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[思いっきり予測が出来るという事は。
対処するのも簡単なんですが。
取りあえずは掴まれといた。
避けるとうるさそうだしとか、理由はその程度]
……巻き込まれたも何も、あいつも最初から関係者だっつーの。
『天』の『護界操手』。『四瑞』が一、『応龍』だ。
[相も変わらず外は暑かった。
黒のジーンズがじりじりと日差しを吸収して、すぐに熱気に包まれる。だが、そんな事よりも父親とのやり取りが心を支配していた]
……くそ! くそ!
[思い出すだけで腹が立つ。
五つ年上の兄は、消防士を目指していた。小さい頃に友人宅が火事に巻き込まれたのを見て、それを解決した消防士が英雄に見えたと笑って話してくれたのを覚えている。しかし、父親は其れを許さず、厳しい手品の修行に明け暮れ、現実と夢のギャップに疲れていた兄は、母親も同乗していた車で交通事故を起こし亡くなった。
それから父親とはいつもケンカしかしていない。父親が兄を認めていれば問題にならなかったと思っている。少なくとも押し付けるのではなく、話し合いを持ち、納得できればまだマシだったと。
それが、たとえ世界が壊れようとも、一方的な天界に嫌悪感を抱く原因だった。
天界のやり口が父親と重なり、感情面でも理性面でも反発してしまう。
...は隣についてきているソレの頭を撫でた]
……少なくても、俺は親父のような判断は絶対にしない。
[だからこそ、サキとの話し合いはせめて意見違いをしようとも、相容れないと納得できるまで話そうと思っていた。
と――]
……そういえば、マリーにお前を紹介してないな。
[キョウヤの言葉から、紹介しておこうと思っていたので、サキとの話し合いの前にマリーに会おうと思った。
携帯を取り出すと、メールで神社近くの喫茶店に来るように連絡した]
……ペット?
[ 四端の一、という話は聞いていたので、
無論、使い魔という可能性も思い浮かびはしたが。
口から出たのは、そんな言葉。
ぢーと見詰め合うこと、暫し。
しゃがんで、指先で、甲羅、つん。]
だから。
そーゆー重要なことは早くに教えてクレと。
[昨日も言われたように、その前にキレたのは自分だったりもするのですが。二人から距離を取るように、ジリジリと後ろに下がる]
『天』は全員事前覚醒済み、かあ。
そりゃ落ち着いてもいたわけだよ。
うん、まぁ。
[若干歯切れが悪いが似たようなもんだし]
陸亀だから散歩させても大丈夫かなー、と思ってね。
踏まれないようにしなきゃならないけど。
[何せサイズが掌に乗るくらい。亀は悠悟を見詰め合っていたが、甲羅を突付かれて少し後退る。警戒気味]
[がし、と音がしそうな勢いで掴み、シェイクスタート☆
逃げてたら階段から蹴落としたかもしれません。後ろ知らんと]
したら、さっさと話とかんかいっ!
うちかて少しは色々考える余地出来たってのに!
つーか今更、さらーとした顔でゆうて許されるかっ!
未必の故意っつー言葉もあんねんぞ!
――って、んなコトよりタマキちゃんに会わせんかい!!!
[叫びながらリズミカルにがっくんがっくん(えんどれす)]
[啓子に答えようとしたら、がっくんすーたとしました。
三回くらいはお付き合い。
とはいえ]
……落ち着かんかいっ!
こんな状態で喋れるかあああああっ!
[怒鳴り声、同時、発するのは、『音』。
大気がぴきぃーーーーーーーーーーーーーん、とか、震えました、はい]
へー。
こんなときに。
[ こんなときに散歩していたのは、お互い様だが。
下がった亀を見て、にやーり。
どっから見ても性質の悪いガキです、ありがとうございました ]
そーいや、昨日は大変だったそうで。
んー、こんな時だからこそ?
少しはのんびりしたいじゃん。
[本音らしくけらりと笑う]
まぁ、ね。
誰かから聞いた?
あんた、神社には居なかったよね。
[しゃがんでいる悠悟を見下ろす形で問い掛け。亀は悠悟の笑みを見ると突付いた指に、かぷっ、と甘噛み]
あ。
まー、そりゃ同意だけどー。
[ サキの笑みを見上げる。
その所為で、亀から意識は外れたわけで ]
ああ、見てはない。
俺は、もう一つの方の現場にいたんで、
[ 誰から、というのを明示する前に、甘噛みされました。
……。一時停止。
ぶんぶかぶんぶん。噛まれたまま、手を振った ]
……あ、わりぃ。
[自分もくらくらしてたもんで、つい攻撃系の『音』を放っていたようです]
まあ、俺が今更こーゆー事をいうのもなんだが、落ち着け。
宝条先輩……応龍は、『隔離の陣』にいる。
怪我の手当ては、従姉殿がしてくれてるはずだし、問題はない。
[そうして翌日。
燦々と太陽光が照り注ぐ街中を歩く。
ちなみに格好は麦わら帽子に上キャミ下ハーフパンツ。胸元には十字のチョーカー。
剣? 今は右手の指輪の中ですが。質量なんてそんなもの剣の時点から無視されてますとも。
ともあれ今日も日差しは強く、昨日の彼女ならすでにへばっていただろうが]
うーん、快適快適。
[嗚呼、素晴らしきかなドライミスト効果。]
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