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[ビンの破片の片付けを手伝っていると、掛けられる声
顔を上げると、そこにはアーベル]
あ、昨夜ぶり
あ、ちなみにこの子はローザ。私の友達なんだ
というか、そっちこそどうしたの?
[手巻きタバコを口元に戻すと、ジーンズのポケットへ右手を捻じ込み]
[ゆったりとした足取りで大通りを進む]
[けれど途中で路地へと入り、薄暗い道を進み始めた]
─大通り→裏通り─
[襲い来るチンピラは足だけで沈め(勿論気絶止まり)]
[絡まれるのを楽しむかのように歩を進める]
[あのまま大通りを行けば辿り着くのは広場]
[先程まで詰所で顔を突き合わせた連中にもまた会いそうだからと言うのが道を逸れた理由]
[彼なりの気遣いだったのかも知れないが、気晴らしに道を逸れたとも言えたりする]
やっぱろくな情報は入らねぇか。
この辺の連中なら目撃者が居ても良いかと思ったんだが。
[チンピラを締め上げながら移動するも、有力な情報は手に入らなかった]
[言われた言葉には得意そうに指を立てて]
そーう!大変だけど楽しいの!
香水作りだって前は親が言うからやってたのに、
最近じゃどれでどうがどーなるのかとか
考えるのが楽しくなってきちゃっててねぇー
[言いながら片付け片付け]
おおー!
興味あるなら好きなの持ってっちゃって良いの?
といっても1つね!1つ!
[なんて喋っていたら、また誰かが話しかけてきたようだ。]
[片付けの手をいったん止めて、さっきぶつかった子をもう一度眺めた。]
すっごい顔広いんだ、多分!
[なんて勝手に決めつける。と、振り返った姿と、あとその後の自己紹介に頷く]
うん!私もカヤの友達の仲間入り!
…カヤ?
…カヤ…ちゃん??
[男の子の名前っぽく無い気がして、もう一回まじまじとカヤを見て。…ぽんと手を叩く。]
カヤは、ちゃんだね!カヤちゃんだ!ごめんね!!
大人になったら子供扱いされないのが寂しくなるわ?
[驚くベティに、大きく一度、頷いた]
昔は街の楽団にいたから。
……知らなかった?
……ぶつかりでもしたのかよ?
[カヤの物言いから、何となく予測して、こんな事を問いつつ]
よ、昨夜ぶり。
[ゲルダに向ける言葉も軽く。
それから、ローザ、と呼ばれた少女に向き直る]
んー、ゲルダの知り合いか。
俺は、アーベル、こいつはハルフェ。
[よろしく、と軽い口調で名乗り]
いや、別に?
これから、練習所に行くとこ。
[どうしたの、という問いには、けらり、と笑ってこう返した]
[エルザから大変ですねといわれると、少し考え込むように首をひねり]
んー。
大変っちゃあ大変だけど、毎日、同じことの繰り返しじゃねえってことは楽しいもんだよ。
色々なところにも行けっしな。
[父のことを言われると、少しだけ意外そうな顔で]
ん?
いや、尊敬はしてんだぜ?
何しろ練習でも、親父からまだ一本も取ったことねえし。ただ、自他共に認める変人なだけさ。
それでもまあ、英雄ってのは言いすぎだとは思うけどな。ははっ。
ええ。結構前からいらしてて。
孤児院でも時々上演して頂いてます。
[笑みを浮かべて答えた。
人形師自身の都合についてとなれば、その笑みもやや薄くなったが]
そうですね。…でも、緊急の事態ですし。
ぼくからも話を通しておきましょう。
[実際、それ程余裕があるのかは分からないが]
[父親の話でショックを受けたらしいレナーテに笑って、エルザの言葉に頷いた]
あはは、ごめんなさい。
でも豪胆でどこか憎めなくって、やる時はやるってプラスのイメージだよー。
運動は……木登りとかかけっことか、結構やってるけど。院の子たちともっと遊ぼっかなー、うん。
[ゲルダに「私の友達なんだ」と紹介されれば、友達って認定されたーと、喜びのために頬がにやける。]
よし!多分これで最後なの。
籠はあとでざーって水で流せば完璧だわ!
その後乾かしたらもっと完璧なの!
ご協力ありがとう!
[ざらざらーと空き瓶にガラスの破片を流してから、ゲルダとカヤにお礼を言う。]
おお、カッコいいなぁ。
[そしてこちらを見た青年にそう洩らしてからお辞儀]
アーベルとー…ハルフェ!覚えた。覚えたと思う!
鳥だー!くえー![両手を広げて鳥のポーズ]
あのね、香水売ってるの、気が向いたらよろしくね〜。
[何もなかったかの様に姿勢を正して手を振ってみせる]
……そんなものなんですか。エルさんも、寂しくなります?
[不思議そうに問いかけ]
え、街の楽団って、師匠が?
そんな話、初耳ですよー。でもどうして辞めちゃったんだろ……。
[色々なことを話しつつ移動していると、程なく露店が見えてきて、レナーテがその品揃えを見つめた]
……テンプラ?
また、随分と珍しいもん売ってんな。
[昔旅した国の一つに、そういうのをメインにすえた店があったような気がする]
『へっへー。
ウチの自慢の一品でさあ。
さて、何をお買い上げいただけます?』
全部。
『……は?』
[一瞬の躊躇も無く答える姿に、店主は一瞬言葉を失った]
だから、全種類くれ。
一つ一つなんてまどろっこしいしな。
『へ……へい!』
[そう言うと、彼女の前に積み上げられるのは、もうこれでもかというほど色々な種類の天ぷらであり、その数およそ50種類を超える]
ん? あー、カヤでいいぜ、ちゃんとかつけられると
こう、背中がもにゃもにゃする。
[ローザの言葉ににっかりと笑い
あやまられるのには、手をぱたぱたと振った。]
いや、気にしねぇで?
っつかなんかでっけぇの割ったのに貰ったりできねぇって!
[言いながらも、目はカットの多いキラキラとした硝子瓶に
チラチラとたまに向けられて。
聞こえたアーベルの言葉に、半眼を向けて]
練習所?メシでも食いにかぁ?
[にんまりと笑ってみた。]
あれ、もしかしてローザはカヤちゃんのこと男の子だと思っていたの?
やだなー、こんな可愛い子が男のわけないじゃないか
[そう言ってばしばしとローザを叩こうとする]
覚えたと思うー、て何、覚えたと思うー、て。
[ローザの言葉に思わず突っ込みを入れつつ。
鳥のポーズに、肩の隼はこきゅ、と首を傾げた後、答えるように翼を広げたり]
へぇ、香水。
……っても、俺には用ないしなぁ。
[姿勢を正しての言葉には、がじ、と蒼の髪を掻きつつこう返した]
楽しめているのなら、良いことです。
[意外そうなレナーテの、尊敬との言葉を聞き少し安堵した]
自他ともに、ですか……面白い方なんですね。
それに、とてもお強いみたい。
レナーテさんに勝てないなんて――
[言葉を続けるより前に、露店に辿り着いたレナーテが買い求めた品に目を瞠り]
……、それは育ちもするはず。
[ぽつんと呟いた]
―広場・露店側―
おっと、探す必要は省けたか。
[こちらにやってくる集団を見つける]
俺の方が先になるとは、何かあったのかな。
[エルザの姿に一瞬躊躇うも]
[ベッティに声を掛けた]
[そして、アーベルの言葉にはにこりと笑顔を向け]
あー、そうなんだ
本番に出るからには、ちゃんと練習しないと駄目だよ
[そう言って釘を刺しておく]
[出来上がった山菜の天ぷらを一つ加えながら、ベッティの言葉を聞くと]
そうか。プラスのイメージか。ならいいや。
[あっさりと立ち直った]
ああ。遊びでも体を動かしてると少しは違うしな。
ランニングとかも、20kmぐらいは走れるようになると、ちょっとは違うと思うぜ。
[そういう短い言葉の中ですでに、天ぷら5つ目を口に入れる]
[ライヒアルトから告げられる言葉に、数度頷く。
笑みの薄らぐ様子には気づいて、エリザベートの表情も翳りを帯びるが]
ええ、お願いします。
いきなり頼み込むよりは、どなたかの仲介があったほうが宜しいかと。
相手方の都合がつけば、こちらの時間はこじ開けますし。
[丁寧な口調とは裏腹に、力強く言う。]
[ふと前を見れば、剣士は既に露店の一つを覗いている。
初めは何気なく見ていたのだが]
え。
…あの。
……大丈夫、ですか?
[積まれても積まれても一向に終わる気配の無い天麩羅なるものの山。
彼自身が小食なことを差し引いても流石に心配になって、遠慮がちに問いを投げた]
─広場・大通り側─
[カヤから向けられた半眼に、にや、と笑う。
図星だったか、と言いたげなのはきっと見ればわかるはず]
ばっか、練習所にメシ食いに行くかってーの。
今度の祭りは、俺も『本番』出るから、練習いかにゃならねーの!
[さらりと言って。
ゲルダからの釘刺しには、はいはい、と軽く返した]
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