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かわいい女の子?
しかも小さいと。
なるほどなるほど。
[にぃと史人のほうを見てからことさらに大げさに頷いて]
で、玲ちゃんの知ってる限りをボクに教えてもらっていいかな?
ああ、もちろんただでとは言わないよ。
なんてったって史人の未来の嫁さんとの馴れ初め話を聞けるかもしれないんだからね。
[そして話はさらに大事へ]
だって甘い物は幸せの象徴だよ。
こういうクリーム使ったのなんて、滅多に食べられないし。
[別に手段が無いわけでもないが。普段食べるのに和菓子が多いのは、綾野の家に入り浸っているからもあるだろうか]
あー、よけた。
[むっ、と呟くものの、流石に追撃は入れない。
琉璃がいなかったらどうだったかは分からないが]
うん?
嘘は言ってないよ?
[広げなくても広がるんじゃないかな、と思ったのは、琉璃以外の通行人も皆無じゃなかったからだろう]
あっはっは、デートなんてないないない。
[ぱったぱったと手を振るのだ。だってデートなんてないもん。]
おにーさん、聡っていうの?
おにーさんは、裕樹おにーさんっていうの?
わたしは、涼っていうんだ。よろしくー。
おねえさんは?
[おばさんなんていうわけない。]
[もう一人、死角になって見えなかった人にも軽く挨拶をする。
小さな少女からは違うと言われ。]
そっか。ごめんね、今着たばかりだからよく分からなくて。
[そう謝罪して、聡にはとてもいい、極上の笑顔で応えた。]
そう見えたからそう言ったまでよ、さ っ ち ゃ ん 。
私はご主人様から休暇をもらったから遊びに来たのよ。
[とさらりと嘯いた。もっとも向こうにも、その程度の嘘は見抜けるだろうが気にしない。]
ああ、そっか。未来のお嫁さん。
生徒に手を出しちゃダメだよ、先生?
[そこまで言うと、堪えきれずに吹き出して]
って、流石にそれは私も勘弁。
馬鹿兄の上に、超を幾つ付けなきゃならないか分からなくなっちゃうもの。
村にお婆さんがいるんですって。それで訪ねてきたみたい。
今まで見たこと無かったし、知らない子だけど。
[どこの子なのかな、と再び小首を傾げた]
[旅籠の中から出てきた人物に道を空け。
それとほぼ同時に部屋が取れた様子に瞬く]
ん…?君は、この旅籠の息子さん?
仕事が早いようで助かるが…今のは流石に早急すぎないか?
[実に真っ当なツッコみを入れて。
擦れ違うように、旅籠の中へと入ろうと。
女性には挨拶を返すのみに留めようかと思いつつ、吹き出す]
…っふふ。さっちゃん、か。案外に似合うな。
お前らな……。
[話をどんどん大きくしていく二人の様子に頭痛を感じて、ため息一つ]
そりゃ、ここじゃ和菓子が中心だろうし。
……どーせお前の事だから、綾野んとこに入り浸って和菓子三昧なんだろ?
[呆れたように言いつつ。最後の言葉には、はあ、とまたため息]
あ、わたしは違うのー!
[ハタゴの中の声に、大声で返す。]
おかーさんのおかーさんがいるから!
探してきまーす!
[としかし言った瞬間、中の人が見えた。うん。見えた。]
…っ、りきっちゃんだー!!
[ぶんぶん。大きく振ったらみえるよね!]
え。
[見てる、持ってる、と聞いて瞳を瞬かせる。よもや本当に読んでくれていて、しかも未だに持っていてくれて居る人が目の前に居るとは露ほども思っていなかったようだ]
本当に、読んでくれてたんだぁ。
ありがとう、ございます。
[至極嬉しげな笑みを浮かべると、深々と利吉に頭を下げて]
もちろん、読んでくれる人のために書くんですから。
サインも、喜んで。
[下げていた頭を上げるとその笑みは深まっていて。後半の言葉にはクスクスと笑いが漏れた]
地図読めないけど、おかーさんのおかーさん、さがしてきまーす!
りきっちゃんも、おにーさんたちも、おねーさんも、またあとでねー!
[荷物を掴んで、*いっきまーす!*]
ッと、もう一名様なー。
[新たに増えた女性も勝手にお客様に追加した後、入ろうとする4人に向き直り、]
いかにも。
当店は早くて安いをモットーに営業しておりますんで。
どーぞごゆっくり。
[へらりと軽薄な笑みと共に嘯き、扉を片手で押さえたまま道を開けた。
本当に安いかは謎である。]
え、どうして分かるの。
3年もいなかったのに。
[それは3年前も同じことをしていたからです]
だって、綾姉の所の方が楽しいもん。
榛姉や琉璃兄はお仕事も忙しそうにしてたりするし…。
へー。あなたもさっちゃんと知り合いみたいね。
[何となく、聞こえた会話からそう解釈。
流石に性別とかはまだ気にしてないというか、おぼろげに男だと思っているかもしれない。
だってきっと女性だと看破できたら、さっちゃんも隅に置けないねーくらいは言っていたに違いないからね。]
私は朧小百合。
休暇をもらったから方々をこれで走って廻ってたのよ。
[と押していた大型のバイクをぽんと叩いた。
よくわかってますねと涼に、にっこり。]
[旅籠の扉が開く音に視線を向けて。見慣れぬ顔ばかりであるのを認めると、軽く会釈をする]
…随分と、お客さんが多いね。
一気にこんなに来るのって、かなり珍しいような。
[「ね?」と旅籠の主人に同意を求めると、『こっちとしちゃありがたいがね』と言う言葉と共に肯定の頷きが返って来た]
[こらえきれず一緒に吹き出してから]
それは、教え子に手だしちゃったらまずいね。
おばあちゃんに?それで引率みたいな感じなのかな?
でも史人はいい先生してるみたいだね。
それで忙しくて彼女を作る暇もないと。
興味ないとかまだまだ枯れるには早いんじゃないかな?
残念だな。折角さっちゃんのデート現場を押さえたならば、棟梁に報告すべきだろうと思ったんだが。
…涼ちゃんね。分かった、覚えておくよ。
[おにーさんと呼ばれれば、訂正を入れる事もなくくすりと笑う。
すたすたと旅籠の中に入って、宿帳に記帳を]
あ、ふりがなは、しみずゆき。
手間掛けてすみません。
[書き漏らしの部分を主人に告げて、適当な椅子に腰掛ける]
おや、りっチャンのお知り合い?
[少女の様子に首を傾げながらも、去るのを見送った。]
親父、一名様キャンセル。
[中に伝えるのは忘れない。]
お前、昔っからそうだったもんなー?
[くく、と笑う。
仕事が忙しい、との言葉には、ああ、と短く声をあげ]
ま、そりゃ仕方ねぇだろ。
[苦笑する。里にいない自分には、その辺りで何かいう事もできずに]
教え子に手ぇだすとか、ないっつーの。
引率って言うか、たまたま会って、連れてきただけなんだがな。
[琉璃の言葉には、さらりと返して]
……っとー。
立ち話もなんだし、家、いかね?
クーラーボックスの中のドライアイスにも限度があるしよ。
[その後に続いた言葉、それへの答えを誤魔化すように、*二人にこんな提案を*]
しみず、ゆき?
[聞こえてきた名前を反芻する。聞き覚えのある名前]
おじさん、ちょっと宿帳見せて。
[旅籠の主人に頼み記入された宿帳を見せてもらう]
清水、裕樹…。
…もしかして?
[瞳を瞬かせながら、視線が裕樹へと向いた]
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