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[頭上を見上げる。そこには桜花と名乗った桜色の少女
ただまっすぐにその少女を見据え]
……この騒動は君が起こしたの?
[単刀直入に問いかける]
かえして、という言葉に、桜花と名乗った少女はゆる、と首を傾げた後、笑う。
仕種に合わせて、首からかけられた鈴がリン、リン、と音を立てた。
「かえした、よ?
うつわはだいちに、たましいはそらに。
ふたたびりんねのうちへとかえしゆかん」
かえせという、言葉の真意は理解しているのかいないのか、歌うよな口調のままでこう返し。
「桜花は、桜花。それ以外のなんでもないよ?」
声は、どこまでも楽しげか。
[桜の下に集う、見覚えのある面々の他に、
ふわりと枝の上に現れる少女を認めて。
あぁ、と薄く開いた口唇から小さく言葉が零れる。
この感覚をしっている気がする。
親しいのか、それでも近付きたくない。──同属嫌悪、にも近い感情。
少女の姿を視界へ入れる事を避ける様に、桜の木から視線を逸らして。
ふと、僅か離れた場所の地へ転がる影を目にして、緩く瞬いた。
あそこは、確か校門の位置する場所ではなかったか。
ゆっくりと其方へ歩み寄って、 …その人物を認めれば、更に瞬いた]
…一ノ瀬センパイ、 何やってんスか。
[何処か呆れたような、溜息混じりに言葉を零して。]
[桜の欠片。…否、元は少女の欠片であったかも知れないそれを手の中に包んだまま。
今は、それを手渡した少女の言葉を理解することは出来なかった。]
〜〜〜〜っつー…
んだよ、コレ………っ、
[咄嗟に受身はとったものの、打ち付けた身体は痛む。
すぐには起き上がれず、地べたに座り込んで、
大樹の方向に視線をやる。
宵闇の中、少女の姿は浮き上がるように見えた。
微かに、響く、鈴の音。]
盗られた…。
[既にその喪失感は無くて。
僅か困惑しているようにも見える無表情で少女を見つめている]
大地と空に。
[勿体無いなとは小さく口の中だけで呟かれて]
「盗ってなんかないよぉ」
むう、と。今度は少女はむくれて見せて。
「かえるべきところにかえしただけ。
桜花は、輪廻の輪を巡らせるだけ」
続いた言葉は、その意を理解する者以外には、真意は伝わる事はなかろうが。
「……違うよ?
桜花は気づいて目覚めたもの。
始まりは全て、ここにいる子らに寄る」
くすり、と。
楽しげに笑んだ桜色の瞳は刹那、力を得たものたちへと向けられようか。
桜花は桜花……。
輪廻の輪を、巡らせる……。
[投げかけられた言葉を、小さく反芻する。
それらは『知って』いる事ではあるようだけれど。
でも、感情の理解は追いつかない。追いつかせたくない]
[投げ掛けられた声に、顔を上げる。
一瞬、驚いたような表情になったのは、
その呼び方が彼と一緒だったからだろう。
アクセントも声も、全く違うのに。
もう、居ないのだ。
払おうと、首を振った。]
…外に出ようとしたら、
弾かれて、
出らんなかった。
そんだけ。
[抑えるように、普段より、端的な言葉]
[相変わらず現実感のない風景。]
[夏の夜に咲き誇る桜、その上の子供。そしてその下に集う学生たちを遠巻きに眺め。]
あぁ…これはまだ夢よ。きっと、そう。
朝が来れば、すべては元通り。
側に、という言葉。
それに、桜色の瞳はゆる、と瞬くか。
「……ひきとめたかったの?
あの子らの清めを得られねば、あの子らに喰らわれてしまうのに。
永遠に消えてしまうのに」
続いた言葉は、やはり、楽しげな響きを帯びて。
……外。
[緩く、校門の外へと視線を向ける。ぽつりと鸚鵡返しに言葉を返して。
出られなかったと告げる相手に、やっぱりそっか、と
頭の端でチラリと思った自分には気付かないフリをする。]
…大丈夫ッスか。大分、泥まみれッスけど。
[立てます?と、ゆるり腕を差し出す。
桜の少女から響く声は、聞えているのか否か、
チラリと視線を送るだけに留め、直ぐに再び視線を逸らす]
[少女は盗ってなどいないと言う。意味など分からない。
ただ、もう戻って来ない。それだけが、]
……友梨。
[もう一度、失ったものの名を呟き、
今はもう何もない、桜の根元に目を向けた。]
[言葉の意味などわからない。
ただただ、 奪ったのはこの少女だ と。
頭の中にはそれだけが。
今はまだ、かれをころしたのが誰かとは考えられず。]
まだ……っ、言ってなかった、のに……!
[願いは一つだったのに、それもいえなかった。
にらみあげる目からは幾筋か涙が伝った。]
(悲しみと、叶わぬ願いと。)
[フユは、辺りの様子を見て
空気の匂いを嗅ぐようにして目を細めた。]
……こんな
お化け少女の話なんか聞いたってしょうがない。
[フユは踵を返した。
サヤカの横を通り過ぎるとき、軽く手をあげ
彼女の頬を打とうと平手を向けた。]
…………。
[きつく、唇をかみ締める。
桜花の言っている事は、『理解』はできていた。
魔によって死を与えられたものは、新たな魔となるのだと。
それを阻むための清めを与えられるのは、自分なのだと。
わかっていても、それでも。
大切なものを奪われた痛みは、理屈では癒せないのも、わかっていた]
……っ……。
[ぎり、と。噛み切りそうなくらい、きつく唇をかみ締めつつ。
手は無意識の内にポケットの中、ミッドナイトブルーの携帯を、そこについた小さな鈴を握り締める]
[同じように、出られぬ校門の外へと眼差しを向ける。
差し出された手にも、自らの手を伸ばす事はせずに、
首を振って、俯いた。]
…じょぶ。
[小さく、返して。]
リュウ、大丈夫かな。
もしかしたら、外なら、逆に、安全かな。
[問いかけるというよりは、そう、願うように。
地に転がっていたボールを自分の傍に寄せた]
[涙を止めることなど出来ないままに、桜から目を離す。
振り返る先に、桜の少女の視界の先に、見知った顔の数々。
だけれどどこかおかしい。
あぁ、それもそうかと思う。
ひとがしんでいるのだから。
彼女にとっては義兄が
彼にとっては、妹が
では他の皆は……?
もし失っていないのなら、とても――]
向けられる言葉も感情も、桜色の少女にとってはなんら感慨あるものではないらしく、その笑みは絶えない。
それでも、『お化け少女』という言葉には、何故か。
嘲るような、慈しむような。
そんな、矛盾を湛えた笑みをふい、と浮かべて。
「始まりも終わりも全て、導くのはひとの子ら。
桜花はただ、見届けて巡らせる」
吟ずるような言葉と共に、鈴がリン……と鳴って。
[殴りつけた手は、土の上。
こわばったまま握ったまま、泣いたまま。
戻した視線の先、もう、樹の上の少女は見えなかった。
ただ桜の花びらが散り、それはまるで一枚の白い布のように彼女には見えた。]
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