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─ 自住居内 父の工房→外 ─
それじゃ、いってきまーす!
[元気に挨拶をして、外に飛び出す。
役場の名簿には、この娘について以下のように記されている。]
────────────────────────
■名前:ロミ=マリオン Romi=Marion
■年齢:11
■職業:画家の娘
■経歴:この村には父親と10年前から二人で暮らしている。
父親はこの村出身、母親については他界したということしか知らない(聞かされていない)。
10年前、画家として名を上げた父が生まれ故郷であるこの村に戻ってきた際一緒に連れてこられた。
父親の工房も兼ねている住居は集合住宅>>0:4からは離れているが太陽の光が僅かに差し込む場の傍にある。
日の光が当たる場所には父親の使う絵具の原料である植物用の畑があり、現在はその畑の管理がロミの仕事になっている。
────────────────────────
― 宿屋→広場 ―
戻ってきてからいただきます。
[食事は、と尋ねる女将さんに答えて宿から出た。
広場からの道しか覚えていないので、まずはそちらに向かう]
さっきより肌寒いかしら。
[この村特有のヒヤリとした空気が一層冷たく感じられて、軽く腕をさすった]
―少し前>>56―
大丈夫ですよ、これも俺の仕事のうちなんで。
[父は父で仕事があって。
動物好きも相まって、馬などの世話は青年がやるようにしていた。]
最近、ですか?
んー、ここは相変わらず、ですねぇ
[普段と変わらない日々を思い返しながらミリィの言葉に応え]
いえいえ。
母から、ちょっと休憩してこいと言われてましたし。
後でミリィさんの話、聞かせてくださいね。
[にこ、とミリィへ笑みを向けながら手を振って、その場を離れた。*]
…――あ、あ、ありがとう。
…、
[もらう返事に、常は無表情の中の口端を片方微かに上げて
頷くと、余り櫛の通されていない髪が揺れる。
手を口許に上げて少し考える素振りを見せた後
彼の背後へと視線を向け、それから彼へと戻して]
… ――、
…じゃ、じゃあ、
[彼は食堂側から来ているのだから、何か用事なのだろう
そう思って、開きかけた口は閉じて。
彼とすれ違うかたちになる方向へ、足を踏み出した]
─ →広場 ─
[一先ず、広場まで道を戻る。
見上げた空は、やはり、暗い]
……これは、本格的に難しいか……。
[呟いて、眉を寄せる。
父親譲りの黒髪が、ひやりとした風に揺れた]
ん。……少し、臭うかも。
[脱ぎ散らかしたマントとブーツを拾い上げ、眉を顰めた。
旅の疲れで浮腫んだ足でブーツを履き直す気にはなれず、裸足のまま厩を後にする]
雨になるのかな。
[湿気を含んだ冷たい風に頬を撫でられ、空を仰ぎ。
小走りに宿の食堂へと向かった]
どういたしまして。
[礼>>67に、嬉しげな笑みを浮かべて応え。]
はい、また後で。
[気晴らしとして外に出ているので、青年に用らしい用はないのだが。
食堂へと向かう人に手を振って見送る形となったか。]
―エーリッヒの住居前―
……。うーん。
[僕が話したい事と言ったら、迷うくらいにたくさんあるのです。
例えば昨日の夜読んだ物語の事だとか、今持っているお菓子を買いに行った時の話だとか、どれも他愛ないものばかりですが]
えっと、それはクッキー……あ、マカロン、かな?
[考えているうちに、包装紙の一つが彼の手に渡りました>>64。
チョコレートやキャンディよりも少し大きめの包みだから、多分それだった……はずです]
─ →広場 ─
えーと…この時間だと広場かな?
それか宿屋かな?
[行商人がいるのはどこだろうと考えながら、駆け足でまずは広場へと向かう。
こういうお使いもいつものことだ。
父はあまり外に出ない。
その分絵を描いていたいのだと言う。
娘も父の絵がいっぱい見られるのは嬉しい。
でも出来上がった絵はすぐにどこかへ行ってしまうから、出来上がらないと良いとも思う。]
お父さんの絵が、喜んでもらえるのは嬉しいんだけどなぁ。
[画商から先生と言われる父の顔はあまり嬉しそうじゃない時があって。
その時は、ただでさえ絵がもっていかれて悲しい娘の気持ちが余計に悲しくなる。]
……一雨来るかなー?
[ゲルダと別れた後、あちらこちらへ足を向け。
徐々に湿気を含むようになってきた風に顔を空へと向ける。]
…ウェンデルのところに行くか。
どーせ惰眠貪ってるんだろうし。
[ぽり、と頭を掻くとそちらの方へ足を向ける。]
―食堂―
[アーベルと別れ向かうのは彼が来た宿屋の扉。
入る前から外に魚が焼ける良い匂いが漂っている。
リーズナブルな値段で食事が取れ、頼めば包んでもくれるので
ゲルダが毎日のように訪れる、宿屋内の食堂。
扉を開ける前 ふと空を見上げる。
雨が降る前の独特の、匂いがした気がしたから。
そのまま無言で扉をくぐり、中へと入ると、
顔馴染みの女将の笑顔が迎えてくれる]
…――あ、あの、ここ、こ此れください。
[通された席で、書かれている物を指で指し示す。
本日の日替わりメニュー。焼き魚らしい。
注文を聞いた女将が背を向けると ふ と息を着き
グラスに入った水をこくりと一度飲んだところで
ゆったりと 無表情の侭に辺りを見渡した]
─ 広場 ─
……ん。
[呼びかける声>>71に、瞬きを一つ。
振り返った先に立つ女性の姿に、あれ、と惚けた声を上げた]
……ノーラさん?
[以前、仕事を請けた美術商の妻の事は、忘れてはいない。
依頼自体が印象に残るものだったからこそ、なのだが]
お久し振りです……お一人ですか?
― 自住居 ―
ってぇ……
[ごろっと寝返りを打った拍子、頭の方に置きっぱなしにしていた本に当たった。
目覚めの時間だが正直な話、遅い。
序に言えば、まだ半分位寝ていた。
常日頃より、扉に鍵をかける習慣なんぞ持ってはいない。
ぶつかった、というより寝る時に置いた侭だった本を眠そうな琥珀の瞳で睨みつけ――
――そしてまた、ベッドに逆戻りである。寝汚いにも程があった]
これはどこかから買って来たのかしら?
[そう訊ねてからもう一口齧ろうとして。
裾をダメージ加工したコートを伝って身体を上ってくる存在に気付いた]
あら、パラッシ。
あなたも食べたいの?
[膝の上に上ってきた小さな存在──それはこの洞窟には居るはずの無い、樹上生活を送るはずのリス。
以前洞窟に迷い込んだのを保護して、そのまま居つかれた存在だった。
リスは膝の上にちょこなんと佇んで、じっ、とマカロンを見詰めていた]
─ →広場 ─
[考えごとをしながらだったからか、いつの間にか目的地に近付いていた。]
あ、もーじき…
わきゃあ!?
[広場だ。
そう口に出しかけたところで何かに躓き、そのせいで大声が出た。
そのまま前に思いっ切り転ぶ。
当然、痛い。
即座に起き上がれなくて、倒れ込んだままちょっと涙目。]
―ウェンデルの家―
おじゃましまーす。
[コンコン、と二回ノックしてウェンデルの家に入る。
ノックしたのは後での文句軽減のためだったりするのは、それとして。
――ベッドで寝ている様子に蒼は半眼になり、そ、とベッドサイドに近づくと。]
うちで食事したいなら、とっとと起きろ、ウェンデル。
[遠慮会釈なくのしかかってやった。
表情は笑顔のままだったりする。]
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