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んン。
まァ、イイけどさ。
[呼び名以外は変わらずぎこちない態度に、僅かに苦笑を混じらせる。]
あァ、例の。
・・・そっか、良かった。
[3年前の事故は知っていたが。
そう答える時には、元通り軽い調子に映るだろうか。]
お使いかァ、偉いな。
んン・・・おねーサンにッてより、家にかな。
お祝い持ってけって、親父がさ。
[包みを掲げて見せた。]
案外小百合はパワフル……?人は見かけによらないな。
[楽しげに二人の様子を見遣って。
口許だけを動かして「なるほど、女難か」と]
桜は折ると病気が入りやすいからね。
折るなら、咲く咲かないにしろ、適切な処理をした方が良いだろうな。折った後のための接着剤のようなものがあるはずだから…。
そもそも、村に許可を申請するのが先だろうけどね。
飼いならすね…。どうなんだろう。
コレは飼いならせるというか……
[囁くように言いかけて口を一度閉じ。緩く首を振り、目を閉じた。]
ううん、止めとこ。あまり話す事じゃないわね。
そうね、適材適所だわ。
利吉の自由は、きっと私にとっては不自由なのよ。だから、今の私で私は満足。
[再び目を開けて、あでやかに微笑んだ。]
[どうしても距離を測りかねる。このままではいけないと思わなくも無いのだけれど]
うん、最近また笑ってくれるようになった。
良かったと、思う。
[追憶に気を取られ、僅か距離も関係なくなる。
だが元の調子に戻られれば、やはりどこかぎこちない笑みで]
これくらいしか、できませんから。
儀式関係のお仕事は私じゃ手伝えませんし。
[年齢的にも。別の理由でも]
あ、お祝い。
それなら綾姉を呼んできます。
直接渡せた方がいいですよね?
[追い抜かすような形で櫻木家の玄関へと。
勝手知ったる何とやら。パタパタと奥へ入ってゆく。
暫くすれば支度中の綾野と一緒に戻ってくる*だろう*]
…眼?咽喉と、骨格は納得も出来るが。
[利吉の言葉には、興味を惹かれたように視線を向ける]
小さな悪戯だから、本気でやるつもりはそうないけれど…。
っと。そういえば、俺…榛名先生に、性別伝えたことありましたか?驚かせたなら、すみません。
[そちらにのみ、頭を下げる]
初版にサイン…!?それは確かに羨ましいが…!
だが、俺は、先生から何通もの手紙を頂いている…!!
[自慢するような利吉に、(無い)胸を張り返した]
[利吉の指摘が合っていることには瞳を瞬かせるばかり。
新作について視線が向くと]
新作は、まだ書いてる最中なんだ。
…それにしても、女の子だったんだぁ…。
それじゃあ、裕樹、ちゃん?
[果たして裕樹にとって呼び方はどっちがマシなのだろうか。
女性─小百合の自己紹介を聞くと]
小百合ちゃん、だね。
女中さんなんだ。
私、本名のままで小説書いてるの。
知ってる人は知ってる、ってくらいだけど、ね。
利吉さんと、裕樹ちゃんは読んでくれてるんだって。
無駄に強いと、食器とか割っちゃうからね。
[利吉の言葉に、ちょっと得意げ。
昔は燦々たるものだったと言ったようなものだが、気づいてない。]
だから、ほんとに持っていかないってば。
[信用されてないのでちょっとむくれた。]
涼って、さっき居たあの小さな子よね?
なによ、それー。別に悪い遊び教える訳じゃないんだから安心なさいな。
仲良し未来で何も文句ないじゃないの?
[利吉の言葉など聞いてない。
むしろ聞いているけど聞く耳持ってない。]
性別は、聞いてなかった、ね。
驚いたけど、裕樹ちゃんには、変わりないから。
[既にちゃん付け。
謝る様子にはふるりと横に首を振り、微笑を向けた。
利吉と裕樹の自慢合戦に関しては少し恥ずかしそうにしながらも、クスクスと笑って見ている]
楽しんでいるかいないかと言われれば。
確実に、楽しんでました、今の今まで。
[向けられた視線に謝罪はせず、ただ悪戯な笑みを返す。
新作の話が出れば、眼を輝かせるも、直後に苦笑]
その…ちゃんづけは、勘弁願えますか?
呼ばれなれなくて、こう…下手すると気付かないかもしれないので。
[ぽり、と、小さく頬を掻く]
・・・そっか。
[一瞬だけ戻ったかと思われた態度は、また直ぐに元通り。]
いやいや、ソレでも大したモンさ。
お、悪いねェ。よろしくー。
[駆けて行く背中にひらと手を振り、それが見えなくなればへなりと眉を下げた。
笑み自体はあくまで変わらなかったが。]
へぇ…伊達に探偵やってないのねぇ。
[利吉の指摘については感心した。
榛名から声をかけられれ小百合ちゃんと呼ばれれば、あははと笑って。]
呼びつけでいいよ。ちゃん、って言う歳でもないから。
こっちは…ええと年上の人、でいいのかな。
だったら榛名…さん、かしら。
[何となく落ち着いた雰囲気がそう思わせた。]
ええ、毎日大婆様にこき使われてるわ。
へー、巫女の伝説…だっけ?そういえばさっきも誰か言ってたよね。
私は、大婆から薦められたものしか読まなくなっちゃって。
面白い?
[とファン二人に首を傾げて尋ねてみる。]
ん。
[ふと眉を寄せ、額に手を当てる。
来た時と同じように辺りに視線を動かした。]
・・・旅疲れ、かねェ。
今日は早く休むか。
[何の姿も視認できず独り言ちたところで、表に出て来る2人の姿。
かれはまた、あの軽薄な笑みを浮かべて*見せた。*]
[裕樹が頬を掻く様子に気付けば]
あ、ごめんね。
それじゃあ、今まで通り、裕樹君、の方が、良いかな。
…私も、こっちの方が、呼びやすいや。
[手紙で呼び慣れた相手の名前。最終的に君に落ち着く。
小百合の返答には]
うんと、私は、27歳。
呼び方は、好きにして良いよ。
呼び捨ては、特定の人しかしてないから、逆にちょっと違和感、あるんだ。
ちゃんがダメなら、小百合さん?
[あくまで敬称は抜けられないらしい]
毎日、大変なんだね。
正しくは、『紅き巫女の伝説』。
この集落に伝わる話を、題材にしたものなの。
…一般人の俺には、少し難易度が高いな。
[利吉の言葉に苦笑を零す。
手紙に興味がないと聞くと、表情にわずか不満の色を浮かべた]
…ん?榛名先生の本は…面白い、と言うか。
引き込まれる感じがするな。…俺には、だけど。
本でも手紙でも、好きな人が価値を認めればいいもんだ。
それ以上でもそれ以下でもない。
俺はたまたま、本に偏ってはいるが、他のものに価値があると思えるなら、それはダイヤモンドにも勝る価値だろう。
ただ、自分の好きなもんが好きといえればそれでいいことだな。
それで後は、その好きなもんが重なっている奴がいたら、それにこしたことはないだけさ。
[一個上だねーと、榛名の年齢を聞いて納得しながら。]
そう?なら…うーん、「さん」はちょっと、私がなぁ。
うん、なら「ちゃん」の方がいいな。やっぱりそっちでお願い。
[微笑んだ。]
うんまぁ、それなりにね。
『紅き巫女の伝説』か…。
あ、ひょっとして、さっきの桜関係してたり?
あの桜も昔からあるんだよね、多分。
[そう思うと、本に興味が湧いた。]
ありがとうございます。
[君付けに戻った榛名に、律儀に頭を下げる]
呼び慣れないみたいだから、微妙かもしれませんが、俺も「ゆき」で構いませんからね?
気が向いたら、そう呼んで下さい。
そうしたら、俺も先生って呼ぶの止めますから。
[にこりと笑って席を立ち、旅籠の主人から割り当てられた部屋の鍵を受け取る]
ひっどー。さっちゃんに食べられても知らないんだから。
[まぁまず無いだろうが、言ってみた。]
ま、いっけど。…ところであんまり考え込んでると額の皺が取れないわよ?
[いつの間にか利吉の額によっていた皺を軽く押さえようとして>>268何か聞こえたので、逆に跡が残るように引っ張ってやった。ちょっと痛めに。
押さえつけながら、祐樹の声に振り返り。]
引きこまれるかぁ…。
うーん、ちょっと読んでみたいなぁ。
誰か持ってたら貸して欲しいなぁ。
[そう言って。誰かから(誰も持ってなければ旅籠に置いてあったものを)一冊借りて。
借りた部屋で一晩かけて*読み耽った。*]
それじゃあ、小百合ちゃんで。
[歳が近いと言うのもあってか、どこか嬉しげに微笑み返す]
桜は、関係してるよ。
あの桜こそ、巫女が護っていたものだから。
小説だから、多少想像は混ざってるけど、ね。
良かったら、本持って来ようか?
家に何冊か、あるから。
[興味を示す小百合にそう申し出る。
部屋に向かうのか、鍵を受け取った裕樹に視線を向けて]
うん、慣れてきたら、そう呼ぶようにするね。
しばらくは、このままになりそうだけど。
[利吉の言葉に、口の端を上げる]
読書家だけあって、案外…ロマンチストだな。
やっぱり、人は見かけによらない、と。
[悪戯な笑みを浮かべ、指に引っ掛けた鍵をくるりと回す]
すみませんが、俺はこの辺りでおいとまします。
ちょっと疲れで眠いんで…。
[ひらり、と手を*振った*]
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