]
[自分に与えられた部屋を出たとほとんど同時に、走り行く足音を聞いた。
後ろ姿が一瞬見えて]
・・・ユリアン?
[なぜか不安になる。何を急いでいるんだろう]
[廊下をぺたぺた裸足で歩く。
白のスリップ一枚で。
半開きのままのドアの横。
青い姿のプレートは白く変わっている。
見上げた翠の瞳はゆっくり瞬いた。]
さいしょは ひとり
つぎから ふたり
――裏庭――
[部屋を出るとき、その背後でイレーネが不安そうに自分の名を呼んだ事にも気付かずに。
ユリアンは最初、それをボールだと思った。
踏み荒らされて乱れた草。
争った跡だと考え及ばず、そこに落ちた糸を見つけるより早く――
何の心の準備も無いままで、ボールの中にアーベルの顔を見た。
紅でもさされたかのような両頬の赤い手形。
何も映さない虚ろな瞳と、ぽっかりあいた頭の穴。
そこから零れ落ちる、本来よりもずっと量の減っている、何か]
――…え?
[離れた場所には、ほとんどの内臓を失った彼の胴がある筈だ。
だけども丸いそれが、何であるのかを理解するのに精一杯]
アーベル…さん?
まさか。
[ベアトリーチェに良く似た生首を見つけた時だってそうだった。
これは良くできた、アーベルではない何かだと鼻で笑おうとしているのに、こみ上げる吐き気がそれを許してくれない]
匂いまで再現するなんて、いたずらにしたって…はは
いたずらにしたって…あんまりだ。
[現実を受けとめかねて、声が震えているのが分かる]
だってこんなの…本物のわけない。
アーベルさんのわけない…
あの人は強い。
誰にも負けないよ…妙な化け物がいるとして、それにだって勝つ!
偽物だこんなの…ほら、こんなに軽い。
[かつてはこっそり心中で憧れ、兄と慕った者の頭部。
中身半分は失ったそれは本来感じるべき重さよりずっと軽かった。
ユリアンはつまらないものを持ち上げる時の手で、その髪を掴んで持ち上げる]
アーベルさんの頭であってたまるか!
自室→裏庭
[ユリアンの後ろを、後からついていく。
裏庭の奥。穴の開いた壁のすぐ傍まで来ると、クレメンスの一件を思い出し更に不安は募った。
声を、掛けようと、口を開き]
ユ・・・
[森の途切れたその場所に、朝の陽が差す。
明るい暖かな光が、血を、肉を、照らしている。
ちらばった銀糸が、美しく煌き]
あ・・・
──自室→廊下──
幾らたっても変わらぬものは
一体どこにあるのだろう?
[髪の毛をかきあげ、
ベアトリーチェの後ろに立った。
アーベルのプレートの名前は既に消えていた。]
…アーベル。
[頭痛を覚えた]
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