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[焦げ茶の瞳がクロエに向くことは無い]
[鳥籠を抱く指先が、かた、と震えた]
[辺りに漂うのは、紛れもない、血の香り]
――……。
[ただひたすらに、折り重なった二人の姿を真直ぐに見る]
[何を始めるのかと、男はただ眺めていたのだが]
……あ?
おい、何言って……
[アーベルが動き出したのを見て、目を見張る。
けれど昨日ダーヴィッドが連れて行かれた時と同様、男は動くことはしなかった。
やがて揉み合っていた片方が動かなくなるまでは]
……人狼?
学者先生が、そうだってのか?
[洩れた言葉に、見つめる目は険しいものへと化して]
馬鹿もんが、無茶しおって!
[呪術と言う言葉と息も絶え絶えなアーベルの様子に首に巻いていた布を外し、赤の流れ出る箇所を押さえ込む。
そんな中でもクロエには視線を向けて。耳を澄ませば聞こえる、小さな呟き]
……人狼、だったのか……。
[眉根が寄り、瞳が細められる。その視線は、倒れ伏すライヒアルトへと]
[ライの胸から、アーベルの腕から、夥しい量の血が流れている。
血を、止めなくては。
死んでしまう、ライが、アーベルが、死んでしまう。
そう思うのに、動けない。
ただ、クロエの言葉を、呪縛がとかれるのを待つように、待って。
小さな呟きは、呪縛をといてはくれなかった。]
それは、つまり。
ライが、人狼、だと?
……と、いう、か。
[力が抜ける。
崩れそうになる。
それでも、倒れなかった、その理由はと言えば]
なんで……なんで、こんな無茶、すんの……アーベルの、ばかあっ!
[この一言に、全て、集約された]
へぇ。
[クロエの呟きが聞こえ、視線はそちらへと向く。
瞳の険しさは徐々に失せて、倒れる学者をもう一度見る]
……ヒ、
そうかい。
[口許は歪み、引き攣れたような笑い声を洩らす]
[ヴィリーの疑問の声。
振り返り、しばしためらってから、頷く]
……ウチに、みえるものが。
歪んで、いないなら。
そういう、ことに、なる……よ。
[膝を突く姿。
二人が、親しかったのは、知っていたから、何も言えなくて。
どこか、逃げるように。
アーベルの傍らへと向かった]
この方法は。知ってた。
けど、やるな、とも。言われた。
[人の気配と声は届いた。
ただ誰が誰のというのが渾然として]
俺の、失敗。
埋めないと。
でないと、無茶、させる。
[馬鹿と言われて、歪んだ笑みが浮かんだ]
[手が止まった相手を見ればこちらも動きを止めて。
皆に声を掛けられる様には、ああそうかい、と洩らした]
結局あんたらだってそうだ。
はなっから天秤自体が歪んでるんだよ。
[そうしてまだ何か紡ごうとした時には、アーベルが自らの手で紅く染まっていて。思わず口を噤んだ。
直後の出来事には驚いた様子で見遣る。しかしぴくりとも動く気配はない。
やがてクロエの言葉が聞こえてくるがライヒアルトの顔を見る目はいつもと変わることなく]
…仲間を売ってまで自分は生きようってことか。
[見上げた根性だな、と嘲笑う*]
アル先輩……。
[取り繕う事を忘れたかの様な低い声]
[それこそが、本来の声ではあるのだが]
……、もう、駄目?
[左腕に鳥籠を抱いた侭、動かぬ人の側に寄って]
[硝子玉のような瞳を覗き込む]
[反応が無い事に息を吐き、その瞼を閉じさせた]
……だからって……だからって!
[無茶させる、という言葉。
どう返せばいいのか、一瞬、わからなくなった]
だからって、なんで、アーベルがこんなになんなきゃなんないの……。
ばかあ……人の気も、知らないでっ!
[歪んだ笑み。上手く、見えない。
とにかく、血を止めないと、と。
かけていたエプロンの裾を裂いて、少しでも血を押さえようと]
アル先輩とリィちゃんのおとむらい…。
……あたくしにさせていただけないかしら?
人狼っていっても、すこしくらいはひとの部分があるんでしょう?
[たずねるさきは、やはりフーゴーで。
こばまれても、ライヒアルトをここから移すことに手を出しはするの*だろう*]
ったく、呪術なんて代もんは手ぇ出さねぇならそれに越したことはねぇんだ。
失敗の埋め方なら他にもあっただろうが。
[アーベルに言いながら、リッキーにはありったけのタオルを持って来るよう指示する]
等価でかける呪術ってのは自分に対するリスクもでかい。
相手を死なせる呪術だってんなら、自分の命も落とすようなもんだろう…!
[治療の出来る状態では無く、ましてや呪術が関わっているとなれば手の尽くしようがなく。アーベルの生命力頼みになってしまうかもしれない。
アーベルにかかりきりになっているところでヘルムートに訊ねられると]
……ああ、それは構わん。
人から人狼に転ずることもあるんだからな。
人狼だって、獣の性質を持つ以外は、人でもある。
[何かを思い出すようにしながら承諾の言葉を向けた]
[膝を突くヴィリーを視界の端に捉え。
口許は歪んだまま]
人狼を見たコトがある、か。
[思い出したように洩らすのは、いつかの会話]
……アレが本当のコトなら、そん時に『変わった』のか。
それとも、そんなコトぁ関係なく、端っからそうだったのかねぇ。
[最早死した彼から答えがあったとて、男の耳には届かないが。
軽く息を吐き、懐に手を入れた]
[ゆっくりと、アーベルの元まで行くと。
パニックを起こしているクロエの肩を叩いて止血を代わろうと申し出た。]
俺の方が、力がある分。
止血の効果があるだろう。
……ライが、人狼だったとしても。
ライを殺したアーベルを、俺は許せない。
だが、もう、一人死んだ。
これ以上、死なせたくない。
[フーゴーが語る、呪術の話が聞こえる。
泣きそうになった。
もっとも、視界がぼやけているのは、半分泣いているから、ともいえるのだけど]
ヴィリ、兄、さん……。
[肩を叩く感触と申し出に、顔を上げてヴィリーの名を呼ぶ。
何か言えるわけではないけれど。
死なせたくない、という言葉に、小さく頷いた]
ごめん…。
[途切れがちな意識。
それでも気を失うこともできない。
それが代償。ヒクリヒクリと身体が不随意に動く]
…人狼も、人…。
[瞼を閉じた]
リッキー、灰皿くれ。
[取り出したのは銃でなく、いつもの煙草。
倒れたアーベルの傍には寄らず、ライヒアルトを運ぶ手伝いにも動かない]
売ってまで……ねぇ。
その割にゃ、死に掛けてるように見えるが。
[ユリアンの言葉が聞こえて、顔を向ける。
笑んだ口許と対象に、その目は暗い色をして見えるか]
…大丈夫だ。
アーベルを、信じろ。
[小さく頷くクロエの肩を、もう一度軽く叩くとすぐさま止血を代わって。
呪術とやらは自分にはさっぱり理解は出来ないが、流れる血を止めなければ死んでしまうということは理解出来る。
止血のほかにも、フーゴーやリッキーに指示を受けながらアーベルの手当てを*手伝った。*]
[しばらくすれば血は止まる。傷口も閉じる。
残ったのは痛みだけだった。
ただ、失血の影響だけはどうしようもなく。
手を借りて移動することになるだろう]
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