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―廊下―
[まっすぐ向かう先はクロエの部屋だった。
まだ朝も早い時間に躊躇う事なく扉をノックする]
クロエ。
……アーベルだ。
[名を呼んでから、己の名を名乗り彼女の返事を待つ。
応えがあれば、ほっとしたように息を吐いた]
ああ、よかった。
無事だったんだね。
[無事を喜ぶ声は密やかにクロエにのみ伝えられる]
─ 夜・自室 ─
[それから時折ローザの様子を見て、
良く眠っていることに安堵する。
呼吸もマシになって思えたのは、ミリィの薬の賜物か。
魘される風>>71に時折額に手を添えて、
収まればローザを起こさぬように部屋をあとにした。
結局、昨日口にしたのは水と紅茶だけだった。
食事があるとユリアンが言ってくれていたのは覚えてる。
けれども何だかお腹が空くことがなかった。
お腹が減ったという実感よりも、
ぽかりとした空洞のようなものが胸の真ん中を占め続けていた]
……ライヒアルト修道士。
[夜に自室に戻れば髪を解き、じっと鏡を見つめる。
思うのは教会の修道士のこと]
―廊下―
朝から邪魔をして済まなかったね。
ちょっと心配だから、他の人たちの様子もみてくるよ。
[クロエにそう言いおいてから踵を返した。
ユリアンやライヒアルト、ナターリエの部屋、と、
手当たり次第に個室の扉を叩き安否を確認しようとする]
[彼は何故、教会の秘儀などと口にしたのだろう。
彼が人狼だからであろうか。
それとも他の目的があるからなのか──?
漆黒の瞳を一度閉じて、彼の面影を心に刻む。
色々あって、眠れないのではないかとも思った。
けれど心身の疲労は思いのほか深く、
ベッドに潜り込むといつしか深い眠りに誘い込まれる。
クロエの夢に悪夢が訪れることは、
────…、なかった ]
[昨日ベアトリーチェの部屋で騒ぎがあったとき、
既に彼の右手には包帯が巻かれていなかった。
けれどクロエがその時、それに気づくことはなかった。
騒ぎに紛れ、ローザに気を取られて気づけなかったのだ。
だから初めて彼が右手を晒しているのを目の当たりにして、
漆黒の目を見張り、続いて彼の瞳を見遣る]
─────…。
[何か言いたかった。
けれど言葉にはならず、きゅっと口元を引き締めるのみになる。
彼の決意は既に聞いていたから止めることも出来はしない。
それでも…気掛かりなのは、気掛かりなのだが]
ん。…あ、ちょっと待って。
[自分も行くにしろ、髪を纏めてからの方がいいだろう。
だから部屋を回ろうとする彼についていく素振りは見せず、
ただ踵を返すのに、一度引き止めるように彼の腕に手を伸ばした]
───ライヒアルト修道士は、違った。
[端的にそれのみを彼に告げる]
[下ろされたままの漆黒の髪。
それが新鮮に思えて少しの間見惚れるように
クロエに視線を注いでしまう]
――― …ッ、ああ。
[笑みを深めた彼女に同意して
ごまかすように視線外そうとすれば
手の事を言うのが聞こえた]
昨日広間でね――…
カルメンやエーリッヒに話をしたんだ。
お伽噺とは縁が薄いみたいでピンとは来なかったみたいだけど。
[その時の反応を思い出すように受けた印象を綴る]
もう、隠すのは止めたよ。
…あ …
[引き止めたことで、彼を寒い廊下に待たせてしまう。
今更このままでいいとも言えず、大急ぎで支度をした。
いつも結んでいるリボンが少し曲がったのは、その証だ。
本人からは見えないから、良いといえば良い]
うん。
…さっき、ユリアンに言ってしまったと言ったでしょ?
ライヒアルト修道士が、シスターを人といったと聞いた。
彼はそれを信じて疑わない様子だった。
私は…それを黙って見てはいられなかった。
シスターは人かも知れない。
けれど、ライヒアルト修道士は違う。
少なくとも私からは、何か違う。
だから…もしかしてと思って。
[追求の手が止めば安堵する。
見惚れ視線泳がせた以降は、おかしな様子は見せなかった]
ユリアン、か。
昨日は色々あって気落ちしてたみたいだけど――…
[案じる色がほんのりと滲む。
少しだけ考える間を開けて]
疑われて落ち込んだら俺が慰めるよ。
[他愛ない軽口めいた響きでクロエに笑いかけた]
───違ったけれど、ね。
[ひょっとして、自分の力こそが違うのだろうか。
やはり何か勘違いをしているのかも知れない。
所詮夢なのではないのだろうか。
一度退けたはずの不安に足元を浚われそうになって、
気付かれないように僅か、瞳を伏せた]
…ユリアンも人狼を探すって。
おかしな真似をしたら撃つと言われたよ。
[恐怖を苦笑に紛らわせて笑った。
人狼を探すということは、人が人を殺す可能性を孕む。
ハンスがどうであったのかをクロエは知らない。
耳にしたローザの言葉は、未だ意味を成して繋がってはいない]
ふふ。その時は…アーベルの新作の話を聞かせて。
[それが一番いいと、笑み返す。
日常の会話が恋しかった。心からそれがいいと思った]
そんなに急がなくても良かったのに。
[あまり間もなく戻ったクロエにそう言葉を掛ける]
ああ、ユリアンから聞いたんだ。
俺はカルメンからその話を聞いた。
――…そうだね、それを聞いていたなら
気になるのは当然だ。
[彼女の立場なら己はどう動いただろうと考える。
考えた結果、彼女を信じたいと思う気持ちは強まる事となる]
ライヒアルトは、何者なんだろうね。
[お伽噺を思い出しながら呟く。
クロエの言葉が真実であるなら重なる存在があるが]
――…二つの護り手の一つ。
闇に潜む牙を護り、生かさんとするもの、なら。
シスターを守ろうとした、とも、考えられるが。
考えすぎかな。
[自嘲するように口の端が歪む。
クロエからユリアンの事を聞けば常の笑みに戻り]
そ、っか。
昨日のあれは有言実行だったんだな。
相手は、キミじゃなかったけど。
[旅人の事を思い呟く。
今のところ、ユリアンの行動に違和感は感じられなかった。
依頼主の一人であるからという欲目が皆無とは言えないが]
そんな事ならお安いご用さ。
[新作には二つ返事で引き受けた]
じゃあ、そろそろ行こうか。
[クロエと共に歩もうと声掛ければ
彼女の髪を束ねるリボンが少しだけ曲がっているのに気づく]
ああ、少し、じっとしていて……
[次いで囁くように願い彼女との距離を縮める。
向かい合う形のまま耳の後ろへと伸びる右の指先。
リボンをちょいと摘み整えようとする]
[そんな遣り取りの後、それぞれの個室を訪ねる。
返事なき部屋の扉を開けるのは躊躇われたから
血臭や血痕など明らかな異変がない限りは
諦めて他の場所を探す事にした]
外もみておくか。
ギュンター殿が襲われたのも、外だったから。
[ぽつと理由を紡いで、玄関から外に出る。
屋敷の外周、ギュンターの倒れていた場所、と見てから
彼を埋葬した庭へと足を向けた]
[ドアを閉めようか一瞬迷って中途半端にして幸いだった。
下手に勢い良く開け閉めしたら、外のアーベルが危ない]
…だって、引き止めたし。
[文字通りばたばたと支度を済ませて、眉を下げる。
普段仕事では見せない慌てぶりに、情けなく肩が落ちた]
…うん。でも、辛かったと…思う。
[懇願するようなユリアンの言葉の響きを思う。
出来ればしたくないと心を聞いた気がして、目を伏せた]
そうだね。まだ寝ているかも知れないけど。
[それならば無理に起こすこともない。
疲れきっているだろうことは、自分の身に置き換えても分かる。
それでも心配なのも間違いないから、アーベルの提案に頷いた]
[ミリィの部屋から返事はなかった。
けれども彼女も、
ベアトリーチェとローザの看病と続いて疲れているのだろう。
そう結論して、無理にドアを開くことをしなかった。
外へと踏み出せば、冷え切った朝の空気が肌を刺す。
付け加えられた理由が悲しかった。
反論はなく、共に外へと向かう]
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