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それじゃ、よろしくお願いしま……
[適材適所。にっこり笑ってそう答えた所で]
わっ?
[視界の片隅で一気に崩れてゆく力に気が付いた。
慌ててその傍へと近寄って]
……あなたも十分無茶してるー。
急いだ方がいいけれど、今はまだ無茶しちゃだめだと思うの。
[ティルのことをそう評していたのを思い出して。
そんなことを言いながら、彼の頭をそっと撫でた]
昼に、遺跡入り口で警護を。
仕事で寄った時に会った。
[無表情で、言葉を紡ぐ。
そして小さく歌うように付け足した。]
命が消える時は、焔が消えるよう。
そしてその焔をつかみとろうと必死になる。
[イレーネの答えを聞いて、考え込み。]
いずれにせよ、じっちゃんの消息は確かめなきゃいかん。
必ず、何か手掛かりがあるはずだ。
[それでも決意は揺らがない。
*探偵としての意地だろうか。*]
―鍵の書が消えた夜・街の通り―
そうか。
[Kirschbaumから逃げ出し、ようやくミハエルの所為では無い、と言ったアマンダの言葉へ答えた。夜風は冷たい]
兎も角、済まなかった。だが私へ向けて飛ぶな。私は止まり木では無いのだ。
[送る、と言いながら先へ先へと歩いて行く。]
その、小動物は…あなたととても関わりが深いそうだな。ブリジットが言っていた。
[興味を持ったのか、短くそう*言った。*]
[もちろん彼女では彼を運んだりはできるはずもなく。
困って顔を上げたらハーヴェイと目が合った]
……よろしくおねがいします。
[頼んでしまっていいのだろうかとは思いつつも。
でもきっとそれが一番いいとも思った]
うん、おやすみなさい。
[イレーネたちの会話を耳に入れながら。
静かに階段を上って部屋へと戻って*いった*]
[無言でハインリヒに少し首を傾げた。]
…そう。
なら、北の遺跡、入って東側に警備団の詰め所が。
私は、そこで会った。
[淡々と言い、また目をコーヒーに落とした。]
[殆どの人がいなくなった店内で、そっと目を瞑る。
少し、背中がかゆくなった。
ふと窓の外を見ると、一瞬強い風が吹いて桜の花びらがまるで雪のように舞っていた。
思わずそっと手を伸ばして窓ガラスにつき、その演舞を眺めていた。
ひらり、くるり、ふわり。
そこに生命は感じないが、心地悪いものではなかった。]
…寝る。
[カタンと音を立てて立ち上がると、階段を上がって自室に入り、相変わらず鍵もかけずにベッドに*倒れこんだ*]
−鍵の書が消えた夜・街の通り−
[アマンダは、ミハエルの後に付いて歩く。
その足取りがゆっくりなのは、疲れているせいか、いつも通りか]
ん、そうだね。ゴメン。
ほら、千花も。急に飛ぶから、ね?
「チ…チチッ」
[アマンダは、千花の鳴き声が微妙に不満げなのも気にしない。
ついでに、開いていくその距離にも]
参ったなぁ…。
[燃え尽きた薬煙草を焼き消して、小さく嘆息。
封印の確認の方法と、万が一破られた時の再封の方法は教わったし、
その為の道具も持たされてはいるわけだが…。
実際、奪われたのははじめてだし、よりによって最大級のをやられるとは。]
…ま、なんとかせにゃ…。
[うだうだ考えてもしょうがない…と、
窓を閉めて、*寝台に横になる。*]
−翌日/中央部・教会−
[きらめくお日さまの光を浴びながら、ベアトリーチェはいつものようにお祈りをすませると、顔をあげました。昨日の『鍵の書』のことと、エーリヒから聞いた話を思い出しながら、ひとりごとのように云います。
そのそばにはもしかすると、あの黒猫が居たのかもしれませんが、気が附くことはありませんでした。]
ほんとうの世界は、どんなふうなのだろう。
神さまはどうして世界をお創りになったのだろう。
[誰かが聞いていたのかもしれませんが、応える声はありませんでした。]
[問いかけられた言葉に、目を丸くする。
けれど直に「私に依る」と言っていたのはそういう意味かと納得し]
そう…ブリジが。あの子なら…仕方ないか。
「ジッ! アンアンッ」
[夜空を仰いで、どう言ったものかと悩むと、千花が鋭く抗議の声を上げた。小動物呼ばわりが気に入らなかったらしい。
アマンダは宥めるように首輪を白い指先で撫でながら、言葉を選ぶ]
この子は、千花(ミルフィオリ)、小動物じゃ、ないよ?
千花は、私の…大切な存在(もの)。大切な相方。
分かたれてしまった、私の…
[「…欠片」という言の葉は、開いた距離と夜風にかき消される。
それとも。
未だ冷たい夜風は彼の味方で、その耳へと届けただろうか?]
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