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流石、魔術師さんから頂いたチケットは凄いですね。
折角なんだから、おじいさまも…いらっしゃれば良かったのに。
[嫌がられたのなら仕方ないですよね、と僅かに眉を下げる。
理由は自分とは異なるのだろうけれど、
あぁ、自分も断れば良かっただろうかと、頭の隅で考えながら]
お兄さんが、もう一枚招待券もってたから。
サーカス、入れるよ。
[小さく頷く様子に、ふわりと青を揺らしながら
よかったね、と少女へ笑みを向けて]
[ラッセルの冗談めいた言葉には、どうもね、と軽く返しておいて]
どういたしまして?
[熊から返る言葉に笑いつつ、少女の手にしっかりと赤い風船を握らせる]
……俺じゃなくて、姉貴の子供……ひ孫が誘ったら、絶対飛びついたと思うんだがね。
[誘いを断った時の祖父の様子を思い返しつつ、ニーナにはこう言って]
さて、それじゃ、行くとしますか。
[子どもたちに渡される風船。
娘は、その風船をじいっと見ながめて。
女はそんな娘を見ると、くすりと笑って男に話しかける]
ブラン...さん?
わたくしにもひとつ、いただけないかしら。
そう、何色がいいかしら...ええ、わかったわ。
黄色いのが、ほしいわ。
[エレノアに声をかけられると、傍らの少女を見て微笑む]
はい、レイディ、黄色の風船ですね。お嬢さんに良くお似合いの色だ。
[黄色い風船を差し出して]
サーカスは初めてですか?よろしければご案内しましょうか?
あれ。ひ孫さんが相手だと、お爺さまも楽しめるのでしょうか。
…でもそれだと、サーカスを楽しむと言うよりは
ひ孫さんを見て楽しむ風ですね。
[ハーヴェイの言葉に、一度緩く瞬いて。
ひ孫と戯れる、老人の様子が用意に思い浮かんだのか
続く言葉にくすくすと声を漏らす。
少女が頷いたのを見て取れば、軽く手を差し出して]
じゃあ、せっかく来れたんだし、
目一杯楽しんじゃおう?
どうもありがとう、ブランさん。
元気の出る黄色だわね?
[声をかけられれば、少女は嬉しそうに会釈して。
母の受け取った風船をつつくような仕草を見せる。
続けられた言葉には、こくこくと何度もうなづいた]
よかったわね。シャーロット。
[それを聞けば、にっこりと娘に笑いかけて。
ブラン氏は、営業の人のようであるから、
わざわざ名乗りはしない]
こんにちは、コーネリアスさん。
本当に見事ですね。
[広場の様子に目を細めて挨拶を返し、風船を渡されるニーナとレベッカをにこにこと見守る。
掛けられて声に振り向けば、初めて見る茶色の髪の青年が手を、肩の黒猫がしっぽを揺らしていた。
その後ろの見覚えのある人達に、おやといった表情を浮かべ]
どうも、初めまして。私は診療所でお世話になっている巡廻医師のヴィンセント=ウィスラーと申します
リックくん、エレノアさん、シャーロットさんもこんにちは。
それと…くまさんと優しいお嬢さんも。
[一緒に来たらしいリックとエレノア、ヘンリエッタにも挨拶し、皆の話に耳を傾ける。
会話に出てくる茶の青年と赤の少女の名を、そっと頭に入れながら]
[赤の風船をしっかり手にすると、
黄の風船を求める婦人の声。
ちらりと一瞬走らせた視線は、
差し出される手に、すぐに戻されて。]
……うん、
[けれど手は塞がっているものだから、
繋げはしなくて、
それからなんとなく後ろを気にして。]
[ヴィンセント、レベッカに声をかけられれば、
母子ともに会釈をして。娘のほうのそれは、
レベッカには見えなかったようだけれども]
こんにちは、先生に、レベッカさん。
レベッカさん、このあいだ取り寄せていただいた、
薔薇の形の小物入れ、娘がとっても気に入っているわ。
どうもありがとう。またよろしくお願いしますね。
[母のほうはそうつなげて。娘のほうは、彼女が「見えない」とわかっていても、ぺこりとお辞儀をしたようだった]
じいちゃん曰く、俺は撫でるにはでかすぎるんだそうな。
……結局は、ひ孫と遊びたいんだろうが、姉貴は姉貴で、親父の面倒見で手一杯だからね。
[だから、俺がこっちに来てるんだけど、と、軽い口調で言いつつ。
リックの言葉には、にっこり、と笑って見せる]
だから、それは俺じゃなくてじいちゃんだと。
というか、骨董品に足、ってどういう発想してますか、君は。
[にこにこと笑いつつ、手が届いたなら、それは少年の頭の上に置かれるだろうか]
[皆の話に頷いていたが、コーネリアスの誘いに門の内側へと足を踏み出す。その表情は少々子供めいた期待に満ちていただろうか]
夢の世界…それは楽しみですね。
さて、何から見に行きましょうか?
[空色や赤、黄色などの風船を手にした皆を、にこやかに眺めつつ歩を進める]
あら、本当ですか?
それは良かった、私も嬉しいわ。
[エレノアの方を向き、本当に嬉しそうに笑いかけた。
見えないし聞こえない、それでも彼女には見えている事はある程度理解していたから---]
[小さな応えは返ってくるものの、きょとん、と瞬いて。
しかし、両手が埋まっていることに気付けば、
あぁ、と小さく笑んで手を引っ込めた。
その代わり、ぽふりと小さくその頭をなでようと]
みんなで、行こっか?
[後ろを気にする様子に、緩く問うて]
[頷く少女の姿は、本当に見えたのだろうか?エレノアの礼の言葉に、いいえ、と軽く頭を下げる]
では、皆様、ご案内致しましょう。
まずは、美しい回転木馬。
実を申しますと、当サーカスの馬達は、暴れ馬ですので、逃げ出さないように、しっかりとポールを握って御乗り下さい。
[淀み無い口調で、サーカスの施設を案内し始める]
夢の世界……か。
しかし、楽しそうですね……。
[ヴィンセント、と名乗った医師の様子に、思わずこんな呟きをもらし。
それから、改めて自分の名を告げて。
もし、医師が骨董品店のドアにかけられたプレートを見ていたなら、そこに刻まれた姓と同じであることに気づいたかも知れない]
別に、自慢なんぞしてませんが?
[むっとするリックには、あくまでにこやかに笑いつつ、ぽむぽむ、と頭を撫でるように叩いて]
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