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― 墓地 ―
[いくつか欠けた墓石は、修理するかどうか。
その家族に訪ねなければと思いながら、墓地の掃除を終えた。
腐れ縁と違い、教会内や墓地はきちんと手入れが行き届いている。
片付けておかないと気がすまない、そんな性分だった。
丁度その頃、見知った顔>>83が墓地へ入ってくるのを見かけ、ひらと手を振って迎えた。
そういえば、フルスの墓も少し欠けていたかとふと思いながら。]
― 墓地 ―
[顔を上げて視界が広がったお陰で、教会へと来る人影>>84にも気がついた。
ああやはりそんな時期だったか、と久々の懐かしさを覚え、ひら、とそちらにも手をふるが、おそらく無音では気づかれにくいだろう。そう思い。]
ぃレーネ。
[相手が気づくように、声に出して呼びかけ。
もう一度手を振って見せた。]
─ 村の通り ─
まあ、扉さえ開けば、どうにかなりますから。
[片付けに関しては、常に楽観していた。
そんな身の回りに頓着しない辺りは、整理整頓を心がけている腐れ縁とは対照的な部分]
俺の本来の研究分野は、完全に忘れられてますけどねー。
ま、日々の暮らしにゃいらんものでもありますし、
使えるものを引き出されるなら、それはそれで。
[実際、本来の肩書きを覚えている方が稀だろう。
そのうちいいひとが、という言葉にはただ、あははー、と誤魔化すように笑った]
ん、じゃあ、御一緒しましょうかね。
目的地、同じですし。
[同行の申し出>>66には、ごく自然な様子で頷いていた。
ちなみに、危惧されている事の自覚は、ない]
― 墓地 ―
こんにちは!
[修道士>>85に大きく手を振り返しながら近づいた。
両手の指を曲げ、こんにちはと挨拶を作る。
教会に通う内にこんな手話も少しは覚えたけれど。細かい表現はできないから、ゆっくりと言葉にして唇を読んで貰う方が多い]
イレーネさんも、こんにちは。
[もう一つ声>>87がして振り返る。
貴重なお客さんの姿に、ニコリとして頭を下げた]
― 墓地 ―
ここの掃除はもう終わっちゃった?
[周囲を見回して、修道士に首を傾げた]
これも大きくなってきちゃった。
自分で直すのはやっぱりまだ無理かなぁ。
[すぐ近くにはフルス家の墓標もあった。
欠けた部分に手を伸ばしてため息をつく]
― 墓地 ―
[こちらに近付いてくるのが見えると>>87、挨拶の仕草の後、右手を下に向け回し、その後平を前に向けた。
『久しぶりだな、景気はどうだ?』と尋ねかける。
また半月ほど居るのなら、こちらも必要な物は買って行くかと。
何を仕入れて来たかも同時に問いかけて。
『今年は良い石が取れたと言っていた。
仕入れて帰るなら、上手いこと交渉してけよ。』
丸を作った後空を仰ぐような仕草を取り、そうも伝えて少し、笑った。]
─ 村の通り→食料店 ─
[自覚がなければ、繰り返す。
別に鳥頭、というわけではないはずなのだが。
この辺りは、どうも性分であるらしい。
他愛ない子供の疑問とか、生活の豆知識とか。
そんな、学問重視の『学者』であれば相手にもしないような事に時間を割く辺りが、多方面に意味の微妙に異なる『変人』と認識されている所以だろう──というのは、余談として。
話し込みそうになると、それとなく目的地の事をエルザに示唆され我に返る、という事を幾度か繰り返しつつ、どうにか店までたどり着いた]
やあ、お久しぶりですな、店主殿。
……はい? ようやく穴蔵から出てきたのか、って……二階の書斎は、穴蔵とは言わんでしょうに。
[笑いながら向けられた言葉に、やや大げさに眉を顰めてこう言い返すが、論点は明らかにズレていた]
─ 村の通り→旧坑道前 ─
[インスピレーションを求めて村の中を彷徨い。
ふらりと近寄るのは旧坑道の入り口。
それに気づいた人は居たかどうか。
地底湖を求めやって来たのだけれど、大きく開いた入り口の前で一時、立ち止まった]
……ランプ、居るかなぁ、これだと。
[既に使われていない坑道であるため、常時灯りが灯されることは無い。
虚ろな瞳の先には暗闇が広がっていた]
― 墓地 ―
[フォルカーと同じように>>89、両手の指を曲げる仕草を取り返す。
面倒なので簡略された挨拶を取ることも多いが、こっちが教えた手話をきちんと覚える少年には、型どおりの丁寧な形で応えた。
掃除の事を尋ねられ>>90、こくと頷く。
墓石を触り呟く少年を見て、くるりと右手を胸の前で回す。
『この程度ならまだ問題はないが』
そう仕草を取った後に、今度は口を開く。]
自分デ整ぇるノは難しぃぞ。
石ヲ扱ぇる奴に頼むのガ一番ぃい、が。
[心当たりがあるなら頼むのもいいと。
細かな説明は言葉にして伝えた。]
― 墓地 ―
やあ、元気そうで何より。
[手話で語りかけてくる修道士>>91に笑みをむけ、言葉と同時に手話で返す。
景気はぼちぼち、とさらりと返し。
『香辛料や布やらだ。おや、いい事を知らせてくれてありがとよ』
慣れた仕草の手話はライヒアルトには読み取れても宿の息子には少々わかりづらかったかもしれない。
商人独特の癖もあるそれは、あまり手を大きく動かさないせいもあった]
村人とも仲良くしているようで、そろそろ嫁さんの一人ぐらいきてもらえるようになったかい?
[からかうような言葉は手話と同時に口からもでる。
フォルカーにもどうだい?と問うような視線を向けて]
[そんな、他愛のないやり取りも日常の事。
なるべく保存の効く食材や、これだけは妙にこだわっている紅茶の茶葉やらを買い求める。
会話の中、行商人の来訪も伝えられて]
ほう、もうそんな時期でしたかー。
[呑気な事を言っていたら、籠もってるから日付を忘れるんだ、と突っ込まれ。
あはは、と乾いた声で笑うハメになった]
― 墓地 ―
う、ん。そうだよね。
[手伝えなかったことは謝るようにペコと頭を下げた。
まだ大丈夫の仕草>>94にもう一度墓標を見る]
…そうだよね。
ゲルダさんとかにお願いしないと。
[続けられた言葉にもう一度ため息をついた]
― 墓地 ―
[そちらもなと>>95仕草で伝えながら、仕入れ品を聞いて、黒胡椒があるなら買っておくかと、自炊派のこちらも一つ予約を入れた。
独特な型を取る礼も、慣れた此方にはすぐ伝わる。
『どういたしまして』と仕草とり返したものの、嫁に関しては『さっぱり』と仕草した後肩を竦めた。
聾者である自分には、手話を覚えていたり、覚えようとする相手ですら貴重なのに、『そういう相手は貴重すぎて涙が出るよ。』
と、ひとさし指を曲げ目の下から捻り落とす仕草をして返し苦笑した。
フォルカーにも似たような話題が振られるなら、『そういえば彼女の一人でも出来たのか』と、からかい交じりに尋ねたみた。
少し複雑だが、小指を立てた女性を表す仕草と、軽くハートのような形を作ればおおよその意味は伝わるだろうか。]
― 墓地 ―
[行商人>>95の手馴れた手話は読みきれない。
ありがとう、くらいは理解できたかもしれない]
お嫁さん…?
[教会に足繁く通う女性はいたかと思い巡らせながら二人を見比べ。
修道士>>98から送られた仕草に慌てて首を振った]
─ 旧坑道前 ─
[旧坑道の入り口の前で考えることしばし。
ランプが必要であるという結論に達し、僕は入り口に背を向けた]
家まで取りに行くか…仕方ない。
[そう呟いて、来た道を戻って行く。
ぼんやりとしながら行動していたため、現在使われている近くの坑道を出入りする鉱夫から借りようと言う考えには至らなかった]
―墓地―
[黒胡椒をたのまれれば>>98了解と仕草で受けて。
嫁に関しては進展がない様子にやれやれ、と肩をすくめて見せる。
貴重だと返されればたしかにねえ、としみじみと頷くしかなくて。
『他所でいい子を見つけたら紹介しようか?』と軽く訊ねる仕草]
まあこの村に住んでもいいって子で更に手話が出来る子ってなるとなかなかいないだろうねえ……
[フォルカーをからかうライヒアルトの仕草ににやにやとして、あわてた様子>>100に小さく笑う]
少年にはまだ早い話だったかね。
まあ、他所の町で此処の話題をだして、興味を持った子には紹介してるから、そのうち若い娘の一人や二人、くるかもしれないけれどねえ……
[どうなることやら、と肩をすくめた]
─ 食料品店 ─
……ん。
[けらっとした態度は崩さず、しかし、明らかに引きつっていると、頭を下げる姿>>99が目に入った。
礼をされたので、いつものように手をひらひらとさせて見る。
それが変人学者流の挨拶、なのは村ではそれなりに知られた事で。
その仕種に、店主は視線の先に誰かいるのか、とそちらを振り返っていた]
……あ。
[もしかするとやばかった? なんて考えたのは、ちょっと後になってから]
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