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[それから更にしばらく、どれぐらい時間が経っただろう。
痛みの波は強弱交えて、段々と短くなってきた。
それを我慢しつつ、笑みを浮かべながら汗が流れている。
そして、ついにその時は来た]
───あ……。
[卵膜が破れて、破水が始まり、生臭い匂いが辺りに漂い始める。
その瞬間、ブリジットは腰が砕けたように、その場へとへたり込んだ]
始ま……った。
[痛みが、耐え切れないほどブリジットを襲う。
意識を失えないほどの痛みだ。
視界はすでにグチャグチャで何がそこにあるのかよく分からない。ただ感じるのは、今、お腹の中にいる生命の鼓動だけ]
[何やら考え事に集中しているらしきロミルダからの返答はあったか。
あったとしても、それに応じられたかは、色々と怪しいわけだが。
何せ、唐突に事態が急転した]
……へ?
ちょ、なに、何だよっ!?
[ブリジットの異変。
鸚鵡が甲高く鳴いて、大きく羽ばたいた]
……もう……信頼云々言っている……場合じゃない……かな。
わかんない……もん。嫌いな人なんて……いなかったし……みんなを……信頼……するしか……ない……よね。
[息も途切れ途切れでそう言いつつ、ブリジットがずるずるとした動き方で、近くにある部屋へと向かった]
……私……今から……愛しい子を……産むか……ら……出来れば……誰か……付き合ってくれる……と……嬉しい……かな……には……は。
ふぇ?
…あ、ユーリにぃ。
[声が掛かって、ロミルダはぱちぱちとまたたいて、傍らを見上げる]
んと。
どっちがいいか、考えてたですよ。
[こてんと首をかしげながら、ロミルダは言う]
[とてつもない痛みなのに、それでもブリジットは笑う。
いつものように]
あ……部屋……汚しちゃう……けど……ごめん……ね……。
[ぐちゃぐちゃの視界の中では、部屋がどこなのかはよく分からないかったが、それでも、記憶の中にある景色でなんとなくここらへんじゃなかったかなーという思いだけはある]
……どっちがいいか……?
って、それどこじゃないって、コレ!
[ロミルダに返せたのは、余裕なのか、逃避思考か。
ともあれ、ふる、と首を振り]
付き合う付き合わない以前の問題っしょ!
っと、取りあえず、必要なもの……布とか、お湯とか、色々用意しないとっ!
[エーリッヒを運ぶ際、重たい方を任されたことに若干の文句を零しつつ。
それでも、エーリッヒが眼を覚ましたのなら、そちらではなく、ゲルダに向かって良かったねぇ、なんて囁いて。
疲れたのか、何かもの思いをするかの如く、適当に腰を下ろして俯いていた]
…ブリジット!?
[ガタッと音を立てて、椅子から立ち上がる]
ちょっと待て、連れてくから下手に動くな!!
[果たして、誰かが付き添ってくれたのかもよく分からないまま、彼女の姿は部屋の中へと消えていった]
───1F・空き部屋───
さて……大仕事……開始……。
[部屋に入るなり、どこか適当な場所でブリジットは仰向けに寝転がると、この世で最も尊く、そして、恐ろしく危険で、とてつもなく身近な、奇跡を始めた]
―二階自室―
[ぼんやりと着替えも何もせずに窓から外を眺める。どうやら火あぶりにはならなかったらしい。もうすぐ何か結論を出してくるのだろうか]
ん?ゲルダさん?エーリッヒさんに何かあったのかな?
[そう聞けば、別に何かあったわけでもないらしいが、ハインリヒとダーヴィッドがいるから手は足りているらしい。
休んでとも…そもそも服を着替えたりしろとも言われるだろうか]
わかった。それじゃ、なんかあるまで好きにすることにする…いや、釣りはしないぞ…多分
[と、一応そんなこといいつつ最後は余所見をしながら見送った]
…わ、わわ?
[一拍置いてから、慌て出したのはブリジットのようすからか、ユリアンとロートスの声からか]
ど、どうしたらいいですかっ?
[けれど病気ならともかくも、お産に立ち会ったことなどないから、おろおろとするばかり]
――集会所1階・広間――
[エーリッヒが目覚めた時には心底安堵した様子で。
特に、などと示されれば、物言いたげにしたけれど、開いた口は結局何も紡がずじまい。
身を清めに行くと言う彼を見送った後には、気が抜けたか、少しうつらうつらとしていた――が]
……うん?
[急に沸き起こった騒動に、一気に眠りから引き起こされる]
え、……ぇええ?
びっくりな話って、まさか、それですか?!
[――驚くにも程がある!
そんな叫びは内に押し込め、分からないながらも付き添おうと立ち上がった**]
――…、ユーリ、お湯沸かして来い。
で、ハインリヒは昨日の布、上から取って来い。
女性陣は、部屋ついてきてくれ。
ああっと。
慌てなくていいから、落ち着いてくれると助かるなぁ、っと。
[ブリジットの身体を支えて、先の空き部屋へ。
多少の時間の後、部屋が整ったなら、毛布とシーツのみを重ねたものの上に母体を横に伏せさせる]
ロミちゃんのお仕事は、えーとっ。
ブリジットの手を握って、あかちゃんとそれぞれ頑張れって応援かなーっ!?
[一人一人に指示を出すことで、場の混乱を防ごうと尽力中]
─台所─
[紡いだ言葉にクロエの反応はあっただろうか。
その後は何をするでもなくぼんやりと時を過ごす]
……?
[しばらく後、台所の外が俄かに騒がしくなる様子に気付き、声の聞こえる方へと顔を向けた。
異変に気付けてもそちらに向かうことは出来ず、ただ耳を澄ますことしか出来ない]
―一階・広間―
[エーリッヒを送り出してしばらく話を。
と、ブリジットの様子が急変する]
え、って、お前!
[一瞬、何が起きるのかわからず、だけどすぐに察して立ち上がる。
こういう場に立ち会ったことはないけれど]
とりあえず湯を沸かそう。
汲み置きの水をなるべくたくさん。
[そう言って台所へと向かい仕度をする。
立ち会ったところで何も出来ないのはわかっているから]
[正直、寝転んでみたものの、一体どういう体勢で産めばいいのかよく分からなかった。
一瞬、ウンチングスタイルでやったほうがいいのかとも思ったが、何より立つのが辛いのでやめた。
痛みは強さだけが増し、思わず歯を食いしばりかけたが、確か歯を食いしばっていたら、血管切れるんだよなーなんてなんか他人事のように思い出し、短く短く息を吐く]
……呼吸法……なんだっけ……?
えーと……。
チャー……シュー……メン?
[そりゃゴルフだ]
[ダーヴィッドに声をかけられ、台所に向かう足を止める]
っと、わかった、ユリアンは湯を頼む。
オレは上に行ってシーツの余りを持ってくる。
[ユリアンにその場を頼んで、急ぎ二階へ]
おっけ、わかった。
そっち、頼む!
[ダーヴィッドの言葉に頷いて、台所へ。
さっき使った大鍋は、まだ片付けていなかったはず、と思いながら駆け込んで]
聞こえてたと思うけど、非常事態っ!
あっちの手伝い、頼むっ!
[クロエにこう声をかけると、湯沸し開始]
[二階の昨日ブリジットが使っていた部屋に行き、おいてあったシーツを掴んで急ぎ戻る]
持ってきたぜ。
他に何か用意するものはあるか?
[ダーヴィッドに持ってきたものを渡し、指示を仰ぐ]
─台所─
ん、りょーかい。
ハインさん、そっち頼むねっ!
[二階へ向かうハインリヒに頷いて、鍋に水を張って火をおこす。
作業の間、鸚鵡は肩を離れて座っているカルメンの側へ。
いつも悠然としている鸚鵡は、落ち着きなくくるる、と鳴いてしきりと羽繕いを繰り返していた]
むしろこの場合の俺の仕事って何…っ!?
[流石に母体に眼を向けられはしないので、背を向けつつも、まだ室内に居残ってたり]
そして、呼吸法は、すーすーはーだから!
確か!多分!
2回吸って、1回吐くのはず…だよな?
[誰かしら、こういう知識の深い相手が居たら良いとは思うものの、虚しい願いの気もしている]
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