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[ベアトリーチェも同じく歩む――髪が短くなっている事に、今更気付いた。
とは言っても、少女の目的は異なるようで。声をかけた先は、ランプ屋の女性]
[彼はユリアンとアーベルに、巻き込まれない程度の位置まで近付いて]
[溜息。]
[額のかかった髪を、くしゃりと、掻き上げる]
[リディが素直に距離を置いてくれたことに安堵して。
疲れたような息を吐きかけて、止まる]
…そうだな。
[ぽつり、呟いたが。
飛んで来たユリアンの叫びに振り返って]
……当人の前で言え。
[思わずそんな言葉が零れたり]
これ、お返しします。
僕はお金を払っていないので、ミリィさんにあげてください。
銀色の光につれていかれたみたいですけど。
[子供はさらりといって、
ランプをそのまま手渡した。
受け取らないならその場に置くだろう。]
それじゃあ、おやすみなさい。
[ちらりとも男たちのおばかな戦いを見ることはなかった。
この間から男=馬鹿の認識が、
子供の中には広がっている。
おそらく、覆すのは相当な困難だろう。
そして子供は、ノーラに一言、コエを投げて、
おやすみなさいと、一人、
*施設に帰っていった*。]
ぇ…ミリィ、さん…が?
[嘘…小さく呟いて…思わず、ランプを受けとってしまい…]
…おやすみ、なさい…
[呆然と少女の背中を見送り…二人…いや、ユリアンを見つめる…
彼女が好意を寄せていたのは…
そして、彼が…好意を寄せていたのは…?]
…なんで…?
[小さな呟きが漏れた]
ああ、そうだよなっ!
そのくらいわかってらぁなっ!
[だけど、という言葉はややかすれて。
意識の上で交わした言葉。
約束。
それらに、迷いは、ないから]
……それでもっ……ただ、自分のためだけにやった訳じゃねぇし、ちゃんと……迎えに行くって、約束してんだよっ!
[怒鳴るように言いつつ、抱えた腕を突き放すようにして態勢を崩し。
そこに、肘討ちの一撃を叩き込み]
[同じように眺めるダーヴィッドとリディに気付いて]
何やら、ややこしい事になっているな。
[事態は把握出来てはいないものの、落ち着いた様子で、声をかける]
……ミリィが銀色の光に攫われた、というのは本当か。
……まぁ、あれですけどね?
事を整理して、問い詰めて、……事と場合によっては制裁を下すのも
あたしの予想が、本当だと判ってからでも良いんですけど
[何となく釈然としないらしい。憮然とした表情と辛辣な言葉を、
2人―――正しくはユリアンに向けつつ、ダーヴィッドへと言葉を返し]
……本当、本人に言えば良いのに。
[続くユリアンの言葉が聞こえれば、
ダーヴィッドに同意しつつも、何を思ってか小さく溜息。]
[膝打ちを状態を捻り浅く留め、
軽く息を詰まらせながらも…状態をもどすバネの勢いを借り
胴体を狙い渾身の力を込め中段蹴り]
何が…約束だ!!
自分の親父を説得さえ出来ないアマちゃんの癖に!!
[ふと、ミハエルの言葉に気付けばそちらを振り返って。
続く言葉に、あぁと小さく声を上げる]
まぁ…多分"王様"とは違うと思うけど、
――――…ミリィがつれてかれたのは、本当。
そして、その八つ当たり?の機を待ち構えている最中。
[最後の言葉は、別に聞かれても居ないのだけれど。]
ええ…随分と。
[ミハエルの声に視線を向けて。
続く言葉にはゆるりと首を横に振る]
…私は見て居ませんでしたから。
[そうして、天上を見上げた]
[…ノーラに気付くと、会釈をし…]
…
[手に持つガナッシュを口に含むと、その場を後にする]
…
[ユリアンの叫んでいた言葉。
その言葉に、偽りはないだろう、と…
話をしなくても、良いか。
小さく思ったのだとか。
…それよりも、あの騒ぎで二人が謹慎にならないように…自衛団に言っておいた方が良さそうだった。
その足取りは少し速く…自衛団…祭実行委員会の詰め所へと*足を向けた*]
[ガードするか否か。
一瞬、迷いが生じたけれど。
「腕を傷めたら、細工を仕上げられない」
そんな思いが、ガードを捨てさせた]
[ついでに回避も]
[蹴りは見事に決まって]
[今度は勢いを殺しきれずに、吹っ飛んだ]
[蹴りの直撃が放った衝撃は、力の行使で消耗していた身体に大きく響いて。
意識が、沈んで行く。
それでも]
甘ちゃんは、甘ちゃんなりに……。
覚悟、決めて……らぁ、な……。
[切れ切れにでも反論するのは、*忘れなかった*]
…制裁、か。
ユリアンに、ならば…もう随分と受けているようにも見えるが。
[まだ終わらない攻防に何度目かの溜息。
憮然とした表情に気付けば苦笑して]
……まぁ、色々とあるのだろうな。
[リディの溜息の理由は解らずに僅かに瞬いた]
[ノーラの会釈に気付けば同様に返して]
[返って来た二人の言葉――主に、リディの方に、そうかと頷いて。
自分の見た事を伝えようとした矢先、]
[騒動は終わったようだった]
[派手な音を立てて吹き飛ぶユリアン…辺りの物を巻き添えにしながら]
…………たくっ……
覚悟決まってんなら親父とタイマンしてこいっつうの…
[既に意識が落ちているユリアンに悪態をつく。
青年は肩で息をつきながら、肘打ちが当ったあたりを擦る。]
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