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ははっ。そこはそういうことにしといてくださいって。
そうやって納得したんですから。
[血塗れになることも厭わず背負ったのでなんだか酷いことになりつつも、階段から降り、一度ライヒアルトの遺体をみれば瞑目だけした]
―外―
ぁー…うぜ
エルザの好きな光景ってどんなとこだったっけかなー。
ついでに俺が来やすそうなとこ
[自衛団員の様子が慌しい上に、血塗れの様子に注目が集まる。それを鬱陶しそうにしながら、近くの倉庫からスコップをもって、周囲を軽く見て回る。]
エリ兄?ここでいいと思う?
[目をつけたのは針葉樹林がまだまばらいで生えている。日も月の光も遮らぬ空けた地。
雪景色の中で光を浴びた光景はなんとも皮肉めいていて内心では苦笑する]
[自衛団員の様子には敵意的な視線を思わず向けたり、
向こうもこちらに必要以上に近づきはしない。もっともこっちの行動を見逃すつもりもないようだったが。
同じくスコップを手にしながら、空けた場所に着くと聞かれた言葉に]
俺よりは、ユリアンの方がエルザちゃんについては詳しいと思うけどな。
ああ、ここなら綺麗な空がいっぱいに見られるな。
[ユリアンの言葉に頷いて、スコップを持つ手を直し]
悪くないチョイスだとは思う。
よし、じゃあここで決定
いや、エルザのことはそりゃ知ってるが、女の子のことにしついてはエリ兄のほうが知ってるかなーってね
[少し冗談めかしながらも、エルザをそっと横たえて、土を掘っていく。]
人一人いれるの掘るって大変だよなー…ところでエリ兄って人狼?
[雪をどかし、土を掘り堀りしつつ世間話風に聞くが、殺意だとかそういうのはまるで感じないだろう]
―自室―
ん……ぁ、れ?
[気を失ってからどれくらい経っただろう。
目を覚ませば、そこは自分に割り当てられた部屋のベッドの上で。
状況がわからず、幾度か瞬いた。
けれど、すぐそばについていてくれたイレーネに気が付けば、自分が気絶したからだ…と納得して。
やっぱり、夢じゃなかったんだなぁ…と。小さく吐息を零す。]
………おはよ、イレーネ。
ついててくれたんだね、ありがとう。
[ベッドの上に起き上がり、そう話しかける声は、いつもと大差ないだろうか。それとも、かすかに震えてるだろうか]
じゃあ、掘るか。
大事なのは個人の好みだとは思うが。
[頷いた後に、呟くような言葉を言いながら、
スコップを地面に埋める]
それだけ、命の重さがでかくて、人の一生は大変ってことだろう。
[掘り進めながら言葉を返し質問には]
ユリアンには俺が何に見える?
[質問に質問で返した]
―勝手口・外―
ふうん。俺の事を確かめた、ねぇ…。
ま、何だって余所モンが一番怪しいのはセオリーだからな。
おかげで俺は無実の民となったわけだ。
[ありがとよ、と短く続けてくわえた煙草を指に挟む。
人狼の他にも力に目覚めた者がいるらしいことは耳にしていた。
普段ならバカげていると一蹴するが、人狼がいるとわかっている今はそうは思わなかった]
だからって俺だけはいサヨウナラってわけにもいかねえんだろう?
で、他には。俺のほかには誰か確かめたのか?
あんたの様子から見りゃ、肝心要のは見つかってなさそうだが。
[問いながらとんとん、と煙草の尻を指で弾く。
はらりと灰が雪に斑をつけた]
─二階・ローザの部屋─
[何度目かの深呼吸の後。目覚めの声を聞いて、膝から顔を上げた]
…ローザさん。
ハインさんに、頼まれて。
何か、飲むもの持ってくる?
[礼にはハインリヒの名前を出して、こくりと頷く。いつも通りのように見えて、そうじゃないように感じ。飲み物が必要かと訊ね、首を傾げた]
そだな。
…ま、本当はエルザの家の近くだとかもう少し場所選びたかったが、あいつらに触れさせると思わず殺したくなりそうだしなー
[幾分いつもの調子でそんなこといいながらも命の重さという言葉には黙って頷いて]
ん?奴隷商人に間違われたやり手の商人?質問に質問で返すってずるい。
[求むのとは違う答えをいう...とてずるかろう。
ただしばらく、手を止めずに土を掘りながら、周囲を、自衛団員との距離とかを見てから]
ま、味方なんじゃね
[それでも言葉を届かせぬ用心のままに言った]
―自室―
ハインさんに…そっか。
[頼まれた、という言葉に少しだけうれしそうな表情を浮かべ。
すぐに先ほどみた光景を思い出して、表情が曇る]
んー…ホットで蜂蜜レモンでも飲みたい、かな。
一緒に広間に行こうか?
[すぐ隣の部屋は、まだ血の朱に染まっているのだろうか。
なんとなく、あまりゆっくりここに居たくもなくて、そう言って首をかしげる]
─外・勝手口─
まあ、俺の力を信用するなら、という前提での無実ですし。
自衛団の様子からして、それだけでは解放は無理でしょうね。
[短い礼に、浮かぶのは、苦笑。
続けられた問いには、ええ、と頷いた]
最初は……人狼を探すと言うか、本当に、そういう状況なのかを確かめる、という意味合いが強かったので。
一番、意識を向け易かったミーネを。
そして、お察しの通り、肝心要は見つかっていません、ね。
正直言って、当たりがつかない、というのが現状です。
[感情のフィルタも多少はあるだろうが、予測もつかないのが現状。
エルザが襲われた、その理由もわからぬため、推測が立てられなかった。
理由の一端に朱の聖花の存在があったとしても、それを知らぬ身には数える事も叶わなかった]
─二階・ローザの部屋─
え、でも。
[一緒に行くと言われ、大丈夫なのかと縹色を瞬く。理由を聞くと、それもそうかと思い直し、頷き返した]
立てる?
[膝を抱えていた状態から足を伸ばし、床につけ立ち上がる。ベッドに寄ると、ローザに手を差し伸べ訊ねた。支えにするには背が低く、頼りにならないかも知れないが]
家の近くか…、確かに難しそうだな。
[自衛団員の様子を見てからそう返して]
ひどい言われようだな。
[今はその言葉に怒ることも何もなく]
俺はずる賢く生きるように、子供時代に鍛えられているんだよ。
[そう返して、土を掘る手は同じく止まらず、
けれども、ユリアンにだけはかすかに動きが止まりかけたのが見えたかもしれない。
ユリアンにしか聞こえないであろう小さな声で]
味方…か……何か知ってるような風だな。
―二階:自室―
[己以外は誰もいない室内。
服を着替え、染みのついた衣類は火を点けた暖炉に放り込んだ。朱い炎の中に、暗さを帯びた赤は消えていく。
蘇芳色の双眸に その色彩を映していた少年は、寝台に腰を下ろして目を伏せた。
唇が動き、吐息が零れる]
―自室→1階広間―
うん、大丈夫。
ちょっと驚いただけ、だから。
[頷いて、イレーネの手を借りて立ち上がる。
特にふらついたりはしないが、子供特有の体温の高い手が心地よくて。
嫌がられなければ、手をつないだままで広間まで行こうとするだろうか。]
ぉお。やっぱりか。どういう育てかたかは知らないけどだろうなーって思ってたよ。
だから直球で聞いたしね
[特に悪びれもせずに言うと、同じように小声で返す]
知ってるといえば知ってる。知らないといえば知らない。かな。
範囲は教えないけどね。
さって…こんだけ掘れば大丈夫だろう
[人一人入る大きさの穴ができあがると、スコップを地面に突きたて、エルザを抱き上げ土に納める]
後どんだけこれをすることになるんだか………
[悲しいような受け入れているような嘆息を零し、土を被せていく]
次は…蒼かなぁ
[独り言のように呟いた言葉は届いたのかどうか]
―勝手口・外―
[解放はされないだろうとの言葉にはそりゃそうだ、と苦笑し、
最初にヘルミーネを確かめたと耳にすれば意外そうに見返した]
…へえ、そいつはどうも、驚いたね。
ま、反証の意味でなら一番近しいヤツを見るだろうな、俺でも。
[灰を落とした煙草を口にし、
肝心要は見つからず当たりもないとの言葉にわずかに眉を寄せた]
とはいえ、残ってんのはもうこの村の連中だけだ。
少しでも疑ってかからなきゃ、最悪の結果が待ってるだけだ。
[そいつはわかってるだろう?と言外に含め、視線をオトフリートから煙の先へ]
子供にまで人殺させている。
一刻も早く終わりにさせなければ…あいつが壊れちまう。
[ファルカーのことを暗に示唆し、苦々しげに]
─二階・ローザの部屋→一階・広間─
[立ち上がったローザを一度見上げ、歩き出そうとして。手を離さない様子に気付いた。けれどその方が良いのなら、と繋いだ手はそのままに、階段を下りて広間へと向かう]
ボク作って来るから。
ソファーで座ってて?
[広間についたならソファーへと促して。一人台所へ向かおうとする]
誰かにまともに育てられた記憶もないけどな。
いや、躾けられたりはしたか、商品としてな。
[返す言葉はさらりと、相手がユリアンだから思わず出た言葉かもしれない]
なんかこっちだけ余分なこと言わされたな。
[穴を掘り終えて、地面に突き立てたスコップに手をかけながら、
エルザの亡骸を納める様子を見ていた]
ユリアンは人狼を恨んでるのか?
[土を被せながらそう聞き、呟きが聞こえると]
花……か……
[思わずもれたのは小さな呟く声]
[僅か浮かびかけていた表情を消し、廊下へと出る。
階段の下は既に片付いており、一階に辿り着くと、広間に人の入っていく気配があった。
思考の素振りは束の間。
足を止めることもなく、広間に続く扉を開いた]
―→ 一階:広間―
―広間―
[自衛団員が後片付けをしたのだろうか、階段のあたりは彼女たちが降りてくる頃にはほとんど元通りで、そこでライヒアルトが…という事には気付かなかった。
広間に着いて、ソファーに促されると。
首をかしげて苦笑を零す]
んー…一人でじっとしてても落ち着かないから、あたしも一緒に行くよ。
昨夜焼いたパンとかクッキーとかあるから、出しておけば誰か食べるかもしれないし。
[とは言え、自分自身もあまり食欲がなくてすぐには食べられそうにないが]
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