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……そういう興味、嬉しくないからっ!
[とっさに口をつくのは、上擦った声。
生み出され、投げ放たれる炎の輪に、舌打ち一つ]
っとに、もう!
強引過ぎるんだってのに!
[苛立ちをこめて言いつつ、巡る風に意識を凝らす]
『阻んで』、『散らし』て!
[言葉は風に伝わり、風は意に沿い、障壁を織り成す。
渦巻く風が焔を阻み、散らすのを見つつ、腕輪に向けて力を集中し]
……『切り裂け』っ!
[風の一部を刃へと転じ、走らせた]
誰にものを言ってる。
[どこまでも態度は尊大]
[言うだけ無駄だと、態度で示した]
……俺とは使い方が違いそうだな。
風と親しみ、手を借りる、か。
[青年の力の繰り方に隻眸を細める]
[使役を主とする己とは異なる手法]
[愉しげに口端が持ち上がる]
[焔の輪を散らし、駆ける刃となり迫る風]
[それに対し右足でダンッと地面を踏み鳴らした]
起きろ、『礫』ども。
[地面から盛り上がり現れる拳大の岩の礫]
[それらのうちのいくつかが風の刃へと飛び、その威力を殺ぐ]
[更に左足で2・3発礫を青年に向け蹴り出し、右足で地を蹴りその後を追う]
[駆けざまに威力が殺がれた刃が、男の頬に朱線を走らせた]
そーゆーとこ、ほんと、態度悪いよな、にーさんっ!
[言うだけ無駄、の気配に悪態をつきつつ、風の流れを制する]
わ、そういうのありっ……!
[風の刃の勢いを殺ぐ岩の礫に思わずこんな声を上げ、蹴りだされた礫を避けるべく、右へと飛び退く。
風を制しながらの動きはやや遅く、二つはかわせたものの、最後の一つは左の肩に軽くない衝撃を与えた]
いっつぅ……。
っとに、演奏できなくなったらどーしてくれんのっ!
[文句を言いつつ、飛ばした風を引き戻すものの。
その間に、距離を詰められるのを止める術はなかった]
[悪態には愉しげに鼻を鳴らすだけ]
お前の音楽に対する情熱は賞賛に値するが。
いつ誰に襲われないとも限らんだろうに。
アイツを探すってんなら尚更だぜ?
[文句に返す言葉も戦いの最中故か淡々としたもの]
気ぃ散らしてっと足元掬われるぞ。
[言いながら体勢を低くし]
[距離を詰めた青年の足を払おうと左足を動かした]
/*
だってなぁ。
事実実戦経験はこっちが上だろうから、どう対応してくるのかは普通に楽しみだしw
うはは。
ヴィリーに「青いな」って言わせたくなるなそれ(ぁ
……そりゃ、そうだけどさっ!
俺にとっては、やっぱり音楽が一番大事なのーっ!
[言われる言葉の意味はわかるものの、しかし、そこはどうにも譲れない。
熱意の全ては、最後には音色に帰結するのは持って生まれた気質故に]
て、え……わっ!?
[不意に、視界からずれる姿に戸惑うのと、足に衝撃が伝わるのはどちらが先か]
ちょっ……ごめ、『支え』てっ!
[体勢が崩された、と察した直後、風へと呼びかける。
巡る風が倒れ掛かる背を受け止めると、その支えに手を突くような形で弾みをつけて後方へ向けてくるり、一回転]
そもそも、専門外だっていってんだろっ!
[着地と同時に苛立ちをこめて言い放ちつつ。
お返し、とばかりにスライディングからの足払いを仕掛けに行く]
/*
荒事は、下街のケンカレベルがいいとこだろうからなぁ。
経験値、そんなに高くないはず。
うん、青いよね!
これまた、色んな意味で。
つうか、何気に拳使用ができない辺りがまた難易度高いわw
/*
お二方ふぁーいとー。
といいつつ、バトルの行方が気になるけども、珍しく睡魔に襲われているのでおとなしく寝ます。
お休みですー。*ノシ*
だから、試してんのさ。
[青年の足を払った後はすぐさま立ち上がる]
[体勢を崩した青年は風の力を借り、倒れるまでは至らず]
…俺が全部片付けた後ならまだ良いが。
そうじゃない時にアイツを探し当てて行動を共にすることになった場合、下手を打てば追手がかかる可能性がある。
専門外なんざ言ってられねぇぜ?
[返しのスライディングに対し左足で地面を踏み切ろうとして]
[一瞬、動きが止まる]
[それにより反応は遅れ、軸足にしようとした左足が青年により払われ体勢を崩した]
……ち。
[短な舌打ち]
[青年に足を払われことに対してか、それとも別のことに対してか]
[僅かに眉根が寄る]
[体勢は前のめり、前方受け身の形で地面を転がり]
[右足に力を込めて立ち上がり青年へと向き直る]
風とは随分馴染んでるようだな。
後は実戦経験が追い付くかどうか、か。
[右手に持ったままの手巻き煙草は口へと戻され]
[男の周囲に紫煙が纏わりついた]
/*
多少変わったがまぁ何とかなった。
そういや拳は無理なんだな。
さてどう料理してやろうwww
つーわけで次辺り判定かますぜ。
それは、そーかもしんないけどっ!
[それとこれとは別だろう、と。
言うだけ無駄と思えたので、それは言わず。
体勢崩しが決まった後、すぐに飛び跳ねるように立ち上がって身構える。
しばし、離れていた隼が肩へと戻り、周囲にまたふわり、と風が巡った]
……風の、制御の修行は、忘れてねーもんっ。
[馴染んでいる、という言葉にやや息を弾ませながら返す。
風は、自分にとっては大事な友であり、大切なものを『護れる力』。
だからこそ、それとの親和を高める修行だけは欠かしてはいなかった。
ぐ、と額の汗を拭いつつ、紫煙の動きを追う。
何が、くるか。
それを考えつつ、そう、と制御の術具である腕輪に触れた]
/*
何とかなったなら、よかった。
手は傷められない、ってのがあるからにゃ。
だから、防御性能も低いとか。
判定了解ー、打ち返してゆくよ、と。
[周囲に纏う紫煙はどんどんその量を増して行く]
そうかい。
…そうだな、力を自由に繰れるのであれば、あるいは。
[何かを思いついたのか、す、と一度隻眸を閉じる]
……風は炎を掻き消すが、炎は風によって燃え盛ることも出来る。
巻き上がれ、そして駆けろ、『獄炎龍』。
[閉じた隻眸を開くと同時にコエを紡ぐ]
[周囲に纏った濃い紫煙は瞬く間に燃え盛り]
[龍の形となり男を取り巻いた]
こいつを掻き消して俺に一撃食らわせたら合格だ。
力負けしたら巻かれるからな、覚悟しろよ。
[にぃ、と愉しげに口端が持ち上がる]
[軽く顎をしゃくると、焔の龍は胴を男に巻き付けたまま顎門を開き、青年へと向かう]
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