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[少し考え込んでいるうちに、広場の一角に騒ぎが起こったのを認める。近づけば中心にいる少年と、彼を抱きしめる、金の髪の少女を見つけ]
リディア、どうした?その子、体調が悪いのか?
全てを知ってしまえば、
きっと、生きているのも詰まらない。
[軽い物言いに返す口調は、淡々と]
ああ。
おかげで、私は私で、思うようにやらせてもらっているから。
その点では、貴女に「拾われた」ことを感謝すべきなのかな。
[中央へと投げられる視線は追わず、
己に目を向ける男へと眼差しを返す――も、
見られることを厭うように、僅かばかり逸れた]
……わかった。
[肉を吐く少年も目に入るが、その理由は知らず。
命の糧を無駄にする姿に鼻を鳴らすのみ。
エリカの問いが耳に入り、そちらへも視線を刹那投げた。]
………結界樹か。
[先ほど見た樹に異常は感じられなかった。
だが、巫女の言葉に偽りはない。
帰る前に島を一回りすると心に決め、その場に*背を向けた*。]
[エリカを見て、わらう。
といっても、面の下。
カルロスならば見透かすことも出来ようが、狐自身は気にも留めずに彼を見る。]
酷い目ねェ。
本当にわからないな
[愉しげにわらいながら、言葉を聞く。]
あァ。
アレは面白い。別に珍しい行動を取ったつもりは無かったが、お前にはそう見えたか。
……そりゃ、そうだろうね。
[知らない事が多いのも、色々あるけど、と。
呟きは小さく口の中に留まり]
そりゃどうも。
アタシは別に、「拾った」つもりはないんだがね。
[続く言葉は冗談めいて。
踵を返して立ち去る背には、気をつけるんだよ、と声を投げた]
[エリカの答えを確かめると、アヤメに視線を戻す]
アヤメ、しばらくクローディアの傍についていてやってくれるか?
[言いながら、巫女の傍から立ち去るスティーヴの背に目礼を送った]
[広間から抜け出すように歩く
途中、昔知っていたような人もいた気がするが、気にせずに歩いた。
目的地などもって歩くことなど久しくなく。今回もそうで、川を、水の流れを追うように、陽気に笑いながら歩いて]
あは あははは
負なんてない人。いないのにね
[そうして、ラスにもお礼と謝罪を述べようとした時、背後から聞き知った声が聞こえて首だけをぐるりと振り返ると]
あれ? カレリンも居たんだ?
[本名より長い渾名に疑問を1ミクロンもはさまず、カレンの疑問に苦笑した]
いや、オーフェンに御飯を作ってあげたんだけど、お肉食べたら具合悪くなっちゃったみたいで……
[リディアの顔を見上げ]
怒る権利だ、なんて
何で、そんなこと……
[と、近づいてくる足音、聞こえる声]
もう、平気……っ
[力を振り絞り、体を起こそうとする]
[ 小さな子供の傍から離れた男を視線だけで追う。
首は変わらず傾けたままで。]
…え、お水?
ああ、構わないけれど。
[ リディアから声がかかれば、首を戻し彼女へと視線をやる。
顎から手を離し、彼女へと返事した。
カレンの姿を認めれば。]
カレン殿、この子調子が悪いみたいで。
宜しければ、診てやってくださいな。
[ 彼女にそう言うと、自分は水を取りに台所へ。]
ん、ああ、別にかまやしないよ。
アタシにできそうなのは、今んとこそれ位だしね。
[溜め込み気味の機織の仕事の事は、多少は気になるが。
こんな報せが出た後では、受け取り側もそれどころではないだろうから、と強引に理由をつけて納得しておく]
……兄さんも、無理は禁物だからね?
[一応、突っ込みを入れてから、落ち着かない巫女の側へと向かい。
どこか蒼ざめたよにも見える顔を向けられれば、元気付けるよに*笑いかけ*]
[川の流れを逆しまに辿り、
水の源を求めて上っていく。
冬は過ぎたとはいえ、陽が落ちれば、まだ冷える。
されど、気にしたふうはなく。
飛べば早いのだろうが、一歩一歩と、踏みしめる。
喧騒を離れてしまえば、聞こえる音は少なくなっていく]
[ネロの出す解答は、やはり予想通りで。それでも、普通にケイジと会話が成り立つ様子には、違和感のみが湧く。
立ち去るネロを見送り、ケイジに視線を合わせれば、エリカを見詰めていたようで、その視線をなぞる]
分からない、ねぇ…いっそそのまま、全部忘れちまえば良いのに。
[後半はささやかに呟き。問われれば、頷きを返す]
あぁでも…確かにあのガキは変な所があるからな。
変人同士、何かがあってもおかしくは無いかもな。…珍しい事に変わりは無いが。
頼む。
[アヤメの仕事の事情は知らぬながら、彼女の好意に頼っているのは自覚していたから、静かに頭を下げた]
私は大丈夫だ。
[自分に向けられた言葉には、そう答えて…広場から人々の姿が消えるまで*じっとその場で見張りを続けるだろう*]
[ 台所でコップに水を汲む。]
さてはて…これはどう理解すべきでしょうか。
巫女姫殿のお遊戯にしては、趣味が悪いですわね。
ジョエル殿の言葉通りの意味でしょうか。
[ コップを持って振り返る。]
そうなれば…巫女姫殿の言葉も真意であると。
何とも受け入れ難いですが。
[ 急いで戻らなければと、コップを持って広場へと。
その水をリディアへと。]
はい。お水。
[ 彼女の傍へと近付いた。]
[名は意思の疎通に支障がなければそれでいいと思っているので、呼び名は特に気に留めず。後の方の言葉には眉をひそめた]
リディアの料理を食べて、食あたりをおこしたのか?古い食材を使った覚えはないか?
・・・いや、今食べたのか。なら、
[体を起こそうとする少年を見て、そばに膝をつき]
無理はしないほうがいい。少し落ち着け。息を深くして。痛むところはあるか?
あは
[立ち止まって。川の水に手を浸すやっぱり目的はなく。
そして服を着たまま勢いよく川の中に飛び込むと]
ごしごし〜♪じゃぶじゃぷ〜♪
[なんて陽気に鼻歌歌いながら、川の流れに身を任せて流されている]
[カルロスの言葉は聞こえたか、それとも聞こえずか。
狐はただわらうのみ。]
変人ねェ。それはひどい言い方をするものだな。
しかし、虚、ねェ。
お前も、素質はあるんじゃないか?
[揶揄い含んだその声音。
それから飽いたというように、狐もまたそこから、白いつばさを広げて*飛び立った*]
[傍らに置かれたコップを見て、ロザリーに視線を移す]
ありがとう、ロザリー。
[真摯にそう礼を口にした。
と、ほとんど時間差なくカレンの口にした言葉に、思わずがくりとコケた]
ちょっと〜! カレリン、言うに事欠いて古い材料って……。
私がそんなへまする訳ないでしょ〜!
[近づいてきた女性に話しかけられれば、しばし目を瞬いて顔を見つめ、記憶と照らし合わせる。問いかけには、体から力を抜いてすうっと息を吸い、吐く]
……ううん、どこも……
[小さく首を横に振った]
[ばしゃん。
静寂と穏やかな流れが引き裂かれる音。
歩みは止めずに、視線を先へと滑らせた。
見え隠れする赤。
きょとり、瞬く]
[ 水を手渡せばカレンから予想外の言葉が。]
カレン殿…貴女までそう仰いますか?
目は…まぁ、右は普通に見えますし。
出不精をも引き摺り出す力があるのですよ、巫女姫殿に。
[ 思ったことを素直に口に出す。
小さな子供の容態はどうかと、少し目を凝らすが。]
リディア、貴女またヘマをしたの?
[ リディアのその言葉だけを聞いて、蹲る子供を気の毒に思った。]
清めましょ〜♪
流れる水〜♪落ちてくる水〜♪
ごしごしじゃぷじゃぷ清めましょ〜♪
[誰かがいるなど気づくこともなく、ただ陽気に歌って抗うことなく流され中]
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