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[吊橋を揺らし、詩うたいは屋敷へと向かう。
風は通り抜けるものを脅かすように、時折強く足許を攫う。
しかし男はそれすら愉しむように、遊ばせ、歩みを強める。]
[やがて一軒の屋敷の入り口まで届くと、
詩うたいは訪なうことはせず、あたり一面の白い花に唇を落とす。
彼なりの礼儀。大地と花にくちづけを。
その後ようやく立ち上がる頃には、
渓谷のうた声はとうに凍えるほどで。
もし主が彼の来訪を心待ちにしていたのならば。
顰めた皺はまたひとつ深くなって*いるのだろうが*]
よ、よろしくお願いします、キャロルさん……!
[初対面のためか、キャロルの優雅な所作のためか、やや顔を赤らめながら挨拶をする]
[キャロルに一礼してから、背負っていた自分の荷物の中から木箱を取り出す。
中には工作用のナイフや定規、千枚通し、糊等の道具が隙間なく収められている]
あまり読む人も整理する人もいないみたいで……痛みが酷いものは早めに修繕しておかないときっと崩壊しちゃうと思うんです……。
たぶん、しばらくお世話になると思うので、私に出来ることをしようと。
[少女は慣れた手つきで本の修繕を始める。]
[返された挨拶に、零れるのは笑み一つ]
そんなに畏まらなくてもよろしくてよ?
それにしても……。
[言いつつ、碧の瞳が巡るのは、テーブルの上の本]
それは……書庫の本、かしら?
―廊下―
……?
[微かな呻き声に振り返ると、そこには足を止める青年の姿が見えるだろうか。
記憶にある顔に微笑んで]
…お久しぶり。
何かあったの?
―広間―
そうでしたか。
[踊り子の瞳の憂いを捉えたか否か、墓守が語ることはない。
右半分の表情はただ微笑みを形作る]
御主人も、季節毎の景色も。
此処は何一つ変わりはしませんよ。
[穏やかな低音はそうとも付け加える]
これはこれは。
ようこそいらっしゃいました。
[新たな来訪者には執事の如く深い一礼。
少女が本を落としかけても、特に慌てる素振りは見せなかった]
墓守をしています。
[屋敷の者かとの問いに、返す名乗りはそれだけ。
本の修繕を始める様を、その場に立ったまま見ている]
─ 一階廊下─
[微笑まれて顎を引き、一歩後退る仕草をする]
…な、なんでも…。
[無表情ではあったが、その仕草は怯えを感じさせるものだっただろう]
……飲み物、取りに行こうと、思った、だけ。
[ソフィーが問うたであろうものとは異なる理由を口にし。
相手を避けるようにしながら広間へと向かおうとした]
[幸い本の中にカビ等はなく、糊が弱り剥れたり糸が切れ掛かっているものがほとんどのようだ]
虫干しとかは、してるのかも……。
[セシリアはキャロルの視線に気づき、恥ずかしそうに肩をすくめる]
あの、えっと……父が古書店をやっていて……その手伝いでよく本の修理や整理をやっていたので……。
[ユージーンの礼を受けて、セシリアも深くおじぎをする]
えっと、こちらの書庫に「ウールブヘジンの左手」という本があるとお伺いして……見つかるまで、本の整理と修繕をさせていただきます。
よ、よろしくお願いします!
……あ、別に何か用があるわけじゃないんだけど……
[後ずさる彼に、怯えさせてしまっただろうかと少し後悔した。
何とか微笑みを保ち、敵意が無い事を示そうとする]
飲み物。
ここのお屋敷のお紅茶は、本当に美味しいわ。
いつも、ありがとう。
[広間に向かおうとするその背中に、そう声をかける]
─広間─
[何一つ変わりはしない、という墓守の言葉。
ふ、と小さく息を吐く]
そうね。
変わらぬからこそ、立ち寄れるのかも知れないけれど。
[吐息に続いた言葉は、冗談めかした響きを帯びるも、やや低い声。
しかし、セシリアの方へと向き直ったなら、声は先と変わらぬものへ]
お父様のお手伝いで?
ふふ、よほど本がお好きなのね。
とても、丁寧な仕事だわ。
こちらこそ。
[深いお辞儀に、先のような笑みを返す]
それは助かりますね。
此処にはそういったことに詳しい者が居ないもので。
「ウールブヘジンの左手」、ですか。
[本の題を聞き、墓守は思案するように顎に手を当てた]
[思案する墓守を見て、何か知っているのかと期待を向ける]
父の著書みたいなんですが…筆名がわからないんです。
題名しか……ご存知、ないですか?
─ 一階廊下─
………。
それは、淹れてくれる人に、言えば。
僕が淹れてるんじゃ、ない。
[背にかけられた言葉に、一度足を止めて振り返らぬままに言葉を紡ぐ。
突き放すように言ってから、再び広間へ向けて歩を進めた]
─ →広間─
[扉の前に立つと、静かに広間の中を覗き見る。
ユージーンとキャロルの姿が見え、もう一人知らぬ女性の姿が見えた。
また客が来たのかと、軽く眉根が寄る。
目的の物は広間の中心にあるテーブルの上。
仕方なく、こっそりと中に入り声もかけぬままに紅茶のセットが置かれているテーブルへと近付いた]
ですから、いつでもいらしてください。
御主人の楽しみでもありますから。
[踊り子に顔を向ける墓守は、音量が少し下がるのみ。
声色も笑みも変わらない]
[思案する墓守と、期待する少女とを見比べて。
それから、先に置いた自分のカップを手に取った所に、広間を訪れた新たな気配]
……そんな、隠れるようにしなくてもよいのではなくて?
[声もかけずにやって来た青年に、からかうような声を投げる]
[期待の眼差しに目線を上げて、暫く黙った後]
すみません。
時折本は読みますが、何せ著書量が多いもので。
あまり詳しいことは。
[眉を下げて、すまないという風に頭を下げた]
ただ、題に覚えはある気がします。
見つかると良いですね。
[表情を変える事無い墓守の言葉。
笑みを浮かべて、ひとつ、頷く]
アーヴ殿も、少しは出歩けばいいのに。
……でも、出歩かれてしまうと、立ち寄る楽しみも半減してしまうかしらね?
アーヴ殿の知らぬ地の話をするのが、楽しみでもあるのだし。
[それから、軽く首を傾げて、こんな呟きを]
雑貨屋の息子 ギルバート が参加しました。
よいせ、っと。
[どこか威勢のいい掛け声をかけながら、男が山道を登っていく。
背にはやたらと大きな荷物。しかし慣れているのか杖などは持たずに]
と…着いたな。
[目の前に開けたのは崖と、その向こうに佇む一軒家。
そしてそれを繋ぐ細いつり橋]
ここが一番きついんだよなぁ…
仕事だからしょうがねぇけど。
[もう一度荷物を背負い直して、慎重に橋を渡っていく]
[橋を渡り終えて足元に目を向ける。
そこで揺れる小さな花]
今年も綺麗に咲いてんな、お前ら。
てことは、本格的な冬も近い、か。
[花に話し掛ける様にして、吹きつけた風に身を震わせる。
見上げれば今にも降り出しそうな空の色]
あー、こりゃ拙いかな。
早く荷物を届けちまわねぇと…。
[そう零して足早に屋敷へと向かっていく。
足を向けるのは表玄関ではなく裏口へ]
ちわーっす!
頼まれてた荷物とか、持ってきたぜー!
[扉を叩いて声を掛ければ、中から使用人が迎えてくれるだろう]
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