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─ →大祭会場─
[イヴァンと共に辿り着いた大祭会場。
飼い主は受付を済ませていないからと、一旦別れることに]
ご主人、また後でねぇ〜。
[渦巻き尻尾をぶんぶんと振って、受付に向かうイヴァンを見送る。
自分は台車を率いて待たせている妖精の下へと向かった]
お待たせぇ〜。
ごめんねぇ、遅くなっちゃったぁ。
[ぺしょ、と耳を垂れさせて待たせていた妖精に謝る。
少し咎められはしたが、ちゃんと戻って来たからと許され。
嬉しげに耳を立て尻尾を振った]
えへへ〜、ありがと〜。
それじゃあこれも運ぶねぇ。
[くるりと人型へ転じると、台車の荷物をそれぞれの保管場所へと運んだ]
―西の大樹―
ム。
[笛の音が途切れる。
きろりと開いた片目のすぐ前を、小妖精が通り過ぎて行った]
増えてきたな。
[篠笛を懐へ仕舞い、髪を纏めていた紐を解く。
現れた黒翼を羽ばたかせ、本性を現した烏天狗は空へ舞い上がった]
―大祭会場―
[人ごみの中、自分に向けられた声だとは認識できているらしくそちらの方をみる]
私〜?
[間延びしたようなしゃべりかた、なれないものが見れば寝ぼけているように見えるだろうか。
事実ほとんど眠っているような状態ではあるのだが]
大丈夫だよ〜……
[こちらは属性的なものを感じているのかどうか、様子は変わらず]
でもゲルが〜迷子なの〜……
─中央広場─
[ぎゅっとされたならば、ぎゅっと仕返すのがあたいの礼儀!
ひっさしぶりのリッキーとの再会にあたいは遠慮なく"ほうよう"を仕返してやった。やわっこーい。
一部残念な所があったとしても、それはきっとお互い様かもしれない。
ひやりとした冷気が、リッキーを包み込む。なつはあつくても、あたいの周囲は冷ややかで重宝されるのだえっへん。]
おう!伊達に氷片の妖精やってないからなっ。
ってあだだだだだぎゃ―――!
なぜばれたー!
[どうもリッキーはあたいが食い物に夢中なのに気づいたらしい。相変わらず聡い!さすがリッキー!
こめかみに多大なダメージを受けたあたいは思わず悲鳴をあげ、ギブギブとばたばた暴れたのだった。]
だって美味そうだったから!
そんな美味そうな食い物いっぱいなんて、滅多にこっちじゃみないからさっ!
[いちお"へいわてきかいけつ"を狙って、言い訳も言っておいたんだぜ。]
―大祭会場―
大丈夫らよ〜…
いつも〜いっぱい〜寝てるから〜…
[心配する声にこくこくと頷いて、睡眠は普段から十分以上にとっているわけなので嘘はついていなかった。
その特徴的名耳と褐色の肌、その容姿から向こうには属性だけでなく種族も判別されるだろうか?]
保護者〜……?
ゲルは〜…、家主だよ〜
一緒にきたの〜…
― →東の泉―
[高い位置から眺めまわした挙句、行先として定めたのは玉座を挟んだ反対側。
木々の間を縫うように目的地へ飛翔する。
羽音を立てて降り立った泉の傍に、他者の影は未だあるか]
─中央広場─
[ぎゅむーっとベッティと抱擁し合いながら、涼しさを堪能。
やわっこさの中にも相変わらず一部は育ってないなー、なんてことも考えていたが、どうやらお互い様だったなんてことは気付くわけもなく
ばたばた暴れるベッティを逃げられないように拘束しつつ]
おーおー、気付かないでかー。
しかも、何さその言い訳。フォローになってないよー
やっぱ私食べ物以下なの? ばかなの? しぬの?
[どうも、こっちも泣きたいらしく、容赦ない攻撃は続く
──そうしてベッティが解放されたのは、それから暫く後]
はぁ、まったく。あらゆる意味で変わってなくて、嬉しいやら悲しいやら微妙な気分だよ
[持っていた食べ物をベッティと分けつつ、そう言って溜め息]
―大祭会場―
ゲルも〜子供じゃないし〜、大丈夫だと思うの〜…
[そのうちとの言葉こくこくと頷きながらそんな返答。
向こうはこちらを心配してるのかどうか、その心中は知らず]
館〜……、後で〜行ってみる〜……
[それからペコリとお辞儀、そして反動でゆらりとなったりしながら]
やさしくしてくれて〜、ありがとなの〜…
そうなのか〜……
気をつける〜…
[わかってるのか、わかってないのかこくりと頷いて]
私は〜……、もう少し回ってみる〜…
[館にとの言葉にはそう返していて、レディとの言葉にぽっと頬を赤らめて]
男の人に〜、そんな〜、恥ずかしいの〜…
[直接見るでなく、感じるに近いためか性別を誤認することなく。
そして活性化していない脳内ではナンパされてるような気分になっているらしい]
おや、天聖 マテウス が来たようです。
[妖精界の結界を抜け、闇色の馬が音も無く地を駆ける。
馬の背には騎士の甲冑を身につけた男。
人馬は、大祭会場に近づき、警備の妖精騎士団の姿が見えたあたりで、歩を止めた]
―東の泉―
ウ……
……ゼル、ギウス、殿、で良かったか。
嗚呼、某は黒江葉ノ介と申す。
[発音が難しいらしく、首を傾げながらも名前だけは言い切った。
少し間を置いて、肯定と名乗りを返し]
そうだな。
郷の水も澄んではいるが、此れほどではない。
[もう一つにも肯定を]
─中央広場─
それ主にあたいが死ぬのぁあぁぁあ!!
[実はフルネームを覚えてるだけでも、奇跡的で大変な友情の証なんだ。
という事にそもそもあたいが気づいていないので、神がかり的なフォローは出来ねぇんだぜ!
容赦のないリッキーの攻撃にあたいのこめかみはまるでねじをうめこめられるかのごとくぎちぎちとおとをたててもんぜつぶぎゅ……なかなか"ぶんがくてきひょうげん"というやつは難しい。
まぁとにかく痛かったんだ。]
ぜーぜー……
リッキーこそ相変わらず容赦がないんだぜ……。
うんむ、元気で何より!
[リッキーの心の微妙な具合とか、あたいが気づくと思うの?
そういうわけであたいは相変わらずの調子で開放されたらころりと現金に、リッキーから食べ物を半分こしてもらったのでしたとさ。]
ほいやさ、なんかふぁんの?
………んぐっ。何かやったら賑やかなんだけどさぁ。
[丁度おなかも空いていたんで(え、林檎?もう消化したよ!)食べながらリッキーに聞いてみた。
行儀は聞きたいの二の次なんだ。]
[黒馬の背から降りると、兜を脱ぎ、騎士団長に礼をとる]
地の底より、わが主の名代として、大祭の祝いに参じた。偉大なる妖精王と女王陛下にお取り次ぎ願えようか?
[その願いは、速やかに聞き届けられ、やがて異郷の騎士は、大祭の客の一人として館へと案内された]
[古風な装飾文字で記帳された素性は以下の通り]
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■名前:マテウス・シー Matthäus Sidhe(シーは名字ではなく種族を示す)
■種族:ディナ・シー
■属性:天聖
■職業:騎士
■年齢:30代〜40代(外見上)実年齢不詳
他の妖精達とは別の王を戴いて地底に国を築く一族の妖精騎士。
見た目は人間の騎士とほぼ変わらない。顔には傷跡がある。
大祭を祝う地底の王の名代として、妖精界を訪れた。
マテウス自身、妖精界には、遠い過去にも一度だけ訪れたことがある。
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