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[ふ、と、聞こえた声に。
額の汗を拭いつつ、気合を入れて振り返る]
……いや……小さいの、外見だけだから。
あれで、年齢は千年越えてるから……。
[はふ、と息をついて]
……なんかなぁ、最初にかける言葉がこれって……きまんねぇの。
[浮かべるのは、どこか苦笑めいた……でも、強い安堵を湛えた、笑み]
[急に振り返られて、狽ムくっとして立ち止まり。]
……あの、なにか……?
[妖精の姿で村を歩いてたら捕まるので、慌てて変じたのだが。
髪が解けてぼさぼさなのかと、あわあわと手で撫で付けてみたり。]
……いいの?
[それから、子供はじっと彼女を見上げて、
やがてゆっくり首を横に振った。]
だめです。
それなら、僕もいくから、ノーラさんも。
[手をひっぱって]
お年寄りも大事にしなきゃダメ。
[きっぱりと少女は言って。どこかその様子は以前より強く見えたかもしれない]
無茶もしないでって言ったのに…。
でも…
……いや、そうかも知れないんだけど。
[いや、それ以前に親なんだから労わろうとか。
そういう発想はでないのかとか、そんな突っ込みが入りそうだが]
あ……ええと。
[無茶の事を言われれば、さすがに決まり悪くなり、軽く頬を掻き]
……でも?
[空には大輪の花火。
街角には陽気な調べ。
人々は楽しげに、手にてを取って踊り。
酒場では、幾多のグラスが澄んだ音を奏でるでしょう。
夜も更けて、祭壇の灯りが消えるまで、楽しいお祭りは続くのでした。
裏で何が起こっていたのか…それは当事者以外は知ることも無く。]
[主の問いに、きょとんとして。それから。]
……さむいですけど…冬ですから。
[出合った時の事を思い出して、にこ、と笑んた。]
[ありがとう、という言葉に、ふと、笑みがこぼれた。
ごく自然な笑み。
それは、多分。
ごく最近になって、浮かべられるようになったもので]
……約束……だし、な。
[こくり。
子供はうなずいて、
彼女と共に丘を下る。
あしあとよっつ。
ゆっくり増えて、
やがてたどり着いた広場の様子に、
子供はあきれたため息を吐いた。]
あ。
いる。
[とりあえず、ノーラに、そう告げる。
エーリッヒがいるね、と。
そしてそっと手を離そうと。]
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