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[一人では決して見えてこなかったろうそれを、ユリアンと共に見た。]
――――――っ、ぅ。
[アーベルの血に染まった亡骸も当然ショックだったが、それよりは、明らかに異形と化したもう一人の―ミリィの傍に居た人の姿を見て、顔が引きつり、口元を押さえた。]
おいしゃ、先生…。
[それ以上は言葉も出なかった。]
……聞こえる。
[エーリッヒの問いに少し間を置いてから答える。耳を押さえたまま、どこか彼の声を聞き取り辛そうに]
赤いモザイク。
黒き影。
交じり合い、
――怒れよ!
怒れし影は――欠けたるか!
[ノートなどを持った手を腕ごと掲げるようにして。僅かに掠れた叫びを重ねてから、ぽつりと]
……異形。
異形に殺されしと、殺されし異形……
赤き賽は……
[イレーネの様子にこれ以上は、と考え。
紅き惨劇から視界を遮るように立ち、少女を腕の中へと収める]
[自然、紅く染まった二人に背を向けるような形となり。
自分の視界からも惨劇を遠ざけた]
[後からやって来た二人には、軽く視線を向けるに止め。
ブリジットの言葉に耳を傾ける]
異形に殺されしと、殺されし異形。
[小さな声で繰り返す。
力あるもの、それもまた異形、異端と言えるのかと。
ほんの一瞬、自嘲的な笑みを掠めさせ]
……これで……終わる、のか?
[問いはブリジットへ向いたか、それとも、独り言は定かではなく]
[ブリジットが叫ぶ。
叫びの内容は理解出来なかったが、続き落とされた呟きは先程見た二人のことを示していると理解し]
…やっぱり、そうなんだ…。
[人狼が誰なのか、真実を突きつけられた。
信じがたいが、それが事実で。
不意に漏らされたエーリッヒの問いが聞こえたが、自分には知る術はなく。
何も言えずただ押し黙ったまま]
終わる。
終わるか、否か。
塔は崩れた。崩れた塔は一つか。
一つだとして。二つだとして。
黒き影は……
[エーリッヒの問いとも呟きともとれる言葉に対してか、ぼそぼそと。一歩、二歩と後ろに下がり]
留まらないのなら。
どうしたらいい。
変容が続くのなら。
[最後は独りごちるように]
[ユリアンの腕の中で、嗚咽をもらす。
辛うじて泣いてはいないようだったが、酷く怯えたように震えていた。
ブリジットの声も耳に届く。
異形、そうだこれが――人狼。
エーリッヒが言うように、これで終わるのだろうか。
これからの事を思い、震えは止まらなかった。]
[腕の中で震えるイレーネの身体を抱き締め。
首だけをエーリッヒ達へと向ける]
……ここ、任せても良いか?
イレーネを、休ませてくる。
[これ以上長居してはイレーネの負担が大きいと判じ。
この後来るであろう自衛団の対応などを頼む]
[ぼそぼそと、途切れた言葉は相変わらず抽象的で。
下がる様子を見つめつつ、一つ、瞬く]
変容が、続くのであれば……。
[それは、終わらない、という事か、と。
口に出しはせずに]
……ああ。
ユーディの事もあるし、ここは引き受ける。
[ユリアンの方を見て、一つ、頷いた]
[頼む、とエーリッヒに返し。
腕から解放したイレーネを促し、診療所から離れていく]
[未だイレーネが嗚咽を漏らすようなら、宥めるように、慰めるように、その背中を擦りながら歩を進める]
…すみません。
[エーリッヒとユーディットに聞こえるかどうか、掠れた声でそう告げて。先に診療所を出て工房へと戻る。
人狼が死んだなら、明日は娼館に戻れるのだろうか。
そんな事をぼんやりと考えながら。
ユリアンの腕の中は、やけに温かく*感じられた。*]
……大丈夫、か?
[工房へ戻ると整えたイレーネの部屋へと連れて行き。
イレーネが落ち着くまで、その傍に*ついていてやった*]
[そのまま残骸からある程度離れた。壁際の方に、それでも残骸は目に映る程度のところに膝を抱えて座り込み]
……。
[俯きがちに、一人ぶつぶつと呟き始める。絶えず、やがて自衛団員が来て問いかけてきたなら、「異形に殺されし」「殺されし異形」「塔は崩れた」などと、とりとめのない言葉を繰り返し。
団員から開放されれば、またどこかへと消えていった*だろう*]
[立ち去る二人と入れ代わるように、先にハインリヒから連絡を受けた自衛団がやって来る。
後から来たため詳細な状況はわからぬものの、二人が争い、相打ちになったらしい事など、可能な範囲で説明して]
……取りあえず、亡骸の安置は頼んでいいんだろ?
ああ、それと。
伝承によると、人狼の血は長く触れたり体内に取り込むと色々と危険らしいから。
くれぐれも、亡骸におかしな事はしない事をお勧めする。
[人狼の屍にやや興奮気味の自衛団員たちに軽く、釘を刺し。
場が片付くのを見届けたなら、はあ、と一つ息を吐く]
……さて。
俺たちも帰ろう、ユーディ。
[団員達が去り、ブリジットもどこかに消えると、静かな声で促す。
その歩みがふらつくならば、支えつつ。
先の事への暗い考えは、*ひとまず押さえ込んで*]
[アーベルの横に座り、彼の頭を膝に乗せる。
俯いて、さらさらとした髪を撫でながら、周りの音を聞いていた。
アーベルのことをどう想っていたのか。
まだ、自分の中でも曖昧だった。
惹かれていたのは確かだけれど――
――それをはっきりさせたくて、彼に近づいていたのかもしれない。
今、失ってわかるのは。
胸の中に、ぽっかりと穴が空いたような感覚。
これを、喪失感、っていうのかな、と、うつろな頭が呟いた。
到着した団員たちに、アーベルの遺体を引き渡す。]
……お願いします。
[ゆっくりとお辞儀をして、運ばれてゆくのを見守った。
ふ、と気付いて足元を見れば、そこには青い丸石のピアス。
アーベルの瞳の色に似ている。
拾い上げて、そう思いながら眺めていると、背中にエーリッヒの声がかかった。]
はい。わかりました。
[エプロンのポケットにピアスを入れて、エーリッヒへと振り返る。
足元が妙にふわふわとして、道中、幾度か転びかけたが、エーリッヒに支えて貰ってなんとか家まで辿り着いた。]
[水場に行って、血塗れになったエプロンを洗う。
そのポケットから取り出されたのは、ピアスと。
あの、刃。]
ねえ、アーベル。
[放置されたエプロンを流水が揺らす。
朱色が透明な水に交じる。
銀に光る刃を翳して、ユーディットは宙に問う。]
これで、終わったのかな。
[静かな声。]
それとも、まだ、終わらせないと、いけない――?
[*水音が、響いていた。*]
[コツリと額に何かあたる感覚がして目を覚ます。なんだろうと手を伸ばしてみれば、ティルの腕が額に当たっていたらしく]
…あぁ、そっか。あのまま寝ちまったんだなあ。
[ティルの手を毛布の中へと入れてやり階下に降りると宿の台所から適当に果物と飲み物を見繕ってカウンターに紙幣を一枚置いた]
もう…ほんとは意味ねーんだけどな。
でも、まあ…いいよな。これで。
[果物と飲み物を部屋へと持ち込むとメモを一枚破って共にテーブルの上へと置く]
『ティルへ。おっさんはちょっと出かけてくる。すまねえな。これでも喰ったり飲んだりして元気だしとけ。おっさんの奢りだ。』
[独りにするのは少し心配ではあったが、自警団の独りに事情を説明し「ティルに何かあったら元居た新聞社にタレコミしてテメーの人生めちゃめちゃにしてやるぞ」と脅しておいた]
[宿から出てみれば、これまではそれなりにあった人の姿がほぼ見えず。おそらくは数度の被害が出た事で他の村人達は自宅に閉じこもっているのだろう]
まるでゴーストタウンだな。これじゃ…。
見た目だけはいつもとかわらねーのに、静かってのはなんともいえねー不思議な感じだよなあ。
[外に出てみたはいいが、特に目的地があるわけでもなく容疑者と言われた者達の家でも回ってみるかと考えた]
[どれだけ時間が経っただろう。
新しい服とエプロンを身に着けて、いつものように家事をこなしながら(そう、何があっても、例え大切な人が死んだとしても、やらなければいけないことは毎日山のようにある)、ふう、と溜息をつく。
今日だけで何度溜息をついたのだろう。
どんどん沈んでゆく気持ちに、ずるずると引き込まれそうになる。]
でも、エーリッヒ様も、同じ気持ちだったはず。
[掃除をしながら、モップの柄をゆるく握る。]
私だけ、こんな風になってたら。
申し訳ないじゃない。
しっかりしなさい、ユーディット。
[気合を入れなおして、モップをかける。
しかし放っておけばまた心は沈んでゆき。]
……駄目だ。これ。
[気分転換が必要だ、と判断し。掃除が終われば書置きを残して外に出た。]
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