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……イレーネさん?
[呻き、手を伸ばして、そして目を覚ましたイレーネの側に座り声を掛ける]
大丈夫?どこも痛くはない?
[子供にするように、優しく]
……うげ。
[加減ナシに、という言葉に、思わず声がもれた]
気をつけます……。
[ぽそり、と返す。あれで加減してたなら、全力はどんだけ、と思ったようだが]
無くした……昨日の騒動……で?
じゃ、外……かな。
[がっくりしているエーリッヒの様子に、戸口の方を見やる。
さっき出たときあったかな、などと、ふと考えて]
―二階・部屋―
よし、乾いていますね。
[干された白いハンカチを綺麗にたたんだ]
[ふと、小腹がすいたと思う]
[バッグをあけた]
[中には一口サイズのチーズやらチョコやらが入っている]
[口の中にほうりなげて]
うまい。
うんうん、やっぱりいいですねぇ。
[口の中でとろける味]
[甘いそれを袋にいれて、やっぱり下に持ってゆくことにした]
…そうか…
[ユリアンが濁したであろう言葉は、ブリジットによって広間にもたらされた
自衛団が居る前も隔離されていた。という状況からすれば変わらないといえば変わらないが、やはり村の住民からすれば感じるものは違うのだろう。昨日の一件もあることであるし]
さて、どうしたものかな…っと、ありがと
[ユリアンに礼をいって、運ばれてきた食事を始める。]
…シスター。
はい、大丈夫、です。
[本当は頭痛も残っていたし、何故か肩を中心として鈍い痛みがあったけれど。今は動けない程ではなかったから]
―→広間―
[階段でほんの少しすべったかもしれないが、無事に広間に辿り着いた]
っと。
…どうしました?
[雰囲気が固いことに気付いて、潜めた声を投げた]
[一口サイズの詰め合わせを、机の上に置く]
[*話を聞く体勢*]
[外には自衛団員の姿は見あたらず]
[自分たちの置かれた状況が掴めていない]
昨夜の獣といい、いったいどうなってるの?
・・・マリアとお義父さま、無事なのかしら。
[村にある自宅の方向へと足を向ける]
ええと…人狼が確実にいるだろうから、村へは戻ってきては駄目だって。
…何時までとか、どうすれば戻れるとか、そういう事は聞こえなかったんですが。
[向けられた疑問には、そう答えた。それだけしか言えなかった。]
[戻れば止むを得ない手段を取られる、云々は流石に言わなかったが。]
[取りあえず、運ばれてきた食事の中から、パンを一つ手にとって。
千切って相棒に食べさせつつ、ブリジットの言葉を聞く。
自分は、カップのミルクを口にする程度の食欲しかなかった。正直言えば、それすらも受け付けない気分なのだけれど]
……どこまで……頭固いんだか、あいつら。
[やがて零れたのは、ため息混じりの呟き]
ふふっ。ああ、次から気をつけることだ
[ぼそりと返すアーベルの様子に相当痛かったことを想像して(まあ優しくしなかったのだから当たり前だが)軽く笑い
入ってきたクレメンス会釈をしながら、食事を続けて]
人狼が確実にいるだろう…か。
確かに狼が人里に来るなど珍しい。人為的に起こせなくもないのだろうが…
人狼。まずそっちから知らなきゃどうしようもないな。
[そしてそっとがっくりした様子のエーリッヒを見る]
そう?それならいいのだけど…無理はしてはだめよ?
[まだどこか顔色の悪いイレーネにそう答えて]
人狼が…そうね、彼らから見ればわたくしたち皆がそう見えているのかもしれない。
いつまでここに居ればいいのかしら…。
怪我人も病人もここには居るのに。
[なんともいえない気持ちでそう言葉を繋いで]
………ギュンターさんは、まだ、外に?
[居る、と言うべきか、ある、と言うべきか悩んで、
場所を尋ねるだけの問いかけを、誰にともなく]
―二階・私室―
ああ、もうこんな時間。
[ギュンターの死体の発見後、集会所でブリジットに手当てを受け、例を言うと、マテウスが面々に説明するのを聞かずに自室にこもった。ポケットから引っ張り出した手帖を、片端からめくっては、読みあさり。気づけばすでに日が高い。]
しっかりしなくっちゃね。
[手当てを受けた指先を眺め、ちょいちょい、と動かしてから、
部屋を出る。広間に向かう。ほがらかに、明るく努めよう。]
おはよう。
[娘の顔を思い浮かべ足は自然と速まる]
[遠くから威嚇するような銃声が聞こえる][男の怒鳴り声が聞こえる]
[数秒が経過し][それが自分に向けられていることに気づく]
どういうことですの?
村への立ち入り禁止って、そんな理不尽なお話がありますか。
集会場には子供も怪我人もいるんですのよ。
自衛団は、わたしたちを守ってくれる存在ではなかったのかしら?
[自分の耳を疑い][男に詰め寄ろうと足を踏み出す]
[遠目に男の怯える顔が見える]
[再度銃声が響いた][先刻と異なるのは、それが威嚇ではなく、自分に向けられたこと]
[隣に座るユリアンに気付いて、少し位置をずれる。だが視線はブリジットに向いたままだった。]
・・・・・人狼・・・っ
[呟いた。肩に鈍い痛みが走り、思わず押さえた。]
なにが、あったの?
[未だ状況は掴めていなくて、周りを見る。答えは返るだろうか。]
[紡がれた名前。
とっさに反応したのは、半ば無意識だろうか]
……じーさんは……。
多分、まだ、外。
[ナターリエの問いに、ぽつりと返す。
答えの得られなかった問いが思い返され、蒼は陰りを帯びる]
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