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[ ヴィクトールの食事はゆっくりと進んだ。
野菜スープは、滋養ある甘みで体を慰め、
屋敷の窯で焼き上げられたライ麦パンは村の食堂とは違う焼き加減だったかもしれないが、ほっこりと香ばしかった。
白身魚のチーズ焼きは、香草とトマトの甘酸っぱさが食欲を増進させただろう。
残念なことにも、あまり食は進まなかったのだが、野菜スープだけは全部平らげることが出来た。]
ご馳走さま。
優しい味だったよ。
[ 少し残してしまったのを二人に詫び、洗い物も任せることも、アレクセイの傍らでまた詫びた。
アレクセイの無言の気迫に促され席を立つと、アレクセイより一足先に広間を辞し、自室に帰る。
服を寛がせ、埃っぽい寝台に潜り込んだ。]
[埃っぽさも気にせず安堵の息をひとつ。
ベッドの上に腰を下ろすと、
腰を下ろす気配の無いイヴァンの方を見やる]
…? いつも、休まっているよ。
どこでもとは、言わないけど。
[人狼かもしれいないと、彼の続かぬ言葉。
空白の余韻と、思案の間をあけて]
おれは…――君が、望むようにあれば、いいと思う。
お互いが何者であるかは、そんなに大事かな。
でも、
さっきは正直助かったから、行くなら止めない。
[目の前にその姿の無いまま、ふと脳裏に過ったのは
イヴァン>>57の照れまじりの笑み。
けれどそれは単に、照れ以上のものではないとしか
この時は思っていた。]
――あぁ、
[そんな一瞬の物思いがあったものだから、
アリョール>>59の返答にはっと目を見開いたのだが
単に厳しいものを予想して緊張したようでもある。]
僕も、手伝いたいと思ったんだ。
そうだね――見ているだけじゃ邪魔になるし、
実際にやってみた方が良いと思うから。
[だから教えて欲しい、と請う。
そして実際、彼女の指導はベルナルトにとって
厳しく感じられるものになる訳だったが――、
理解はしやすいものだったから、不器用な所も曝しつつも
それでも呑み込みの早さは見て取れることだろう。]
それならいいんだけど。
[ニキータの言葉にゆるくわらう。
思案の間も彼とのものであれば自然に流れるよう]
望むように――…?
[思わず同じを繰り返すのは意外さゆえ]
ん、いつのまにかあいつらに毒されてたのかもな。
ニキータが何者であっても
あんな廊下の隅っこで一人でいたらきっと同じ事をする。
[泣いていたら、と言いかけて、口を噤み]
助けになったなら良かった。
[ ヴィクトールが寝付くまでは遅かった。
何度も何度も小さく喉を鳴らし、何事もないようにと心から願いながら、]
[ 何時しか眠り朝を迎える。]
ふむ。
[ベルナルトに教えつつも、その何倍もの早さで作業をこなして行く]
理解が早いのは、助かるが。
問題は、慣れだな。
[そればかりはどうしようもない。
逆に言えば、かなりの高評価なのだとも言える]
助かった。有難う。
[片付けが終わった後の礼はシンプルで短い。
最後までベルナルトが居たのかはともかく、片付けが終わったのなら、2階へ。
張り紙でアレクセイの部屋の位置を確認するも]
――…今は、居る気がしないな。
[真顔で呟き、確保していた客室へと戻った**]
[イヴァンの笑みのゆるさは、
ゆるやかにたゆたう湖面を連想する。
足下に水面がなくとも、流れる時間は静かで心地よい]
望むように。
その中に、おれの知る君がいたら、とてもうれしい。
…あいつら?
………それは、ちょっと、嬉しいような、
情けないような、色々と、複雑な気分だけ ど
[思い返して、片手で顔を隠しながら]
手、嬉しかったし、
ごはん、おいしかった。
それは、本当に。本当だ。
[ところで、ベルナルトの方からアリョールに対して
今まで距離があったのは、彼女にもその先代にも
あまり世話になった記憶が無いからでもあった。
そう、ベルナルトの一族の墓はこの村には無かった。
村に住まいを構えたのは祖父母の死後、父母の代から。]
――――…
[明日ここから出られても、出迎えることはない家族を思い出しながら。
ネームプレートの張られた扉を、キィと閉ざした。**]
キミの目に映る俺はどんな姿なんだろうね。
[長い前髪に隠れた目許に視線を注ぐ。
距離は保ったままであるから覗き込む事は出来ない]
あいつら。
俺達を此処に招いて閉じ込めた村の誰かさん。
[言葉足らずな所があるのは癖か。
ニキータの尋ねのような響きに言葉を付け足す。
複雑と言われると小さく笑み声を漏らし]
俺はみつけられて嬉しかったけどね。
――…ん、それなら良かった。
そんなに念をおさなくても、伝わってるよ。
朝食か昼食か、次は此処に運んで食べよう。
[起きて直ぐ解放されるとも思えぬのか
そんな言葉を向けて片手で覆われる彼の相貌を見詰める]
[片手を顔に添えたまま、
前髪の奥から、ひたりと視線を合わすのは。
男にとってとても、久しぶりのことで]
姿形、よりも。
時間…かなぁ 夜の湖畔の、重ねてきた時間が。
たぶん、こうして、息をするように君と話せるおれを
形作っているような …うまく言えないけど ね。
[鼻先を掻くように手指は離れ、
まなざしはまた前髪の奥に隠れる]
ああ、そういえば、あいつらは、そうか。彼らか。
[特に、村人へ感慨を抱くでもなくうなずき。
朝食か昼食の提案には、素直に笑みが浮かぶ]
[細まる双眸や、返る言葉に、
嬉しい。と、これ以上重ねずとも。
空気だとか、表情で伝わる気がしたから]
おやすみ。
[小さな声に囁きを返し、今日の別れを告げた]
[イヴァンが去った部屋。
寝台の上に身を横たえると男はしばらく眠る。
どれくらい眠っていたのか、
目を覚ました男はのそりと起き上がる。
静けさに包まれた屋敷の一角。
薄暗い井戸の前で念入りに水を浴びては、
体に残る匂いを気にする仕草。
さすがに洗えなかった衣服は部屋に持ち帰り
椅子に掛けておくと、
裸のままベッドに潜りまたうつらと*眠りに入った*]
[あの時差し出した己の利き手へと視線落とす。
ぎゅ、と握りしめて息を吐き出した。
ぬくもりを恋しく思うが戯れの相手を探せる場所でも時間でもなく。
広間に戻ると其処は磨き上げられた後。
片付けるものもなく厨房で魚の水を替えるくらい。
選んだ部屋に戻るとのそりと寝台に潜り込む。
目を閉じて眠りにつく夜半。
夢にみるのは泣きながら己の首に手を掛ける母親の姿。
魘されて息苦しさ覚え目覚めるのはひとりきりの朝の常**]
― 2階自室 ―
[夢をみていた。
きっと。
人狼などいないといいながら。
同じ立場に追いやられた、幼き日にみた母の姿。
『恨んではいけないよ。
わからないものが怖いのはしかたないことだから。
だから、知られてはならないよ』
そう諭した母はもういない。
あてもなく旅して、この村にいついたのは適度な干渉と相反する無関心がそのときにはちょうどよかったから。
母のようにはなれない。
いまもまだ、使いこなせるわけではない。
夢の名残は目覚めればきえる]
[目を覚ましたときにはだいぶ日ものぼっていた。
猫のように伸びをすれば、ぱさりとショールが落ちる。
煙草に火をつけて吸い込めばすっきりする気がした。
ふ、と煙をはきだして、廊下へとでる]
――なんか……
[香、埃、朝の匂い。
それらに混じる鉄臭い匂いに眉をひそめ。
匂いを探してむけた足は]
――アナスタシア?
[きい、と薄く開いた扉の先。
そこから見えた顔に驚いて。
扉の向こう。
広がる赤に声を無くしてたちつくした**]
―自室―
[微睡んでいた。
カーテンは開けたままであったから、入り込む日差しに微かに瞼を開けて。
眠いと言うより、覚醒しきらない意識。
その夢を見ていたくはないのに]
朝……?
[今どこにいるのだったか。毎日変わる寝床はあそこから抜け出せた証拠でもある。
ゆっくりと身体を起こすと、軽い眩暈がした。
額に手を当てて熱が上がっていないことを確認する]
起き、なきゃ。
[ふるふると首を振り、その場に座り込んだ。
開いた扉の間から、赤いものがじわりと流れてくる]
誰か、呼んできましょう、……か?
[それだけようやく口にしたものの、腰が抜けたのかうまく立ち上がれない。
口許を押さえて、それでも立ち上がろうと壁に手をついた]
―回想/ヴィクトールの部屋―
[水は、とか、世話を焼くのは、自分もそうしてもらった記憶があるから]
謝る事じゃない。でも、先に言って欲しかった。
あんたが体調崩して、万が一の事でもあったら、俺にどうしろっていうんだ。
……隠さないで欲しいんだ、ヴィクトール。
あんたのお蔭で、俺は普通に生きてこれてるんだから。
[両親が死んだあの日、慰めてくれた彼がいたからこそ。
それから助けてくれていたからこそ、自分は生きているのだ。
――彼もまた自分と同じように後悔しているのは、薄々と気づいていても、それを問い詰めることは出来なかった。
月日を重ねていくうちに、問うタイミングを失ってしまった]
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