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ベッティ、一体何が…
ブリジット、が?
[部屋の前で鉢合わせた彼女から幼馴染が犠牲になったことを聞けば、理解を拒否するかのように身体が強張り。
しばらく声も出せぬままでいたものの、掠れた声でどうして、と小さく呟いた。
その問いへの返答はあったか否か、どちらにせよブリジットの部屋へと向かい。
部屋に居たときよりも濃くなる臭いに眉をひそめ。
部屋の中にイレーネやゲルダの姿を見たものの、その奥の。
幼馴染の変わり果てた姿から流れ込む感情に、思わずその場にしゃがみこんだ。]
―ブリジットの部屋→―
[皆のペースに合わせるように部屋を出てから]
私は死体は直接見てないから、ショックは…、まだ少ないけどな。
[結局自分はその遺体の状況を見ることはなく、シーツをはいで改めて確認をしようともさすがには思わなかった。
ゲルダに抱きしめられて、身長の差からちょうどあやされる妹のような状態になっただろうか]
ありがとな、ゲルルン。
[そっと自分もゲルダの背を撫でて]
あいつが一番殺しても、死にそうになさそうなやつだったのにな……。
[ぽつりと、つぶやいて言葉は漏れ出た後]
何がしたいっていうんだ、人狼ってやつは。
うちらの中にいて、意識してやってるっていうなら、
今頃、そいつは、内心ほくそえんでるやがるってことなのか……。
―→宿屋―
[家を出たのは翌朝、陽の上った後。
少し大掛かりな荷物には衣服の類と共に、最低限の仕事道具が詰められていた。
宿屋に着く頃には、自衛団員にも新たな犠牲者が出たことは伝わっていたか。
敵意の混じる視線を受けながら、いつものように扉を叩き、女は宿の中へ]
……っ…あ…っ
[昨夜見たダーヴィッドと比べ伝わってくるソレが少ないのは、恐らく彼女が眠っている最中にその命が失われたからで。
それでも、白く光るその身体からは無理矢理に命を奪われた怒り、悔しさ、身体と心の痛み。そして、彼女の哀しみと優しさが流れ込んできた。]
ブリジ、ット…っ…
―詰所―
そんな風に謂われても……―――
[皆がブリジットの死を悼む中、詰所に向かったゼルギウスといえば、報告をするだに自衛団に胸倉を掴まれてゆさゆさとされていた。
「早く人狼をみつけて処刑しろっ」
そんなことを脈絡なく怒鳴りつけられ続け、大した抵抗もせず、されるがまま暫くすれば、流石に苦しくなって眉間に皺を寄せる。
助けを求めて紅を彷徨わせれば誰かが謂う。
「気味の悪い赤目だ。お前もクロエとか謂う娘と同じなんだろう?
その能力やらを使って見つければ佳いじゃないか」
ミハエルとの件を聴いていた者の言らしい。
紅がつっと細まる。
背後、その言葉を切欠に自衛団が昨夜の一件を話し始めた。
赤毛の男の処刑――クロエの様子―――……
交わされる会話の中で識る。]
離しっ……こほっ……―――
[いい加減苦しくなって、抵抗を始めた所で唇の端から紅が伝った。
流石にたじろんだ相手からの拘束が緩む。
昨夜、ダーヴィッドを無残に殺した連中とて、能力者かもしれぬ男を殺すのは躊躇われたか、血を吐く男を労る気持ちはあったか
―――人の心とはすっぱりと割り切れは出来ぬものということか。]
―――……何かを得るということは
何かを代償に払っているということ、だよ。
ごめんなさい、水を1杯もらえる?
[吐血に対して疑問の声がかけられれば、薄らと微笑んで謎かけのような言葉を告げ、水を求めた。
それは聞き入れられ、その水を使って持ち歩いていた薬を呑み下す。]
薬足らなくなるかもなぁ。
ものすごーく気は進まないけど、ライ君に痛みどめ頼もうかな。
[ぶつぶつと呟いて、呑み終えるとその場を後にしようとし]
私も出来る限りのことはするけれど
貴方達も自分達の平和を求めるならば
することはあるんじゃないかな?
[クテンと首を傾げて、そんな言葉を謂い置いた。
足はまっすぐに宿には向かわずに、薬を利かす間をあける為か、橋が崩れ落ちた所へと。]
─宿屋・ブリジットの部屋の前─
命に、順番…。
[ゲルダの言葉>>187を耳にして反芻するように呟く]
人狼にとって銀は毒のようなもの。
自ら触れる訳が無い、か。
それは本能的なものもあるかも知れないな。
知り合いだらけでも、「順番」が付けられたなら。
優先の低い者から襲われていくかもしれないのだな。
人狼とてこの状況では生きるのに必死だろうから。
[アーベル>>189の後半の呟きは聞こえたかは怪しいが、それに返したとも取れる言葉を紡いで。
ユリアンの言葉>>196は聞こえていたが、特に何も言わずに居た。
軽く、眉根が寄るのは隠せなかっただろうけれど]
べ、ってぃ…?
…ご、めん。ベッティこそ、大丈夫…?
[どれだけそうしていたのか、背を撫でられる感触と掛けられた声に幼馴染に気遣わせてしまったことに気付き。
その顔を見つめ、幼馴染の心を案じた。
部屋から出てきたイレーネ達もショックは大きいだろうと思いなんとか立ち上がって、一旦この場は男性達に任せようというベッティの言葉に同意した。]
―崩落現場→宿屋―
―――……私を絞めあげる暇があるなら、
復旧作業頑張ればいいのに。
[あまり進んでいないように見える現場に、眉根を寄せた。
胸に当てる手、その下の違和が消えたところで帰途についた。
あれやこれやの所為で、朝、宿を出てから随分と時間が経ってしまったか。]
流石に、お腹、へった……―――
[気がつけば2日間まともに食事を取っていない男は、吐血後ということもあってか、心なしかふらふらしながら食堂へ。]
[村を出た事は当然あるのだが遠くを旅した経験はない。
だから旅先で話を聞くといった事も無く]
お前さんの話を聞いてると
外での話は本より実があるのかもしれねぇな。
嗚呼、恩に着るぜ。
こんな状況じゃなきゃ他にも沢山聞きたい事はあるんだがな。
旅の土産話も、まだ聞いてねぇし。
[アーベル>>194は常の通りに見えたから
そんな言葉を返して苦笑まじりの吐息を零した]
ううん…それでも辛い時に居られなくてごめん
[其の時は深い眠りに落ちていたから。
不甲斐無さも抱えつつ幼馴染に背を撫ぜられると
娘の張り詰め居た身体から、力が抜けていく気がして。]
ン…そんな事ないよ
ブリジットは僕達と同じ女の子なのだよ
[死にそうにないのに、との声に半ば同意しつつも、
若しかしたら一番女の子らしかったのかもと想いを馳せて。]
……そういう考え方も、あるのだね
でも、そんな余裕ある状況でも――無いと想う。
[ぎゅ、と強く掻き抱いた後に、ゆるとベッティから腕を離す。]
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