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―広間―
……ほんっと、あほらしい話ねー。
[話を聴く気は9割くらい失せた。
溜息を零してそう呟くと、皆に紅茶やホットミルク、ワインなどを配って歩くだろう。
広間を出て行きかけてウェンデルに話し掛けたハインリヒの姿が目に止まれば、小首をかしげて]
あれ。街に残してきた彼女さんとかが追いかけてきたのかな?
[性別と年齢を考えて物を言いましょう]
だっだっだっ大丈夫だ!
未だかつて倒れたことはあっても、血を見て吐いたことはないのが俺の自慢だからなっ。
[自慢にならない事をユリアンに言っていたら、ギュンターに名前を呼ばれ慌てて顔をあげ振り返る。]
はっ、何でしょうか?
[仕事してる時、というか団長と対峙している時は一応真面目な顔をした。が、それもすぐに崩れる事となる。]
……………………うぇええええええ!?俺もっ!容疑者っ!?なんでまたっ!?
そんな、殺害現場を真っ先に発見し、うっかり気絶して前後の記憶がないだけなのにっ!?
[おかげでアリバイもありません。]
まったくだ。
仮に人狼が本当だとして、一緒に閉じ込められたあたしらは死ねッてのかい。
[明らかに棘を含む言葉を呟き。
椅子からゆっくりと立ち上がる]
で、フリー。
[オトフリートを呼ぶ声は妙に静かだった]
[エーリッヒが団長に向ける言葉。それへの反応は、予想していたもので。
ダメだこりゃ、などと考えていたら、声をかけられ]
え? ああ……。
なんでもないですよ。
軽い、動悸息切れです。
[笑って返した。嘘はついていない。一応は]
自慢にならんぞ
じゃあ血をみないでいる今みたいな状態なら吐いたことあるんだな
[なんて慌てているダーヴィッドとは対照的に冷静にいったが]
って…お前も容疑者だったのかっ
[そんな驚きはくっきり同じ。
てっきり自衛団員としての仕事としてきてると思ってました]
―広間―
[寒いのか、暑いのか。少しぼんやりとしていた。
ユリアンに肩を叩かれ、ピクリと身体を強張らせる。
普段なら触れられても特に反応するでもないのに]
え、ええ。
普段冗談を言わない人からこういうこと言われると、気分が変になっちゃうものなのね。
ウェンデル…君、でいいの?
エリザベート=ルーベンス。エルザでいいわ。
[受け答えの仕方とハインリヒの呼び方からも年下だろうと判断して、今度こそ名乗った]
……ミーネ?
どうか、したか?
[そこに更にかかる、昔馴染みの声。
妙な静けさが、返ってこわい。
などと考えているのは、足元の同居猫にはお見通しのようだった]
―集会場・広間―
心の神って……っ、あ!
[ソファの裏に隠れている教え子の返答にはっとしてヘルミーネを振り返る。
そしてああ…と息を漏らして髪をくしゃくしゃっとした]
お前、掲示板の休講通知見てないのか。
俺はここの廃鉱の調査に来てんだよ。
[にっこりに顔を顰めながら答え、それからもう一度ヘルミーネを振り返った]
まあ、心の神への信仰は天晴れなもんだが…
騒ぎだけは起こすなよな。
いいか?
[くわえ煙草のまま、見上げるウェンデルを見下ろした]
百歩譲ることじゃないですよ。
一歩も譲らずとも女じゃありません。男です。
僕は修道士になるんですから。
じゃあ、ユリアンさんと呼ばせて頂きます。
[隠れている。
そしてローザの言葉に、不思議そうに首を傾げた。少女めいた風貌は、更に性別を反転させたようにも見えるが]
――?
先生、彼女さんいるんですか?
[なんとなく、目がきらきらしている。聞く気満々だ]
[ダーヴィッドも容疑者らしく、そちらに視線を送る]
ダーヴィーもこっち側に送られたか。
[他に広間にいる人たちを見回して眺める。
自衛団員以外の者は、先ほどもあったことのある人たちばかり。
見知らぬ二人はまだしも、その他の人たちは殺人を犯すような人には見えなかった。
少なくとも自分には。]
いや、それあんまりよくないだろ。
[思わずオトフリートにそう突っ込んだ。
専門的な医療知識もなにもないので、詳しいことはわからないが。]
まぁ、あまり無理はするなよ?
[体が強い方じゃないのは知っていたので、そのせいなのだろうと素人ながらに思った。]
それは疑ってくれというような状況と言わないかしら。
ダーヴィッドさん、災難。
[少し立ち直ったらしいダーヴィッドに同情の混じりの声を掛けた]
はい、ウェンデル・ハシェと申します。
[エルザにもしっかりと自己紹介をして、頭を下げる]
エルザさん、ですね。
よろしくお願いします。
おかしな状況ですけど、こういうのも神の結んだご縁なのでしょう。
あ、それはあったかもな。飲み過ぎた時とか。
まぁそういう時は当然記憶も一緒にサヨウナラだから、覚えてないんだが。
俺も 今 知った!!
[すごく驚いた顔で、言った。
やっぱり通達聞いてないのかよと、団員数名と団長は、背後で嘆息するしかなかったようだ。]
―広間―
あ。
[休講通知なんて聞いて、思わず視線をそらした。浮かれていて見ていなかったなんて言わない]
……調査なんですね。
何か面白いことでもお分かりになりましたか?
騒ぎなんて、僕が起こすわけないじゃないですか、心外です。
先生も生徒がいる前で、銜え煙草は禁止です。
[真剣な顔と声だった]
[エーリッヒの突っ込みに、返せたのはやや乾いた笑いだった。
乾いている理由は、言わずもがな、だろうが]
……いやあ、無理のしようがないでしょう、今は。
ここに留め置かれていたら、できる事も限られますし、ね。
ん…力抜け。こわばると疲れるぞ。
[なんだか怠惰なことをエルザにいって、二、三度肩をぽんぽんとしてから手をぷらーんと垂らして]
む、でもなぁ…
[譲る前にローザなんてしっかり勘違いしているしとか内心で呟きつつローザに訂正の言葉はいわないのは測りかねてるか面白がってるか。きっとどちらも
隠れてることとか神とかいうことには一切気づかず]
え、ハイン兄さん彼女いないのか。もてもてだって聞いたけどいないのか。
[ウェンディの期待してる様子を見て言う。なんだかもう色々まぜっかえしてます]
─広間・暖炉傍─
[祖父の発言に対する批判と、最後に連れて来られた金髪の少年の話題でごった返す中。長く深い息を吐くと、部屋の隅に置いてあった荷物を手に取る]
最初から出入り禁止にするつもりだった、って訳か。
道理で食料庫が埋まってる訳だよ。
[それは祖父に向けての言葉。皮肉が籠ったそれも、今の祖父は表情を変えないのだろう。容疑者を集めると決めた時から批難は覚悟していたのだろうから]
荷物置いて来る。
[誰に言うでもなく言葉を紡ぐと、広間を出て二階へと向かった]
なんだ、あの若造もかい。
[後ろで上がる声に呆れた声は出すものの、やはり最早驚きは無い。
少年の方面には今は注意は払っておらず]
ほほゥ。
動悸に息切れ、ねェ。
[エーリッヒに返していた言葉を繰り返しながら、ゆっくり昔馴染みに近付いて行く]
うっ、そうなのか?
[エルザに改めて指摘されれば、ぎくりと体が強張る。]
とはいえ、あれはもう俺に気絶してくれといわんばかりの状況だったからなぁ…。
とほほ、二人組みで見回れば良かったって事か……。
[そういったアリバイ作りについては、容疑者として集められた全員が言える事かもしれないが。]
よっしゃー。なら記憶がサヨナラする直前に迷惑ならんところに飛び込むんだぞ
そりゃ災難だったな。いや、俺もここにいる面々も結局災難ってことだけどな
[そんでついでに、驚き顔のダーヴを見つつ、その同僚も色々災難だろうと心中で付け足した]
―集会場・広間―
なっ!
[ローザの声が聞こえ、思わずくわえた煙草を落としそうになった。
…冗談じゃ、ない]
……い、いるさ、いるいる。
[煙草をくわえなおしたところでウェンデルに彼女がいるかと問われ、
奇妙な角度でこくこくと頷いた]
いろんな妨害にあってな、サンプルを収集し終えたばかりだ。
面白いかどうかはまだこれからだ。
[調査の過程を答えつつ、くわえ煙草禁止といわれれば]
あ…いんだよ、ここはガッコじゃねえんだから。
[まるで不良教師そのものの返答を返した]
[ダーヴィッドを巡る状況に、ある意味大物、なんて考えていたのはきっと、軽い現実逃避]
うん、そう。
ほら、俺、昔っから走るとすぐにばててたろ?
それと変わんないって。
[ゆっくり近づいてくる様子に、なんでもない風を装いながらこう返す。
……もっとも、誤魔化しきれるとは思ってはいないが]
─ →二階・空いている部屋─
[いつも通りの速度で歩き、二階へ上がり。空き部屋を確認してから、その一室へと入る]
………まさかとは、思うけど。
[それは先程頭を掠めた考え。祖父が人狼が居ると判断した理由。幼い時の記憶は楽しいこと以外ほとんど薄れてしまっている。その中で残っている悲しい想い出。思い出していたのは両親が死んだ時の*ことだった*]
まぁ、確かに無理も何もないよな。
[ギュンターの話、つまりはうちらを監禁して人狼が誰なのか探すってこと。
そしてその間の安全の保障はないと]
滅茶苦茶すぎるよなぁ…。
[落ち着こうとしてるのか、声は押さえ気味に]
そうだ、まだ名前知らないやついるんだった。
これから一緒になるんなら、名前くらい覚えておかないとな。
いい意味でも悪い意味でも運命共同体だ。
[まずは少年の方に行って]
よぉ、痛みは引いたか?
さっきは自己紹介せずに悪いな、俺はエーリッヒ。
君の名前は?
[丁寧な言葉でしゃべる相手のせいか、自然と丁寧にしゃべろうという意識だけが働いた。]
生まれた時からずっと男ですよ。
脱ぎましょうか?
[リボンに指を一本かけて、ユリアンを見上げながら首を傾げる――が]
確かに講義は人が結構? いたような気がしますけど。
モテモテだったとは知りませんでした。
彼女さん、いらっしゃるなら見てみたいですね。
ええ、よろしくね。
神様の結ばれたご縁…。
[もう一人の聖職者はそこに残っていただろうか。
孔雀色は何となくライヒアルトの姿を捜していた]
良いご縁でありますように。
[ユリアンに二度三度と肩を叩かれ、息を吐きながら意識的に力を抜いていった]
いや、いい。これで女なら俺色んなやつに壊されるかもしれない。男でもそうかもだが
そしてなによりもなによりもそんなの見るとこっちまで寒くなりそうだ
[だから脱がなくていいということだが、後者のほうが力説してる辺り色々おかしい]
ほほぅ。そうなのか。
でもハイン兄さんが先生ね…どうりで子供にめんどうみがいいわけだ。
[フォルカーのこと、先程のイレーネのことを思い出しうなずく]
[多分ローザの言葉の意味が分かっていたら、冗談じゃないはこっちも同じせりふだったに違いない。]
本当に? 見たことないんですけれど、今度学校に連れてきてくれませんか?
きっと皆、喜ぶと思いますよ。先生に彼女さんいたんだって。
それとも学生さんですか?
[純粋に疑問符をつけた]
楽しみですね、結果。僕にも教えてください。
まだまだ、知識は足りませんので、お役には立てないと思いますけれど。
――でも、子供もいるでしょう?
灰が落ちたら危険です。
[退席した人とか、と。一応会釈はしていたようだ。
が、多分灰が落ちたら云々は、言っている本人も危険である。]
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