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なるほど。
流水たる君からすれば、それが自然、か。
[妙に納得しつつ、笑みをこぼして]
[倒れ掛かるアマンダを受け止めたダーヴィッドに、呆れたような視線を向ける]
……これだけ様々な力ある存在が集まっているというのに。
なんで君は気づいていなかったんですか、と。
君にはわかるまいね。
[くす、と、怪訝そうな時の竜に微笑む。]
それでも、どうせ壊れるのならば。
先に動いておきたいものではないか。
……これ以上、のんびりすると。
もし、戦うことが必要になった場合――きっとそうなると思っているのだけれどね。封印を破ってまで取ったのだから。
そうなったときに、僕は欠けている状態になってしまうのかもしれない。足手まといになってしまうよ。
そういうわけにはいくまいて。
[左の手を、右から離し。
次いだ言の葉は苗床の気まぐれ。]
どうなるか、見てみる?
[腕の中の感触は、想像していたようなやわらかいものではなく、冷たく固くつややかで。]
…ひとじゃ…ない??
[腕の中に抱いたまま、困惑中。]
……とは言っても。
まともな探知呪文が使えない以上、怪しい奴を片っ端から
当たるくらいしかねえんだよなあ。
何人いるんだよ、容疑者。
[ナターリエから離れ、深いため息をつく。]
はんにん、さがし。
[ハインリヒが「探偵」のお仕事をしていることを、ベアトリーチェは知っています。だからついつい、そちらに眼を向けました。きらきら期待に満ちた眼差しを注ぎます。]
[尋ねながらも聞こえたダーヴィッドの呟きに]
僕も人じゃないよ。さすがにわかってるだろうけど。
……僕の感覚が、ちょっと異常なのは仕方ないかもしれないけどもしかして
[火の竜って鈍いんじゃ、と思ったかもしれない。]
そう、大変なこと。下手するとこの世界……いえ、連なる別世界を含めて崩壊を迎えるかもしれません
盗んだ方の目的なんて私にはわかりませんよ
副次的に得られる膨大な魔力が必要だったのか、それともその意義のまま世界を滅ぼしたいのか
どちらにしても早く何とかしないと、碌な事にはならないでしょうね
あ………
[ブリジットから言われて、ようよう気付く。
解けた手から、少し冷えた千花がよろりと抜け出し、ダーヴィッドへ向かって(ふらつきながら)空を滑って行った。]
んぁ!?
[突然、倒れこむアマンダに思わず間抜けな声。]
[ダーヴィッドが受け止めるのを見て安堵の溜息を漏らしながらも不思議そうに。]
…なん、で?
[ユリアンからはニーミルクを受け取れば少し冷ましてから一気に飲み終えて、先程と同じ体勢に戻る。
隣の少女が自分と同じような体勢なのをちらりと覗きみ、その髪の色と瞳の色に思わず自分に妹がいればこんなかんじなのだろうかと、そんな今の状況に不似合いなことすらそっと思った]
…持ち出された理由はともかく、その…鍵の書?とやらはアブナイ人に渡っちゃったらどうなるかとか予測立つの?
[僅かに色の違う緑の双眸を修道女へとむけて]
でも、どうやって。
この町の住人や今集まっている冒険者たちの数はとても多いよ。一人一人調べてもとても多くの時間がかかる。
[ミルクを飲みながら...はハインリヒに尋ねる]
ああ。
生憎、俺にはそれは理解できない。
恐らく、『滅びを許されぬ苦しみ』を、君が理解できぬように。
[微笑むティルに、静かな口調で、こう返して]
……戦う可能性は否定しないが、それにのみ囚われるのもどうかと思うがね。
それと。
気まぐれに自分を追い詰めるのは、感心しないかな?
[背後から、ベアトリーチェの視線を感じる。]
なんか期待されてるな、俺。
……まあ、やってみるわ。
いつもの仕事とは勝手が違うだろうけどな。
[ユリアンからもらったハニーミルクを啜る。
すっかりぬるくなっていた。]
[ダーヴィッドに受け止められた身体は、糸が切れた陶磁器の操り人形。重さはヒトのそれでも、触れればわかる硬い感触。
けれども、それも瞬くほどの間]
「チィーッ!」
[ミハエルの手からひんやり千花が抜け出し、辛うじて軟着陸すれば、ヒトの身体の柔らかさへと変わる。
胸はないけど]
[突然大声を上げたブリジットへの驚きは、真顔で返されたダーヴィッドの言葉に打ち消され]
……全く……。
いや、自身の気を律する事が第一であるのは認めるが。
もう少し、周囲にも意識を向けろと……。
[この若竜は……と。
思わずため息]
……なあ、シスターさんよ。
『鍵の書』を持ち出せそうな人間は、この町に何人いるか見当付くか?
今の時点で、の話だ。
[『鍵の書』について詳しい話を知る彼女ならわかるのではないか、と。
そう判断したらしい。]
もし、そうなら、壊したかったのだろうか。
そんなに、この世界が嫌だったのだろうか。
[わからないと云われても、疑問は口をついてでました。
横からの視線に気附いて首をかたむけると、さらり、肩までの髪が揺れました。少しだけ、淡い、金のいろ。緑の眼はまた、ハインリヒに向けられます。]
うん。とてもとても、期待しているよ。
[にっこりと笑顔になりました。]
そうだろうね。
お互いに理解できないだろう。
[にこにこと微笑むままに、時の竜へと告げる。]
そうだね。もしかしたらすんなり渡してくれるかもしれない。
……そうであることを祈っているよ。
[追い詰める、という言の葉には、困ったような顔。]
別にそのような心算はないのだけれど。
雷に触れられなくば、大丈夫だろう。
雷でなかろうが触れられるのは怖い。見せるだけならば自らを追い詰めているということでもないよ。
ただの事実確認に丁度良いかと思っただけでね。
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