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−中央部・広場(泉)−
[ちゃぷ、ぱしゃり。ベアトリーチェは泉のそばに座り込んで、膝を濡してします。駈け出したときに転んでしまったらしく、そこには擦むいた痕があったのでした。
当の本人は、変らずぼんやり、なにもなかったようなかおをしているのですけれども。]
─Kirschbaum・3階─
[眼が覚めてから、何となく外に出る気になれぬまま。
ただ、ぼんやりと、部屋の中で過ごしていたものの]
……籠ってても、どうにもならん訳だが……。
[これからどうするか。そして、探査の輪を再び飛ばすかどうか。
いや、飛ばすとして『何を』目的として飛ばすか、それが問題で]
……書、その物の力を辿れば、また消されるのは目に見えているしな……無駄な事で時間を費やしても仕方ない。
なら、方向性を変える……として。
―明け方/Kirschbaum2F 東の部屋―
[ゆうるり、つめたな空気をまとい、
苗床はそっとKirschbaumに入る。
眠っているひとの姿。
かすかに笑いて、桜をみやる。
その額に三ツ花痣の消えてあるのを、だれもみることはなかったろうか。
それは眠りの後にも未だかえることなく、
しかし苗床は呼び戻すこともなく。]
……力がもっと少なければ君を待つこともできたろね。
それともあれを僕が持てば、君に次の生を与えられたろか。
でも君はとめるのだろうね、“ ”
だから僕はこちらを ――選んだ。
その筈だったのにまだ迷うのだよ。
……まったくもって、情けのないこと
[散歩を十分に堪能した後、ゆったりと町へと向かった。
広場にさしかかると、泉にしゃがみこむ金髪の少女が見えたが、あまりに一生懸命に見えたので、声はかけなかった。
近く、時計台の裾に座り込み、往来の人々と少女をなんとなくぼんやりと眺めている。]
−中央部・広場(泉)−
[白いハンカチを取り出すと手を拭きまして、ブリジットが前にして呉れたように、怪我した膝に巻きつけます。赤がほんのり移りましたが気にせず、上手く結べたのに満足そうなかお。鐘の音がながくながく鳴り響いておりました。]
―中央部・広場―
[自警団員に少し話を聞いたところによると、彼らの団長はまだ行方が知れないようだった。こちらの事を詮索されても都合が悪いので、それだけ聞くとミハエルは通りを街の中心へ戻り]
[少女の膝に結ばれた白いチーフと、そこへ滲む色に目を留める]
−森→図書館−
[イレーネが謎めいた言葉を残し、森の奥へと消えた後。
アマンダはその後を追う気になれず、図書館でぼんやりしていた。
「むしろ、これから。」
書が失われ、おそらく団長も消えたのに。
言いようの無い不安が過ぎる]
何が、起こると、言うの…
[彼女は…何か、知っているのだろうか?
アマンダの呟きは、忙しなく行きかう冒険者の間に落ちて消える。
やがて、図書館を後にする。ここに居ても、何も始まらないと]
[金髪の少女がこちらを向いたので、少し表情を和らげる。
と、その時もうひとり、髪だけでなく色々な箇所がキラキラと光らせながらミハエルがベアトリーチェに近づくのを見て、手は挙げずに座ったひざにひじを置いて、眺めている。]
―桜の大樹の木の上―
[...は幹にもたれ掛かり、空を見つめる。
光を浴びて、髪は亜麻色に透き通り]
[花もひらひらひらりと舞う。
彼の周りをわふわひらり]
[人がいたら、彼が風を操って桜の花びらを
蝶のように躍らせているように見えることだろう]
─教会・自室─
[宵闇に染まる頃、ナターリエは自室で昨日のことを回想しつつ、推理に没頭する
今回の騒動、少なくとも実行犯は一人。そして共犯がいるとしたら、それは果たして何人か]
イレーネ。
[こんばんわ、と声をかけようとして、もう一つの視線に気が附きます。ぐるり、眼を巡らせると、薄闇にも映える金の髪が見えました。]
ミハエルも、こんばんわ。
[立ち上がって、ぱたぱたとスカートを払います。]
−→西の桜の大樹−
[アマンダはぼんやりしたまま、泉付近の一団に気付かず通り過ぎる。
夕刻の人込みに、目立たぬ容姿は紛れていただろうか。けれど精霊の気配は名残を残していたかもしれない。
夕日を浴びた満開の桜は、その色を濃くして美しかった。
その枝にある気配を、ほんの瞬く間とはいえ、気付かせぬほどに]
……ユリアン?
[アマンダは、樹の真下から上を見上げ、迷うことなく声を掛ける。
そう、ここへは彼の気配を辿って――話をする為に来たのだから]
[ふと外を見ると、金髪の少女と少年、そして少し離れた場所に銀髪の女性がいるのを確認すると]
……ちょうどいい
[そう呟き、階下に下り、外の広場へ向かう]
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