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―――っ。
[一心不乱に描き続けていたミリィだったが、しばらくして、その筆がぴたりと止まった。
色が尽きた。
自分の描きたい、色が、無くなってしまった。
嗚呼。今から新しく作っているヒマなんて無い。
早く。早く、色を―――赤い色を]
……。
[硬いもの。尖ったもの。何でもいい。
とにかく、赤色さえ出すことが出来れば、嗚呼、それは父が使ったものか、それとも、自分が持ってきたものか。理由は分からないが、そこにナイフを見つけ、ミリィがそれを手に取り、左手の甲に―――]
暢気だな、お子様は。
[カウンターの椅子の一つに腰を下ろし、ティルの食べる様を見て]
お前も容疑者の一人なんだから、用心しとけ。
とち狂った奴は何するか、わかんないしね。
[鉱夫である、ノーラの夫の様子を思いながら言う。
露にはしていなかったものの、不信や恐怖は少なからずあるようだった。妻に対してすらあれでは]
容疑者?
[しばらく意味がわからずに、きょとんとしていたが]
あー!あーあーあー!
[やっと問題の一端が理解できたように、大声を上げる]
つまり、俺も狼じゃないかって思われてるって事かー。
俺と一緒にいたら、喰われちゃうんじゃないかって思われてるって事…かぁ…
[そこまで気がつけば、やっと別の思考に思い至る]
そーいう意味でいえば、もしかしたらアーベル兄ちゃんも人狼で、俺のことぱっくり食べちゃうかもしれないって事?
…そーは思えないんだけどなぁ。
[そして、ジャガイモをぱくりと食べる]
ミリィ!?
[ミリィが何かを探す。見つけたらしく手を伸ばす。
それが向いた先は彼女自身。
窓は半分だけ空いていた。咄嗟に枝を蹴る]
おやめなさいっ!!
[窓枠に腕をかけ、無理矢理その部屋へと転がり込む。身体の何箇所かが痛みもしたが無視してナイフを叩き落とそうと]
安全なところで寝るのが今できる一番のこと、なんて自分で言ったくせに。結局徹夜してるなあ……。
[自分で自分に半分呆れながら、んーっと伸びをする。
と同時に、お腹がくるる、と細い音を漏らした。]
……あ。そうだ、結局昨日お夕飯抜き!
[がたん、と音をたてて椅子から立ち上がる。
考えたのは、自分のことより主人のこと。]
エーリッヒ様、きっとお昼も食べてらっしゃらないんだから……。せめて今日は朝御飯きちんと食べていただかないと!
[よし、と無意識のうちにファイティングポーズを取った後、キッチンへ向かう。
できあがった朝食は――昨日の出来事と疲労を考慮してか――トレイに乗せ、エーリッヒの部屋の前に置いておくことにした。
これでいつ起きても、一人でゆっくり朝食を摂れることだろう。]
……肉体労働分ばっかりで、
頭に栄養行き渡ってないんじゃないか。
[ぽつりと呟きつつ立ち上がり]
そーだなー、お子様は肉が柔らかくて美味そうだなー。
[その辺りに置かれたままだったフォークを手に取ると、ティルの皿へ、さくり。人参を刺して取り、勝手に頂戴]
人狼っていうくらいだから、見た目だけで判断出来るものでもないんだろう。
そんなのなら、とっくに退治されてるんだろうしね。
……?
[向けられていたナイフが、左手の甲に少しだけ傷をつけたところで止まり、音がしたほうへと、ミリィが首を向ける]
……先生……?
[こくりと、首をかしげたところで、持っていたナイフを叩き落された。
それすら、反応は曖昧だ]
なん、で、先生が、此処に?
先生は……もう、帰って来ないって。
[オトフリートを見つめる瞳は、どこか遠い]
夢、かな?
それとも、私はもう冷めない眠りの中にいるの?
嗚呼。でも、これが悪夢だとして、先生に会えたのなら、とっても幸せ。
後は、絵を、夢の中だとしても、絵を、完成させれば、もっと幸せ。
[そこで、赤色を出そうと、ナイフを左手の甲に刺そうとして……やっと、ナイフが無いことに気づき、首をかしげた]
……あれ……?
─自室─
[いつの間に眠りに落ちたのか、それすらもわからない状態で。
ただ、気がつけば、後味の良くない夢の後]
……最悪だな。
[小さく呟き、身体を起こす。
まともに食べていないせいか、さすがに身体はバテ気味で。
それもあってか、何となく外に出る気になれず──ピアノの側により、一つ、二つ、音色を紡ぎだした]
そりゃまぁ、俺ガッコもきちんと行ってねーし。考えるの苦手だから、こーやって稼いでるんだもん。
…あ、ニンジンとったなー!
[ぽつりとつぶやかれた言葉に、口を尖らせて反応していれば、ニンジンを取られた事にさらに頬を膨らます]
ま、そーだよね。見た目とか、そういうのじゃわかんないから、なかなか見つからないんだろうけど…
けど、御伽噺なんかだと、退治しちゃったお話なんかもおおいよね。あれ、どうやって見つけたんだっけ?兄ちゃん、覚えてる?
[昔聞いた御伽噺を思い出すように、首をひねりつつ]
[落としたナイフは片足で遠くへと蹴り飛ばし。
首を傾げるミリィを胸に抱きこんだ]
貴女の名前もありましたから、どうしても気になって。
大丈夫です。まだ一人ではありませんよ。
[そっと頭を撫でる]
だから自分で自分を傷つけるようなことはしないでください。
手を傷つけてしまっては、新しい絵を描くこともできませんよ。
[落ち着かせるように何度も何度も繰り返して]
……すみません。
─昼過ぎ・工房自室─
[ふ、と瞳を開ける。
意識の浮上。
ぼけーっとした様子で天井を見つめた]
……仕事……。
居て良いって言ってくれたんだ。
それだけでも、しねぇと。
[徐々に頭が働いてくる。
昨日言われたことが再び頭を掠めたが、出来るだけ考えないようにして。
技師の心遣いに報いようと、起き上がり作業場へと向かった]
[紡ぎだす音色はやがて、以前創った小夜曲へ。
一頻り、奏でられた後、ぴたり、と止まる]
さて。
……どうするか。
[呟きの後、視線が向くのは机の片隅に置かれた箱。
しばし睨むようにそれを見た後、緑の瞳は再び鍵盤へと向く。
しばしの沈黙]
……多少なりとも、何か、食べるか。
[今、出来そうな事で思いつくのは、体力を落とさない事。
倒れてしまっては、目も当てられない。
そんな考えから、取りあえず部屋を出ようとドアを開けて]
……ん?
[部屋の前、慎ましく置かれたそれに、気がついた]
お。
人参は嫌いじゃなかったか、偉い偉い。
[文句に対しては済まなさそうな様子もなく、軽くティルの頭を叩く]
ん? ――あぁ。
何処まで本当か、眉唾ものだけどね。
[それを言ったら、人狼の存在すら怪しいけど。
肩を竦めつつそう前置きしてから、行儀悪く、傍の机に腰掛けた]
生けるものを視る者、
死せるものの声を聴く者。
真実を識る事を出来る人間が居る。
そういう話は、年寄り連中が好きだったっけね。
獣の牙に対抗し得る、護り手の英雄譚だとかも。
[緩く、首を傾ける。青が揺れて、耳許の白金が僅か覗いた]
!?
[頭が混乱する。
どうして、私の手からナイフが無くなったんだろう?
どうして、先生が此処にいるんだろう?
どうして、両親はいなくなったのだろう?
どうして、絵は完成していないのだろう?
どうして、先生に抱きしめられているのだろう?
どうして―――心があったかいんだろう]
……せん…せ……。
[ゆっくりと、壊れかけていた心が修復される。
ゆっくりと、目の焦点があってくる。
ゆっくりと、涙が溢れてくる。
ゆっくりと、大切な人に抱きしめられて安堵してくる]
……先生……。
[ゆっくりと、今までのような笑みを浮かべ、そして、緊張の糸が途切れて、心が闇に閉ざされていき、ミリィは気を失った]
ユーディ、か。
[ふ、と、掠めるのは笑み。ここにいるのが自分とユーディットだけである以上、これを準備したのは彼女以外には考えられず]
……しっかりしないと、な。
[小さな呟きの後、トレイを持って部屋に戻り、窓を開ける。
風の感触は、変わらない。
それに微かな安堵を覚えつつ、ゆっくりと用意された食事をとり始めた]
[作業場では既に技師が作業を始めていて。
自分の作業場には小粒の原石が山のように置かれていた。
これだけあれば、何も考えずに作業し続けられるだろうか。
そんなことを考えながら、原石の研磨を開始した]
─現在─
[日も暮れ作業が終わり。
相も変わらず技師は晩飯の調達を頼んでくる。
いつものように晩飯の代金を持ち、工房を出た]
[技師が工房へと置き続けていることが、監視でもあるという事は果たして気付いているのか否か]
─回想─
一人、二人と宿から村人達が解放されていく。
そして残される自分。容疑者として残された自分。
─どういう理由で俺が容疑者なんだ?
─答える必要は無い。
─そんなもん納得できるわけが無いだろう。
─納得してもらう必要も無い。
少しでも騒ぎのヒントが得られるかと思ったが自警団からは突き放す返答ばかり。問うた事で判った事は何一つ無く。ただ一つ判った、もしくは想像できるのは。
「こりゃ俺ら(容疑者)に対しては『何でもあり』で対応なさるって事だろな」という事のみで。
「何でもあり」で頭に浮かぶのは「監禁」「拷問」もしくは…。
[食事を済ませた後は、一応、書きかけの譜面を広げては見るけれど。
しかし、どうにも落ち着かず、結局作曲は投げ出した]
……とはいえ、散歩に出れる状態でもなし……。
[そんな思いから、結局。
部屋に篭ったまま、自分の曲、人の曲を問わず、思いつくままにピアノを引き続けて時間を過ごす事となっていた。
その間、色々と浮かぶ考えはあるものの、しかし、形としては定まらず。
合間合間に、ため息が落ちるのは、避けられなかった]
― 昨夜・書斎 ―
[扉と窓だけを避けるよう、壁際に本棚が並べられている。加えて床には本の塔が幾つも出来ていて、崩れたらしい山もあるため足の踏み場はほとんどない。棚や塔やらのあちらこちらには何かと書き殴られた紙が無造作に貼り付けられている。そんな雑然とした部屋の中央、ぽつりと置かれた机に向かっていた]
……。
[窓から差し込む月明かりだけが照らす薄暗い室内。机上に広げたノートを見下ろし]
[軽く頭を叩かれて]
好き嫌いなんていえる立場じゃねーからなあ。
[気がつけば皿は空っぽになっていた。
フォークを皿に置き、軽く手を合わせ、ごちそうさまと言って、席を立つ]
そっかー。いたいた。『占い師』とか、なんか色々いたような気がするなあ。
…人狼がいれば、そんな人たちもいるのかな?いれば簡単に俺たちの容疑も晴れそうな気がするんだけどな。
[笑いながら、ゆっくりとドアの方に歩き出す]
女将さん、アーベル兄ちゃん、ごっそーさまでした。とりあえず、家に帰るよ。
かぶりを振って頭に浮かんだモノを追い出そうとする。けれどもそれは頭というよりは、身体のどこかにあるかもわからない「心」にしっかりとしがみついたまま。
ともあれ、このままでは埒もあかず。
─家に戻るのは構わないのか。病気のお袋が俺を待ってんだ。
─…。
返答は無く。ただ制止もされない。
無言で宿の戸を開き、早足で家へと向かう。
自警団に誘導されて村から出て行く人々の幾人かが自分を指差し、何事か呟いていた。
それはある意味見慣れた情景ではあって。
それらを無視して家へとたどり着いてみれば。
目に飛び込んできたのは立つのもやっとの母親を無理やり歩かせる自警団の姿。
そういう力を持つ奴等が逆に人狼を引き寄せるんだ――
なんて話もあるし、必ずしも、善い方向に使うとも限らない。
他者を信じず、自力で何とかするんだね。
[薄く笑みを浮かべ、ティルが立ち上がるのに合わせて床に降り立つ]
狼に食べられないよう、
お子様は、早く帰って寝るといい。
[空になった食器を手にして、奥へと引っ込む。
入れ違いに出て来た女将の複雑そうな表情は、*果たして見ていたか*]
はい、ここにいますよ。
今は少しでもお休みなさい。
[微笑みながらその身体を支え。
意識が途切れたところで抱き上げ寝台へと運ぶ。
靴を脱がせ、胸元を緩めて上から布団を掛ける]
…今夜は離れない方が良さそうですね。
[良くも悪くも勝手知ったる他人の家。
救急箱を持ち出して、浅く傷ついた場所の手当てをし。
少し離れた場所に椅子を置くと、いつ目を覚ましても良いように一晩中待機していた]
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