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─廊下─
[呟きに対する慎太郎の反応>>0:393が気にかかり、再び彼を見上げる。
怯えている風の春の様子も気にしながら、だったけれど]
……どうかした?
―― 空き教室 ⇒ ――
[ぱたんと携帯電話を閉じた。
護衛先を指定した。けれど、投票は出来なかった]
……疑わしい人は、自分達で殺せってこと……。
投票ですら、ないのか。
[廊下に出る。ヘイハチ、シンタロウ、アズマ、マコト。
これらを除外した、最初に会った人って決めていた。
感情を殺す。吊手を数える。初手なら吊りミスが許される。
友人や知り合いが少ないのは、こういう時、便利だ]
[心臓の音が耳からあふれ出して、酷く静かだ。
耳は多くの音を拾っているのに]
[カチカチとカッターナイフの刃を出す。後ろ手に隠した]
─2階・廊下─
……おーい、はーるーさーんー?
[もう一度、呼びかけたりしつつ。
>>5 春陽の問いに、がじ、と頭を掻いた]
んや、大した事じゃないんよ。
……俺、こういう時、いつもそういわれるなぁ、て。
そんだけ。
[家の事情は、あまり他者には教えていない。
校内に限って言えば、学長を始めとする教師連に写真部の部長と、先に話した友梨くらいのもの。
だから、浮かぶ笑みに混ざる自嘲の意味は、恐らく伝わる事はない]
― 廊下 ―
[パソコン室を出て直ぐの所に春は居るものと思っていた。
だから出て直ぐ左右を確認し彼の姿を探すけれど――]
あ、れ……。
春のヤツ、何処まで行ったンだ?
[あんなに不安げであったのに。
あんなに調子が悪そうであったのに。
頬に掛かる前髪を掻きあげる男の眉間には皺が刻まれる]
仕方ないな。
[案じる音色を滲ませてまた一歩薄闇を進む。
幼馴染の祈り>>1のお蔭か佑一郎が危険に晒される気配は無かった]
― 2F廊下 ―
[マリーが階段を下りていったことを知らず。
薄暗い廊下では方向感覚もあやふやで、マリーが去ったのと反対方向へと歩き出す。
この状況になってから一人で歩くのは初めてで、――恐怖を感じてきつく腕をつかむ]
……どうしよう……
[マリーはどこへ言ってしまったんだろう。
不用意な問いかけをしてしまったことを悔やみながら歩くうちに、誰かと出遇うだろうか]
―廊下―
[延髄を強烈な電気が流れて、全身がしびてれしまうような感覚]
殺せる、もの、なら、やって、みろ!
そりゃ、弱い、けど!!誰より弱いけど!!
俺だって!!大人しく殺されてたまるか……!!
[恐怖感で全ての感覚がマヒしてるのか、逆に研ぎ澄まされてしまっているのか?
自分の声ばかりが反響して耳に入る。廊下の向こうからの声が誰のものかなんてわからなかった。]
うわ、あ、あああああああああああああああああああ!!
[そしてアズマは
逆方向へ、逃げだした]
―廊下→―
ああああああああああ、あ、ああああああああ!!
[一旦声に出してしまった叫びは止められない。がむしゃらに走る。
今までこらえてせいもあり、叫べば叫ぶほど恐怖心が襲ってくる。]
[だが、脳のすみでは冷静に諏訪のことを思っていた]
(こっちにきたってことは諏訪は平気だ)
[彼さえ生きていればどうにでもなる。遺書は残したし、気になる宮町のことも彼に告げてある。
しかし、死の恐怖心は、ぬぐえるものではなかった。]
(安全な、場所!!)
[パソコン室ははるか後方。ならば、この校内で一番安全な場所は]
たすけて、たすけてっ…………!!
[懸命に足を動かす。まとう毛布が重い。
学長室のドア。]
はやく、はやくっ……!
[ドアの開け方を身体が忘れてしまったみたいに、血の気のない手が動かない。心ばかり焦る。心臓の鼓動で聴覚が支配される。]
ちくしょ、ひらけっ……!
[汗が流れおちる。肩をガン、とドアにぶつけながら、手を動かす。]
(ざわざわが、ひどく、なって、いるんだ……!!)
[それは一瞬のドアとの攻防だった。だが、アズマにとってみれば気の遠くなるような瞬間でもあった。
ようやくドアを開く]
がくちょっ……!!
……あ。
[飛ぶように駆けて来る人影。
足音が近づいてくるのは知っていたから、1階からすれ違うように歩を進める]
[PCルームで見た。名前とIDは忘れた。都合が好い。
まるで世界がスローモーションになったよう。
自分がリモートコントロールされているよう]
[目を丸くして、驚いたような表情で。
駆け下りてくる彼女のためにスペースを空けるふりをして。
足をもつれさせ、よろめいたふりをして。
一歩、踏み込んだ。右手の銀色がきらめく。
狙うは、下腹。スカートとシャツの間]
[自分でも、なぜこんなに綺麗に動けたのか分からない。
何か別の、超越した意思が働いているみたいだった。
それでも一撃では殺せなくて。
マリーが大きな悲鳴を上げる。振りほどかれて、決して離さなかったカッターが傷口を大きくする]
[血しぶきが廊下を待った。
肉から剥がれたカッターが折れて廊下を舞う]
……ぅ、るっさ!
死んで。死んで、死んで、死んでよ。
誰か吊らなきゃ、いけないっ!!
[煩くて、逃げられそうで。
振りほどかれたときに足を変に捻った。
逃げようとする相手のスカートひっつかみ、引きずり倒して、口をふさいで。もう一度、今度は首筋切り裂いた。
折れて短くなったカッターでやったから、とても痛かったと思われる]
[どこかから足音が聞こえた気がして、すぐに踵を返して逃げ出した。足の痛みはまだ、感じない。全身返り血で真っ赤になった。少し小さなサイズの血の足跡も、2〜3歩分残っているけれど]
―学長室―
(なんだ、これは?)
[記憶が刺激される。いつの?]
(宿直室の)
[血の匂い。鼻が痛くなる。目の前の出来事を脳が認識してくれない]
(なんで)
[あり得ない。彼は校内最強だ。
だったのに。]
なんでっ……
あんた、なんで、なんで死んでるんだよ、
学長っ!!
ふざ、けっ……
―2F廊下―
そう、なんだ?
[そこまで親しかったというわけでもない元クラスメイトの事情を、川島が知るわけもなかった。
浮かぶ笑み>>8を見る目に、訝しげなものが浮かんだ時]
……え、ちょ、っと
[絶叫が響いて>>12、びくりと身を震わせた。
廊下の奥へ駆けて行く春の姿が見える]
やだ、
いやだあああああああああああああああああああああああああ!!!!
[何かを覚悟してあったかのような表情で、目を閉じて、学長だけが座れる椅子にそれは鎮座していた。
―幻夢学園学長、早乙女平八郎は、胸の心臓のあたりを深くえぐられ、赤い何かをどくどくと流していた―]
[血染めのカッターナイフは現場に落としてきた]
[誰にも見つからないよう――
とは思っていても、自分で刺した相手が怖くって。
本当に死んだかどうかも確認なんかしてなくって。
死体を見るのが嫌で。血を見るのも嫌で。
追いかけられてきそうで。
少し集中力を欠いていたから、誰かに見られたかもしれない]
[別の階段使って、生徒会室へと向かう。
どんどんどん。ノックした。
中に、他に誰かいたらどうしよう]
―学長室―
なんだよ、なんで!!
ああ、あああ……。
[わけがわからない。かけよってポケットからタオルを取り出し、流れているものをせきとめようとする。
だが、近くで見ればその流れは緩やかなものになっていて、足元にすっかり血だまりが出来上がっていることがわかった。]
ておくれ……
[呆然と呟く。でも、なんとか血を止めたくて、ぎゅうぎゅうとタオルを押しつけた]
なんで、なんで……っ!!
[何度も何度も頭を振った。]
─2階・廊下─
……まー、アレよ。
クールな男は、時に損をする、ってぇ感じ?
[>>19 訝しげなものを浮かべてこちらを見る春陽に冗談めかして返すのと、春の絶叫>>12は、どちらが先か]
てー、ちょ!
はるさん、どーしたっ!
[思わず大声を上げるものの、返事は返らず。
追いかける、という思考が出るまで、数拍、間が開いた]
―生徒会室―
ふぅ…
[思わずため息がもれる、考えるのに根を詰めすぎたせいか、それとも…]
更新、か。
三日目にあたるのかな?
[呟く言葉、ボクはわずかに目を伏せる。
動くゲームはとまらない、エピローグを迎えるそのときまで、きっと]
宮町さん、大丈夫かな。
少しここで待ってようかな。
[さっき、生徒会室にいると伝えた手前、もう少しはそこにいようと思った]
―生徒会室―
[かけてくる足音と、そして続くノックの音、ボクは迷ううことなく立ち上がり、そのドアを開ける]
だいj…
[言いかけた言葉、彼女の様子にさすがに言葉はとまり]
とりあえず、中に。
[そう彼女を招き入れると、生徒会室のドアを閉めた、鍵は迷った挙句閉めることにした。
棚の中から備品の新品名タオルを二枚ほど取り出すと彼女に渡し]
とりあえずそのままだと、その…ちょっとね。
[さすがに見た目や匂いに、ボクも平気ではいられなかった]
─2階・廊下─
[それでも、あれは放ってはおけない、と。
我に返って動こうとした矢先、ポケットに震動が伝わる。
それと共に聞こえるのは、ごく微かなメロディ。
携帯の、着信音]
……え?
[思わぬ事態に、結局、動きが止まった]
[叫び声をあげながら逃げていった姿を見たせいで、二人に声をかけるのは恐くて。
相手が気づいていないなら、そのままその場を離れる。
マリーの事がよりいっそう不安になって、小走りで探し歩き。
――ふと、血の臭いが強くなった箇所に気づいて、足をとめる]
え……
[高峰がどこで死んでいたのかは、断片的にきいた気がするけれど、すくなくとも、こんな。
一階との階段付近で血の臭いが強くにおっていることは、なかった]
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