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[最も深く親交のある客人の喪失に、どのような反応を見せるかと窺う女の耳に入ったのは、予想外の事態。
侍女と執事の様子に、女の表情は困惑へと変わる]
…マァン、オトフリートさん…。
御機嫌は…よろしくなさそうですわネェ。
ナターリエさんにィ何かありましたのォ?
もう、なんでこんな…
[夢を見るの?
そう言おうとして、原因があることに気づく。
昨晩、オトフリートが話していた事…]
…そっか。
[小さく呟くと、其の瞳は翳る]
でも、縁起でもないなぁ…
[ベッドから立ち上がると、窓を開け…外から入ってくる風に軽く目を細めた]
ザムエルさんには、話せないね。
こんな、夢の話。
ええ、少々……
[少し言い澱み、翳る表情を作るも、それは一瞬で消す。
背後で、客人の部屋の前に到着した侍女が、
失礼致しますと声をかけて、ドアノブに手をかけた。
客人の名を紡ごうとした女の声が止まり、息を呑む音]
ゼヒツェーン?
[顔だけを動かして見遣れば、
碧眼を驚愕に見開き、口許に手を当てる彼女の姿]
[ふと、部屋の外が慌しいことに気がつき…]
…そう言えば、今日、部屋とか…荷物とか、調べられるんだっけ…
[大きく伸びをすると、少女は窓際から離れる。
やがて、身支度を整え使用人を*待つ事だろう*]
[翳る表情に目を細め、更に問いただそうと薔薇の唇を開く]
アラァ、少々って…何が少々なの…ゥ…?
[けれど執事の視線にそちらを見、思わず扉から身を半ば乗り出す]
[赤の客人に失礼と告げる間もなく、
一歩後退る侍女に代わり、執事は足を踏み出す。
開かれた扉の先に広がる光景は、咲き誇る“花”。
白の海の中に黒は沈み、辺りを滴が濡らす。
蕾の上にはオルゴール――否、それはモノトーンの絵画。
しかしそれは、本物の如き銀の煌めきを放っているように思えた]
――これは。
[驚きに声をあげたのは、その光景故か]
[絵描きの女性の部屋へと執事は消え、驚きの声が耳に届く。
女はついに好奇心を抑えられず、素足のまま一歩踏み出して――]
…ァッ……!?
[ほとんど声にならない声を上げて、膝を崩す。
咄嗟にノブに捕まって座り込むのを耐え、扉に縋り身を支える。
部屋の外にいた銀の髪の召使いは、それを見てたただろうか]
………ァラン…、私ったらこんな格好で…イヤだわァ。
ごめんあそばせェ?
[ゆるりと首を振って部屋へと下がり、扉を閉める。
そのまま、膝を突いて額に手をあて、しばらく*瞳を閉じていた*]
[絵画のような世界に踏み入った執事は、
背後の声にも意識を奪われる事なく。
白の上、黒の女性の傍らに片膝を突けば、
尾のように長い裾が床に広がった。
その体温はやはり生命を感じさせぬ程に冷えきり、
けれど呼吸と脈とは微弱ながらも存在していた]
……一晩に、二人?
[手袋を外した左手で、口許を覆う。
新たに犠牲が出る事は予想出来ていたが、二人も]
[遅れて入って来た侍女と、幾らか言葉を交える。
かの客人はと聞けば、返って来た答えに柳眉を顰めた]
そう、ですか。
[手袋を嵌め直し、暫し思考を巡らせていたが、
ゆっくりと立ち上がり、花の中心から離れた]
……すみませんが、この場は任せます。
[一枚の絵画の如き光景を壊す事を躊躇ったか、
それ以上は触れず、踵を返して部屋を出て行く。
紙と女とが作るモノトーンの薔薇はただ、*そこにあるがまま*]
−庭園−
[女は人目に避けた薔薇の茂みの影で、煙管をふかしていた。
纏う深紅がより艶やかに映えて見えるのは、白と黒のモノトーンと反対色である緑に囲まれているからか。
それとも――魂を半ば奪われつつある、柔肌の白さゆえか]
………ハァ…ン…
[物憂げに息を吐けば、紫煙がふわりと広がり…風に吹かれ消える]
[――あれから。
眩暈が治まり、身支度を整えて、形ばかりの軽食を取った後。
どうしても気になって訪れた女性の部屋は、モノクロームの完成された世界と化していた]
[書き散らかされた幾枚もの紙]
[黒に濡れるは闇に侵食されたよう]
[そして――本物と見紛うばかりのオルゴール]
[女は吐息を零したろうか。それとも吐息すら零せずにいたか]
………。
[部屋へと入ることはなく。
大輪の花のような女性には一瞥をくれるのみで、立ち去った]
─庭園─
[……今日もまた、犠牲者が出た。それも2人も
犯人は今頃ほくそ笑んで居るのだろうか
ぎりり、と意図せずに強く歯を鳴らす]
……早く見つけ出さないと
[爪を噛みながら、ポツリと呟く
ふと気づくと、前方、薔薇の茂みの中に人影を見つける
緑の中に映える真紅の衣装を纏うその人物は]
……あれは、ヘルガ様
[何故こんなところに、とポツリと呟くが、ふと考えると]
ちょうどいい、のかもしれませんね
[僅かに口元を歪めると、ヘルガの元へ歩み寄る]
こんにちわ、ヘルガ様。このようなところでどうかなされましたか?
[女は最後に長く紫煙を吐き、煙管を何処へかと仕舞いこむ。
紅い爪が薔薇の花へと伸び、白か黒か彷徨うように揺れ――]
ァアラ、貴女…この間のォ…。
[掛けられた声に手を止め、ゆっくりと振り向いて、嫣然な笑み]
イイェ…、どうもしないわよォ?
静かに花を愛でていただけですわァ…。
左様でございますか
[目を伏せ、そう呟く
しかし、次の瞬間には顔を上げ]
ヘルガ様はもうご存知、なのですよね?
その……ザムエル様とナターリエ様のことは
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