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― 自宅 ―
[キッチンで鹿肉の下処理をしながら、キリル>>23が直してくれるといっていた戸棚をみる。
食器棚の一部、下段の扉のたてつけが悪くなっていた。
マクシームでも直せるのに、家の中のことはサボる兄を思い返して小さく吐息を零す]
キリルが直してくれるって言ってたから、いいか。
でも、あのキリルが、ねえ……
[料理が苦手だった幼馴染が手伝いたいと言い出した事を思い返し。
その様子>>94を思い返してしみじみつぶやいた]
恋ってほんとすごい。
どこまで教えられるか分からないけど、とりあえずレイスさんの表情が変わるところ見てみたいから、がんばろっと。
[キリルの兄の笑顔はほとんど見たことはない。
お花見とかで一緒してても、他の人と話していて視線がそれている間に、とかだったりするからだった]
…あの人だって、ただ死んだわけじゃない。
獣だって食べなきゃ生きていけないから、食べられた。
それだけだろ?ボクたちが鹿を食べるのと同じ。
[僅かに首を振って、考えながら言葉を紡ぐ。
思考の先を追って、幼馴染の指先へと何気なく視線を向けた。
骨ばった手が膝の上に添えられている]
っ、どうしてさ。
イヴァンは怒らないよ、ちゃんと知ってるもの。
兄貴だってきっと嫌がらない。
マクシームだってカチューシャだってそうだ。
だってずっと、きょうだいみたいにして来ただろ?
[言い募る。眉に力が入って、唇の端がぎゅっと落ちた。
だから対抗するように、両手で両頬を押さえる。
ボクは全力で、車椅子の幼馴染を睨みつけた。
けれどふと、その力が…抜ける。
口を開こうとした。けれども言い出せなくてまた閉じた。
多分さっきよりも、情けない変な顔になってしまった]
…でも、
[キリルの言葉に、反論を返そうとして。
首を振る様子に続く言葉は紡がずに胃へと落とした。
小さく喉が鳴る。
視線は幼馴染の料理の下手な方を見上げた侭にじっと]
――ん。
[息を、吐く]
[全力で睨み、早口で捲し立てるように言う彼女。
対照的に、感情薄い表情のまま、じっと見上げていた。
彼女が頬を抑える手に力を籠める様子。
そして、その力を抜く、表情も]
…何。
[情けないそれに、少しばかり怪訝な顔をした]
あ。
ミハイルさんにお肉持ってきてもらうよう頼むの忘れてた。
――イヴァンさんもまだみたいだし、ちょっと行ってこよう。
[パン種を作ってる途中でふと思い出した。
たぶん言わなくても、いつものように持ってきてくれるはずだけれど、ちゃんと頼んでおきたくもある。
パン種をこねて、発酵させるために暫し置く時間を利用してもう一度外に出る]
ミハイルさん、おうちに戻っちゃったかな。
[広場のほうへと視線を向けたあと、とりあえず歩き出した**]
でも──…?
[幼馴染の口噤む様子に、ごく小さく首を傾げた。
言葉飲み込む様に疑問の色を向けていたのは少しの間、
続いて向けられる烏色の双眸に、今度はこっちの言葉が詰まる]
………うう。
…ねえ、ロラン。
もしかして、さ。まだ怒ってたりする…かな。
[ひどく曖昧な問いを口にした。
口にしたのは随分大昔の話だ。もう14年前。
幼い頃の話。山に行くと言った幼馴染におねだりをした。
山に咲く白い花、斜面に咲く花が庭に欲しいと我儘言った。
彼が何故大怪我をしたのか、本当の事情までは知らないけど、
ボクは、危険を彼に唆した自分を良く知っている]
だからさ…。だからかと思って。
[違うと思う。そうじゃなきゃ背など叩いてくれないだろう。
それでも不機嫌な表情に、渋る様子に思考は負へと傾く。
ボクは向けていられなくなった視線を、地面に落とした]
[あれから。ボクは歩き回るようになった。
元々嫌いじゃなかったけれども、森へだって行く。
兄貴の使う薬草を集めるのだって得意だし、
男の子のするような日曜大工だって、多少の自信は持っている。
それで料理が少し疎かになったのは些細な話だ。
人に頼るよりも自分でやってみようと思った。
女の子らしさが少し欠けた気もするけど、仕方ない]
まだ、って。
[キリルの言葉に、少しだけ上瞼を引き上げた。
確かに生還した後、お前のせいだ、なんて怒った覚えはある。
だけれどもそれはちゃんと後で謝った、筈だ]
…何でそんな話しを今するのさ。
俺はキリルに怒ったりなんか、してない。
[今でも夢に見る。忘れられぬ思い出。
頼まれた白い花を見つけ、斜面に採りに降りたまでは良かった。
家族の楽しい山登りの筈が、不意に変った山の天候。
ざざぶりの雨に崩れる足元と、母の悲鳴。
伸びてくる大きな手、落ちて行く荷物。
父の手が掴んだのは母の細い手だけだった]
[それでも幸か不幸か、ロランは死ななかった。
胸元に白い花を根っこごと抱えて倒れているのを見つけられた。
見捨てたのに、生きていた息子。
生きていたのに、両足の自由を失くした息子。
そんなロランを置いて、両親は逃げるように村を出た。
それでも祖父が亡くなるまでは面倒をみてくれたし、
カチューシャが届けてくれる料理は美味しい。
他の村人たちだって優しいし、――不満なんてない。
それでも、その話を笑ってする事が出来る程、
ロランは大人にはなる事は出来ず――]
…
[幼馴染達に気を使わせているのは、判って居るのに。
これは甘えだと、自覚もしている]
うう゛……
[唸りながら、そろりと顔を上げる。
目が、ロランと地面の間を行き来した。
お前のせいだと幼い少年が怒ったのはもう遠い昔の話。
後に謝られてからずっと、また幼馴染として付き合ってもきたけれど]
真っ先に死ぬとか言うからだ。
なのに一緒にもいないなんて、怒ってるかと思うだろ。
…幼馴染なんだし。
[答えになってないこたえを返して唸る。
谷へと落ちた小さな少年。少年が抱えていたのは白い花。
その白い花を、少年の父から渡された。
泣きながら庭の土を掘って植えた上に、雨が降った。
涙と雨と湿った泥で、小さなボクもぐちゃぐちゃになった]
…うん。
[少し当時を思い出して泣きそうになったから、目を瞑る。
頬に手を当てても、もうへの字を直せているのかも分からない。
再びボクは目を開いた。幼馴染に、こくと頷く]
……うん。今も、あるよ。
[敢えてロランに見せようとしたことはないけれど。
兄貴の使う薬草を育てる庭の片隅に、白い花はいつも咲く。
ひっそりと揺れる花は、春先にとても良い香りを放つのだ]
逃げ足が遅いのは事実。
[悲観的でも楽観的でもない、と、淡々と告げる。
目を瞑る様子を、頷く様子を見上げた。
ゆっくりと首を傾けると、烏色の髪が視界を縦に割る]
でも、やっぱり。
キリルは知らないかもしれないけど、
俺も一応年頃の男だから。
君とカチューシャの世間体とか。あるし。
[きょうだいのように育ってきた、その通りだけれど。
家に行けばよい、というのには遠慮すると首を横に振った。
幼馴染で同い年の彼女がイヴァンの前でする女らしい仕草に、
少し置いていかれている感を感じているからなのかも、しれない]
…俺はキリルに怒ったりしていないよ。
[もう一度、口の中で転がす風に言葉を投げる。
僅かに柔い色を添え、何度か目を瞬いた]
…そう。
――咲いたら、
[見れるかな。
続く言葉は音にならず、緑色の風に浚われた]
本心からなのに。意地悪なんて心外ね。
町も楽しいから、一度くらい行っても損はないと思うのよ。
[言葉は拗ねたようにも聞こえるのに、笑っていては信憑性の欠片もない。
子供の頃なら撫でられた頭が、自分より高い位置にあるのは当然の話だと、此処に戻ってきた時からわかっている。
そうね、と。苦笑めいた笑みが浮かんだ]
もう、大人ね。みんな。
お酒も飲めるし。……あ、でも若い子にはだめよ、大人の特権。
[若い子にはジュースね、なんて、話を進める。
邪魔じゃないと言われれば、嬉しそうににこにこと笑って]
またあとでね。
[小さく手を振った。
それからすぐに墓に向き直ったから、振り返りこちらを見たことには気づいていなかった]
[夫、メーフィエはとても軟弱者だった。一見、イライダの尻に敷かれていた。
二人、どちらもなれそめを語ったことはないけれど、彼女は彼が良いのだと語ることはあった。
どうしてそんな男をと言われたことがある、とも。
言われても怒りはしないが、好きだから以上のことは答えようとしなかった。
此処に来てから、野菜を作ることを学び、最初は腰を痛めた。
猟の体験を願い、銃の重さに筋肉痛になった。ついでに撃てなかった。
ただ一年経っても、へこたれなかった。ちなみに酒にも滅法弱かった。
体調を崩すまでの間、馴染もうと努力はしていた。
イライダ自身はそういう時、誰に対して何を言うでもなかった。
娘で手一杯だったともいう。
どうしてわざわざ此処に来たのか。メーフィエに尋ねた人がいたら、彼は笑ってこう答えていた。
「イライダの育った所だから、過ごしやすいだろうと思って」
彼の口から、親の話や兄弟の話が語られることはなかった]
―ーさて、旅人さんにお悔やみは伝えたし。
暗くなっては困るから、そろそろ戻る?
[旅人の墓に手を合わせた後、夫と娘の墓を少し掃除して、手を合わせて。
合間合間に会話をはさむ。
そしてレイスの様子を見て、大丈夫そうなら、そう声をかけた]
騎士の役目をまっとうしてくれたから、何か御馳走しましょう。
何か、飲みたいものとか、食べたいものはある?
甘くないクッキーは作ったばかりだけれど。
[甘い物を好んだ幼少期とは違い、この村に戻ってきてからはあまり甘くないものしか作っていない。
無理強いするようではなくお礼として、軽い誘い文句だった**]
そんなものかな…。
[世間体と言い切られてしまうと、自信がなくなる。
言い含めるかの幼馴染の声は大人っぽくて、
ボクの語尾は尻切れトンボのように小さくなった]
それじゃ、何かあったら呼んで。
何もないとは思うけれどさ。
[淡々とした声に、頬に当ててた手をそろりと外す。
未だ少し唇の両端は下がっていたけど、
それよりさすがに、手の置き所が気になってきた]
…うん。気になってたから、
[ふと、視界の端をまた黄色の花弁が通り過ぎる。
次はほんの少し、そちらを見た。春の匂いがする]
咲いたら…ロランのところに持っていく。
いい香りがするんだ。可愛いよ。
きっと気に入る。
[小さな鈴を連ねたかのような白い花。
幼馴染の和らいだ表情に、ホッとボクの頬も緩む。
やっぱり、変な顔なのかもしれなかった]
それじゃ、ボク行くね。
カチューシャのところに行って、料理教えて貰わなきゃ。
上手く行ったら…楽しみにしてて。
あ…っと、兄貴も薬のことは分かってると思うけど。
何か特に伝えておきたいこととかある?
[兄貴が何時もあわせる薬。
その他を問い、何もないなら行こうとボクは首を傾げる]
[キリルがロランに頼んだ花のことは知らないけれど、ロランが事故にあったことは覚えている。
怪我をして戻ってきた少年を見て泣いて泣いて大変だったと、後から親に聞かされた。
幼馴染の二人がどこかぎこちなかった時期もあったけれど、二人の間をとりもつつもりはなく当たり前に二人共を遊びに誘ったり。
いつのまにかお爺ちゃんと二人暮しになっていたロランのところに、母親が料理を届けに行くのを見て料理の手伝いをはじめたりして過ごした日々。
5年前の流行病で両親が突然亡くなった時には悲しみに沈んで泣き暮らしたけれど、兄もいたし幼馴染たちだって支えてくれたから元気を取り戻して。
そして母親がやっていたことを引き継ぐようにして、今がある。
そんなことを思い出したのは、幼馴染二人が話し込んでいる姿を見かけたから。
ちょっと深刻そうにも見えたから声はかけずにいた]
……ん。
[何かあったら、キリルよりも。
ミハイルやユーリーの方が呼ぶべきなのじゃないか、
と過るも言葉にする事は無く、ただ、小さく頷いた。
そろりと下ろされる手を視線で追って、目を眇める。
記憶の中、もう白い花のかたちは良く覚えていない]
カチューシャのサンドイッチを食べながら愛でる。
[花壇の花を、と言っていたのを思い出して。
頬緩む様を胡乱げな眸で見詰めた]
[料理については、カチューシャの腕を信じてはいたが
目の前の彼女がどうかは判らないから、返答せずに。
続く言葉にだけ、傾けた首をそっと戻した]
熱冷ましが、もう無いんだ。
また、もらいに行く。
[少し、苦いけれど、良く効く薬。
それだけ告げると、去っていく彼女の背を見送る態]
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