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……………。
島の人間が集まるまでには、十分、時間があるな。
[青年に挨拶し、灰の翼を広げると、大地を蹴った。頭にあるのは、島の中の数箇所を見て回ること。少年が見つからなければ、広場に戻り、少年の姿を見つければ、*そばに降り立つだろう*]
[カレンとスティーヴの会話を黙って見守っていたが、去り際にスティーヴに言われた言葉にぱっと疾風がそうするように顔を輝かせた。
金も要るが、スティーヴに言われる事が嬉しいらしい。]
はいっ!
あ、今日森で赤の果実を沢山もいだんで、また持って行きますね。
[明るい声で告げると、その背中を見送った。]
─広場─
[声をかけられれば挨拶などを返しつつ。
手持ち無沙汰に相棒の長い尾羽に指を絡めてみたりひいてみたり。
その内、度が過ぎたか、ぴぃぴぃ、ぱたぱた、と文句を言い出すその様子にくつり、と笑んで]
ああ、ごめんごめん、悪かったよぅ。
……しかしまぁ、気の長い子なのはわかっちゃいたが……。
[のんびりすぎやしないかい、と。
来たはいいが離れていく者たちの様子に、ぽつり、呟いて]
[カレンの手が肩に届かず胸元を叩けば、目を細めて笑った。
疎らな人ごみの中、ぴぃ、と小さな声を聞いた気がしてそちらを振り返る。
同い年の女性を見つけ、手をひらりと振りつつゆっくりと歩み寄り、その相棒の背中を撫でようと手を伸ばしながら、声をかけた。]
やぁ、アヤメ。
ラウルは今日も美人だなー。
おっと……。
[肩で騒ぐ相棒を腕に移して宥めようか、と思った所で呼びかける、声]
ああ、アンタも来てたか。
忙しいだろうに、ご苦労な事だねぇ。
[振り返りながら、言葉を返す。
美人と言われた相棒は嬉しかったかくるる、と鳴いて。撫でようとする手を避けはせず]
[くるると鳴くラウルの背中に指を滑らせ、その羽根並みを撫でながらアヤメに目を細めて笑いかける。]
忙しくても、巫女さんのお呼びとあらばねぇ。
でもまだ集まってないっぽいな?
[言いながら、周りを見渡した。
疎らな人たちは、帰ろうとする者や今来た者等、統一性が無い。]
『ゆっくりでも』なんて言ったら、本気ですっ飛んでくるヤツは稀だろうさ。
ローディも、大事な用件ならそれなりに急かしゃあいいのにねぇ。
[機嫌を直したらしい相棒の様子に現金な、と呟きながら、視線はちらりと聖殿の方へ]
……ま、それがあの子のいいところとも言うけどねぇ。
しかし、忙しい連中にゃ、たまったもんじゃなかろうに。
[かく言う自分も、機織の仕事は溜め込んでいるのだが]
んー。
[指の腹で相変わらずラウルの背を撫でながら、つられるように聖殿を見て、ぽりぽりと逆の手で後ろ頭を掻いた]
まぁ、3日も4日も拘束されるわけじゃなきゃ、オレはなんとか。
畑持ちとかは辛いよなぁ。
[ふ、と小さく溜息をついた。]
[声のことなど半ば忘れて森の中をずんずん歩く。
どこかに向かうと意識していたわけではないが広場からは遠く]
あは あはは。……何かおかしいね
[ぽつりと呟く。
ただ自分で呟いた言葉さえも、目の前に綺麗に咲く花に興味を奪われ忘れてしまう
思わず駆け寄って、踏みにじる。ぐしゃぐしゃに]
畑仕事のある連中は、切実だろうねぇ。
ま、アタシも今頼まれてるのは、急ぎの分でもないし、かまやしないんだが。
じっと待ってるのは、性に合いやしない。
[くるる、と嬉しげな相棒とは対照的な様子で、はあ、と大げさなため息一つ]
…まあ、遅れても俺のせいじゃないし。
[羽根の無いものには、ここは橋が少な過ぎる。そう言った遠回りを含めれば、他人より余程時間を掛けざるを得ず。
頭の中で幾つかの道を思い浮かべる]
やれやれ…森の方でも行って、適度に時間を潰すか……。
向こうなら、大抵の小川は飛び越せる程度だしな。
[無残に花弁は散り、ぼろぼろになった花を摘むと、
日に掲げるように持ち上げ、愛おしそうに見つめた。しばらくした後、服の中に入れる。
汚れなんて気にしない。元から汚れている]
あは あはは。楽しいな。楽しいね
人が集まってるね。何して遊んでいるのかな〜
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