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>>17
[少女はイレーネに気が付いた]
あっ、イレーネさん。おはようございます。
[ギュンターの血の色に染まった箱を持ったまま、
少女はいつもと変わらない挨拶をする]
[乱された白の世界]
[眼前に広がる、あか]
[濃厚な死の香り]
[瑠璃の双眸が緩かに動いて]
[やがて、彼女はランプに火を燈す]
[陽の下では、何もかも不似合いな光景]
[扉の開く音に、あわてて階段をおりる。]
[赤に染まった少女に、おはようございますと、それだけを告げて]
イレーネ…!
[追いかける]
[扉があいてしまったら]
[もう見ているとわかるのに]
[少女はオトフリードにも気が付いた]
オトフリードさんもおはようございます。
[ただそれだけを言うと、少女は自室に向かう。
少女の頭の中には*これから行う機械犬の製作のことしかない*]
[古惚けたランプ。
ぼんやりと辺りを照らす程度の光しか持たない筈のそれは、陽にも負けない程に、強く強く、揺らめく焔を生み出す]
消える ひかり 導く あかり
白の中喪われる生に 緋に染まり訪れる死に
[移り変わる色。白に。赤に。青に。]
魂の 声 聲 コエ
[歌とも詩ともつかない、うたのような響き]
[無残に食い散らかされた死骸の一つに歩み寄る]
痛かった? 苦しかった? 怖かった?
[母が幼子に問うかの如き、柔らかな声。
けれど其処には、愉しむかのような含み]
……そう――そうだね。
あなたの声は、私が聴いてあげるよ。
[薄い笑み。彼からは見えなかっただろうが、狂気をも孕んだ]
中に、戻りましょう…?
[声は知らず、掠れていて]
居間で休んでください
[これ以上、少女に見せたくないと。ずっとこんなところにいてほしくないと]
[きょとんとした様子に、頭を撫でる。安心させるように]
[彼は耳を塞いだまま、呆然とその光景を見る。赤く染まった箱を抱えて平然と歩む少女と、ランプをかざした娘、彼女を追う男…まるで無言劇のよう]
ええ。
ここは…寒いですから
[そっと少女の手を、掴んで]
…[あつさに気づいて]
[ふりむいたところに、アーベルを見つける。]
[力なく首を横に振る]
[オトフリートと目が合う。力無く首を振る姿に、こくりと唾を飲み込んで、ゆるり、と手を耳から離し、椅子から降りて立ち上がった。膝はもう震えてはいない]
ホットワイン、作ってくるよ。
[誰に言うともなく呟いて厨房へ向かう]
……………うん。
[やや、間はあったが。小さく頷いた]
[感覚がやけに遠くて、周囲の状況が理解出来ないのは、今の彼女にとっては幸いだっただろう]
[ちらちらと、空からは雪の結晶が舞い降り始めていた]
[イレーネをつれて、部屋の中に戻る]
[一度、振り返って、それから口唇をかみ締めて]
[あとで弔ってやらないと]
[そう思いながら、居間に少女を連れて行く。]
[熱い手が、現実を認識させてくれる]
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