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[部屋に向かう小百合と裕樹を見送って。ふ、と時計が目に入る]
あ、もう戻らなきゃ。
[カウンターに置きっぱなしだった籠を持ち、カウンターの上に陣取るコダマを一撫でして。
利吉と小百合のやり取りにはクスリと笑みが零れた]
仲が良い、ね。
私もそろそろ戻るよ。
狭い集落だし、時間が合えば、また。
[利吉と旅籠の主人に頭を下げると、旅籠を出て自宅へと*戻って行った*]
ふむ。
みんなお休みの時間かね。
んじゃ、俺はちょっと活動してくるかな。
[タバコを握りつぶすと、利吉が旅籠を出て、村の闇の中へと*消えていった*]
[どうにも気味の悪い感じを覚えたが、さしあたって何をするべきなのか分からない。]
[とりあえず、ぷらぷらと村を歩き回っている。]
[地元の人間の視線を集めている気がするが、よそ者が珍しいのだろう、気にしない。]
[祭りの準備が見える一角。遠巻きに眺めるような少し離れた木の根元。そこに座り幹に凭れ、執筆道具を膝に乗せた]
…人は、生まれた時からその背に翼を持つ。
成長と共に翼も大きくなり。
いずれ巣から飛び立って行く。
けれど、中には生まれた時から翼をもがれてしまう者も居る。
それは片翼だったり、両翼だったり。
片翼だったら、誰かと一緒なら巣から飛び立てるかもしれない。
片翼同士でも、お互いを補い飛び立てるかもしれない。
じゃあ。
両翼をもがれた者は?
自力では決して飛び立てず、両翼を持つ者に手を引かれても、飛ぶことは困難を極めることだろう。
巣から飛び立てず、ましてや箱庭からも出ることは叶わない。
ただただ、巣の中に留まり、飛び立つ仲間を見送ることしか出来ない。
箱庭の中の、両翼をもがれた、籠の中の鳥。
――その者が箱庭をも出ることが出来るのは、この先果たしてあるのだろうか?
[それは榛名が書いた小説の冒頭。不意に口をついて出たのは、懐かしい顔を見たせいだろうか。この集落を出て、自分には踏み出せない場所に向かった者。羨望と妬心が心の中でない交ぜになる。この集落で働く者達にでさえ抱く感情。
やや苦しげに表情を歪めると、考えを振り払うかのようにゆるりと頭を振り、執筆道具へと視線を*落とした*]
[田舎の朝は早いのかもしれない、とそう思う。
昨日はあまり見かけられなかった村人の影が、今は幾つも見えて、時折無遠慮にこちらを見てくる者もいた]
…おはようございます。
[にこりと笑顔を浮かべ、話かけようとするも失敗続き。
それでも諦めず、村の中を歩き回っては見かけた人影に声を掛けていく]
この辺りに、古い民家は――…?
櫻木家に葛木家?ああ、いや…招かれてるわけでも、迷ったわけでもないんだが。仕事を兼ねた趣味のようなもんでね。
祭りもあるという話だから、観光もついでにするつもりなのさ。
[村人と二言三言、言葉を交わして。ひらりと手を振る]
…なるほど。祭りが終わるまではお忙しい、か。
この時期にご協力を願うのは、難しいかもしれないが…手伝いでもしてご機嫌を伺ってみるさ。
[向かう先は教えられた祭事場の方角]
[祭の準備をする村人の邪魔にならないように、多少外れた道筋を辿る。
大樹の近く、聞き覚えのある声とその内容]
…榛名先生?
[後ろから声をかけたから、その表情は見えず。
声が届いたならしばしの会話を求め、届かないなら、集中を切らさないようにその場をそっと離れて*行く*]
行って来ま・・・ッとと、んだよ親父。
別にオレ、手伝いに戻って来たワケじゃねーんだケド。
[客が多いから少しは手伝えと、主人に引き止められたらしい。]
・・・ハイハイ、わーッた。
じゃー汁物と、後飯は炊いとくわ。他はヨロシク。
榛名サンの野菜貰うなァ。
[毎度の如く始まり掛けた説教を遮って、両手を上げて降参のポーズ。
そんなこんなで暫く後には、大鍋一杯に味噌煮が出来上がっているだろうか。*]
[かけられた声に視線を上げる]
…あ、裕樹君。
裕樹君も、祭りの準備の、見物?
[書き始めてすぐに声をかけられたことから、(聞かれたかな)とも思ったが、出来るだけ平静を装い。いつも通りの微笑みを向ける]
新作、祭りを題材に書こうと、思うの。
だから、見物しながら、構想、練ってるんだ。
[そんな話をしながらいくつか会話を重ねて。裕樹の目的を聞くと、瞳を瞬かせてから]
葛木は、私の幼馴染みの、家。
良かったら、私からも頼んで、みようか?
[家族ぐるみの付き合いもある。力になれれば、と裕樹に協力を*申し出た*]
[ぷらぷら歩くうちに、村はずれの丘にたどり着く。]
[ほんの気まぐれに、登ってみる。]
うへぇ〜…。でけぇ樹だな〜。
桜か?
[丘の上には、見事な桜の巨木が立っていた。]
[既に終わってしまっているのか、花は無い。]
満開ならそりゃあ見ものだろうなぁ…。
―回想―
[呼ばれた綾野は落ち着いた微笑を浮かべて孝博に相対した。
どこか軽薄な孝博の笑み>>266にはやはりどこか硬い表情のまま、玲は感謝を述べる綾野の後ろからじっと見ていた]
綾姉、時間取れそう?
兄さんも戻ってきて、お土産があるからお茶をしようと思って。
琉璃兄も一緒なんだけど。
[孝博を見送った後でお茶に誘ってみたが、今は家を離れられないとかで困ったように首を振られてしまい]
分かった、じゃあ後で届けるね。
綾姉の分が足りないとか言ったら、馬鹿兄の分を持ってくるから。
[そんな言い方しないの、と窘められれば小さく舌を見せて]
だって、馬鹿兄だもの。
ずっと戻って来ることもせずにさ…。
うん、また何かあれば呼んで?
[そう言うと手を振って家へと戻った。
史人の分と琉璃の分、自分の分と父親の分の紅茶を淹れて]
お待たせしました、っと。
兄さん、お皿くらい出しといてよ。
父さんの分を置いてくるまでにやっといてね?
[居間に一度運ぶと、カップの一つを更に奥の間へと運んでゆく]
綾姉の分もだからねー!
後で届けるんだからー!
[廊下から付け足しの声が響いた]
…ふぅん、琉璃兄って町だとそんな風に思われてるんだ?
私も特に変わったことはないけど。
この村で何かあったら騒ぎになってるってば。
[小さなお茶会。嬉しそうに会話を繋ぐ。
何も無いと言いながらも、他愛ないあれこれを話題に出して]
あ、兄さん。
綾姉のところには自分で届けてきてね?
孝博さんも戻ってきてて、お祝いとか持ってきてくださっていたんだから。
[ふと、気付いてそんなことを。
兄と年上の幼馴染は気付いただろうか。その呼び方や表現の仕方が、まるで外の人に対するもののようであることに]
そのくらいは、す、る、わ、よ、ねっ?
[同時に史人に指を突きつけて念を押す姿は、とても玲らしい仕草だったのだけれど。
束の間のお茶会の間、玲は本当に楽しそうに*笑っていた*]
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