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おっ、良いところに。
[一つ下の踊り場に、ミツクニ発見。
先日とは丁度逆っぽい位置関係か]
今日もお暑ぅございまして、ミツクニ青年。
ちと頼みたいことが二つほどあるんだケド。
[手すりに寄りかかりながら、手をヒラヒラ]
[呼びかける声に顔を上げ、そちらを見る。
肩の上の紅鴛が、ぱささ、と羽ばたいた]
……暑いというほど、暑いか?
[それは火気の影響です。きっと]
って、頼み?
[珍しいこともあるもんだ、と。
なんかちょっと、身構えました]
暑いよ。ここ数日は特に酷い。
[やはり影響されてるんでしょうね。
羽ばたく紅鴛にもヒラヒラと手を振ったりして]
一つは簡単。
なんだかこの間リカちゃんと親しげだったでしょ?
彼女の行きそうな場所に心当たり無いかなって。
[ツツツ、と階段の上に移動。進路塞ぐつもりだなんて、そんな。
どう?と軽く首を傾げた]
[昨夜はおばちゃんが寮に電話してくれたっぽいです。
さすがにタマキちゃんだけやったら事前提出ないと泊るん無理やけど、身元保証人兼親戚て強いです。ありがたや]
ぅー…
[で、噂をすればとゆーか、近づく火気で目覚めを促されたっぽく。
膝小僧の上に横向きの頭乗せて、眼鏡はずして目をこすってたり]
−自宅−
[ぱち、と携帯を閉じて大きく伸びをする。
昨日は昨日で家に女子を連れてきたと姉どもが大騒ぎだったおかげで妙に疲れ。
今日は今日で、悠悟から電話がかかってきたと思えばまた疲れるような内容で]
…まったく。
[こうなったら噂のご老公に事の仔細を問いただすしかないわけで、面倒な、と思いながら去年の部の連絡網をごそごそと探し始める。
程なくして見つかったはいいが、さてこの携帯は現在使われているのでしょうか。
そんなわけで携帯を鳴らしたまでは良かったが、そういえば携帯のアドレス帳に入れっぱなしだからわざわざ連絡網探す必要なかったんじゃないかと今更思ったとか思わないとか]
……この程度で暑がるな……って。
ああ。
[金気の影響か、と。
今更ながら気づいてみたり]
は、佐々木?
あいつなら、屋上にいるらしいが。
というか、俺はあいつに呼び出されて、ここまで来てんだが。
[問いにはあっさり返しました。
あっさりと]
[あっさり返した直後、響いたのはピアノの旋律。
音の源は、ポケットに突っ込んだ携帯]
……どこの酔狂モン……。
[基本、変わり者で有名で人付き合いも少ないせいか、携帯は家族くらいしかかけてきません。
従姉は用事があれば、『違う』連絡方法を取ってくるので、まずかけてはこないし]
……はい、もしもしー?
[着信表示も確認せず、折りたたみのボディ開いての第一声は投げやりでした]
は、上にいるの?
てか用事があるんだ。それならついてくわ。
個人的な用事だったら悪いからすぐ下で待ってるよ。
もう一つのは急ぎじゃないから後でいいんだ。
[アッサリ貰えた答えに一瞬キョトリ。
それからサラッと宣言して上がってくるのを待つ]
─昨日・瑞雲神社─
[地面を均し終え、一息つく]
……で、これがアタシの使い魔ってか。
[先程殻を破って目覚めた使い魔に視線を落とす]
………亀の癖になに地面潜ってんだよ!
[じむじむと何故か土に潜ろうとしている亀が一匹。甲羅を摘まんでずるりと引っ張り出した]
てか、亀って移動偵察には使えなくね?
鳳凰達みたいな使い方は出来ないんかなぁ。
[摘んだ手のひらサイズの亀を掌に乗せてじっと見つめる。亀もこちらを見つめてきて、くり、と首を捻った]
……とりあえず帰ろ。
[やるべきことはやったんだし、と立ち上がり、神社を後にする。亀は持ってるのも面倒なのでポケットに突っ込んだとか]
─時間は進み本日昼─
[亀がてふてふと道路を歩く。幸貴はスローペースのその後ろをゆっくりとついていく]
……やっぱ遅いよなぁ。
[亀の使い方を模索しているようです]
…。
……もしもし、相馬ですけど。
[あ、使われてた。
切り出し方にちょっと迷って間があいたのはさておき。
んー、と首を少し捻ってから]
ちょっと、直接聞きたい話があんだけど。
お前、いまどこ。
[結局シンプルイズベスト的な問いかけになりましたとさ]
……は、相馬先輩?
[何でこの人から電話くんだよ、っていうかなんで携帯番号知ってんだ、あ、部員連絡網。
一瞬、過ぎったのはこんな思考だったらしい]
は、俺に?
かまやしませんが……。
現在地は、学校。
呼び出し食らって、屋上行くとこですが。
[返す言葉は、端的でした]
[ カシャリ。
途切れたコンクリートの先には、草原が広がっていた。
眼下に流れる川、何時と変わらない、
何でもない光景を収めた後、ぼんやりと佇む。
フードを被り、カメラを片手に歩む様は、
傍から見ればちょっとした不審者かもしれない。
当人にとっては今更の事で、気にもしていないが ]
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