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[後を追ってきたイレーナの歩調に合わせつつ
広場に行くまでの間に、昨日ユリアンから聞いたこと…
仮想エーリッヒな妖精王とその息子のいざこざと
ユリアンが今なにをしようとしてたのかを伝えつつ。]
[派手な光りが到来した筈なのに、対した騒ぎもなく
相変らず屋台だらけの広場に出る。]
………………ノーラ……
[そして、広場に見慣れた女性の姿を見つける]
[ユリアンの、少々怒りが混じった言葉に
一瞬、きょとんとした表情で其方を見上げつつ。
言葉の意味を把握すれば、くつくつと笑みを浮かべて]
……おとーさまの引きずり出しに成功した暁には、
あたしにも踏み潰す権利を進呈してくれると嬉しいのですが。
[と、続く言葉に視線を移して。
その顔に浮かぶ苦笑を見れば、小さく溜息が漏れる。
てやっ、と小さな掛け声と共に
相手の腹部へと軽くパンチを繰り出して]
―――そー思ってるんなら、約束、守ってあげてねっ!
[に、と笑みを向ければ、踵を返して扉を開く。
そのまま、*夜の通りへと*]
[自らの名を紡ぐ声に、視線を逸らして其方を見る]
[青年と少女の姿を見て、小さく会釈]
今、騎士さんが金の光に。
[ただ自分が見た、それだけを告げて]
[…アーベルの話を聞きながら、広場へと着き…
会釈をするノーラに、会釈を返す]
…そう、ですか…
[…嘘は付かなかった。
小さく安堵の息を吐き…]
…って事は…後は…ユリアン…?
……金の光りはダーヴィッドか……
[ノーラの言葉に頷…結局話しが聞けなかったもう一人の妖精の名を呟く。]
…………銀の光りは…ここからじゃない…のか?
[銀の光りについて言及をしていない事から
そうなのかな…?と、推測しつつ。]
…ユリアン…じゃ、無いの…?
[銀の光…アーベルの言葉にゆるりと辺りを見回すが…他に、この騒動を知っている者は辺りには居なかった]
…でも…ダーヴィットさんが…行ってくれた、って事は…
ユリアンも…嘘を付く気はない、よね…
[アーベルに頷いて]
銀は別のところから飛んで来たから。
誰か…までは、分からなかったけれど。
[光の来たほうを指し示して]
…そういえば、工房はあっちだったかしら。
其処から、かもしれないわ。
[イレーナの言葉を聞いて、呟く]
[ノーラの言葉を聞き…]
…ありがとう、ございます…
あたし、行ってみますね…
[ペコリと頭を下げると、その足をユリアンの*工房へと向けた*]
…………少なくてもミリィを裏切るようなことは…ユリアンはしないと思う
[イレーナの前でこの言葉は酷かな…と心のなかで詫びを入れつつ]
…………工房か……
[ノーラの指し示す方向を見て、コクリと頷き。
情報提供の礼を告げ。]
[工房でユリアンから話しを聞くのか、
それとも途中でリディいとカチあって話しを聞くのか]
[ともかく、青年は工房の方向へ*歩きだした*]
[アーベルを見送って]
…
[視線は手のつけられぬ侭冷めてしまった、椅子の上の珈琲へと]
…元通りになれば良いのに。
[何もかも、皆]
[小さく息を吐いて、眸を*閉じる*]
[窓の外にはあかるいひかり、
そらのかなたへ飛んでゆく。
子供は、やっぱりと呟いて、
ちいさくわらった]
ノーラさんがいるから良いや
[呟くと、子らが戻ってくる。
それから、子供たちは眠りに落ちた]
[そして夜も更けて、子供は起きあがる。
窓の外には、猫の眠った目の月がある。
つきのひかりは冴え冴えと、部屋の様子を照らしている。]
[小さな音をたてて蝋燭がともされた。
揺れる暖かなひかりは、
子供がこの村を好きでなくなったひかりより、
優しくて、静かだ。]
金も銀もいらない。
妖精は妖精の国にいればいいのに
[つぶやきを落とせば、
子供は荷物にむきなおる。
旅の道具は、母とそろえた。
もう少ししたら一緒にいこうね。
約束は守られなかったけれど。]
[ここに来たときは、長かったマント。
今はちょうど良いから。
子供はがさごそと、肩にかける大きいバッグを、
開いてものを探している。]
[子供のうしろで、
ひかりは人の姿を取った。
音もなく静かに。
子供は気づかず、バッグから何かを探す。
その首に、細い腕が、まきついた。]
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