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[光か、というユリアンの呟きに、我知らず少女は頷く]
ええ、闇に奔る光、闇を裂く光…闇から生まれ、彼方へと旅立つ光…
[夢見るように呟いた]
[安堵の声に己の動揺を悟り、小さく苦笑を零す]
ああ、それで…
[指が辿る線を見遣り、呟く。
驚きと感嘆は未だ自身の中の大半を満たし。
言葉は相変わらず上手く出てこなかった]
[奔放なフィリーネの息子と言う立場は色々大変なんだろうな]
[等と考えつつ、ミハエルの礼に緩く首を横にふり]
説得したのはミハエル自身だ。
けど、自分で選択できて良かったな。
[と、笑むメイドに会釈を返しながら]
ん、ああ……。
[イレーネの問いに、僅か、笑んで]
何となく……かな。
光……俺にとっての、光、とか……そういうもの、カタチにできねぇかな……って。
[それが何か、わってねぇけど、と苦笑しつつ。
それから、ミリィの夢見るような呟きに、瞬き一つ]
闇から生まれ、彼方へ……ね。
[呟かれた言葉の一部を、小さく繰り返し]
[ミリィの言葉に一つ、目を瞬かせ…
想像力が豊かなのだろうか?
言葉を小さく復唱し]
…流石に、お祭の中じゃ…
火を灯しても、周りが、明るすぎるでしょうけど。
[ダーヴィットに申し訳なさそうに苦笑すると、小さく、ゴメンね、と馬を指で撫でた]
[アーベルの言葉を聞いて、
子供はとても残念そうな、悲しそうな顔になった。]
アーベルさんはいかないですか?
皆でいきたいです……
[それから子供は、やってきたエーリッヒに
ぺこり、と頭を下げる。
昨日のことを思い出す。]
エーリッヒさん、ええと、大丈夫ですか?
僕、見てなかったけど……
[……エーリッヒがあれわれたのが今で良かった、本当に良かった]
[さっきのカオスな時に現われたらと思うとぞっとし
収拾がついた今現われたことで青年には心の余裕。]
エーリッヒ……風邪はぶり返さなかったか?
[珍しく、あまり邪険にしてない言い方]
[アーベルの言葉に、どう答えたものかと迷ったが]
……それは、そうだが。
切欠は君がくれたのだろう。……感謝する。
[先程の慌てた様子は何処へやら、普段の無愛想な表情に戻って]
[ベアトリーチェとアーベルの好きという言葉の遣り取りに、ほわほわした温かいものを感じつつ。
青年に投げる視線に、ランプ屋に集まる集団に気付いて、ぺこりと頭を下げる。
そして、少女の言葉に、ふわりと笑んで。]
私も貴女も…ご主じ……えぇと、その…好きですよ…。
[「ご主人様も、好き。」
…とは、なんとなく気恥ずかしくて言えなかったらしい。]
決死だもん! うわーん、ユリアンにぃの意地悪っ!
[ぺし、と軽く相手の腕を叩きつつ、
笑みを浮かべる様子からは本気で無い事は容易に察しが付く。
撫でられれば、叩く手を止めて]
だって、苺チョコとか綿菓子とか、お祭りのときしか食べれないし。
学校戻ったら、尚更お菓子あまり食べれないし!
お祭りのやってる今のうちに食い貯めしとくのー。
[覚えとけ、という言葉には素直に頷きつつも
述べる理由を聞けば、何だか信用が薄い。
ランプのほうへと視線を向ければ、
ミリィの様子にくすくすと笑って。]
ユリアン…に、とっての、光…かぁ…
…確かに、難しそう。
[ユリアンにつられて笑みを零し…]
…でも、何か…朧気ながら見えてる、って事だよね?
そう、思える…なら。
それなら、そんなに、時間は…かからない、と思う。
[ベアトリーチェに言われ…ふと、別に行ってもかまわない状況で]
……いかない理由もないし…地元過ぎて案外行かないからな
たまには温泉も悪くないか…
[と、ベアトリーチェの希望をのむ]
[アーベルとベアトリーチェの遣り取りに、不思議そうに]
先程、男の友情がどうだとか言っていただろうに。
[思いっ切り、真に受けていたようだ。]
[ミハエルが警戒している理由もわからず、
子供は首を傾げた。
が、アーベルの返事を聞くと、
とても嬉しそうに顔を輝かせる。]
嬉しいですっ……!
あ、ええと、お店の人たち、誘ってもだめでしょうか……
[むぅと、唸る。
子供はやっぱり、大人数で入りたいようだ。]
[返答を聞いて、そう、と頷いて。増えた金髪(エーリッヒ)には会釈]
できればそうしたいのだけど、ね…
[ベアトリーチェの誘いには少し困った様に首を傾げた]
[温泉に行く予定など無かった為に、当然準備はできていない]
あー、わかった、わかったから。
[腕を叩くリディから手を離して]
わかったから、人の商売道具、殴るな。
[苦笑しつつも、その表情はどこか楽しげで。
取りあえず、これ以上は言っても無駄かと悟ってか、菓子については反論しなかった]
準備は大丈夫です。
あそこの人、貸してくれます。
[ノーラに、子供は嬉しそうに言った。
エーリッヒに撫でられるのも、やっぱり嬉しいらしい。]
でも、落っこちるの、だめです。
危ないです……
[それからフィリーネがエーリッヒに誘いをかけるのを見て、
ととと、と、店の方に近づく。]
こんばんは。
[ミリィの呟きを聞き、馬に伝えてやると喜ぶだろうかと考える]
いや、このランプは闇の中にあってこそだろう。
賑わう光を裂く必要はないだろうしな。
[笑みを浮かべてイレーナを見て。
謝罪の言葉と共に馬を撫でるのをまた見詰める]
[ミハエルの律儀な物言いに笑みなが…]
[だが、続く真顔での言い分に目が中を泳いだが
けれど、のんびり風呂で話すのも悪くないだろう]
………そうだな、言い出したのは俺だったな。
[それから、ベアトリーチェの提案:店の方にいる人達…に関しても
別に反対する理由もなく、コクリと頷く。]
[ベアトリーチェの声に、やってきた人々にようやく気付く。
ノーラに、ぺこりと御辞儀して。のほほんとした声を掛けてきたエーリッヒにも、会釈を。
アーベルの彼に対する心の声は、もちろん気付かない。]
…ふふ。
とても賑やかになりましたね…。
[ベアトリーチェの嬉しそうな様子に、ぽつりと。]
ん、俺にとっての光。
闇から……導くとか……んー、そんな感じ、かなぁ。
[ぶつぶつと、独り言のように呟いて]
まあ、なんだ……上手く、掴めればいいんだけど。
なんとか……師匠が帰ってくるまでには、カタチにしてぇな。
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