情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [33] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[やがて、呼び出し音を響かせる受話器を手に足を何度も踏み変える姿があった]
…あ、ようやく出た。
寝ぼけてるの?ちゃんと起きてっ!
[やる気の無い声に怒鳴り返す。
でないと兄は右から左になりかねないのだから]
うん、まぁこっちはそれなりに。
それよりも桜祭りの時期なんだけど。
父さんが連絡して戻らせろって。
[怪訝そうな相手の声に、溜息を吐き]
さてはまた戻らないつもりだったでしょう。
今年から綾姉が宮司として取り仕切るの。
父さんは今そのための準備におおわらわなんだから。
…その辺はいつもと同じ。
儀式の日程が変わるわけないでしょう?
[トントントン、と通話口を軽く指で弾きながら]
お土産のリクエスト?
じゃあね、前に貰ったほら、あのお店のクリームの…。
[ちゃっかり頼み込んだのは生菓子。
これなら送るというわけにもいかないだろうという悪巧みを含めて。
それからも何だかんだと押し問答やら近況報告やらを交わし]
うん、それじゃね。
これで戻ってこなかったら馬鹿兄、の上に超がつくんだからね!
ちゃんと戻ってきてよ!!
[最後にも念押しを忘れずに電話を切った。
それが数日前のこと]
……っかし、まあ。
[煙草に火を点け、文字通り一服しつつ、ぽつり、呟く。
ここから集落までの峠の下り道は、ガソリン節約のために押して行かねばならず。
その前の一休み中な訳だが]
三年前も、七年前とかわらねぇなぁ、って思ったもんだが。
……ほんとに、全く、変わってねぇよなぁ。
[そう簡単に変わるものでもないのはわかっているが。
妙にしみじみと、こんな呟きをもらしていた]
[籠を手に旅籠へと向かう。途中、祭りの準備をしている様子が見えた]
お祭り…魂鎮めの、儀式。
今年から、綾野が取り仕切るんだっけ。
皆、頑張ってるなぁ…。
[祭りの準備。身体が弱い榛名にはその準備すら手伝うことが出来なくて。眉尻を下げ、悲しげな表情でそれを遠巻きに見るしか出来なかった]
………。
[しばらくそれを眺めた後、再び旅籠に向けて歩み始める]
[所変わって旅籠の前。]
おォ。
すげェ、まだ続いてんじゃん。
[3年前と変わらない場所に建つ建物に関心したように呟きつつ、扉を開けた。]
ただいまァ。
親父3年振り・・・ッて、
あれ、お客サン?
[扉を開けた先に、男と青年の姿を見て瞬いた。]
2人も来てんの?
めっずらしィ。
さて、ほんじゃ、行くとするか。
……にしても玲のヤツ、面倒なモン土産に指定しやがって。
[ぶつぶつと文句を言いつつ、荷物の中で一際目立つクーラーボックスを見る。
これのお陰で、公僕にでくわしたら色々ヤバい走りを強いられたりなんだりしたのは笑い話なのだが。
ともあれ、吸殻を携帯灰皿に放り込み。
愛車を押して、峠道を集落へと歩き出した]
……やれやれ。
いつもながら、めんどうな生き方してるな。
もうちょい、楽に生きればいいのによ。
[言いながら、食事に戻ろうと、パンがあったばしょに手を伸ばすが、その手は空を切った]
……あ?
[視線をそちらに向けると、カウンターの上で猫が、してやったりという顔で利吉のパンを口にくわえていた]
ああっ!?
てめえ!俺の貴重な食料を奪いやがったな!?
[ふんづかまえようとしたが、一瞬遅く、猫が利吉の手をスルリと抜けて、旅籠の中を走り回る]
待て、この野郎!!
[当然のように、利吉もそれを追って、ドッタンバッタンと走り回った]
[旅籠へと辿り着き、表の扉から中へと入る]
こんばん、わ?
[挨拶の最後が疑問形になったのは、旅籠の中の騒動を見たため。逃げる猫を追いかける男を見て何度か瞳を瞬かせた]
さーって、いっくかー!
[バスから降りて何分だろーとか考えるのも嫌なくらい歩いたかもしれないけど、ぶっちゃけ若いから歩いてもだいじょーぶ。下りの坂道は足を痛めやすいっていうけど、少しくらい走ったって問題ない。超ない。]
――しまった、ケータイないのにアイポッド忘れたー…!
ッて。
酷ェな、久々に戻って来た息子への挨拶がコレ?
[頭をさすりながらへらへらと抗議の声を上げる。]
んあっと、すいません・・・あら。もう出るんスかい。
どーぞお気をつけてー。
[出て行く青年に軽い言葉を掛ける。
お客への態度がなっていないともう一発食らった。]
・・・・ッたァ。
…頼み事?
いいよ、私が行ってくる。
[あれから数日。
綾野も父も支度に忙しそうで。玲も何やかやと手伝っている]
ん、確かに得意じゃないけれど。
私にできることは限られてるし?
[渡されたメモを手に家を出た]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [33] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新